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「この絵、すごいね。すごいデザインだね。これ、地球?」

「うん」

「これは、何?」

「温度計」

「なんで、地球に温度計が、突き刺さってるの?」

「それは・・、地球の温度が、どんどん上がっていくから・・」

「なるほど。こっちの、煙は、何?」

「先進国の、工場から出る、二酸化炭素」

「そっか・・(やっぱり)。じゃ、この、沈んでゆく船みたいなのは?」

「それは・・・」

・・・

2007年、ツバルに行った。
ツバルで、子どもたちに、大切なものの絵を描いてもらった。

たくさんの子どもたちに描いてもらったところ、
10枚前後、印象に残った絵があった。
その中で、最も心に焼きついたのが、この絵だった。


「地球に温度計が突き刺さった絵」


地球の片側では、
私たちの欲しい商品を作るために、工場から煙が出ており、
反対側では、
突き刺さった温度計の温度が、上昇してゆく。

そして、
そして沈んでゆく船が、画用紙の下に、描かれている。


「この船は、何?」

「僕たちの国、ツバルが、沈んじゃうかもしれないから・・」

「その象徴?」

「あと、僕の家とか、学校とか、遊ぶ場所、砂浜とか、ぜんぶ・・」

「そっか・・」


この絵を見て、本を作ろうと、思った。
少なくとも、この子が描いた、この絵を、紹介しなければ・・。

日本の人に、先進国の人に、
地球温暖化による、海面上昇によって、沈んでしまう国、
ツバルがあることを。


最後に、この少年に、質問をした。

「で、結局、君の一番大切なものは、何?」

「それは、僕の「夢」だよ。」

「どんな夢?」

「地球が、今より、もうちょっと「まし」になること・・かな」

「どうすれば、「まし」になると思う?」

「それは・・・」



この問いの答えは、きっと

私たちが、自分で、探さねばならない

はずだ。




補足1:
2008年1月19日、写真絵本ツバルが、出版になりました。
地球温暖化、しずみゆく楽園ツバル」小学館


補足2:
より詳しい情報を知りたい方のために
映画ツバルの上映も行います。
2008年2月17日、東京・広尾駅A3出口から徒歩1分。
JICA地球ひろば」にて。入場無料。
その他の地域については、下記ウェブサイトへ。
http://www.ets-org.jp/


補足3:
さらに、もっと詳しい情報が知りたい方のために
文章版の、ツバルの本も作っています。
2008年中には、出版する予定です。