「あなたの大切なものは、なんですか?
 それを、絵に描いて下さい。」

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一昨年から昨年にかけて、
ルーマニアでお絵描きイベントを行った。

約120人の子どもたちに絵を描いてもらったが
その中で、もっとも印象に残った絵の一つが、
シュテファナさん(13歳、女性)の描いた
次の絵だった。

題名 「花たちの持つ色」  (絵をクリックすると大きくなります)
 
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さて、読者諸氏には、
この絵が、なんの絵か、わかるだろうか?

まずは、10秒ほど、考えてみて頂きたい。

・・・・・・・・・・・

私は、絵を見ただけではわからなかったので
彼女の家に行くことにした。
アポをとって頂き、
なんとかインタビューに成功した。

しかし、他の方々の家庭訪問がたてこんでいたため
わずか10分程度しか、時間がとれなかった。

以下、そのインタビューの模様。


山本(以下、山) 
  「あなたの大切なものは、なんですか?」

シュテファナさん(以下、シ)
  「自分の人生の中で、いつか、何者かになる・・ことです。」

   "bocome somebody in this life"


山 「・・それでは、この絵の説明をして頂けますか?」

シ 「この絵は、春を表現しました。
   籠(かご)を抱えた少女が花を摘み取ろうとしているところです。
   そして、3つの段階を表現しました。

   最初の(左の)絵は、少女が籠を持っている場面です。
   二番目は、花を積みにいくところ。
   3番目は、花を取ってきて籠にいれる場面です。」

山 「なぜ、三つの段階を描きましたか?」

シ 「これらは、人生の流れ、過程のつもりです。」

山 「それぞれの絵は、何を意味していますか?」

シ 「最初の絵は、生まれてきた赤ちゃんの状態。
   生まれたばかりの頃です。
   2番目は成人に達した状態。
   3番目は年老いた時期です。」

山 「・・今のあなたは、どの段階にいますか?」

シ 「2番目です。」

・・・・・

以上で、時間がなくなり、次の家庭にいかなければ
ならなかった。

もちろん、上記の回答だけでは
彼女が意味するものは、よくわからなかった。

なんで、これが、「人間が成長する過程」なのか
よくわからない。

通訳を頼んだ(英語のできる)ルーマニア人の女性も
次のように言っていた。

「この3枚の絵の少女は、どれも結局、
 花を摘んでしまっているじゃない。
 花という生き物を、殺してしまっているじゃない。
 人間的に、成長しているとは、思えないわ。」

こんな意見もあったため、
その後、私は、ずっと、この絵の意味を考え続けた。

なぜ、この3段階が、「成長」なのか?

・・・??・・・


間違っているかもしれないが、
私は、以下のような意味ではなかったかと思っている。

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第一の(左の)絵では

一人の少女のまわりに、たくさんの花がある。
それぞれの花には、それぞれの色があり、
少女は、どの花を摘めばよいのか、迷っている。

私は、これは、この少女が、
これから、どんな人生を歩もうか、
将来、どんな職業につこうか、どんな夢を追おうか、
を悩んでいる、ということの、
暗喩(あんゆ)ではないか、と思う。(たぶん)


第二の(真ん中の)絵では

少女は、ついに動き出し、
どの花を摘もうか
(どの夢を追おうか、どんな人生を歩もうか)
ついに、行動を起こした、
ということではないか。


第三の(右の)絵では

少女は、ついに、一つの花(人生)を手にいれ、
座って、腰を落ち着けることにした。

様々な過程を経て、ようやく手にいれた一つの証(あかし)。
誰にも真似(まね)のできない、自分だけの色の花を。

絵をみると、少女は
どことなく、満足した様子を示している感じがする。


・・・

自信はないが、約2週間、朝から晩まで
考えぬいた、私なりの結論が、上記の推測である。


はたして、この推測は正しいのだろうか?





シュテファナちゃーん、教えてくださいよーー・・

「花たちの持つ色」って、どういう意味ーーっ??






・・13歳の少女が、こんな難しいことを考えているなんて。


ルーマニア、恐るべし!





世界に一つだけの花 smap
http://www.youtube.com/watch?v=2nFvAq3sp80

世界に一つだけの花 槇原敬之
http://www.youtube.com/watch?v=wWMosXPEJpw



画像の管理番号
キラトゥク,シュテファナ 女性、13歳
絵 064_05_07a
写真 _D3_3102