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青い空。

白い雲。

窓から外をのぞくと、下のほうに、
ちぎった綿菓子のような雲たちが、点々と流れてゆく。

成田空港から出発するのは、これで何度目だろう?
100回を超えてからは、もう定かではない。

しかし、
飛行機に乗るたびに考えることは、いつも同じ。


「この飛行機が落ちたら、死ぬんだな・・」


何も、悔いはない。

迷いながらも、いろいろなことを全力でやってきた。


うまくいかなかったことのほうが、はるかに多いが
それはかえって
私の人生にとって、良かったと思っている。

私の心の中の、半分以上は、
欲望に流されやすい、弱い心でできている。

だから、もし、
すべてが、とんとん拍子に進んでいたら
たぶん、私は、はなもちならない「嫌なやつ」に
なっていたに違いない。

私は、そんな自分をみたくない。


さあ、しかし、
今、私が死ぬと、いくつか、困ることがある。

既に、NPO法人・宇宙船地球号は、
今年(2009年)の5月からのシエラレオネプロジェクトが
実行段階に入っており、
来年の秋に公開予定の成長する映画「ツバル・2010年版」(仮題)
の制作も始まっている。

何より、世界中の子どもたちに描いてもらった
「あなたの大切なもの」
の絵たちが、2万枚ぐらいある。
(写真は、数百万枚ある)

これを、なんらかの形で、日のあたる場所に
出さなければならない。


やっぱり、まだ、死ねないな・・

飛行機、落ちそうになったら、
どうにかして脱出しようかな?

非常口から、飛びだすとか?
超能力で、テレポート??

どっちも、無理だな・・(苦笑)


ぐらっ


突然、機体が揺れた。
私の背中に、冷たいものが走る。

ほどなく、アナウンスが入った。

「えー、機長でございます。
 先ほどから当機は、気流の悪いところを通過しております。
 お座席に戻り、シートベルトを締めて・・ 」

不安そうに、まわりを見回している私のところに
客室乗務員(スチュワーデス)さんがやってきてくれた。

無言で、ゆったりと微笑み、私を安心させる。

や、やさしい人だ。(涙)
と、いうか、さすがプロだなぁ・・。
若いのに、訓練されてるんだろうな。


あ、
で、でも、この人、ちょっと、化粧が・・
・・「セクシー」かも。


はっ!

優しく、プロの、セクシーな人を見つめながら
(こんなこと考えるのは、失礼なんだけど・・)

私は
私がまだ、死んではいけない最大の理由を思い出した。






(部屋の押し入れに、いっぱい隠してある、エッチなビデオ、処分しなきゃ・・)





あたちって、最低?