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2回にわたって、
将来の新型インフルエンザのパンデミック(世界的大流行)に対して
個人で行える(行うべき)対策を紹介する。

本日は、一回目。

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鳥インフルエンザは、
現在(2009年3月11日、WHO発表)、世界全体で、
患者数 411、死亡者 256。

死亡率 62.3%。

ようするに、死亡率が、めちゃくちゃ高いのだ。

あなたが、感染した場合、
あなたは、死ぬ可能性のほうが、高い。


参考:
WHOの鳥インフルエンザ 「タイムライン」に
これまでの全ての事例が、記載されている。

http://www.who.int/csr/disease/avian_influenza/ai_timeline/en/

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WHOは、鳥インフルエンザ(または新型インフルエンザ)が
広がってゆく状況を、6段階に分け、
その段階に応じた対策がとれるよう
各国にガイドラインを提供し、また指導している。

簡単にいうと、
現在、既に
「鳥から人」へ感染する突然変異種は
多数、見つかっており、
それにより、上記した
少なくとも411例の患者が発生している。

(実際の発生件数は、その10倍以上と言われている。
 途上国では、感染症を発見し、その診断をつけ、
 それを国に報告するシステムの、いずれもが
 いい加減になっていることが多いため。)

(ちなみに、鳥インフルエンザの報告が多いのは、
 インドネシア、ベトナム、エジプト、中国、タイ、など。)
 
・・・

WHOによれば、もうすぐ、
そのウィルスが、再度、突然変異を起こし
「人から人」へも感染できるようになると言う。

この変異をウィルスが起こし、それをWHOが確認した段階で、
鳥インフルエンザは、もはや、鳥のインフルエンザではなくなるので、
名前を変え、
新型インフルエンザと呼び名を変えることになっている。


参考: 
鳥インフルエンザから新型インフルエンザへの、6つのステージ

英語版
http://www.who.int/csr/disease/avian_influenza/phase/en/index.html

日本語版 (国立感染症研究所の翻訳)
http://idsc.nih.go.jp/disease/influenza/05pandemic/0511phase.html


・・・

で、
上記の6つのステージごとの、
国がやるべきことのガイドラインは、
以下などに掲載されている。

WHO 鳥インフルエンザ
http://www.who.int/csr/disease/avian_influenza/en/

・・・

以上を踏まえた上で、
今回は、あえて、
個人で行える、
新型インフルエンザ対策を、記載しておく。

(国際協力に興味のある方は、
 こうした、感染症のアウトブレイク(大発生)を防ぐために
 国連や政府は、どのような対策をとればよいか、
 という、「裏」の部分を考えながら、読んで頂きたい。)



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・・・

まず、個人でできることは、四つある。


第一章 自分が感染しないよう、予防するための行動

第二章 自分が感染してしまった(かもしれない)場合、
    慌てないように受診できる病院等を調べておく行動

第三章 自分が感染した(かもしれない)場合、
    それを、周りの人々にうつさないようにする行動

第四章 自分が家に閉じこもらなければならないような
    状況になった場合に備える行動

・・・
・・・


第一章 自分が感染しないよう、予防するための行動

これには、まず、感染経路の概略を知ることが必要。

インフルエンザは、飛沫感染と、接触感染で
人にうつる。

飛沫感染とは、
ウィルスを持っている人が、
咳やくしゃみをした場合、
周囲に、飛沫(つばなど)をまきちらし、
他の人が、
それを吸い込むことによって感染すること。

インフルエンザは、高熱が出て発症する前(潜伏期)から
ある程度、排菌を開始する。
つまり、まだ症状がでておらず、元気な人が
朝の通勤ラッシュの時間帯の電車に乗ってくる可能性もある。

この人が、咳をした場合、
通常、4m四方に、ウィルスが飛ぶ。
空気が乾燥した日の場合、
(空気中のウィルスに水蒸気がくっついて重くなり、
 下に落ちるという現象が起こらなくなるため)
6m四方にわたって飛ぶ、と言われている。

厚生労働省は、2m以内が、特に危険だと
判断しているようだ。


接触感染とは、
ウィルスを持っている人が、
咳をした時に手でそれをおさえたり、
あるいは
鼻水をかんだ時に、手に鼻水がついたりし、
さらに
その手で、
ドアのノブ、電気のスイッチ、水道の蛇口、
お金、机、椅子等にさわる。
すると、そこには、ウィルスがつく。
それに
他の人が触り、かつ、その手で
自分の目や鼻、口などに触った場合、
(かゆいなどの理由で、こすった場合)
粘膜に感染する可能性がある。


以上が、
まず、知っておくべきこと。

よって、予防法は、

1.
可能であれば、
人混みや繁華街に行かないこと。

通勤ラッシュの混雑をさけ、
早朝か、または
(フレックス通勤などを利用し)
7時から9時の間ではない時間帯に
通勤・通学すること。


2.
帰宅後、または
不特定多数の人が触るようなものに触れたら、
かならず、手洗い、そして、うがい。

手洗いは石鹸をもちいて、最低15秒以上、
流水によって、洗浄する。
その後、水はかならず拭き取るか、乾燥させる。


3.
感染者(咳をしている人など)の近くには、できるだけ近寄らない。
特に、2m以内には、はいらないこと。


4.
上述の、頻繁に鳥インフルエンザの感染が起きている国への
渡航は控えること。

インドネシア、ベトナム、エジプトなど。
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou04/


5.
家族が感染してしまい、
あなたが看護をする状況になった場合、
患者の使った食器や衣類などは、
通常の洗剤で洗うことにより、消毒可能である。


6.
マスクについては、次回、詳細に解説する。


7.
最後に、最も重要なのが、以下。

日頃から、十分な睡眠と休養、バランスの良い食事をし、
適度な運動、規則正しい生活をすること。


あったりまえであるが、
これがもっとも大切。


・・・


第二章 自分が感染してしまった(かもしれない)場合、
    慌てないように受診できる病院等を調べておく行動


これには、まず、
国と地方自治体が、現在、どんな対策を立てているかを
知って頂かねば、ならない。

簡単にいうと、
「発熱相談センター」と「発熱外来」
というシステムを作っているのだ。

http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou04/pdf/09-06.pdf#search='医療体制に関するガイドライン 新型インフルエンザ専門家会議'


WHOが、ついに「人から人」へ感染する鳥インフルエンザ、
すなわち、「新型インフルエンザ」が発生した、と
世界にむかって告知をだした場合、
各都道府県は、以下のことをすることになっている。

(1)発熱相談センターの設置

保健所などに発熱のある患者から相談を受ける体制(発熱相談センター)を設置し、
かつ
ポスターや広報誌等を使って、発熱のある患者は
まず発熱相談センターへ電話等により問い合わせることを、地域住民へ周知させる
ことになっているのだ。

要するに、まずは保健所に電話しろ、ということである。


参考: 全国の保健所
http://idsc.nih.go.jp/hcl/index.html


(2)発熱外来の設置

で、上記の電話をすると、担当者が、インフルエンザかどうかを見てくれる病院を
教えてくれる。

そうした病院群を、「感染症指定医療機関」といい、
その病院の中に、インフルエンザ(またはその可能性の高い)患者を診るための
専用の窓口を作ることになっている。

要するに、保健所に電話すると、その病院の場所や電話などを
教えてくれるはずだ。

ちなみに、
そうした、「発熱外来」を持つ、「感染症指定医療機関」は、以下である。


感染症指定医療機関
 第一種
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou15/02-02.html 

 第二種
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou15/02-02-01.html


上記のウェブサイトをみて
今のうちから、あなたの家(または職場)の近くの
発熱外来のある病院を、調べておくとよい。


で、
上記を読んだ人のうち、
何割のかの人は、疑問に思ったはずだ。
じゃ、
自分がいつもいっている、
ふつうの病院(上記の感染症指定医療機関ではない病院)には
いってはいけないの??
と。

これについては、次回、詳述する。


ともかく、話を戻す。

自分が感染してしまった場合にそなえ、
やっておくべきことは、


1.
インフルエンザに対する正確な知識を持つこと

参考:
厚生労働省 新型インフルエンザに対するQ&A
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou04/02.html#1-1


2.
発熱相談センター、と、発熱外来、の場所と電話番号の確認

発熱相談センターは、保健所内にあるので、
最寄りの保健所の電話番号を調べておくこと。

発熱外来のある、感染症指定医療機関は
上記のウェブサイトを参照。


3.
糖尿病、結核などの慢性疾患
(定期的に医師から薬をもらわなければならない、いわゆる持病)
を持っている患者は、
インフルエンザに罹患しやすい可能性があるので、
日頃から、主治医と相談しておくこと。


4.
新型インフルエンザにかかってしまった時に
その診断が遅れないように、
(まぎらわしくならないように)
麻疹(はしか)や通常のインフルエンザ などの
(他の)高熱性疾患の予防接種を
なるべく、事前に受けておくこと。


5.
ワクチンについては、現在は
接種できない。

もう少し、詳しくいうと、
ワクチンには、
「プレパンデミック・ワクチン」

「パンデミック・ワクチン」がある。


参考:
パンデミック、とは
世界的大流行、のこと。
よって
プレパンデミック、とは
世界的大流行が起こる「前」、という意味。



プレパンデミック・ワクチンとは
上述の、「鳥から人」に感染する「鳥インフルエンザ」から
分離したウィルスを使って生成したワクチンで
現在、日本政府は、1000万人分の、そのワクチンを
備蓄している(と、言っている)。

が、
「人から人」に感染できるような
大きな突然変異を起こした「新型インフルエンザ」に
その
「鳥から人」に感染する「鳥インフルエンザ」に対して作ったワクチンが
有効であるかどうかは、不明。

効く可能性もあるが、全然聞かない可能性もあり、
また、副作用も、いろいろ示唆されているため、
(使えるかどうか)難しいところ。

要するに、政府としては
実際に、新型インフルエンザが発生するまでは
プレパンデミック・ワクチンの国民への接種を
行わない方向。

(だからあなたは、仮に今、接種したくとも、まだできない。)


なお、
実際に、
新型インフルエンザが発生した場合、
政府は、このワクチンを、まず、
政府要人、警察、交通機関職員、医療機関職員、などに
優先的に、接種を行う予定。

理由は、社会のインフラ(生活の基盤)をささえる人々だから、とのこと。
(これは、WHOのガイドラインに明記されている。)


一方、
パンでミックワクチンのほうは、
新型インフルエンザが発生してから生産を始めるので
(できあがれば、効く可能性が高いが)
よっぽど急いでも、作るのに3か月ぐらい。

一般の国民にでまわるまでは、おそらく1年ぐらいは
かかると思われるので、
要するに、間に合わない可能性が高い、と思う。


また、
毎年はやる、通常のインフルエンザに対するワクチンが
新型インフルエンザにも効果があるか、
とうことに関しては、
結論からいうと
効かない、と思ってもらってまず間違いない。
(厚生労働省のホームページに明記されている。)

このページの上のほうで、
それでも、通常のインフルエンザに対する
ワクチンの接種を、あなたに勧めている理由は、
二つある。

その1.
あなたが、新型インフルエンザにかかった可能性がある時に
他の高熱性疾患との鑑別(かんべつ)を
病院の医師はしなければならないため、
それを容易にするために、おこなったほうが良い、
ということである。
(ややこしいが、誤解しないように。)

その2.
あなたが、新型インフルエンザ(または鳥インフルエンザ)に
かかってしまった場合、
運が悪いと、同時に、普通のインフルエンザにも
感染してしまう可能性がある。

もし、
同じ、「あなた」の中に
2種類のインフルエンザがあると、
インフルエンザウィルスは、突然変異を起こし、
(遺伝子再集合という現象を起こし)
より、感染力の強い、強力なウィルスに
変異する可能性があるのだ。

簡単にいうと、

鳥インフルエンザ
(鳥から人に感染できるが、人から人にはまだ感染できないもウィルス)

強力な殺人能力(死亡率60%以上)

普通のインフルエンザ
(殺人能力は、低く、死亡率は1万分の1ぐらいのウィルス)

強力な感染能力(国民の30%以上が感染する)

両方をあわせもつ
最強の「新型インフルエンザ」が

あなたの中で
誕生する可能性があるのだ。

もしも、あなたが、
普通のワクチンをうっておらず、
かつ
そのあなたに、鳥インフルエンザが感染してしまった場合。


参考: 普通のインフルエンザの、インフルエンザ流行レベルマップ
https://hasseidoko.mhlw.go.jp/Hasseidoko/Levelmap/flu/index.html

(次回に続く)

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