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青年海外協力隊は、
国際協力を始めたい人にとって、
初心者向けの「登竜門」の一つです。

で、「登竜門」の中で、
私が最もお勧めしているものです。


でも実際は、
青年海外協力隊のシステムには
様々な問題点たちもあるのですが、

それらを十分に知り、
それらに対する勉強を十分してから派遣されれば、
現地で自分の理想とする活動に近いことを
行うことができます。


と、いうわけで、今回は、
青年海外協力隊の応募試験に合格し、
N国に行くことになった、24歳女性の
派遣前の、「直前インタビュー」記事です。

職種は、村落開発。
案件は、ジェンダー(地域における女性の権利の向上)等。


ニックネームは、ちいちゃん(以下、ちい)です。


好きなものは、コーヒー。
嫌いなものは、カエル。

チャームポイントは(自称)、キレイな歯並びと福耳。
血液型は、AB型。

の、24歳女性です。


(これから、青年海外協力隊に応募したいと
 思っている人の参考になるかと思うので、
 ブログにアップしておきます。)

(内容が多いので、
 おそらく、3〜4回、連続の記事になりそうです。)


・・・・・

山本 ええと、ここ数日、K市から東京まで出てきてるんですよね?

ちい はい

山本 協力隊の派遣前の研修の一つ?

ちい そんな感じです。

山本 そういえば、我々は、どこで出会ったんでしたっけ?

ちい ええとー、去年(2008年)の3月に、
   K市で、映画ツバルの上映会を主催させて頂いてー。

山本 あっ、そうだった。思い出した。
   そこで初めて会ったんだよね。
   いろいろ手配してくれて、どうもどうも。

ちい いえいえ。(笑)

山本 あの時は、国際関係学科の、大学生だったんだよね?

ちい はい、そうです。

山本 たしか、卒業後は、大阪の、癒(いや)し系職業の、
   エステの会社に入るって言ってなかったっけ?

ちい そうです。

山本 やめちゃったの?

ちい はい。
   今は、地元(K市)の国際交流協会で、
   非常勤みたいな形で、働いています。

山本 へえ。
   なんで、エステの会社、辞めちゃったの?

ちい それは、もともと入った理由が、
   マカオとか、香港とかに行ける話も(その会社の中で)あって、
   それも魅力的に思ったし、

   なかなか、こう、
   国際協力関係の仕事って、レベルが高くて、
   こう、(就職するのも、実際に行くのも)難しくて、

   で、エステっていう職業にも興味があって、
   (その会社に)入ったんですけどー

山本 はい。

ちい 大阪に転勤してー、売上とかもある程度、上がるようになってー、
   「管理職研修」みたいなのを受けて欲しいっていう話とー、

   来年ぐらいにー、マカオと香港の話があるから、
   行って欲しいって話になってー、

   本当に(エステの)仕事を続けるかどうかをー、
   はっきりさせないといけない、ような状況になってー、

山本 はい。

ちい その時にー、
   せっかくそのー、
   キャリア・プラン(人生の職歴の計画)としてー、
   (エステの会社にいても)
   海外に何度もいくようなことが、(今後)難しいなって、思ってー、
   (理由は、後述)

   マカオや香港にいくのと、協力隊にいくのを、
   選ばないといけないなーって、ふうに思ってー、

   で、
   その時、もともと、したいなーっ、
   て思ってた国際協力のこととかが、その時出てきて・・
   
山本 ほう。

ちい なんか・・、今いかないと、後悔するなって、思って。

   (自分の)健康面とか、
   自分の家族の変化(将来的に親が病気になることなど)を考えたら、

   今が、一番行けるチャンスなんじゃないか、と思ってー、
   将来、行けなくなるかもしれないからー。

山本 はい。
   (おそらく、これ、結婚のこともからんでるな・・(後述))

ちい と、思ったらー、行動ー、してましたー、ねー・・。


・・・・・・・・・・

山本 普通、まず(協力隊の)説明会みたいなのに、参加しますよね?

ちい うんうん(うなづく)

山本 地元の、K市のものに行きましたか?

ちい はい。K市のものに行きました。

山本 何月に行きました?

ちい 4月に行きました。今年(2009年)のです。

山本 それはどんな内容でした?

ちい 内容は、協力隊の卒業生、OB,OGが来て、
   5、6人が来て、その方たちのー、活動の報告・・。

   あ、その前にー、DVDを見ました。
   JICAが作っている、これを(映像で)流しましょう、
   みたいなDVDがあってー、

   それは、JICAのホームページからも見れるような、
   同じ内容なんですけどー、

   協力隊とはどういうものでー、
   JICAとはどういうものでー、
   っていう簡単な説明があってー、

   で、
   その後、実際にこういう活動をしてる人もいますーって、
   カンボジアの、女性の、活動がのってて、

   それ(そのDVDの映像)を流した後に、
   その協力隊の、OB,OGの、話があって、


バーチャル説明会 青年海外協力隊
(以下のサイトは動画なので、読み込みに時間がかかる。注意)
http://v-seminar.jica.go.jp/jocv/


山本 その映像は、JICAのホームページで見れるっていいましたよね?

ちい はい。見れました。その当時は。
   募集期間だけは、見ることができます。
   だから、時期によっては、見れないと思います。

   ちなみに、今、(その案件に)何人応募があって、というのも、
   随時、報告されています。


JICA-ボランティア 青年海外協力隊
Japan Overseas Cooperation Volunteers (JOCV)
http://www.jica.go.jp/activities/jocv/


山本 だいたい何人応募して、何人受かった、って書いてありましたか?

ちい あたしの分野が、村落開発普及員なんですけどー、
   そこだとー、3.0〜4.0倍ぐらいでー、

   先生のブログに、10倍ぐらいの職種もあるって書いてありましたけど、
   そんな職種は、なかったです。

   私の職種は、他の職種よりも
   (資格がいらないため、誰でも応募できる職種なので)
   倍率は、高いんですけどー、それでも、3倍ぐらいで。

山本 ええと、
   (私の)ブログや書籍は、当時の「JICA広報の公式データ」を、
   そのまま掲載したものなんだけどー、

   あれを書いた頃に比べてー、
   年々、協力隊の応募者が、減っているんですよねー。

   (実際は、波をうっているが、全体としては減少傾向。)

   で、そのために、現在、倍率は下がって、
   合格しやすくなった、とも言えるんだけど、

   その分、合格した人の「質」が低下している、
   とも言われているんですよ。

   これは、現地で、協力隊の調整員(悩み相談などに応じる人)とかが、
   よく言っているんですけど。

   ま、そういう側面もあるんだけど、それはちょっと置いておいて、


   (最近以前より合格しやすくなったのは応募したい人には良いことなので)


   で、村落開発普及員は、3.0〜4.0倍だったと。

ちい はい。


・・・

注:
青年海外協力隊に応募できる「職種」(現地での仕事の種類)は、
百数十もあり、誰でも、どれかには応募できるほど多く、多様である。

簡単に紹介すると、
資格の必要なものと、資格の全く必要ないものがある。

資格(または経験や職歴)が必要なものとしては、
看護師系、教職系、農業系、自動車整備等、IT関係、スポーツ関係など。

なんの資格もまったく無くても、誰でも応募できるものとしては、
青少年活動、村落開発普及員、環境教育隊員、エイズ対策隊員、などがある。
これら職種に含まれる多数の「案件」(途上国からの要請内容)の中に、
資格不要のものが含まれていることが多い。

(こうした案件の場合、派遣される前に、あなたに対して、
 青年海外協力隊事務局が、事前に十分な研修をやってくれるので
 ほとんど何も知識がない状態でも、応募することはできる。)

(ただしもちろん、案件の内容に、関連する経歴があったほうが
 採用されやすい。)

詳細は、以下をクリック。
青年海外協力隊 案件 職種別一覧
http://jocv-info.jica.go.jp/jv/index.php?m=BList


また、その職種の名前からイメージをつかみづらいのが、
村落開発普及員と、青少年活動で、
実際、その「職種」の中に並んでいる個別の「案件」は、
非常に多様で、いわゆる「なんでもあり」のような状態だ。
ただし、今回(前回)に応募された案件では、以下のようなものが多かった。


「村落開発普及員」という職種に含まれる案件の中には、

村おこし、町おこし、コミュニティーづくり、

農村部のインフラ開発(道路、電気、水など)、

地域の貧困層のために、収入を増加させる方法の考案と実施
(その土地にある素材で商品を作り売って儲けるシステムを作る)、

ゴミ、廃棄物、水質の問題が起こっている地域での環境教育など、

人権問題等の改善(女性の権利の啓発、女性の就学・就労支援)、

観光資源の発掘、提案、活性化、

http://jocv-info.jica.go.jp/jv/index.php?m=List&jID=1503&n=y


「青少年活動」という職種に含まれる案件の中には、

地域での初等教育および進学の普及、

学校教育プログラムにおける、意欲向上方法の提案、

子どもの情操教育の普及(スポーツ、図画工作、音楽など)、

子どもに、簡単なパソコン操作を教える、

ジェンダー(女性の権利)に関する啓発、

地域において、スポーツを振興する
(またそのスポーツ大会会場においてワクチン接種、エイズ予防教育など)、

障害者施設における職業訓練と、就労支援など、

http://jocv-info.jica.go.jp/jv/index.php?m=List&jID=6501&n=y


環境教育という職種に含まれる案件の中には、
ゴミ対策、リサイクル、リユース、町の美化、エコツーリズムなど。

http://jocv-info.jica.go.jp/jv/index.php?m=List&jID=6503&n=y


あと、
看護師系は、看護師、助産師、保健師、栄養士などで応募できる。

看護師
http://jocv-info.jica.go.jp/jv/index.php?m=List&jID=5201&n=y

助産師
http://jocv-info.jica.go.jp/jv/index.php?m=List&jID=5203&n=y

保険師
http://jocv-info.jica.go.jp/jv/index.php?m=List&jID=5202&n=y

栄養士
http://jocv-info.jica.go.jp/jv/index.php?m=List&jID=5407&n=y


医師は、その応募が少ない。(たまにある。今秋は一件だった。)
http://jocv-info.jica.go.jp/jv/index.php?m=List&jID=5001&n=y

(よって、医師の場合、卒業後5年間の臨床経験を積んでから、
 医療系NGO(非政府組織)などに行くのが普通である。)


ただし、医学生のうちから、エイズ対策隊員、感染症対策隊員などで、
一度、途上国を経験する、ということも考えられる。
(おそらく、休学が必要になるが、長い人生を考えれば、それもあり。)

エイズ対策
http://jocv-info.jica.go.jp/jv/index.php?m=List&jID=5604&n=y

感染症対策
http://jocv-info.jica.go.jp/jv/index.php?m=List&jID=5601&n=y


逆に上記の二つの職種は、医療系でない人も、応募できる。
(事前に研修を受けるので、特に問題ない。)


・・・

山本 で、それが、4月の説明会であった、と。

ちい はい、そうですね。
   
山本 で、その4,5人のOBは、どんなこと、しゃべってましたか?

ちい どんなこと?(笑)

   それぞれが、その国で、どんな活動をしたかっていうのを、
   ばばばっと、まず話して、

   あとは、部屋の後ろとかで、
   A班、B班、C班とかに(OBの人たちが)分かれてー、

   自分が気になる人、
   自分が応募したい職種とか、行ってみたい国の人の所に、いく、
   っていう形でー、

山本 村落開発の人はその5人の中に、いたの?

ちい いなかったです。

山本 じゃ、あなたが聴きたい人は、いなかった?

ちい いなかったですね。その時は。

   だから、なんとなく印象が良さそうな人に、
   ふらふらっと、行ってみました。(笑)

山本 その5人の人は、協力隊のいい所、悪い所は、話してた?

ちい ・・話してなかったかも・・。

   あ、いい所はー、
   自分(その協力隊員OB)が参加して、
   良かったって(思った)ところは、話して(くれ)て、

   悪かったところはー、その説明会では、
   (話して)なかったと思います。

山本 なるほど。

   ところで、その説明会を受ける前に、俺の本の、

   「世界で一番いのちの短い国」とか、
   「世界と恋するおしごと」とか、
   「国際協力師になるために」とかは、読んでた?

ちい 高校生の時に、
   「世界で一番いのちの短い国」を読みました。
   それが、国際協力に興味を持った、きっかけでした。(にっこり)

   「世界と恋するおしごと」は、ぱらぱらっと、見た程度で。
   「国際協力師になるために」は読んでませんでした。


世界で一番いのちの短い国―シエラレオネの国境なき医師団
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4560049629/

世界と恋するおしごと―国際協力のトビラ
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4093876401/

国際協力師になるために
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4560031630


山本 では、「国際協力師になるために」の中の、
   「青年海外協力隊の良し悪し」という記事も読んでない?

http://blog.livedoor.jp/toshiharuyamamoto128/archives/51901806.html


ちい あ、それは、ブログのほうで読んでました。

山本 ブログにも、その部分は、同じ内容の記事があるもんね。

ちい 読んでー、それでも応募したいな、と思ったんです。

山本 それなら、本物だね。
   (協力隊の欠点を知っても、それでも行こうとするんだから。)

   あー、いい子、いい子。

ちい えへへ(笑)

山本 ま、いいや。

   で、その説明会を聞き終わった、として、
   それで、やる気になった? それともテンション下がった?

ちい 別に変らなかったです。
   正直、そこで影響を受けたとか、印象に残った言葉があったとかは、
   特になくてー、

   (もともとそれは)協力隊を全然知らない人向けの説明会なのでー、

   あたし自身は、その前に、山本先生のブログとかー、
   いろんな人の話を聞いてたのでー、そこまで新しい情報がなくてー、
   印象がないー、です。(笑)


・・・・・・・・・・

山本 説明会に行く前に、
   いろんな方の情報を聞いたって、言ってたよねー?

ちい はい。

山本 ああ、そうか!

   あなた、大阪のエステの会社を辞めた後、
   K市の「国際交流協会」につとめてるんだよね?

ちい はい(笑)

山本 (2年間の)協力隊が終わった後に、そのOBが、
   (日本での会社などへの)就職にあぶれて、

   全国各地の都道府県などの、「国際協力推進員」、
   などになるケースが、かなり多いんだけどー、

   あなたは、そういう人たちが、配置される、
   K市の国際交流協会で、働いていたわけだ。

ちい はい、そうです。私は、臨時職員として働いてます。

   (青年海外協力隊のOBの)その「国際協力推進員」の方、

   私の隣の席で、仕事をしています。(笑)


各地のJICA窓口 国際協力推進員マップ
http://www.jica.go.jp/about/structure/organization/suishin/index.html


山本 その方は、何さんていうの?

ちい 私が入った時は、Tさんで、今はFさんです。

山本 少なくとも、その二人から、(協力隊の)話を聞いたわけだよね?

ちい はい。

山本 村落開発だった?

ちい 前任のTさんの方が、村落開発で。
   その方にも、応募の時とかに、応募用紙とかを、添削してもらったりとか、
   やってもらいましたね。

山本 あ、これ(国際交流協会にコネを持つこと)、いいね!

   もし、誰かが、青年海外協力隊に入りたい場合、
   まず、その都道府県にある、国際交流協会にいって、
   そこに大抵いる、国際協力推進員という、協力隊のOBに
   話をきくって、いうのが、かなり有力な方法だよね。

ちい はい、そうですね。(にっこり)

山本 はっきり言って、そうだよね?

ちい はい。
   その地域での(協力隊募集の)説明会とかも、
   その方が主催してるんですよ。
   だから、その方と、コネクションがあると、
   すっごい、力強いですね。

山本 これ、(協力隊をこれから受験する人にとっては)
   すっごい、有用な情報だよ!

ちい そうですかぁー!

   ちなみに、国際交流協会ってところに、
   みなさんが派遣されてるわけじゃなくて、
   地方自治体の「国際課」とか、いろんなところにいるんですけどー。

   協力隊に応募しようと思ったらー、
   応募用紙とかも、その方からもらえたりして。

山本 その村落開発の(あなたの隣りにいた)Tさんに、
   教えてもらったことは、何?

   まず、応募してから合格するまでの、流れ、とかあるよね?

ちい そうですね。
   (面接)試験の担当は、文化人類学者の先生でー、とかー、
   
山本 あ、そう。
   Tさんから、現場のことは、何か教わった?

ちい とにかく、「健康」がすごい大事でー、ってことぐらい・・です。


・・・

注:
一般の人が、よく誤解していることは、
「肉体的な体力が、ものすごいある人が、協力隊にいく」
わけではない、ということ。

青年海外協力隊の応募条件の中で、最も重要なのは、
一般的な意味での、「普通の健康」。

心身ともに健康であること。

長期的に、(日本の)会社などで「普通に、無難に」働けるように、
2年間の勤務を、途上国でも、無事に終えられる能力が、
最も重要視される。

途中で帰ってしまうやつが、一番迷惑だから。

体力的に、ものすごい元気で、スポーツやってて、みたいな、
バイタリティーあふれるような、みるからに元気な人が、
選ばれるわけではない。

仕事自体は、基本的に、コーディネート業務
(人と会話をし、組織を作り、その活動を地域に根づかせること)
が多く、いわゆる肉体労働は少ないから。
(ただし、案件により例外あり。)



(次回に続く)

・・・

このブログの続きはこちらへ
http://blog.livedoor.jp/toshiharuyamamoto128/archives/65333408.html
















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参考ブログ:

青年海外協力隊の良し悪し
http://blog.livedoor.jp/toshiharuyamamoto128/archives/51901806.html



参考リンク:

ODA、政府開発援助
Official Development Assistance
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/

JICA-国際協力機構
Japan International Cooperation Agency
http://www.jica.go.jp/

青年海外協力隊 JICAボランティア
Japan Overseas Cooperation Volunteers (JOCV)
http://www.jica.go.jp/activities/jocv/

青年海外協力隊 応募を考えている方へ
http://www.jica.go.jp/activities/jocv/application/index.html

青年海外協力隊 案件 職種別一覧
http://jocv-info.jica.go.jp/jv/index.php?m=BList

各地のJICA窓口 国際協力推進員マップ
http://www.jica.go.jp/about/structure/organization/suishin/index.html