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国内航空会社に対する今年度のCSR(企業の社会的責任)調査では、
皮肉なことに、

「会社更生法」が適用され、事実上、
「倒産」した「日本航空」(JAL)が、
当法人のCSRランキングで第一位となった。


(日本航空の「会社更生法」の適用申請は、
 2010年1月19日だった。
 同日、官民からなる「企業再生支援機構」のもとで
 再生策が発表された。
 簡単にいうと、大規模なリストラなどが行われる予定。)


(うちの団体のCSRランキングは、
 その企業の財務の状況に影響されないので、
 このような結果になる場合もある。)

(ちなみに、ニューズウィーク社などが発行している
 CSRランキングは、
 「投資の対象」となる企業を、投資家が探しやすくする
 ために作られているので、財務状況が反映されている。)


・・・

日本の国内航空業界は、
大手の二社である、
日本航空(JAL)と、全日空(ANA)が、
それぞれ、45%ずつの市場シェアを持っている。


その他の数社は、基本的に、弱小企業といってよい。

(弱小企業は、予算に余裕がないため、
 一般に、CSRなどは、ほとんど行っていない。
 航空業界でも同じで、後述の調査の通り。)


今回、経営の悪化によって、日本航空が「こけた」ことにより、
これからは、全日空の市場シェアが、広くなってゆくだろう。

基本的に、
(マイクロソフト社の、ウィンドウズではないが)
一つの市場において、
一社の独占状態が続くのは、好ましくない。

少なくとも二社が、お互いに切磋琢磨しあって、
よりよい企業となるよう努力しあうような状況が
望ましい、と思う。


・・・

もともと、「人気企業ランキング」で、
上位に入るのは、(最近は)全日空のほうである。

(以下、2010年のデータ)


楽天が運営する「みんなの就職活動日記」
の人気企業ランキングは以下。(詳細は、文末)


1.全日本空輸(ANA)
2.伊藤忠商事
3.三井物産
4.資生堂
5.オリエンタルランド(ディズニーランド)


このように、
ANAの人気は、非常に高い。

女性の学生が、
スッチー(スチュワーデス、フライトアテンダント、客室乗務員)に
憧れる状況は、いまだに健在であり、

また、ANAは「自由な社風」を持っているという
「イメージ」があるため、と考えられる。


・・・

ともかく、
「会社更生法」の適応になったとはいえ、
CSRランキングで、上をうくのは、JALである。
ANAではない。

JALは、ANAに比べて、
国連の元・アナン事務総長が提唱した
「グローバル・コンパクト」への参加も表明しており、

かつ、
第三者機関からの自社に対する批判も、
正直に掲載している。


これらは、ANAにはなく、
ANAの「自由な社風」というイメージが、
実際に本物であるかどうかは、はなはだ疑問である。

(ANAは、資生堂のように、
 自社の綺麗なイメージを売りにしている印象を持った。
 自社に対する批判が、いっさい記述されていないことに、疑問を感じる。)


いずれにしても、
国内航空業界が、
2強による、健全な切磋琢磨を続けてもらうためにも、
JALには、その再生に、今後しばらく
がんばってもらいたいと願う次第である。


逆にANAには、
今後、市場シェア1位を、続けてゆくことになるだろうから、
その分、社会的な責任を感じて頂き、
うわべだけのCSRではなく、
本物のCSRを行ってもらいたいと思う。



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国内航空


CSRランキング、2009年

1.日本航空グループ ☆☆☆☆☆☆☆
2.全日本空輸グループ ☆☆☆☆
3.スカイマーク 星なし
3.北海道国際航空(エア・ドゥ) 星なし
3.スカイネットアジア航空 星なし


・・・・・

市場占有率、2008年

1.全日本空輸グループ 45.8%
2.日本航空グループ 45.4%
3.スカイマーク 3.4%
4.北海道国際航空(エア・ドゥ) 2.2%
5.スカイネットアジア航空 1.5%


・・・

全日本空輸グループ

1.CSRリポート  あり☆

CSRリポート
http://www.ana.co.jp/ana-info/ana/csr/report/index.html

2.CSRリポート(前年度) あり☆

CSRリポート
http://www.ana.co.jp/ana-info/ana/csr/index.html

3.GRI対照表  なし

4.第三者機関のコメント なし

5.自社への批判・苦言  なし

6.上記の批判・苦言を翌年に改善 なし

7.1990年比でCO2削減6%以上 なし

8.グローバルコンパクトに参加  あり☆

2008年5月に参加した

9.ISO14001の取得  あり☆

2007年取得

10.ISO26000への参加表明  なし

・・・

参考:

全日本空輸グループは、
持ち株会社の名前で、実際は、
全日空またはANAとして、
一般の人に知られている。
主力商品は、国内線および国際線

・・・

担当者の主観的記載

1.CSRリポートに関しては、

以下の記載あり。
冊子「CSRレポート2009」をご希望の方はご請求ください 。

以下の記載あり。紙媒体の報告書は簡易版であると取れる。
Web版では冊子でのご報告内容に加え、
より詳細な情報を掲載しています。

企業情報トップ
http://www.ana.co.jp/ana-info/index.html
のページから、CSR・環境活動のページにリンクしやすかった

2.昨年のCSRリポートに関しては、

リンクが貼ってあり、
昨年のものも、読める。

3.GRI対照表については、

2007年にはあった。以降ない。

4.第三者機関のコメントについては、

外部からの評価として、以下の記載があった。
FTSE4Good Indexの対象銘柄に
継続して採用されています。

あわせて、Storebrand社の
Best in Class、
モーニングスター社会的責任投資株価指数(MS-SRI)、
Dow Jones Sustainability Asia Pacific Index
などの主要な指標に採用されています。

5.自社への批判については、

全くなかった。

6.昨年の問題を今年達成したかについては、

昨年のCSRレポート内に第三者機関からの
コメントがないので評価の仕様がない。

7.CO2削減については、

2008年度に、対2006年度比で0.6%減少。
燃料使用量は1990年に比べて2007年まで明らかに上昇している。

8.グローバルコンパクトについては、

特になし。

9.ISO14001については、

取得している工場の数は不明

10.ISO26000については、

記載なし

11.その他については、

社会貢献活動として、以下の記載あり
ANAグループが就航する国内50空港を対象に、
その周辺での森づくり活動を、
2004年から10カ年計画で進めています。

大気汚染対策として以下の記載があった。
改良型の新型エンジンを装備した最新鋭機を
積極的に導入しています。
ANAグループが保有する航空機のエンジンは、
すべてICAO付属書16の排出基準をクリアしています。

ほかに、化学物質の使用削減に関する記事があった。



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日本航空グループ

1.CSRリポート  あり☆

CSR報告書2009
http://www.jal.com/ja/corporate/csr2009/

2.CSRリポート(前年度) あり☆

CSR報告書2008
http://www.jal.com/ja/corporate/csr2008/

3.GRI対照表  なし

4.第三者機関のコメント あり☆

5.自社への批判・苦言 あり☆ 

6.上記の批判・苦言を翌年に改善 あり☆

7.1990年比でCO2削減6%以上 なし

8.グローバルコンパクトに参加 あり☆ 

2004年12月に参加した。

9.ISO14001の取得 あり☆

10.ISO26000への参加表明 なし

・・・

参考:
日本航空グループは、持ち株会社の名前で、実際は、
日航、またはJALとして、一般の人に知られている。
主力商品は、国内線および国際線。


・・・

担当者の主観的記載

1.CSRリポートに関しては、

冊子については、下記の記載あり。
「エコほっとライン」は、
ご希望の方へCSR報告書を無料でお届けするサービスで、
有限会社インフォワードにより運営されています。

CSR報告書の感想フォームがあり、
一般の閲覧者の意見が届く。

2.昨年のCSRリポートに関しては、

リンクが張ってあり、昨年のものも読める。

3.GRI対照表については、

CSR報告書2005に以下の記載あり。
参考にしたガイドライン
GRI「Sustainability Reporting Guidelines 2002」

4.第三者機関のコメントについては、

NPO法人・人と組織と地球のための国際研究所 川北秀人

第三者機関のコメントは、CSR報告書2005から毎年ある。

5.自社への批判については、

「取り組みの進捗を評価しつつ、さらなる努力を求めたい点」
として、CSR報告書2008に以下の記載あり。

障がいを持つ人々の雇用の促進について、
職種開発を積極的に呼びかけが進んだことによって
改善したこと(30ページ)。

ただし法定雇用率には達しておらず、引き続き、
先駆的に取り組む他社の事例を掘り下げて学び、
職種の多様化をさらに進めてください。

NPO法人・人と組織と地球のための国際研究所 川北秀人

6.昨年の問題を今年達成したかについては、

「高く評価すべき点」として、
CSR報告書2009に以下の記載あり。

障がいのある社員の雇用について、
JALサンライトに客室乗務員OGを配置し、
知的障がいのある社員のサポートを強化したこと。

NPO法人・人と組織と地球のための国際研究所 川北秀人

7.CO2削減については、

CSR報告書2009に以下の記載あり。
年間54,000トンの削減を目指します。

総排出量の削減については、明記が無かった、
あるいは分かりにくかった。

8.グローバルコンパクトについては、

特になし。

9.ISO14001については、

CSR報告書2008に以下の記載あり。
事業による環境への負荷が比較的大きい現業部門を中心に、
環境マネジメントシステムにかかわる
国際規格ISO14001の認証取得を推進していきます。

整備に関わる部門では取得経験あり。
下記URLに記載あり。
http://www.jal.com/ja/jasnews/030328-1.htm
http://www.jal.com/ja/press/2004/030201/030201.html

10.ISO26000については、

特になし。

11.その他については、

CSR報告書2009によると、外部機関などと共同で、
・植物由来のバイオジェット燃料を利用した
デモンストレーションフライトの実施
・森林火災発見情報の提供と航空機による大気観測
を行ったとの記載がある。

CSR報告書2009に以下の記載あり。、
2008年度は
ミャンマー・サイクロン、中国・四川大地震等で
支援を実施いたしました。




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スカイマーク

1.CSRリポート なし 

2.CSRリポート(前年度) なし

3.GRI対照表  なし

4.第三者機関のコメント なし

5.自社への批判・苦言 なし

6.上記の批判・苦言を翌年に改善 なし

7.1990年比でCO2削減6%以上 なし

8.グローバルコンパクトに参加 なし

9.ISO14001の取得 なし

10.ISO26000への参加表明 なし

・・・

参考:
スカイマークは、持ち株会社の名前で
SKYとして、一般の人に知られている。
主力商品は主に国内線

・・・

担当者の主観的記載

1.CSRリポートに関しては、

関連サイトなし。

2.昨年のCSRリポートに関しては、

関連サイトなし。

3.GRI対照表については、

関連サイトなし。

4.第三者機関のコメントについては、

関連サイトなし。

5.自社への批判については、

関連サイトなし。

6.昨年の問題を今年達成したかについては、

関連サイトなし。

7.CO2削減については、

関連サイトなし。

8.グローバルコンパクトについては、

関連サイトなし。

9.ISO14001については、

関連サイトなし。

10.ISO26000については、

関連サイトなし。

11.その他については、

関連サイトなし。



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北海道国際航空(エア・ドゥ)

1.CSRリポート なし 

2.CSRリポート(前年度) なし

3.GRI対照表  なし

4.第三者機関のコメント なし

5.自社への批判・苦言 なし

6.上記の批判・苦言を翌年に改善 なし

7.1990年比でCO2削減6%以上 なし

8.グローバルコンパクトに参加 なし

9.ISO14001の取得 なし

10.ISO26000への参加表明 なし

・・・

参考:
北海道国際航空は、持ち株会社の名前で
AIR DOとして、
一般の人に知られている。
主力商品は主に国内線

・・・

担当者の主観的記載

1.CSRリポートに関しては、

関連サイトなし。

2.昨年のCSRリポートに関しては、

関連サイトなし。

3.GRI対照表については、

関連サイトなし。

4.第三者機関のコメントについては、

関連サイトなし。

5.自社への批判については、

関連サイトなし。

6.昨年の問題を今年達成したかについては、

関連サイトなし。

7.CO2削減については、

関連サイトなし。

8.グローバルコンパクトについては、

関連サイトなし。

9.ISO14001については、

関連サイトなし。

10.ISO26000については、

関連サイトなし。

11.その他については、

会社情報のページに、
定期航空協会の環境への取り組みに関する
ページへのリンクが張ってある。
http://www.teikokyo.gr.jp/env/index.html



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スカイネットアジア航空

1.CSRリポート なし 

2.CSRリポート(前年度) なし

3.GRI対照表  なし

4.第三者機関のコメント なし

5.自社への批判・苦言 なし

6.上記の批判・苦言を翌年に改善 なし

7.1990年比でCO2削減6%以上 なし

8.グローバルコンパクトに参加 なし

9.ISO14001の取得 なし

10.ISO26000への参加表明 なし

・・・

参考:
スカイネットアジア航空は、持ち株会社の名前で
SNAとして、一般の人に知られている。
主力商品は主に国内線

・・・

担当者の主観的記載

1.CSRリポートに関しては、

関連サイトなし。

2.昨年のCSRリポートに関しては、

関連サイトなし。

3.GRI対照表については、

関連サイトなし。

4.第三者機関のコメントについては、

関連サイトなし。

5.自社への批判については、

関連サイトなし。

6.昨年の問題を今年達成したかについては、

関連サイトなし。

7.CO2削減については、

関連サイトなし。

8.グローバルコンパクトについては、

関連サイトなし。

9.ISO14001については、

関連サイトなし。

10.ISO26000については、

関連サイトなし。

11.その他については、

関連サイトなし。



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総評:国内航空

総評

近年,大手航空会社では,増便や路線の細分化を目的に,
大型機から中小型機への移行を進めているところである.

それに伴い,1回の輸送あたりのCO2排出量は減ると思われるが,
総排出量は多くなるのではないかという懸念がある.

そこで,CO2総排出量の報告が今後ますます重要である.


日本国内の航空会社で,CO2総排出量に関して
明記しているところはなかった.

日本航空グループのCSR報告書に,
第三者機関からの批評があった点や,
一般の閲覧者が
CSR報告書の感想を送信できるフォームがあった点は大きく評価したい.

2010年1月に会社更生法の適用申請をした日本航空グループだが,
経営再建と並行してCSRに関して今まで以上の取り組みが出来るか,
見守りたいところである.

(担当; ちく和ぶこんぶ、22歳、女性、学生)





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おまけ、日本航空の宣伝動画:

JAL TV CM 企業イメージ(パイロット採用)40sec
http://www.youtube.com/watch?v=Ao5OTr9JvvY

JAL 企業CM 夢に翼を 1988
http://www.youtube.com/watch?v=vmD0FBjiMIE

日本航空 藤原紀香 JMB JAL Mileage Bank
http://www.youtube.com/watch?v=a9dzni3MtZo

JAL's SPIRIT
http://www.youtube.com/watch?v=WlQ1jMhm8KI&NR=1





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参考ブログ:

企業の社会的責任(CSR)とは? 6,040字
http://blog.livedoor.jp/toshiharuyamamoto128/archives/52280787.html

CSR評価システムが、世の中に必要な理由、SRIの黎明期 
http://blog.livedoor.jp/toshiharuyamamoto128/archives/65075485.html

CSRランキング(2008年夏版)の問題点
http://blog.livedoor.jp/toshiharuyamamoto128/archives/65081337.html

CSRランキング2010年、ボランティア募集
http://blog.livedoor.jp/toshiharuyamamoto128/archives/65340211.html

宇宙船地球号とCSR(企業の社会的責任)の歴史
http://blog.livedoor.jp/toshiharuyamamoto128/archives/65074017.html

賢い市民、コンビニでジュースを買うの巻
http://blog.livedoor.jp/toshiharuyamamoto128/archives/65061305.html

賢い市民、家電量販店でエアコンを買うの巻
http://blog.livedoor.jp/toshiharuyamamoto128/archives/65064439.html

CSR(企業の社会的責任)を実施。三位一体戦略 2,998字
http://blog.livedoor.jp/toshiharuyamamoto128/archives/50990767.html

世界企業ランキング 2008 Newsweek
http://blog.livedoor.jp/toshiharuyamamoto128/archives/65089216.html




・・・

昨年度までのCSRランキング:

CSRランキング2008(パソコン版)
http://www.ets-org.jp/csr/

CSRランキング2009(携帯電話版)
http://www.ets-org.jp/csr/m/




今年度のCSRランキング2010:

化粧品は「花王」 CSRランキング2010 9215字
http://blog.livedoor.jp/toshiharuyamamoto128/archives/65342529.html

総合感冒薬は「武田薬品工業」 CSRランキング2010 7960字
http://blog.livedoor.jp/toshiharuyamamoto128/archives/65343015.html

清涼飲料水は「キリンビバレッジ」 CSRランキング2010 8540字
http://blog.livedoor.jp/toshiharuyamamoto128/archives/65343233.html

太陽電池は「シャープ」 CSRランキング2010 7180字
http://blog.livedoor.jp/toshiharuyamamoto128/archives/65343474.html





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補足:

楽天が運営する、クチコミ就職情報サイト:
「みんなの就職活動日記」(みん就)
の人気企業ランキングは以下。


1.全日本空輸(ANA)
2.伊藤忠商事
3.三井物産
4.資生堂
5.オリエンタルランド(ディズニーランド)

6.三菱東京UFJ銀行
7.サントリー
8.パナソニック
9.ベネッセコーポレーション
10.三井住友銀行

11.明治製菓
12.フジテレビジョン
13.JTBグループ
14.丸紅
15.三菱商事

16.味の素
17.花王
18.東海旅客鉄道(JR東海)
19.凸版印刷
20.電通


別なアンケート調査では、
「就職活動前の学生による就職したい企業ランキング」

1.フジテレビジョン
2.博報堂
3.電通
4.資生堂
5.全日本空輸(ANA)

6.テレビ朝日
7.JTBグループ
8.三菱東京UFJグループ
9.集英社
10.日本テレビ

11.講談社
12.三井住友銀行
13.伊藤忠商事
14.日本航空(JAL)
15.バンダイ

16.サントリー
17.三菱商事
18.みずほフィナンシャルグループ
19.東京放送(TBS)
20.ソニー