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私の講演を聞いた人なら、知っていると思うのだが、
「チョコレートの買い方」などの
具体的な説明をした後に、
私は、次のように話すことにしている。

(ちなみに、以下に登場する、
 CSRとは、
 企業の社会的責任
 Corporate Social Responsibility
 のことである。)

参考:
チョコレートは「明治製菓」 CSRランキング2010 6550字
http://blog.livedoor.jp/toshiharuyamamoto128/archives/65344593.html


「現在、うちの団体、
 NPO法人・宇宙船地球号は、
 CSRランキングを公開しておりますが、
 それは、

 このランキングに基づいて、
 みなさんに、その会社の商品を買え、
 という意味では、ございません。

 商品を選ぶときには、
 それを作っている会社が、
 どのように環境に配慮し、
 どのように社会に貢献しようとしているかを、

 将来、
 それぞれの消費者が、自分で判断するようになり、
 その上で商品を購入するようになれば、
 世の中が、少しずつ良い方向にいく、
 かもしれない、ということを
 当法人は期待しているのですが、

 そうはいっても、

 「では、
  どうやったら、その企業のことを調べられるのか?
  また、
  どのように、環境や社会に貢献しているのかが、わかるのか?」

 ということを調べる方法すらご存じない方が
 一般には、多いため、
 当法人は、その「参考」として、
 あくまでも、初心者の方のために
 CSRランキングを公開している、
 ということです。

 ですので、当法人の本意は、
 最終的には、
 それぞれの消費者の方が、
 自分で各企業のホームページや、
 その中にある、CSRリポート等をお読み頂き、
 あくまでも、
 ご自身で、各商品ごとのCSRランキングを
 自分の頭の中で作り、
 
 「この商品だったら、今年は、この企業が一番!
  だから私は、この企業のこの商品を購入する。」

 という感じで、購入して頂きたい、
 ということです。

 そうすれば、「買い物」という行為が、
 単に自分の欲しいものを買っているだけではなく、

 より良い企業を、未来の子どもたちのために
 残してゆくのだ、という、すなわち、
 「投票」
 の意味も兼ね備えるものに、
 変わってゆくのではないか、というのが、
 当法人の本意でございます。


 どうして、このようなことを必要だと
 思うようになったのか、といいますと、
 現在、企業が強くなりすぎたから、です。

 簡単に言えば、
 各国の予算と、企業の年間予算を、
 並べて比べた場合、
 世界の上位100のうち、
 半分以上の53が、「企業」なのです。

 これに象徴されるように、
 現在、国家よりも強くなってしまった企業に対し、
 私たち消費者は、なんらかの
 「投票」を行い、
 よい企業を後世に残してゆく努力が必要ではないか、
 そういう社会システムが、必要ではないか、
 ということです。」


・・・

で、
各企業のホームページ内にある記述や、
CSRリポート等(社会環境報告書、持続可能性報告書なども含む)
に書いてあることを、
消費者が読んで、
この企業が良い企業か悪い企業がを判断する際に、
もっとも重要なポイントが、

「この企業が、イメージ戦略(宣伝方法の一つ)のために、
 CSRを行っているふりをしているのか、
 本気でCSRをやろうとしているのか?」

ということである。
これを見抜く方法は、以下しかない。
それは、

「その企業と利害関係のない、
 第三者機関による監査を
 どのくらい自社内に入れているか?」

ということである。

この、第三者による監査が
多数入っている企業ほど、
その企業のCSRリポート等の中で
記載されている内容が、
ウソではなく、本当である可能性が高い、
ということになると思う。


・・・

以上より私は、昨年までのCSRランキングは、

「あくまでも客観的に判断することができる材料」
および
「第三者機関からの監査をどれくらい受けているか?」

の2点に絞って、
10個の評価項目で、各社の活動を評価する、
という活動をしてきたのである。


前者の、「客観的に判断できる材料」
にあたるものとしては、


1.CSRリポート等があるか?

(社会環境報告書、持続可能性報告書などがあるか?)


2.CSRリポート前年度

(昨年のものも読むことができるか?昨年言っていたことを本当に実行したか?)


3.1990年比でCO2削減6%以上

(CO2の絶対排出量(総排出量)を減らしているか?)



後者の「第三者機関からの監査」
にあたるものとしては、


1.GRI対照表

(国連環境計画などが策定したCSR規準にのっとっているか?)


2.ISO14001

(国際標準化機構の環境マネージメントシステムを取得したか?)


3.ISO26000

(国際標準化機構のCSR規準(今年度策定予定)に参加予定か?)


4.グローバルコンパクトに参加

(国連のアナン元事務総長が作った企業の活動規準に参加しているか?)


5.第三者機関からのコメントの掲載

(大学教授、NPO法人、監査法人等からの意見を掲載しているか?)


6.5から指摘された批判等を掲載しているか?

(自社への批判を正直に掲載する企業姿勢(透明性)があるか?)


7.上記の批判・苦言を翌年に改善したか?

(昨年度のCSRリポートで指摘された批判を、今年、改善したか?)


・・・

上記の10項目をみれば、
その企業が、宣伝のためにCSRをやっているのか、
あるいは、本気でCSRをやろうとしているのかが、
ある程度、判断できるのではないか、
という風に、私は考えた、ということである。


で、それ以上のことは、
うちの団体が、口を出すことではなく、
各消費者が、自分で判断すればよい、
と考えている。

つまり、
その企業が自分で

「うちの企業は、環境に対して、
 このような対策をとっている」

とか

「社会貢献を、これこれこのように
 行っている」

とかいうことが、良いことかどうか、それで十分かどうかは、
各消費者が、自分で判断すれば良い。

(つまり、消費者によって、
 環境対策が一番重要と思っている人もいれば、
 コンプライアンス(法令順守)が大事と思っている人もいれば、
 社会貢献(ボランティア活動等)を重視する人もいる。
 そうした部分たちに、どのような点数配分をするかは、
 評価する側の、各個人(各消費者)が決めるしかない、と思う。)


ただし、
それを判断する前に、
(その前提として、重要なことが)

各企業が、ホームページや
CSRリポート等に書いてあることが、

「本当かどうか、
 信頼するに値するものかどうか、
 ただの、企業のイメージ戦略ではないのか?」

ということを、
看破(かんぱ)することが必要だ、
ということである。

私が作った、上記の10段階評価は、
「この部分」を消費者の皆様に
伝えるために存在する。


また、
この「客観的監査を入れていること」が
しっかりしている企業は、
概ね、
細かい部分である
「環境への配慮」や「社会貢献」、
「コンプライアンス(法令順守)」、「ガバナンス(企業の統治)」なども
しっかりやっていることが多い。

この詳細は、
私の個々のブログに詳述してあるので
是非、読んで頂きたい。


・・・

しかし、
昨年までに、うちの団体が作ったランキングは、
あまりにも、
「客観的」すぎて、
面白みのないものだった。

ただのデータであり、今一つ、読む気がしないため、
それを利用して、買い物をして下さる消費者の方が、少なかった。

よって、今年は、
少し、面白みを出すために、
CSRランキング調査を行った、
ボランティア・スタッフの「主観」を
あえて入れることにした。

(主観を入れると、各ボランティア・スタッフが、
 自分に思い入れのある部分(例えば、環境だけ、など)を
 強調してしまう可能性があることは、承知の上である。)


もちろん、
「客観」の部分と、「主観」の部分を
分けて記載することにより、
それを読む消費者に、誤解が生じないように
気を付けた。

また、さらに、
私がブログ上でそれらの調査結果を
個別に公開するにあたり、

責任者の私自信が、
最初に、コメントを書き足し、

消費者が、その記事に
ある程度、興味をもって下さるような配慮をした、
ということである。


また、もちろん、最終的には、
昨年や一昨年度のCSRランキングのように
なんらかのまとまったホームページとして
改訂して公開する予定ではあるが。


・・・

ともかく、
私がブログに書いてある
「各商品ごとの各社のCSRランキング」
を、あなたが読んだ時に

「え、これは、おかしい。
 ちょっと、違うんじゃない?
 私は、こう思う。
 ちょっと、自分で調べなおしてみよう」

と、思って頂けたら、
うちの団体のやっている
「CSRランキング」プロジェクトは、
成功だ、ということである。

そうしたことを実際に始める消費者を
育てることこそが、
このプロジェクトの「本意」であるからだ。



・・・

なお、余談であるが、
読売新聞、日経新聞、ニューズウィークなども
CSRランキングを出しているが、

新聞にせよ、雑誌にせよ、
およそ、その紙面(誌面)の約半分が、
各企業の広告で占められている。

いわゆる広告収入というものがないと、
新聞や雑誌はなりたたない産業なのだが、
そうした、企業からのお金を得ている以上、
「中立」で「公正」な
CSRランキングができているかどうか、
ということに疑問が残る。


こうした意味において、
NPO法人(非営利団体)であり、
政治・宗教的に中立で、
かつ、
あらゆる大企業からの寄付金を受けない
当法人による「CSRランキング」を行う意味が
そこにあると考えている。






・・・

昨年度までのCSRランキング:

CSRランキング2008(パソコン版)
http://www.ets-org.jp/csr/

CSRランキング2009(携帯電話版)
http://www.ets-org.jp/csr/m/


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今年度のCSRランキング(整理前)

山本敏晴のブログの目次
http://www.ets-org.jp/hosoku/blog_000.html


・・・

参考ブログ:

企業の社会的責任(CSR)とは? 6,040字
http://blog.livedoor.jp/toshiharuyamamoto128/archives/52280787.html

CSR評価システムが、世の中に必要な理由、SRIの黎明期 
http://blog.livedoor.jp/toshiharuyamamoto128/archives/65075485.html

CSRランキング(2008年夏版)の問題点
http://blog.livedoor.jp/toshiharuyamamoto128/archives/65081337.html

CSRランキング2010年、ボランティア募集
http://blog.livedoor.jp/toshiharuyamamoto128/archives/65340211.html

宇宙船地球号とCSR(企業の社会的責任)の歴史
http://blog.livedoor.jp/toshiharuyamamoto128/archives/65074017.html

賢い市民、コンビニでジュースを買うの巻
http://blog.livedoor.jp/toshiharuyamamoto128/archives/65061305.html

賢い市民、家電量販店でエアコンを買うの巻
http://blog.livedoor.jp/toshiharuyamamoto128/archives/65064439.html

CSR(企業の社会的責任)を実施。三位一体戦略 2,998字
http://blog.livedoor.jp/toshiharuyamamoto128/archives/50990767.html

世界企業ランキング 2008 Newsweek
http://blog.livedoor.jp/toshiharuyamamoto128/archives/65089216.html

軍需産業と日本企業 4336字
http://blog.livedoor.jp/toshiharuyamamoto128/archives/65235130.html


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Michael Jackson - Heal The World
http://www.youtube.com/watch?v=DwrSVDRP-2Y