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このブログは、前回の続きです。

青年海外協力隊ケニア、エイズ対策あず帰国後その1 5224字
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青年海外協力隊ケニア、エイズ対策あず帰国後その2 7786字
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青年海外協力隊ケニア、エイズ対策あず帰国後その3 7949字
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azutan41







・・・

山本 後は、私が(ケニアに)滞在した2週間にもありましたが、
   あなたがいた2年間で、他の協力隊員で、
   いわゆる、トラブルにあった人はいましたか?

   例えば、マタトゥ(乗り合いのバン、またはバス)で隣の席に座った人に
   もらったお菓子に睡眠薬が入っていて、
   寝ている間に財布を取られた、という話がありましたけど。

あず 小さい犯罪であれば、スリとかは何回か聞いたことはあるんですけど。

山本 レイプとか、ケニアではないんでしたっけ?

あず そういうのは、近年、ここ最近では、ないと思います。
   なぜなら、女性隊員がそういう事故にあった場合は、
   女性隊員の派遣中止になるんですよ。
   パプアニューギニアがいい例で、
   あそこが男性隊員だけなのは、そういうケースが多いので。
   ということで。

山本 パプアニューギニア以外に、どこかそういう場所ありますか?

あず 女性隊員が入ってない場所ですか?
   いや、ちょっと分からないですね。

山本 研修中に、(現場で)強姦があったこととかの授業が
   技術補完(研修)か、福島か長野の研修の時に
   やっているはずなんですけど。

あず ありましたね。

山本 それは何例ぐらいあったとか、数は覚えていますか?

あず いや、覚えてないですね。

山本 そうですか、ちょっと資料をあたってみます。
   ま、でも、少ないと言うことですかね。

あず 少ないと言うよりも、やっぱり、ケニア隊については、
   行く前も、行ってからも、すごく治安が悪い点について
   言われて、脅されているんですね、他の国と比べても。
   だから自己防衛が強くなっているんだと思います。
   夜中は絶対に一人で歩いたりしないとか。

山本 夜暗くなったら外出禁止とか、
   JICAの方では、夜6時以降は一人で出歩かないとか、
   言っているんですよね?

あず まあ、でも、人それぞれですから。町もそれぞれですから。
   事情によってはおろそかになったり、
   現地の友達であるスタッフの人に呼ばれて、
   遊びに行ったり、とかもあると思うんで。

山本 自分の判断でやると。

あず で、そういうの(に対する危機感)が高いんだと思います。
   ので、ケニアでの事故例は聞いたことはないです。

・・・

山本 これで(現地での活動については)一通りですね。

   後は、これからについて。
   私が(ケニアに)行ってた2週間に聞いたときでも、
   協力隊が終わったら、国際協力やることはないですね、へへへ。
   とか言っていましたけど、
   やっぱり、今後は(元々の)歯科衛生士に戻るんですか。

あず そうですね。歯科衛生士に戻るつもりで。
   ただ、エイズに関しては、国際協力というか、
   単にボランティアという形で続けていきたいなと思っているので。
   いつになるかは分からないんですけど、
   仙台でなり、何かの形でたずさわっていきたいとは思っています。

山本 まあ、日本でもHIV(感染者)がどんどん増えているので、
   啓発予防のキャンペーンの協力をするとか、そういう感じですよね。

あず そうですね。

山本 逆に、そういう形しかないと思うので。

あず (うなずく)

山本 で、2年間の協力隊は、行ってどうでしたかね。

あず そうですね、今となって思うのは、行ってよかったということです。

山本 どの辺りの点で?

あず やっぱり、やってきたことうんぬんよりも、
   知らない国の知らない人たちと触れ合って生きていくことで、
   コミュニケーション能力と言うか、行く前と比べて、
   すごく高くなったと思いますし。

   行く前に固定観念に縛られていたところが、
   自分自身にあったと思うんですけど、
   そういうものがなくなったというか、
   視野が広くなったと思います。

   後は、今でも、現地の団体の活動を継続してやっていて、
   まだ日本でもそういう活動が出来るきっかけの場を作ってもらえて。

山本 現地の(HIV感染者で、工芸品を作っている)Eさんから、
   作ったバックとか財布とかが、
   (日本に)郵送されてくるんですか?

あず そうです。
   それで今、私が主催じゃないんですけれど、
   埼玉にいる方がイベントをしていて、
   色んなところに出店をお願いして、販売していたりとか。
   で、そういう所のお手伝いに行ったり、
   Eさんに発注の電話をしたりとか。

山本 今、携帯で電話して連絡するの?

あず 携帯で連絡して、後は、彼女はパソコンを持ったらしいので、
   メールが出来ると。
   (メールを)くれないんですけどね。

山本 でも、問題はケニアからの郵送料だよね?
   品物をここまで運搬するの高いでしょう?

あず もちろん高いんですけど、
   前払いとか何かしらのやり方はあって。
   そういうのも見越して、活動していたので。

   日本へ商品を送ってということを、
   私が(現地に)いる間に、一回やったんですね。
   どういうやり方がいいのかを、比較検討したりして。

山本 ちなみにどうやって送るのが、確実なの?
   あるいは、一番安いの?

あず EMS便と飛行機便と船便の3つしかないんですけど、
   飛行機便で送るのがベスト、と。
   で、彼女は、現地の郵便局に勤めている友人がいるので
   その人のところで直接出して、ぼられることもない感じです。

   向こうから送る場合だと、そんなに時間もかからず、
   2週間もすれば着く感じです。

   あと、彼女の銀行のアカウントの番号を教えてもらって、
   そこにお金を振り込んでという風にやっています。

・・・

山本 一番覚えている子供って、います?
   本に出ている子でも出てない子でもいいんですけど。

あず 一番覚えている子はいますよ、そうですね。
   大体みんな覚えているんですけど、
   (その中で)印象が強かった子は、
   Eさんのグループの活動にも来てた子、
   K君ていうんですけど。

山本 本の中の(写真を指しながら)この子ですね。K君。

あず この子は(チルドレン)クラスにも生徒として来ていましたし。
   お母さんがEさんのワークショップ(コミュニティー)の
   グループのメンバーでもあったので、
   いつも一緒に来てたんですね。
   なので、深い話も色々できたかなと。

   基本的に、月に一回しか子供たちとは会わないので、
   あんまり、

山本 感情移入しない?

あず そうですね、子供たちのほうが、あまりなじんでくれないと言うか
   こっちから歩み寄ろうとしても、
   向こう側が、ちょっと距離を取っちゃうような。
   こっちは白人(としてみなされがち)ですし。
   そういうの(の距離感)があったんですけど。
   彼の場合は、結構会ってることもあったので。

山本 (コミュニティーの工芸品づくりは)毎週土曜日でしたっけ?

あず そうですね。大体、来てましたね。
   クラスでも会ってましたし。
   あとは、私がホテル暮らししている時に
   その真上に住んでいたので、
   ちょくちょく、会っていたみたいでした。

・・・

山本 分かりました。
   今後の夢とかあります?一般的な。

あず 今後の夢、やりたいことですか?

山本 はい。

あず 今はちょっと模索中ですね。
   まだ日本に帰ってきて、
   ケニアでやってきたことと、日本の現状とを見て。
   何がしたいのか、何が出来るのかを考え中です。

山本 結婚は?

あず まだです。

山本 彼氏は?

あず いないです。ふふふ。(笑)
   (彼氏は)必要ですかね?

山本 まあ、俺は「一人の方が楽だ」というような(考え方の)人なので。

あず 必要ですか、その質問(苦笑い)

山本 (俺のところに、国際協力に関して、質問に来る女性たちの)
   半分以上の人が、国際協力もしたいけど、結婚もしたいって言うのよ。
   結構、全体としては多いんだよね。
   (そういう、両方を望む人が。)

あず ふーん。結婚は別に要らないですね。子供は欲しいですけど。

・・・

山本 最後のシビアな質問は、
   最近、国家予算が膨らんでいるので
   「事業仕分け」ということで、
   協力隊の予算を減らそうという話が出て。

   それに対して、協力隊のOBたちである、
   「社団法人・青年海外協力協会」という集まりが、
   反発しているんだけども。

   一説には、一人の隊員を派遣するのに、
   (平均)1千万円の金額がかかっていると言われており。
   税金、国費をかけて、2年間、
   青少年の育成という事業を、国がやっているわけですけど。

   そして、あなたもそれに行ってきたわけですけど、
   これをできるだけ客観的に考えてみて、どう思いますか?
   やる価値があるかどうか?

あず 削減の対象が、隊員ではなくて、
   スタッフ向けという風に聞いたんですが?
   例えば、JICAのスタッフの方が使う、
   飛行機利用時のビジネスクラスを減らすとか。

山本 確かに、そっちの方もやっていて、
   アフリカなどの遠距離では、今でもビジネス(クラスの利用)なんだけど、
   東南アジア圏内なんかでは、エコノミーにしろということで、
   エコノミー(クラスの利用)になったんですけど。

   (山本の友人が、
    JICA職員やJICA専門家なので、知っているのですが。)

   後は、国内のJICA東北とかJICA広島とかの拠点が多すぎるから
   それも減らそうと言うことで、(それも)やることになっているんですけど。

   で、協力隊についても、数を減らそうと言うことなんかが、
   岡田外務大臣からの提言としてはあった、と。

   最終的にどうなったかは確認してないんですけど。

あず 私は、減らせるのではないかと思いますね。
   向こうに行っている間に、
   他の国へ派遣されている隊員の話なんかも聞いたんですけど。

   なぜ、その国にこれだけの人数を入れなきゃいけないのか、
   という疑問が、実際行かれている隊員からありましたし、
   私自身も(そう)思っていましたし。

   無駄が多すぎると言うのは、私も感じるところがありましたね。
   お金のことに関してもそうですし、(相手)国に対する派遣者数もそうですし。

   そういった意味で、本当にその国が必要なのかどうか、とか。
   国内積立金についても、(私は、さっき)少ないと言ってたんですけど。
   日本でも(9万円)、現地でも(4万円)、もらっている訳ですし。
   実際、そこまで要らないんじゃないか、とも思いますよね。
   (現地の物価は、日本の数分の一なので。)

山本 あとは、周りに、「旅行隊員」とか「ドミ隊員」はケニアにいました?


注:
旅行隊員とは、
任地で仕事をせず、他の友人の隊員の任地を旅行してばかりいて、
遊んでばかりいる人。
ドミ隊員とは、
首都にある協力隊のドミトリーに閉じこもり、
漫画ばかり読んでいたり、家庭用ゲーム機などで
ずっと遊んでいる人。


あず いましたね。はっきりとは分からないですが、
   全体の1、2割くらいですかね。

山本 派遣されている協力隊員の中に、
   将来、2年間での海外での活動経験を得て、
   それによって、国連JPOなどの、
   いわゆる国際協力師、国連職員やJICA専門家といった、
   プロの国際協力を目指すために、
   青年海外協力隊に来たんだといっている人は、何人か周りにいました?

あず あ、その話を聞いたことありますね。

山本 そうですか、同期でもそうでなくてもいいのですが、
   何人ぐらい見聞きしたことあります?

あず 3人ぐらいですかね。

山本 それは現場で?それとも研修で?

あず 現場で、ケニアに行ってからです。

山本 3人ぐらい。1年間の同期が、13人だっけ、16人?

あず 13人です。総勢で50人強なんで。

山本 じゃあ、50人中3人くらいか。


(注:将来的に、プロの国際協力師をめざして、
   計画的に、青年海外協力隊に入ってくる人が、
   現段階で、どのくらいの割合でいるのかを、
   山本は、知りたいと思っている。
   だから、この質問をした。)


あず でも、50人の中であまり喋らない人もいるので。
   あとは、そういう話って、中々(仲が)深くならないと、
   話せない話題じゃないですか。

山本 そうですよね。いきなり言ったら、
   不気味ですよね。怪しいですよね。

あず ふふふ。

・・・

山本 分かりました。最後に、協力隊にこれから応募したい人に、
   何か言いたいことがあります?

あず 本当に、向こうに行って全てを体験してください、ですね。

   行く前に、色々な情報を集めて、
   こういう国だから、こうしていったほうがいいとか、
   こういう国なんだってとか、検索する必要ないと思います。

   現地に行ってから、経験できることなので。
   それが私のメッセージです。

山本 分かりました。

あず こんなのでいいですか。もっとがんばってくださいとかの方がいいですか?

山本 いや、全然別に。単にありのままを伝えればいいと思うので。
   ありがとうございました。

あず こちらこそありがとうございました。

山本 でも、ケニアに行ってたときより、綺麗ですね。
   なんかいいことあったんですかね。

あず 化粧に使っている道具が、増えただけですよ(笑)


・・・


(以下、山本の追加コメント)

山本 終わった後に、あずたんが言っていたのは、
   協力隊員の質が悪いという点について。

   例えば、ケニアに派遣されてきた隊員たちの中の一人が、
   現地の研修で、
   自分は英語がぺらぺらできるので、
   もう、スワヒリ語は勉強しないぞ、
   する必要がないぞ、と言ってさからっていた。

   他にも、
   一ヶ月目からやる気がないような人、とかがいた。
   (現地に)行ってみたら仕事がない、と言う理由で。

   話が違って仕事がないという話は、
   福島や長野での(事前)研修で、協力隊OBの人が
   何回も訪れて、話をしてくれていて、
   (これから派遣される)協力隊員は、
   事前にそのことを知っているはずだ。

   (だから、そういう状況になることを事前に知っているのだから)

   ケニアに行ってみたら、仕事がない、という理由で、
   一ヶ月目から仕事をしない、などということは、
   理由にならない。

   国のお金をつかって、語学の勉強も、技術補完研修も、
   あれだけ徹底的にやってもらったのだから、
   「仕事がなければ、なんとしても自分でみつけるべきだ」
   と、あずたんは、言っていた。

   また、
   (やりたいと思う)案件が全然ないとか、
   自分でプロジェクトを最初から作らないといけないとか、
   事前に(研修等で)聞いていることなのに、
   現地に行ってから文句を言うのは、本人のせいであると。

   自分の責任ということで、何とかしなければいけない、
   と彼女は言っていました。

・・・

(以下、帰りの新幹線の中で)

山本 男尊女卑の話も、あずたんはしていました。

   アフリカでは女性の立場が低い。
   病院内で、上司(男性)に対して、
   自分(女性)の専門である口腔内衛生の話を
   ヘルス・トークに加えるように提案したが、
   女性で若いからという理由で却下された。

   後日、JICAの職員(上役・男性)に対して、
   この件を愚痴として訴えたところ、

   そのJICA職員は、
   ケニアの病院の上司に、あずたんの要望を伝えてくれた。

   すると今度は、すんなり受け入れられた。

   「ふざけるな、ぶっ殺してやる!」と思った、と、
   あずたんは言っていた。

・・・

   マイルドセブン。
   彼女は、喫煙者で、タバコを吸う。
   マイルドセブンが好き。

   しかし、
   ケニアでは公衆の面前、道端などで女性が煙草を吸うことはない。
   (男性は、吸ってもよい。)
   昔からの伝統として、モラルに反する、下品、
   キリスト教の教義に反するというような見方があるとのこと。
   (要するに、女性のほうが、タバコが吸いにくい。)

・・・

   ケニアでは、日本人であっても白人と呼ばれる。
   白人じゃなくて、日本人、黄色人種という説明をしても
   現地の人に理解してもらえなかった。

   現地の人に日本の文化を紹介するための授業が、
   協力隊の研修時にあった。(福島、長野)

   あずさんは、実際に現地に行った時は、日本の日の丸の旗を見せ、
   人口が1億2000万にいることを発表した。
   ケニア人は日本が進んでいて、豊かな国だと思っているけれども、
   実際には、精神的ストレスが多いという点についても伝えた。
   他に、約束の時間を守る、礼儀正しい、などを伝えた。

・・・

   海外旅行は、短期で、台湾とハワイに行ったことあり。
   ケニアが全くの初めての国というわけではなかった。
   協力隊終了後は、このインタビューまでに、韓国に2回遊びに行った。

・・・

   結婚についてはどうでもいいけど、自分の子供が欲しい。
   人工授精でも何でもいいので子供が欲しいと言っていた。


azutan42





(以上で、終了です。)

(以下、HIVエイズ関連のリンク)



青年海外協力隊:応募を考えている方へ:求められる技術レベル:エイズ対策
http://www.jica.go.jp/activities/jocv/application/level/ex_12.html

エイズ対策入門: 青年海外協力隊用
http://www.jica.go.jp/activities/jocv/application/level/pdf/aids_all.pdf

青年海外協力隊 JICAボランティア
Japan Overseas Cooperation Volunteers (JOCV)
http://www.jica.go.jp/activities/jocv/

特定非営利活動法人SHARE=国際保健協力市民の会
(青年海外協力隊のエイズ対策隊員へ、技術補完研修を行う事業をしている)
http://share.or.jp/share/


・・・

関連書籍: あずたんが、後書きに登場します!

HIV/エイズとともに生きる子どもたち
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/409726401X