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国際協力をとてもやりたくなった理由は?


山本 えっと、ま小学校の頃から国際協力の…。
   途上国とかに触れる機会があったようですが、

   具体的に国際協力をやってみたいというのが、
   かなり強くなったのは、医学部時代位からですかね?

サクラ いえ、逆に言うと医学部時代は、全く無かったですね。

山本 なるほど。

サクラ 部活を一生懸命…。

山本 何部ですか?

サクラ テニス部です(笑)。

山本 どっち?硬式、軟式?

サクラ 硬式です。

山本 あ、そうですか。

サクラ はい。
    結構一生懸命やってて、
    部長もさせていただいたんですけれども、

    あのー、部活は楽しいですし、バイトがあったり、
    あと友達と遊んだり、あの
    いわゆる普通の大学生活を一応していて、

    そのー、夏休みに途上国に行ったりとか、
    そういうのは全く無かったです。

山本 なるほど。
   じゃぁ、あのー、その何だっけ。
   私にメールを送って、
   「国際協力に興味が有るんです」みたいなことを(して)、
   直接やろうと思ったきっかけは何なの?

サクラ きっかけはですね、
    実は父が大腸癌で他界をしたんですけれども、
    その時にー、あのー、まぁ、

    父が退職をした後に、
    あの、農業をして、
    長野に帰って農業をしたいっていうので、
    一杯家に、その、農業の色んな道具を置いておいたんですね。

山本 は。

サクラ で、それが叶わずに父は、
    可哀想に他界をしてしまったので、

    何かそれを見てるとやっぱり自分も少し、
    あの、今出来る時に何かあのー、
    しておこうっていうのがちょっと出てきたー。

山本 やりたい事を生きてるうちにやっておこう
   という意味ですか、それは。

サクラ あっ、そうですねー(笑)。

山本 そうですよねー、はっきり言えば。

サクラ そうです、はい(笑)。
    で、あとは色々こう考えて、
    あのー少し
    父にちっちゃい時に教えてもらった話なんかも思い出して、
    あのー、
    少し途上国でやってみようかなって気持ちに
    なったんですよね。
    その時期とー、
    丁度(医者になって)5年間が同じ時期だったのでー。

山本 なるほど、

   (ところで)私のEメールアドレスってー
   何で知ってたの?
   何処から知ったんでしたっけ?

サクラ ここに書いてませんでした?

山本 あ、「世界で一番いのちの短い国」を読んでー、
   その後ろに載ってるやつ(Eメールアドレス)に
   送ったってことですね。

世界で一番いのちの短い国―シエラレオネの国境なき医師団
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4560049629/

サクラ そうです、はい。

山本 なるほど、分かりました。

・・・

アフリカの某国での仕事の内容は?


山本 でー、まーいいや、一旦
   (アフリカの某国での)仕事の内容を聞きましょうか。

   最初の段階で、行ってですねー、
   都市部でした?田舎でした?

サクラ 田舎でした。

山本 そうですか。

サクラ はい。

山本 ゼネラルドクターってことは、えーっとー、
   内科、小児科、産婦人科とかも、
   まー、(自分でみれないのは)転送するにしてもですね、
   最初の一次医療としては、診る(みる)。

サクラ はい。
    ただ、そのー、私達のミッションが、あの、
    まプロジェクトなんですけれども、あのー、
    緊急ミッションじゃなくて、
    長期的なミッションなので、

    あのー、
    (途上国側の)現地の人達(医療従事者)が
    自分達で(ちゃんと医療を)出来るように、
    いわゆるスーパーバイズ(監督)をしていこう
    っていう流れなので。

山本 あーそうですか。

サクラ 基本的には、村の診療所には
    ヘルスワーカー(保健担当官)が居るんですね。

山本 はい。

サクラ で、その人達と一緒にやっていくっていう形。
    あの、自分達が第一線で診療という形よりかは、
    一緒にやって行きましょうっていう感じ。

山本 なるほど。
   それじゃあ、ま、
   地方自治体の郡とか州とかが運営する病院が
   既に在ってー。

サクラ そうです、はい。

山本 そこでその、いわゆる地方公務員が来て、
   ヘルスワーカーも多分、地方自治体から金を貰ってる人でー。

サクラ そうです、そうです、はい。

山本 でそこで働いてて、
   あなたは
   まーそこでアドバイスか何かをしてて、
   まー割と間接的に、
   自分が医者をやる訳じゃなくて、
   たまにそういうことも有るだろうけど、
   基本的には指導、スーパーバイズして
   途上国の人に自分でやってもらうっていう
   体制だったってことですね。

サクラ そうですね、それが目標というか、はい。

山本 どうでした?
   そういうのは面白かったですか?
   それとも、あのーやりたい事と(違ってた)?

注:
アフリカくんだりまで来たのだから、
直接、自分で診療ができないと、つまらない、
と思う医者や看護師も多い。
このため、上記の質問をしている。
しかし、実際は、緊急援助でない場合(開発援助の場合)、
(外国からの援助団体が撤退した後の)
サステナビリティー(持続可能性)を考えると、
このシステムの方が、優れる。
このシステムとは、現地の医療従事者だけで、
やっていける体制を作ること。

サクラ いや、あのー面白かったですね。
    ただやっぱり、難しいな~と思ったのが、
    基本的に彼らは、私達が雇ってというか、
    (雇っている訳)ではないので、
    政府からお金を貰ってるので、
    私達がこう色々言っても、中々動こうとしない。

山本 はい。

サクラ というのは、お金が実際貰えてないんですよねー。
    その政府からのお金(給料)が届いてこないのでー、
    彼らのモチベーション(やる気)は非常に低くて、
    その中でいくら私達がこうしなさい、
    あーしなさいと言っても中々動いてくれない。

山本 はい。

サクラ 私達と彼らの間に、
    やっぱり少しこう溝があって、
    やっぱり難しいな~と思いました。

山本 は、なるほど。

サクラ だからー、逆に言うと、
    ま本当にそこの人達を助けたければ、
    もう自分達が勝手に入り込んで、
    自分達のお金でやった方が、
    あの患者さんの為になるなーと思いましたけどね。
    ただそれは、
    「サステナビリティー」(持続可能性)という点では、
    ちょっと違うかもしれませんが。

山本 そうですね。

サクラ はい。

山本 いやー、今のあのー、
   私の本を(全部)読んでる人は分かると思うんですけど、

   聞いてる(このブログを読んでる)人が分かんないかもしれないので、
   ちょっともう一回同じこと喋りますね。

   要するにその、えーっとー…。

   まぁ、既に地方自治体が運営してる
   途上国の病院を運営しようとすると、
   途上国は予算が無いので、お金を、殆どその・・

   (途上国の病院に勤務している、公務員でもある病院職員は)
   例えば8千円の給料(月給)を貰ってるはずなのに、
   実際その、3ヶ月遅れで(ようやく)貰うとか、
   実際それすらも来なかったり(もらえなかったり)とかが多くて、

   そういう人にその、
   (近代医学の)指導(を)して、教えてあげるって言っても、
   全然やる気がないので、
   やってもまー、(本人が)覚える(学習する)気がないと。

   でNGOが自分で、勝手に
   (その国の政府や)地方自治体と別に、独立した病院を勝手に建てて、
   自分でスタッフを雇った方が
   (月給)1万円(を)払うから、その分しっかりちゃんと働け、
   と言えばー、
   あの、「働かなきゃクビにするよ」って言えば、
   絶対真面目に働くんだけれども、

   あのーただそれだと、NGOの予算っていうのが、
   基本的に政府とは違って無限ではない(安定していない)ので、

   例えば2年後10年後に(時間が)経った後に、
   (そのNGOが、その途上国から撤退してしまうと)

   ま、その病院が消滅し、
   当然お金払ってたスタッフも消滅して、
   後に残らない場合があってですねー、

   もちろん(それを)その地方自治体に病院を渡してー、
   引き継いでもらってー、
   あのー持続可能性を確保するような方法も、
   あることは有るんですけれども、

   あの、実際はうまくいかないことの方が多いのを、
   私は知ってるんですね。

   ・・ってゆう側面もあるってことですね。

   まっ、いいです。

   この辺は、あのー
   (このインタビューの)書き起こしをする人と、
   読んでる人が分かんない為に
   今ちょっと話してる(解説してる)ような感じなんですけれども…。

・・・

インタビューの受け方と、その編集について


サクラ あっ、すみません。ちょっといいですか。
    この私から発する言葉は、
    山本先生と話す感じでいいんですか?
    それとも皆さんに分かりやすい様に、
    皆さん向けに、
    ブログを読む人を念頭に置いて話した方がいいですか?

山本 基本的に私と二人で喋ってる感じで良いと思いますね。

サクラ あ、分かりました、はい。

山本 で、一般の聞いてる人が、分からないような単語は、
   例えば「オーベン」等出た場合は、
   私が今、補足してしまうか、
   もしくは最後に(ブログに)アップする前に、
   難しい単語は、例えば
   「オーベン」(研修医の指導医)とか
   「サステナビリティー」(持続可能性)とかを
   そこに補足するって感じで。

サクラ あー、はい、分かりました。

山本 で、大体そのー、大学1年生で、
   (国際協力について)何も知らない方が読んでも
   分かる位の文章に分かり易く変える、
   という作業(を後でするということ)ですかね。

サクラ はい、分かりました。

山本 えっと、そんな感じですかね。

・・・

人道援助のジレンマ


山本 で、結局はそのー、まはっきり言えばその、
   本当は私が直接(医療を)やれば、あのー
   地域の困ってる人を、その助けー、
   もっと助けられるのに、
   でもあのー、

   一応病院のスーパーバイズをすることになってるから、
   この枠で、この枠ってのは、
   こういうシステムの中で
   自分がスーパーバイすることで
   何か医療に貢献しなくてはならないという、
   まジレンマの中で活動したということですか?

サクラ はい。

山本 (そういうこと)ですね。

   ま、あのー、非常によくある事だとは思いますねー。

・・・

アフリカで国際協力をやってみて良かったことは?


山本 あ、まーでも、それでも
   良かった事が三つ位、
   悪かった事が三つ位、
   多分あったと思いますけど、
   行ってやってみて良かった事は何かありましたか?

サクラ 良かった事ですねー…。

山本 とりあえず。
   (一度、途上国での国際協力を)経験したとか。

サクラ あっ、自分の事?自分ですか?
    それは勿論ありますね、はい。

    後はー、薬は届く(笑)。
    確実に患者さんに。

    あの、というか診療所には届く。
    あのー結局政府から、
    もう薬が回って来ないので、

    でー、どうして回って来ないかというとー
    政府の車が走ると、
    紛争地帯なので、
    ゲリラ集団に襲われるんですよね。
    で、政府は村々に行って薬を配給出来ない。

山本 はい。

サクラ ただ私達は、ある程度、あのー政府、
    勿論、政府の許可も取ってますし、
    ゲリラ集団とも何とかうまくやってるんですよね。

山本 はい。

サクラ だから、私達がー、A団体の車で、薬は届けられる。
    多分それが確実、あのー目に見える、
    あのー良い事じゃないかと思うんですよね。

注:
サクラ先生が支援していた病院は、
アフリカ某国の中でも「ゲリラの勢力の方が強い」所にあった。
だから、政府系の車で薬を運ぼうとすると、
ゲリラに強奪されてしまう。
しかし、国際人道援助団体で、
ゲリラ組織からも活動の許可をもらっている
A団体の車であれば、襲われない。
だから、この地域の診療所に薬を届けることができる。
そういう意味で、良かった、とサクラ先生は言っているのである。

山本 えぇ。

サクラ あとは重症患者さんを
    (小さい診療所から大きな病院へ)
    搬送したりっていうのは良かったと思います。

    ただ、自分達がー、
    そのヘルスワーカーを教育をして、
    彼らがーそれを身に付けて、
    それを患者さんに、
    ちゃんとした医療を施してるかっていうのは、
    ちょっと分からないです。

注:
要するに、薬の運搬と、患者さんの搬送には貢献できたが、
本来の、また最大の目的である、
現地の医療スタッフによる、
「病院の持続可能性の確立」には
成功したかどうかわからない、ということを言っている。

山本 ふーん、なるほど。

サクラ 全く見えなかったですね。

山本 ま、いいや、それはそのー、

   地元の人のため(に先生の活動が役にたったかどうか)
   はちょっと置いといて、

   個人的、先生自身の為にはー、
   やっぱりそういう経験をしたって事は
   良かったですかね?

サクラ そうですねー、
    そのーまず途上国でー、
    医療を自分が実際にやったってのは初めてなので、
    それは一つ良い経験になりましたし、後は
    病院で今まで何でも検査が出来たんですけれども、
    (途上国では)検査が全然出来ないので、
    あー、臨床の力っていうのは非常に大事だなーと、
    あの、感じた事が。

山本 は、はー。

サクラ そうですねー、
    後は色々途上国の、ま問題というか、
    まその土地その土地で多分違った「保健」の問題が
    あるんだなーとか感じたこと。

    で、それを解決するのは医療だけじゃなくて、
    色んな他の事も必要なんだなーと思ったことですかね。

山本 なるほどー。

サクラ はい(笑)

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