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2年間のWFPでのJPOが終わったらどうするか?


山本 それじゃ、軽く将来のことを聞きましょうかね。

テツ はい。

山本 多分、2年間WFP(内で)で転々とですね、
   世界各地を転々と、えー本部、支部(地域事務所等)、
   カントリーオフィス(各国の中にある事務所)を転々としたとして、
   まぁ2年間終わられたとしますよね。

テツ あ、はい。

山本 その後どうしますか?

テツ あー、えっと2年間は、一応今の契約条件だと
   ずっとローマ滞在なんですね。

   それで、自分が就くべき会計の仕事がどういう仕事かというと、
   WFPはやはり(各国の)政府(からの)、
   ドナー(お金をくれる組織、この場合は政府))のお金に
   支えられている機関なので、

   そのドナーに対するレポーティングを作る業務という、
   そういう部署に行く予定なんですけれども、

   それで、基本的には会計業務なので
   その、(地域事務所や各国事務所への)出張があるかとかそういうのは
   まだ聞いていないんですけれども、
   基本的には「本部ベース」なんですよね。

   なので、どちらかというと、
   その次の一歩としては、
   やはりあの、実際に「現場」で、
   プロジェクトの中に入ると(言うと)変なんですけれども、
   まぁ、その「現場(から)の距離の近いところ」で、
   関わっていきたいなと考えています。

山本 まぁそれはそのWFPの(プロジェクトは)、
   例えばアフリカのスーダンあたりでやっていますから、そこに行くとか、

   例えばWFPじゃなくても、
   国連のなんらかの、UNDPにしろUNICEFにしろ、
   (途上国内に、各国事務所とプロジェクトを持っている団体があるので、
    そうした団体に就職することにより)
   現場に近いところで、
   会計に関するポジションをとりたいということですよね。

テツ そうですね。

山本 なるほど、、、はい、妥当な経歴だと思いますね。

   これが(ここまでが)ざっと(これまでの経歴を通して聞いた)
   上っ面(うわっつら)の話だと思いますので・・。

   ありがとうございました。
   それではちょっとここで区切りがいいので、
   これでテープをいったん交換します。

テツ はい。

山本 なんか(買ってきたお菓子を)食ってくださいね(笑)

テツ ありがとうございます(笑)

・・・

テツさん補足.

彼が山本敏晴の本を読んだのは税理士法人のT社にいた
2004〜2005年の頃。
「世界で一番命が短い国」を最初に読んだそうです。
そして、2009年の4月頃から
「山本敏晴のブログ」を読むようになった。
JPO試験を受ける関係で、いろいろ検索をしていて見つけ、
それと同時に、
「世界と恋するお仕事」や「国際協力師になるために」
という本を読んでくださったようです。
その結果、2009年から2010年にかけて、
私がブログによく書いている、
「国際協力をやっている人のインタビュー」の
書き起こしを手伝ってくださるようになりました。
ウチの団体でボランティアをやってくださっていたのですが、
その頃には、国連のJPO試験に既に受かっていたというわけです。

国際協力師になるために
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4560031630


・・・

国際協力をやりたいと思った、きっかけ


山本 では(経歴の中で)突っ込みどころ満載の、
   (さきほど質問しなかった)細かい話に行きましょうかね。

   とまずは、国際協力をやりたいと思った「きっかけ」からいきましょうか。

テツ はい・・・とですね。

   高校2年生3年生ぐらいのときの話に戻るんですけど、
   当時、本であったり、テレビであったり、様々なメディアを通じて、
   日本以外で起きていることに自分は関心を持つようになって、
   例えば黒柳徹子さんの本であったり、
   NHKスペシャルで、あのー、、、
   当時の旧ユーゴの内戦であったり、アフリカの問題であったり、、、

山本 何の問題って言いました?

テツ アフリカ。
   色々な国における内戦だったり、ソマリアの飢餓だったり、
   その、まぁ取り上げられるのを見て、すごく、
   自分もそういう問題に関わりたいと思ったのがきっかけですね、はい。

山本 なるほど・・・
   えっと最初は高校(時代に影響を受けた)って言いましたよね?

テツ あ、はい。

山本 ただし、あなたは、、、突っ込むと、あのー、
   商学部に入っていますから、
   もし本当に本気で(国際協力を)やりたいと思ったら、普通はですね、
   いわゆる国際関係学科等の、あのー大学の学部を選ぶことが、
   まぁ一般的には多いんですけれども。

   商学部に入ったってことは、
   まぁあなた確か、お金が重要だと思っていた、
   と言っていたと思うので、
   まぁそちらのほうが高校時代は強かったということでいいでしょうかね。

テツ はい、
   実際国際関係の学科の大学も受けたりしたんですけれども、、、

山本 ちなみにどこですか?

テツ あ、えとICUですか。

山本 えーと国際基督

テツ 国際基督教大学です。

ICU 国際基督教大学
http://www.icu.ac.jp/

山本 あれ?あれって漢字で「基督(キトク)」って書いてあるんですけど
   あれ「キリスト」って読むんですか?
   あれで無理やり(笑)

テツ いや、どうなんでしょうね?わからないです(笑)
   元々そのICUっていう略称で見ることのほうが多いので。。。

山本 でも漢字では基督(キトク)って書いてありますよね。

テツ ええ、はい、そう書いてありますね。

山本 ええ、まぁいいや、わかりました。そこを受けたのですね。
   私、そこ(ICU)で講演を2回くらいやっていますけど・・・

テツ そうですか。

山本 えー、では、結局その
   ちょっと(国際関係の学科に行こうとも)思ったけれども、
   やっぱりその、お金のほうが大事だと思って、
   商学部に(行こう)と高校時代は思った、ということですかね。

テツ ええ、そうですね。
   あとは実務的というか、現実的というか、
   当時の高校生の自分が得意な科目と苦手な科目というのもあって、
   まぁ比較的自分が数学が嫌いじゃなかったんで、
   そういうことももちろんあったと思います。はい。

山本 次が、フランス、ですかね、
   えーと最初から
   留学ができる可能性が高い一橋大学を選んだ
   ということもありますけど、
   これは別に・・

   あのこれ(このインタビュー)は(就職)試験ではないので
   自分の経歴を飾り立てる必要はないので
   本当のことを言ってもらいたいんですけれども、、、、

   留学できる可能性が高い大学を選んだ理由は何だったんですかね。
   あの、高校時代は多少国際協力に興味があったとしても
   それが強かった、ということじゃなかったと思うんですね。

テツ そうですね、どちらかといえば、
   海外の文化だったり音楽だったり、
   そういうことにも関心を持つようになって、
   留学が、もしかしたら、
   ここで、もしかしたらという表現をするのは、
   (当時のことを)よく覚えていないからなんですけど、
   そういう文化に対する関心から、留学したいと思ったこともあって、

   あの、海外で生活したいという思いがまずあって、
   その後に留学だったり国際協力だったりということを
   考えるようになったかもしれないですね。

   やはり、日本国内でも同じ風に感じるんですけれども、
   文化が違うものに触れることは
   自分にとっておもしろい、というか、

   食の文化でも言葉の文化でもいいんですけれども、
   たとえば九州の言葉と東京の言葉と東北の言葉が
   すごく違ったりとか、

   あと、まぁ食べ物にしても
   距離的にはすごく近いのに、全然違うものを隣の県で食べていたりとか、
   そういうことにすごく関心を持ったりするので、
   そういう、好奇心がありますね。はい。

山本 では外国の文化、違った文化を知りたかったので、
   まぁ恐らく当時は漠然と、
   その留学というものに、
   興味があり、「憧れを抱いていた」ということですね。

テツ まぁそうですね。
   あとは、あの、実家の両親、
   父親が公務員・・・学校の教師だったんですけれども、
   非常に海外・・・

山本 高校(の教師)ですか?

テツ はい、高校です。
   で、非常に海外に接する機会がなかったんですね。
   地方都市で、家庭環境として。。。

   だったから逆に海外に対して憧れを抱いていた
   ということはあるかもしれないですね。

山本 なるほど・・・。

テツ 高校のときに短期語学留学とかそういうのも色々調べて
   行きたくなっていたんですけれども、、、
   (親から)「そういうのは駄目」って言われたこともあり、
   じゃぁ、自分でやっちゃおう、という考えをもったんだと思います。

山本 いわゆる親への反発みたいなことも・・・

テツ ええ、まぁそうですね。

山本 自力でなんとかしちゃおうという・・・

テツ 頼んでだめなら、自分で見つけないとというか。

山本 なるほど・・・、
   (当時の状況が良くわかって)いいですね。わかりました。

・・・

大学時代のフランス留学について


山本 で、そのー、
   フランスでまず一年間留学しましたけれども、やっぱりどうですか?
   行ってみてよかったですか?

テツ そうですね、
   あのー、元々フランスを選んだのが、
   アメリカを主流とするところとは違うところを見たい、
   という思いが一番にあったので、

山本 えっと、その経済・・
   (経済学の学問的な立場におけるアメリカとヨーロッパの違い?)

テツ ええ、経営学の中で、勉強においてもそうですし、
   やはり、生活の中でもそういう風に感じましたね。

   私、ヨーロッパに行って気づいたんですけれども、
   結構日本で「欧米の」っていう表現を使う場合、
   実は、欧米の欧はついていなくて
   アメリカの話を欧米のって呼んでいて
   日本で紹介していることがたくさんあると思うんですけれども、
   そういうことはヨーロッパに生活して、
   わかったことでもあると思うんで。

山本 なるほど。。。
   例えば、どんなところですか?
   アメリカとフランスの違いで一番典型的なことは?

テツ 一番典型的に違うことですか。。。

山本 そうですね。

テツ 個人的に、、、まぁもちろん
   ずっと個人的な話をしているんですけど、個人的な意見としては、
   比較的ヨーロッパの人は「価値感」が
   日本人に近いかなと感じることが多いです。

   というのは、
   アメリカがすごく宗教に関わりがある信仰深い人たちが多い、
   ということがあると思うんですけれども、
   それに比べるとヨーロッパのまぁ友人なんかだと、
   今も教会とかに行っている人が、
   自分の同世代の人たちではほとんどいなかったりとか、

   宗教と自分たちの生活との距離感(が遠いこと)とかが、
   日々の価値観に影響を与えていると思うんですが、
   そのまぁ、そのヨーロッパで自分が住んでいたフランスとかは、
   (そういうところが日本と)近いと思ったのに対して、

   まぁアメリカなんかであれば、その、
   まだ宗教対峙するのが(社会に)根強く残っているのではないか、
   と思ったりはします。

山本 ではあなたの場合は、
   (行ったフランスのその地域の人が)日本人のように
   7〜8割以上の若い人が無宗教に近い状況という・・・

テツ そうですね。あまり気にしないというか。

山本 なるほど、わかりました。

   ええと、(フランス留学中)
   あなたは(外国での)食事とかは全然問題なくて、
病気とかもなかったということですかね。

テツ そうですね。はい。
   フランスでは特に大きな病気とかもなく。

   あと、まぁ留学前に、
   あまり情報を入れていなかったということも
   あったと思うんですけれども、
   その、まぁ、日本でよく知られている
   フランス=芸術文化、みたいな先入観が
   自分にとって全くなかったので、
   あるがままのものを受け入れる感じで気負うことなく過ごせました。

山本 わかりました。

・・・

大学院でフランスに戻ってきたわけは?


山本 で(大学を)卒業後そのフランスの、
   パリ・ソルボンヌ(で修士をとり)に戻って行きますよね。

テツ はい。

山本 これは、ええと「なんで?」と言ったら変ですけれども、
   それは、やはりその(大学時代の)1年の留学で
   (フランスが)気に入ったということですかね。

テツ そうですね。
   初めてフランスに行くことになり、自分が留学に挑戦した時点では、
   英語も少し頑張っていた大学生レベルというか、
   その程度で行ったわけですから、
   フランス語に関してはまだまだ十分なレベルではなかったわけですし、

   あとまぁ1年生活してみた中で、
   この国をもっと知りたいという欲求もあったので、
   もう1年行くことにしました。はい。

・・・

大学院(修士過程)卒業までの時点で、国際協力に興味あったか?


山本 えー、で、
   (国際協力に興味があったかなかったかに関して)
   正直に答えてほしいんですけれども、

   この段階では、普通に企業に就職する道や、
   そのほか、国家公務員に就職するとかですね、
   教職とか、国際協力とか、
   色々な選択肢がある中で、、、

   ・・どこからはじめましょうかね、
   では、一橋大学に在学中には、
   (将来の職業として)どの可能性を一番考えていたわけですか?

テツ NGOですかね・・・

山本 NGOを大学時代から考えていたんですか?(驚)

テツ ええ、その、実は、エピソードとして挙げていなかったんですが、
   大学2年の、その1年生から2年生にあがる春休みに、
   ちょうどNGOのスタディーツアーに参加して、
   それが、インドの現地のNGOを訪問する、
   1週間ぐらいの旅行だったんですけれども、
   そういうものに参加したこともあり、、、

山本 それは、インドでしたら、
   孤児院とかホスピス、
   らい病とかありますけれども、、、ハンセン病(患者の施設)とか。

テツ (そういう分野)ではなくて、
   ストリートチルドレンの問題を扱う、現地のNGOであったり、
   そのほかは、マイクロファイナンスとかですね、
   工業用のダイヤ研磨加工を、村おこしとしてやっている農村へ
   見学に行ったのを覚えています。

注:
マイクロファイナンスとは、
貧しい人が、貧困から脱出するための事業を始めるため、
最初に必要となる資金を無担保・低利率で貸してあげること。

山本 スタディーツアー、ですかね?

注:
スタディーツアーとは、
各国際協力団体が、(一般の方に対する)途上国への見学旅行を企画し、
自分の団体が運営している、学校・病院・孤児院等での
活動を見て知ってもらう事業。

テツ はい、そうです。

山本 大学の1年から2年にあがるときに?

テツ そうです。

山本 えっとあなた、
   黒柳徹子さんの本を読んだ後、
   NHKスペシャル等々と言っていましたけれども、
   黒柳徹子さんの本って、具体的にはなんですか?
   まさか、「窓ぎわのトットちゃん」じゃないですよね(笑)

テツ じゃないですね(笑)
   「トットちゃんとトットちゃんたち」という題名だったと思います。

トットちゃんとトットちゃんたち
(講談社青い鳥文庫) (新書)
黒柳 徹子 (著), 田沼 武能 (著)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4061485601

山本 それは、国際協力関係の本なんですか?

テツ そうです、
   黒柳徹子さんが(19)84年か85年から
   毎年(UNICEFが関わる途上国を)訪問している中で、
   それぞれの国で見たことや感じたことを
   章立てでまとめていた本だったと思います。

・・・

NGOに、なぜ興味があったか?


山本 なるほど。
   それでは後ほど拝読させていただきますね。

   ええと、NGOをやろうと思ったきっかけは、、、
   あなたは大学時代は経営学部にいて、
   (NGOに興味があった、と言いましたが)

   まぁNGOといっても、
   いわゆる世界的に大きな、あの、
   アムネスティだの国境なき医師団だの、
   何千億円も予算があるようなところもあれば、

   日本のNPOのように、
   職員の給料がほとんど10万円以下のような、
   まぁ予算が数百万円もあるかないか、
   というような(小さな)ところまであるんですけれども、
   どっち(のNGO)をイメージしていたんですかね?

テツ どちらかというと後者のほうだったんだと思います。
   資金繰りが厳しいようなところで、
   まぁ、先ほど挙げた2つの例でいうと、
   前者のほうは企業的というと変ですけど、
   規模とかでいうと、そういう活動をしていますよね。

注:
NGO(非政府組織)も、巨大なNGOになってしまうと、
大企業の経営と全く同じで、
大量のお金(による利害関係のコントロール)と、
多くの人(それらの人々による内部対立の処理)がからむため、
一般企業と全く同じような経営スタイルとマネージメントが必要になる。

   それよりは、資源というか、
   (人・金・物などの)リソースが限られた中で
   活動している団体というのが(自分の)イメージとしてはあって、
   そういう団体の経営効率であったり、
   予算をうまく使っていくということを想定していたんだと思います。

山本 あ、そうですか。
   あなたは最初、お金が大事と・・、
   まぁ(高校時代)数学が得意と言っていたので
   そこが直接影響しているかと思うんですけれども、

   その辺は別に自分の中では矛盾していないんですかね?

   その、お金が大事とは言うけど、
   自分がお金持ちになりたいというわけではなくて、、、

テツ あ、どちらかというとですね、
   お金が大事というのは、
   昔読んだ本なので、細かい内容は覚えていないんですけれども、
   恐らく黒柳さんの本とかで、衝撃を受けたところで、
   「問題は山積みでやらないといけないことは多いのに
   ものすごく資金が不足している」という表現があったんですね。

   そういうのを読んで、もっと効率よくお金が使えれば、
   同じ金額の支援でももっといいことができるんじゃないかな、
   というような文脈において、
   お金が大事という意味で。

   あまりそうですね、
   個人として生きていく上でお金が必要ないわけではないんですけれども、
   方向性としては、個人的にお金が何より大事という姿勢ではないので、
   経営学部の一般的な学生からは、
   ちょっと自分は外れてたのかもしれないですね。

山本 なるほど。
   それでは、自分が会社を作って成功してお金持ちになると言うよりは、
   お金がない組織で効率よくやろう、
   ということもある程度大学時代から考えていたということですかね。

テツ そうですね。
   大学1年くらいからそう思っていたので。

山本 あ、そうですか。それはすばらしいですね、なるほど。

   それで、ソルボンヌで、修士で1年間経営を勉強しましたけれども、
   その頃は将来的には
   NGOに入って自分の経験を使うんだと思っていたんですか?
   それとも、、、

テツ そうですね。
   勉強としては、
   学問として嫌いじゃなかったというのも事実ありますし、、、

山本 勉強すること自体は好きでしたかね?

テツ まぁ、嫌いじゃないという感じくらいでしたけれども、
   それぞれの学問分野において、
   会計であったりマーケティング、
   あとは戦略だとか人事管理とかいろいろあると思うんですけれども、
   そういう知識は、別にいわゆる営利企業の経営に対してだけじゃなく、
   (NGOなど国際協力に関わる組織に使えるなど)
   いろんな可能性があるものだと考えていたんだと思います。

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