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2年間が終わった後の、感想は?


山本 なるほど。で、2年間終わりましたけども、   
   えーっと、えーっと、行ってどうでした。
   良かったですか。悪かったですか。

きゅう はい。結論から言うと、やっぱり行ってよかったと思います。

    一応、20代中盤で行ってたんですけれども、
    この、やっぱりまだ頭(が)・・、
    いろんなことが吸収できる時期に、

    やはり、そのぅ、政(治)、まぁ、外交がどのように、
    要は大使館が、外務省が
    どのように動いてるのかというのを見ることができて、

    且つ、まぁ、
    日本人と全く文化や考え方が違う某国人と2年間、
    衝突したり、しながら、仕事ができたというのは
    かなり貴重なことだとは思っています。

    ただし、えーっとぉ、これが、
    これその後の(人生において)
    (普通の企業への)転職に(今回の仕事から)進めるとなると、
    ちょっと話は別で、

    やはり、やってたという仕事が、
    そのぅ、いわゆる、

    (会社の「新卒」ではなく「中途採用」に応募した場合)
    「民間企業さんが求めている専門性」
    につながりにくいところがありまして。

山本 あ、民間企業に将来(今現在)あなたが就職したいときに、

あ、はい。就職したいとき。

山本 (就職時の)面接で強調(アピール)する専門性に
   つながりにくいかもしれない。

きゅう つながりにくいかと思います。

山本 はい。

きゅう やはり、アシスタントというか、
    コーディネート業務が中心でしたので、

    まぁ、どこの大学で、
    どういったことを大学時代勉強してきたかとか、
    そういったことも、もちろん関わるとは思うんですが、

    この2年間の経験を活かして、
    経営コンサルタントにですとか、
    銀行ですとか、ってなると、
    ま、それなりに訓練、準備ですとか、
    ま、自分をPRする能力、PRする仕方とかを考えていかないと
    きびしい・・

    今の経済状況、雇用状況を考えると
    厳しいのではないかなと思っています。

・・・

文化の違いから、仕事でぶつかったことは?


山本 なるほど。ちょっと(話しを戻して)1回お聞きしたいのが、

   先ほど、文化や考え方の違いから
   「某国の人とぶつかりながら仕事した」
   と言っていましたが、

   ま、1点具体例がほしいので、
   何か具体的にぶつかったことがあれば。

きゅう たとえば外部関係者との関係ですと、
    あのぅ、代理店、チケットですとか。

山本 旅行代理店

きゅう はい。

    旅行代理店とのやり取りで、あの、
    日本ですと、おそらく先を見通して、こう、
    いろいろ条件を見てくれたり、
    あるいは頑張って何か条件を探してくれたりするんですけれども、
    こちらの、向こうの方は、
    もう、できないってわかったら、すぐ、できないと言ってくるのと、

    あと、あまり先を見て動かれなかったので、
    たとえば、この日のチケットを見てほしいって言うと、
    その前後を見てくれなかったりして、

    こちらが先を(見て)、気を利かせて言わないと
    物事が動いていかない。

    ただ、その、それでうまくいかなかったときの責任は
    すべて私に来てしまうので。

山本 あ、なるほど。

きゅう それで、まぁ、ちょっと、
    日本人に比べるとサービス精神のなさに、対応に、
    私もちょっとカチンときて、ま、いろいろ、
    ま、喧嘩ではないですけれども、
    衝突をしたりすることはありましたね。

山本 なるほど。
   日本のJTBやHISのように、
   (条件に合うものがなくても)前後の日程を見てあげて、
   何とかしてあげようといったことが全然ない、ということですね。

きゅう はい、そうでしたね。はい。
    やはり、日本のサービスにはかないませんね。

・・・

今後、どうするか?


山本 なるほど。わかりました。
   えーっと、時間の関係でちょっと整理(をします)。
   
   実は、(あなたの)今後(の経歴作成をどうするか)
   が一番重要なんですよね。

   要するに、在外公館派遣員に、
   誰かが応募しようと思うじゃないですか。

   たとえば、協力隊に行ってもね、
   将来あまり(就職先が)ないんだとかっていう、あのぅ、

   (協力隊経験者の)8%しか(
   国際協力を)続けてない(データがある)。
   (協力隊からの帰国後)みんな(一時的にせよ)ニートをやっている、
   という情報がある中で、

   たとえば、在外公館派遣員制度の方が、あのぅ、
   もしかしたら将来の(帰国後の)就職にね、
   つながりやすいかもしれないと思う、学生さんたちが、
   いるかもしれないんですよ。

きゅう はい。そうですね。

・・・

在外公館派遣員制度は、大学在学中に、休学していくのがお勧め


山本 あのぅ、だから、あなたがこれから、
   あなたや、他の在外公館の人たちが、あの、
   (将来)どんな職場につくのか、
   ということが一番知りたい(ことなんです)。

きゅう あ、なるほど。

山本 あなたにじゃなくても、他の人は、
   どんなとこに就職してるんですかね?
   これ、終わった後。

きゅう えーーと、

山本 知らない?

きゅう 実はその、この在外公館派遣員は
    やはり、
    「休学中、休学して受けることが賢いかな」と思っていて、

    休学して受けた大学生の子たちは、今、
    その(大学)「新卒」という(就職しやすい)身分で、
    それこそ行きたい企業に
    どんどんアプライ(就職の申し込みを)できていると思うんですね。

    でも、そうではなく転職になりますと、
    それこそ(社会人の)経歴が浅いので、
    で、今転職といいますと、
    企業もピンポイントですぐ使える人材、即戦力を求めてるので、
    なかなかそのマッチングがしづらいのではないか。

    それこそ、あの、学生さんだと、
    有名企業、
    受けたいところをとりあえず受けてみることができるんですけども、
    転職ではそれができないんですね。

山本 あなたが言うように、
   (大学卒業後、在外公館派遣制度に行った場合、
    日本に帰ってくると、新卒ではなく)
   中途採用になっちゃうので、

   いわゆる、中途採用だと企業は即戦力として
   なんらかのまぁ専門性というか、
   すぐ使える能力がある人を採るから、
   新卒みたいにこれから全部
   うちの会社で育ててあげよう、というのではないと。

きゅう はい、そうですね。

    なので、
    (帰国後、就職斡旋会社などに登録した場合、紹介される就職先が)
    (なんらかの仕事の)アシスタントさんとか、
    そういった(内容の)職務、
    (あるいは)秘書さんとかですと(か)、
    結構そういう募集が来ると思うんですけども、

    そういった以外のものになりますと、なかなか難しい、
    あとは自分がどれだけ面接でアピールできるかとか、
    になってくるのではないかと思っていますね。

山本 ま、要するに

   (大学の在学中に)休学(して在外公館派遣員に応募するほう)が
   良かったってことですか?

きゅう 休学がよかった、そうですね。

    それか、(あるいは)そのあと、
    大学院に進むという前提で受けるというのも(ありかと)。

    ただ、国際協力の分野(に進むの)でしたら、
    それこそプラスになるかと思いますね。

    (派遣された)国によっては。

    まぁ外交の現場も見てきたということで。
    それで大学院を出て、
    その海外での現場経験と
    (大学院での)専門性を持って就職するのであれば
    それこそ・・

山本 鬼に金棒。

きゅう だと私は思うんですね。

山本 実際、私の著書「世界と恋するおしごと」にも登場する、あのぅ、
   IDCJという開発コンサルの方がですね、
   まったくその(今おっしゃった)経歴で、

   卒業後に在外公館に行って、
   そのあと大学院で修士をとって、

   その後、(応募に)修士が必要な
   「外務省の専門調査員」という制度で
   また(国外の日本)大使館で働いて、

外務省 採用情報 専門調査員
http://www.mofa.go.jp/mofaj/annai/saiyo/index.html

   その後、開発コンサル(IDCJ)に就職された方を知ってます。
   というか本に登場してますけども。私の。

IDCJ - 一般財団法人 国際開発センター
http://www.idcj.or.jp/

   あのぅ、ま、そういう道もあるということですね。

きゅう そうですね。そういう道・・、そうですね。
    ですので、その、
    2年後を考えて応募された方がいいのではないかなと。

山本 そうですよね。

きゅう はい。(そう)思いますね。
    
山本: あたなは開発コンサルに応募するとか考えなかったのですか?

きゅう:現地で開発コンサルの方々にお会いする機会もあったのですが、
    そのそういう国際業界で働く人たちの
    そのライフ・スタイルがやはり、
    「プライベートをかなり犠牲にしてる」方も多くて。

山本 ほぉほぉ、
   たとえば?

きゅう たとえば、その開発コンサルでは、
    実は大使館とJICAさんはすごく近い関係にあって、
    よくそういう会議開催に向けて、
    大使館でミーティングをもたれてたりする機会がありまして。

    私も個人的にまぁいろんな情報を、
    まぁ話を聞いたりして、いたんですけれども、

    やはりその、開発コンサルさんの、
    仕事のスタイルですとか、本当に契約で切っていく、
    仕事の仕方、それからやはり、女性が、かなり、40歳ぐらいになっても
    単身でバリバリやってらっしゃって、
    やはり、その、その方の人生に、
    はたして結婚ですとか、プライベートな時間があるのかな、
    と考えたときに、
    それこそかなりの覚悟を持って、
    (開発コンサルの)正職員として働くとなれば、
    かなりの覚悟を持たないとだめかなと。

山本 はい。ということですね。

   実は、あのぅそういう、
   たとえば開発コンサルが短期契約の繰り返しで、
   いわば「使い捨て」のような扱い、(一生、その)繰り返し。

きゅう そうです。本当にシビアな世界だと思います。
    本当に「使えないものは切られる」と言いますか。

山本 はい。

きゅう やはり、終身(雇用)・・、
    (通常の)日本企業とまた違う厳しさがあって、
    そこで女性がいかに活躍するかということを考えたときに、
    おそらく(短期雇用の繰り返しの)国連もそうだと思うんですけど、
    相当自分でも覚悟を持って挑まないと(笑)

    途中できなかったから「やーめた」だと
    それこそ自分の人生を棒に振るなと思いました。

山本 そうですよね。




(以上で、終了)