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エイズの知識はあったのか?


山本  エイズ対策の勉強はどうやってしたんですか。
    失礼ですけど、確認のために。

    もちろん医療系では
    (医療系の勉強をしたことは)ないですよね?

マック 違います、全然。

山本  エイズの知識もはっきりいってゼロでしたね?

マック はい。

    もう一緒でしたね、アフリカの人たち、
    というよりエイズの事を知らない人たちと。
    うわー怖い、うつったらどうするのと。

    みたいな感じで。
    その状態から、試験を受けようと思ったんです。

    まずはジャイカのホームページに
    過去問題があるので、それを見ました。

    で親切な事に、どんな事を勉強したら良いのかも掲載されてたので、
    そこで勧められてた資料などを読んでましたね。

エイズ対策 - JICAボランティア
http://www.jica.go.jp/volunteer/application/seinen/skills/health/aidscontrol/

    あとは紹介されてた書籍を読んだり、ぐらいですかね。
    まあWHOのホームページを見てみたりとか。

WHO and HIV/AIDS
http://www.who.int/hiv/en/

UNAIDS
http://www.unaids.org/en/default.asp

国立国際医療センター 戸山病院 
エイズ治療・研究開発センター 患者ノート
http://www.acc.go.jp/client/dokuhon_frame.htm

山本  なるほど、その段階で、3回目の試験に受かった段階で、
    英語力は、TOEICとかですね、何か受けました?

マック 協力隊に合格したぐらい、前後ぐらいに受けたのが、
    660点くらいでしたね。

山本  あーそうですか、じゃまあ、そこそこ。

マック 自分では、意外と点数がとれたなと思いましたね。

山本  やっぱこう、3年間行ってる間に、でしょうか。

マック もありますよね。
    やっぱりその時に、(英語を)勉強した方がいいなあって、
    ちょっと思ったんですよね。

    帰ってからまた、あの、
    海外で買っておいた本で勉強したりはしてましたけど。

山本  英語の勉強ってことですか。

マック そうです。

山本  じゃあエイズの勉強は、ジャイカのところに、
    協力隊のところに載ってる、私もリンクしてますけれど、
    ホームページとあそこに載ってる参考文献をまあ一応と。

マック そうですね。

山本  読んだという事ですね。
    分かりました、あれは基本ですからね。

・・・

技術補完研修について


山本  で、次が(派遣前の)技術補完(研修)と、
    えー福島、長野の研修ですかね。

    技術補完から行きますか(質問しますか)。

    ・・(ところで)その時に、
    帰って来た住所は相変わらず大阪だったんですか?

マック はい大阪です。

山本  東京の場合、(エイズについての)技術補完(研修)は、
    あの、シェアっていうNPO法人が代行して教えてんですけども。

シェア=国際保健協力市民の会
http://share.or.jp/
    
    大阪にいる人は、
    じゃお前東京こいって言われて、
    なんかドミトリー(寄宿舎)みたいなとこ突っ込まれて。

    8日間でしたっけね?

マック そうですね。

山本  (広尾の)ジャイカ地球広場ですか、
    それとも幡ヶ谷?

JICA東京 - 国際協力機構 東京国際センター
http://www.jica.go.jp/tokyo/index.html

マック 市ヶ谷でしたね。

国際協力人材部総合研修センター
http://www.jica.go.jp/recruit/shisetsu.html

山本  技術補完はそれ以外何かありました?別に。

マック それだけでしたね、8日間のHIVエイズ研修だけでしたね。

    私以外のエイズ対策隊員には、4日間くらいで、
    PCM(プロジェクトサイクルマネージメント)
    とかの開発手法を学ぶのを、
    別コースで受けている人はいましたね。

注:
プロジェクトサイクルマネージメント(PCM)とは、
開発援助プロジェクトを実行する際に、
計画の立案、その実施、その評価などの全体を管理する手法。
http://www.fasid.or.jp/kenshu/pcm/pcm.html

    それはどうやら、配属先の状況や仕事によるみたいでしたね。
    個別の要請に合わせて、追加で研修を受けていましたね。

・・・

途上国からの要請案件には、どんな依頼が書いてあったか?


山本  それを言われて思い出しました。

    案件がですね、(あなたの場合)
    M国のエイズ対策に受かったんですけれども、

    案件の(紙に書いてある)内容は、
    はっきり言って抽象的で、
    行ってみると全然違う事が多いことも知ってるんですけども、
    それでもあえて(その部分を)聞くと、

    一応、額面上、紙に書いてあった、
    ホームページ上に公示されてあった、
    「要請内容」は、なんて書いてありました?

マック あー、もう忘れてしまいましたけど、
    M国のある村にHIVエイズの予防対策の活動をしている、
    小さなグループが幾つかありますと。

山本  それはどちらの、地方自治体のグループですか、
    それともNGO(非政府組織)みたいな民間の?

マック どちらかといえば民間でしたね。
    村人達が作ったグループが幾つかありますと。
    そのグループ達は、外国人の新しいアイデアを求めていますと。

    後は青少年を、
    HIVに感染する要因になるような行動から遠ざけるような、
    イベントなんかを企画してください、というような要請でした。

山本  えーと、(協力隊のエイズ対策の案件の場合)大枠で、

    (1)罹る前の人を「予防」啓発するのと、
    (2)罹っちゃった人を「ケア」するプロジェクト

    の大きく2つに別れるんですけれども、
    前者の方だということですかね?

マック 要請に書かれている感じではそうでしたね。

・・・

福島での二か月の合宿について


山本  で、次が(二か月の)研修ですね。

    (アフリカの)M国はどっちでしたっけ? 
    福島ですか、長野ですか?

マック 福島です。

山本  じゃあ、福島のジャイカ二本松の青年海外協力隊訓練所、
    (に行ってた)ってことですね?

JICA二本松 - 国際協力機構 二本松青年海外協力隊訓練所
http://www.jica.go.jp/nihonmatsu/

マック はい。

山本  で、当時は二ヶ月半、三ヶ月?

マック 65日間ですね。2ヶ月とちょっとですね。

山本  で、例によって、午前中に・・

    あーそうだ。
    学んだ勉強は、M国はどっちでしたっけ、
    英語か? (フランス語か?)

マック 英語ですね、公用語は。

山本  福島で勉強したのも英語ですか?

マック はい。

山本  午前中は基礎的な英語で、
    午後は(途上国の)現場に行ってから使うであろう、
    シュミレーション的な英語だってことですね?

注:
協力隊の二か月強の合宿は、おおむね、上記の感じで行われる。

マック そうです。

山本  シュミレーション的な英語ってことは、
    じゃあお互い、エイズ対策隊員たち(同士)が、
    かわりばんこに、先生や生徒のふりをやって、
    「みなさん!コンドームを付けましょう!」
    みたいな事を英語で言うってことですよね?

マック ロールプレイ(役割を演じること)みたいな感じですよね。

山本  学校隊員の人が、
    もっと凄い事やってるの知ってるんですけども(笑)

・・・

青年海外協力隊として、アフリカへの出発と最初の一か月


山本  でまあ終わりましたと、二本松が。
    終わった後、何日後くらいに出発しました?

マック 10日だったと思いますね。

山本  10日間。
    それが3年前くらいってことですか?

マック そうですね、6月の17日くらいに出発しましたから。

山本  2007年6月17日。

マック (今から)2年9ヶ月くらい(前)ですかね。

山本  それで、M国に行って最初の1ヶ月が、
    いわゆるその、
    関係する省庁、政府への、どさ回り、挨拶回り、

    あと言語の最終的な、現地での勉強と、
    あとホームステイみたいな事をやる場合もあるんですけども。

    えーっとまず、省庁はどこに?
    (エイズ対策ですから)
    いわゆる保健省、ミニストリー・オブ・ヘルスとか行きました?

マック 最初には、首都の・・
    あーはい行きました、挨拶だけ行きました。

    大統領府に行って、ミニストリー・オブ・ヘルスと、
    あとは外務省には行きましたね。
    この2つくらいは行った覚えがありますね。

山本  で、(途上国に行ってから最初の一ヶ月間の)
    言語の勉強はですね、
    英語そのままやる場合とですね、
    現地語の公用語をやる場合があるんですけども、
    現地語は勉強しました?

マック 現地語はやりましたね。

山本  何語って言うんですか?

マック M国全体は「チチェワ」っていうのが。

山本  チチェワ?

マック あー、チェワですね。
    チが言葉の意味なんで、
    チチェワでチェワ語という意味なんですけど。

    で、チェワ語は国語なんですけど、
    北部に行くと「チトゥンブカ」っていうのがあるんですよ。
    北部出の方言で任地も北だったので、それを勉強しましたね。

山本  それを1ヶ月間?

マック 約3週間くらいですね。

山本  それは首都にまだいるときに、ですか。

マック そうです。

山本  首都の名前はなんでしたっけ?

マック L市ってところですね。

山本  L市にいるときに、3週間くらい、
    北部の方言を勉強したという事ですね?

マック そうです。

山本  なるほど、で次が、現場に行く筈なんですけれども。

マック そうですね。

山本  まずその、家をですね、もう用意されてる場合と、
    自分で探す場合などあるんですけれども、どっちでした?

マック 私の場合は、前任者がいましたので、
    彼の住んでいた家をそのまま引き継ぎました。

    それは保健省?・・病院が用意してくれてる家でした。

山本  家の家賃も、病院関係が払ってくれると。

マック そうです。

山本  それは、珍しくスムーズですね。

    (自分の住む家を見つけるために)
    苦労している人も結構多いですからね。

マック あとで考えるとそうでしたね、楽やったなと。

・・・

現地に到着後、3カ月めに2年間の目標と計画を策定


山本  現地に行って2ヶ月位して、3ヶ月くらいになると、
    最初のですね、
    「(2年間で)俺はこんな事やるんだ」、
    というレポートを
    ジャイカに(対して)書かなきゃいけない筈なんですけれども。

マック 良くご存知ですね。

山本  あのー、100人以上は
    (インタビューして)知ってますから(笑)

    それ(計画書)は何を書きました?

    (現地の田舎に)行ってみるとですね、
    要請案件と色んな事が違ってる筈なんですけれども、
    それは置いといてですね。

    あの、「何をする」って書きました?

マック その時は、まず、前任者がいるという事で、
    前任者が一人でやってたんですよね。

    で、私の代では、
    私を入れて3人のエイズ対策隊員で活動をする
    という事になったんです。

    グループでの派遣のような感じ。
    同じような、比較的近くの地域を、3人で見ていこうと。

    以前は個人だったけれど。
 
    それで、一からやってみたいなと思っていたので、
    最初の半年くらいは「現場調査」をする事を計画しましたね。

    具体的な行動としては落とし込めてなかったと思いますが。
    活動は現場調査のあとで、と報告した記憶があります。

山本  それは方針としては正しいですね。
    いわゆる「現地のニーズ」を、
    必要な需要を探すっていうのが基本なので。

    それは自分でそう思ったんですか?
    それとも誰かから聞いたとか、本を読んだとか。

マック 本を読んだ事はありましたね。
    フィールドワークの本とかを読んだりはしましたね。

    けど何となくそういう風には思ってたし、
    実際現地に行っても、
    「何をしたらいいんやろう?」って思ったので、正直。
    
    やることは分かってたんですけど、
    (現地のNGOの)グループの
    能力向上のようなことだったんですけど。
    でもどこから手をつけていいのか分からないし、
    そんな感じだったので、まずは見て廻ろうと。

山本  どこを見て廻りましたか?

    普通はですね、
    私だったらジャイカ系の仕事ですから、地方自治体(から)。

    あーまず、カウンターパート(相棒)ですね、
    カウンターパートは、どこの誰でした?

マック それがまた少し複雑で。

    まずM国の、国としてのエイズ対策として、
    国家レベルの「エイズ対策局」みたいなのがあるわけです。

    その下に、枝分かれして、県ごとにあるわけです、
    県の「エイズ対策課」というのが。

    さらにその下に、
    コミュニティー・ベースド・オーガニゼーション(CBO)
    ということで、
    小さなグループが直接繋(つな)がってたわけなんです。

注:
Community-based Organization (CBO) 地域社会組織
NGO(非政府組織)のうち,国内の地域活動をする市民団体

    私は、その県の「エイズ対策課」に。

山本  放り込まれて?

マック 配属になって、でも実際に住んでいたのは、
    小グループと同じ村に住んでいました。

    カウンターパートは県の職員になるんですけれども、
    実際に(いっしょに)活動する、
    本当のカウンターパートは村人達って感じですね。

    なので県の職員とは1ヶ月に1回くらいしか。

山本  顔を合わしてない?

マック そう、顔を合わしてなかったですね。
 
山本  実際日常一緒にいるのは、その辺の村人ってことですか?

マック そうです。カウンターパートのいる県庁までは、
    私の家から車で3、4時間はかかるところでしたね。

山本  大変ですね。

マック なんでほとんど訪問できなかったですね。

山本  村人達の
    CBO(コミュニティベースドオーガナイゼーション)、
    まあはっきりいえばNGOみたいな物の、人と
    割と一緒に行動してたと。

    (最初の3カ月は、「現場調査」として)
    その人たちと一緒に、それこそ村長さんとか、
    問題(現地のニーズを知ってそうな人のところへ
    どさ回りして情報集めたりとか?

マック そうですね、はい。
    だいたい当時10個くらいのグループがあったんです。
    それを、順番というか、見て廻って、
    顔を覚えてもらって。

    顔を出しながら少しずつ何をやっているのかを、
    まずは彼らがやっていた事を見る事から始めて行きました。

山本  10個くらいあったCBOは全部エイズ関係ですか?
    それとも関係ないことをやってたんですか?

マック 自分が一緒に活動していたのは、エイズ関係だけでしたね。

山本  10個に関しては、エイズ関係?

マック そうですね、その10個に関しては。

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