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山本の持論、人口増加問題について


山本 あと10分位なので、1番聞きたかった事を。

   えっとね、私の最大のテーマは、
   ま、よく(私の)本にも書いてありますけれど、
   人口増加問題が(世界)最大の問題だと。

   これは、私の一貫した主張で、
   これを直さなければ、保健だの統計だのやったって、
   私は無駄だと思ってるわけですよ、ぶっちゃけ。

ひげ ハハハハハ(笑)。
   えぇえぇ。

山本 で一応あのー、
   現在(世界の人口は)
   1年間に約0.8億人の割合でだいたい増えていて、
   国連のデータによれば、
   2060年までに人口は100億を超えて、
   ま、その後おそらく2080年頃から120億位で、
   あの、横ばいになる。

   (横ばいになる)理由は、
   ま、農業生産が(人口増加に)追い付かないから、
   まぁそれ以上増えられないだろうと。

   ただ、足らないのは(農業生産以外にも)幾つかあって・・。

   まず、穀物を始めとする農作物。
   穀物というのは、米、小麦、トウモロコシという3大穀物。

   次は水が足りなくなる。
   三番目が、石油等のエネルギー源ですね。

ひげ えぇ。

山本 まぁどれが最初に足らなくなるかはともかくとしてですね、
   少なくとも、
   2080年から2150年までの間に、その3つ全てが足らなくなると
   私は思ってるんですよ。

ひげ はい。

山本 ま、正確な予定年数は分からないですけどね、
   科学的に考えて。

ひげ はい。

山本 ていう風に私は思ってるんですけど、
   それについて何か、どう思われますかね?

   あの、私が今言った事は、大筋で正しいと思いますか?
   それとも、根本的に何か間違ってますかね?

ひげ えーっとー、間違えてる事は無いかと思います。

山本 あ、そうですか。

ひげ あのー、僕もあの専門家ではないので、
   何とも言えないですけど、
   おそらくそのデータも多分あれですよね、
   (国連の)ワールド・ポピュレーション・プロスペクト?

山本 そうですね。

ひげ あれの推計ですよね?

山本 そうです。

ひげ そうですよね。

山本 別に私が個人で言ってることでは少なくとも無いので、
   何らかの国際機関か、学会か、または例えば
   国立何とかセンターなどのシンクタンクとかが、
   言っている情報を引用してる。

ひげ そうですね、おそらくそうなるでしょうね。
   エネルギー、水、食糧、どれかが最初に欠けて…。

山本 何か世界的な危機が訪れると。

   で問題が、そこが分からないのがー、
   1番短絡的なこと(結末)は、多分そうならないのが、
   そのー、例えば、

   残り少ない食べ物や、石油やウラン等を奪い合う為に
   戦争が起こってね、
   ま、核戦争で人類が滅ぶっていうのが、1番短絡的な考え方。

   ま、多分、そこまでバカとは、
   人類は(そこまで)バカではないと私は思ってるんですよ。

ひげ はい。

山本 で私がよく心配してるのが、
   社会的な不安が起こると、まぁよく言うのは、
   失業率が30%以上になると、
   その国で内戦や抗争が大きくなるというデータあるんですけど、
   ま、そういう状況ができる可能性が高くなるだろうと。

ひげ はい。

山本 水、穀物、資源、全部無い訳だから、
   産業も崩壊し、社会暴動が起きて、
   ま、いわゆるアルカイダ等のテロ組織が、
   大きくなっていくだろうと。
   そして力をつけて。

ひげ いわゆる下層民を巻き込んでいくと。

山本 下層民を巻き込んだ。
   で国全体もそのー、ま、色んな意味での、
   革命などの反政府運動とか、起きるだろうと。

ひげ えぇえぇ。

山本 後はその、ま、アメリカ等の先進国に対して、
   テロが頻発するんじゃないかという可能性で、

   で、何が起きるかというと、
   (私が)1番恐れてるのが、
   「原子力テロ」と言われてる、
   各国の原子力発電所を狙ったテロなんです。

   ま、1番真っ先に狙われるのは当然アメリカだと。

ひげ はい。

山本 ていうことはですね、要するに、
   2080年を過ぎた頃から、
   アメリカ、欧州、日本で、順番に、
   起こってく事になるのかな、と思ってるんですけれども。

   それが私の1番危惧している、
   人類の、ま、はっきり言うと「結末」ですよ。

ひげ はい。

山本 えー、まぁ後はですね、
   (人口増加からくる問題は)他にも勿論あって。

ひげ 中国、韓国も、どんどん原発建ててますもんね。
   狙い所は幾らでもありますね。

山本 一杯ありますね。

ひげ はい。

山本 あと、これから世界を悪くしていく側面の一つは、
   中国とインドがですね、
   GDPでも今年、(中国が)日本を抜きますけれども、
   インドも2050年までに、
   中国の人口を抜いて1位になる。
   あ、これ国連の発表です。

ひげ えぇそうですね。

山本 でGNPも最終的には中国を多分上回ると。
   要するに、中国とインドの、

ひげ 緊張関係ですねぇ。

山本 まぁあのー、その頃には、
   2080年頃には、
   アメリカよりも、
   インドと中国が大国になっている可能性があるから、
   そっちが(原子力テロの対象として)
   狙われる可能性もあるんですよ。

ひげ そうですね。

山本 インドも中国も、原子力発電も、核兵器も持ってますし・・
   という風な事を心配してるんですけれども、
   その辺、どうお考えですかね?

ひげ …。

・・・

ひげさんが、人口増加についてどう思うか?


山本 ま、大学時代に、その、
   人口(統計学)をやってたそうですからね。
   (この質問をしているわけです。)

ひげ そうですね。
   私も今その、

山本 あと(ビデオテープの終了まで)5分!

ひげ あと5分、はい。
   あと5分。

ひげ あのー、実はその大きい話で言うと、
   あの、私も何とも言えない部分があるんですけど、
   世界的な動きがどうなるか・・

   どうなるかというのは、
   中々言えないところがあるんですけど、
   実はB国の人口増加率が世界トップレベルで、
   (毎年)3%超なんですね。

山本 ほぅ。

ひげ 3%超っていうと、20…、23年で倍増。

山本 はい。

ひげ 今1500万人で、3000万人になるんですよ。

山本 はい。

ひげ 当然、その3000万人になる、
   1500万人増えるうちの、殆どが、
   また貧民層が再生産されるはずなんですね。

山本 はい。

ひげ で、アフリカの各国も、(おおむね)2.5%という状況。

   という事は、やっぱり・・
   (アフリカで、人口が倍増するのは、28年後)。

   倍増していくと、
   (主に)貧民層が再生産されると思うんですね。

山本 そうですね。

ひげ で、そうすると、先程おっしゃった様な、
   貧民層を巻き込んだテロ、
   テロ組織が貧民層を巻き込んで拡大していく、
   という事は、すごくあり得る。

   しかもB国とか、ニジェール。

   ニジェールとか、アルカイダが今入ってるって
   言われてるんですけれども、
   まさに私達が見てきたすごく平和な土地、
   (そこに住む)人達が、
   そういうのに巻き込まれていくって事が、
   今、(山本の話を聞きながら)想像できたという点で、
   ま、非常にその(人口増加率が)3%・・

   3%ってただ数字だけ扱ってたのが、
   非常にリアルに危ない問題なんじゃないかな、
   って言うのは今感じました。

山本 1.03を23乗すると、2倍になるってことですね?

ひげ えーっと。

山本 1.03を23回掛けるんですよ。

ひげ そう、そうですね。
   簡単にちょっと70÷3%でやると、
   「倍加年数」ってのが出てくるんですね。

山本 なるほど。

ひげ 3%だと、70÷3で23。
   23年後に倍増する、倍加年数って言うんですけど。

山本 はい。

ひげ B国は約3%です。
   ニジェールも3%有るし、
   あの辺一帯は、イスラム圏。
   かつ、(人口増加率が)3%台の国々なので。

山本 なるほど。

ひげ そこがイスラム教のそういう(テロ)組織に(とって)
   思いっきり吸収源となって、
   えーその、隊員(兵隊)というか、
   ソルジャー達になっていく可能性はあり得るし。

山本 そうですね。

ひげ そしてもっと強力な西アジア(中東)の国なんていうのも、
   実はあそこは、まだ全然、
   まだ出生率が下がってない国ばっかり。

   あそこも2%台有る国なので、
   やっぱりそういうー、
   1つ、テロの頭数を増やすという点では、
   非常に貢献してしまう可能性があるんじゃないかと、
   いうのは思いましたね。

山本 あと(先進国に対する)テロうんぬんよりは、
   いわゆる(途上国の)現地での内戦(の悪化)ですよね。

   あのー、アフリカの国はどこも、
   どの国も、10以上の民族からなる多民族国家じゃないですか。

ひげ はい。

山本 ま、B国もそうですけど。

ひげ そうですね。

山本 ま、要するに、そういう国の内戦とかがね、
   人口が増える、で、食い物が無い、と。
   で、多民族国家なので言語も違うと。

ひげ 分裂の可能性が。

山本 ありますよね。

ひげ 当然増えてきますね。

山本 で、それも非常に心配なのでねぇ、
   まぁあらゆる意味で私は、
   人口問題が最大の問題だって10年前から言ってるんですけど、
   中々あの、全然解決される見込みが無いんですね。

ひげ そうですね、はい。
   確かに、でもそう考えると、今おっしゃった様に、
   今アフリカで、国の中で、そういう何十とある民族とかが、
   1回解体されて、
   そういったそのテロ組織とかに、他のこぅ枠組みに、
   合流して、その中で固まっていくような事は
   十分ありえるんだなって、今感じましたね。

山本 人口を減少させる、
   もしくは増加を止められなくても多少緩和する、
   ような事をやろうと思った事は無いですか?

ひげ 基本的には今まで無いです、実は。
   というのもその、やはり政策的に、
   産むな増やすな、とか、
   非常にセンシティブ(慎重に扱うべき問題)で言いにくい。

山本 えぇ知っています。

ひげ ですよねー。

山本 だから私も出来ないんですけど。

ひげ そうなんですよね。
   なもんでそのー、そもそもその、
   今までのそういう歴史があったので、
   そこに介入しようと思った事が今まで1度も無かった。

山本 なるほど、そうですか。

ひげ 難しいですよね、介入がね。

山本 そうですね。

ひげ 宗教的な問題も絡むし。

山本 文化、伝統もありますしね。

ひげ はい、そうなんですよね。

山本 あと、まぁあの、
   「子を産むな」と言うと、
   その民族の数を(その国の中で)相対的に減らすので、
   (アフリカのような)多民族国家の場合、

   その国でのその民族の相対的な人数が減るから、
   (多数決で決める)民主主義選挙では
   (大統領選などで)不利になる、ということになる。

   もっと言うと、あの、
   「エスニック・クレンジング」"ethnic cleansing"
   という、「民族浄化」という、
   「(その地域で)その民族をお前は消したいのか?」
   という事に誤解される可能性があるので。

ひげ そうですよね。

山本 出来ないですよね。

ひげ 確かに。

山本 という訳でねー、
   私も本当に(人口増加の抑制が)出来なくて、
   困ってるんですよねー。

・・・

人口増加問題への、現実的な対策


ひげ 非常に難しい・・。

   ちなみに今どこからの糸口で、どこからの切り口で、
   この人口問題について、
   こぅ、捌(さば)いていこうか、
   という風に考えてらっしゃるんですか?

山本 私はもぅ、本当に、UNFPA等がやってる正当な方法で、

   いわゆる
   「リプロダクティブ。ヘルス・アンド・ライツ」
   "reproductive health / rights"
   という、
   「性と生殖に関する女性の健康と権利」
   ってやつで、

   ま、要するにあの、
   子どもを、ま、アフリカの様に、一生の間に15人くらい、
   毎年のように出産を続けると、
   女性の体力が持たなくて、

   貧血(出産時の失血)で出産後、
  (母親が)死んでしまうことが多いので、

   (また)第2子も栄養失調で死んでしまい易いので、
   「出産間隔を(もう少し)空けなさい」という、
   「バース・スペーシング」
   "birth spacing"
   という、出産間隔を空ける方法で、

   「女性の命と子どもの命を守る為にやってますよ」
   というきれいごとを言って、
   実際は、本当の狙いは、
   「家族計画」(人口増加抑制)なんですよ、
   という正攻法を国連(UNFPA)はとってます。

   ま、それしか無いんじゃないかと思いますね。

ひげ なるほど、そうですね、確かに。
   どうしてもその、
   「間接的なアプローチ」をせざるを得ない

山本 そうです。

ひげ その中で最も説得力があって、
   効果がありそうなものというと、
   「バース・スペーシング」が選ばれると。

山本 そうです。

   あとエイズの予防啓発時に、
   ま、コンドーム配るとかも(間接的なアプローチです)。

   あれも二次的に出産数の抑制につながりますが、
   人口増加抑制までの効果があるかどうかは、
   なんとも言えない。

ひげ 母体という建前で、
   母体や生まれた子の安全という建前で、
   ま、子どもを減らしていこうと。

山本 そうですね。
   今、いわゆる、
   「女性の権利」とか、「人間の安全保障」が、
   まぁあの、(国際協力団体なら)どこでも、
   国連でもJICAでも、騒いでますので、
   このムーブメント(社会的な動き)に乗って、
   「女性の権利」や「お母さんの権利」を守る為に
   「バース・スペーシング」するんだよ、
   と言うしかないだろうと。

   私は基本的に現実主義者なので、
   まぁ理想は持ってますけども、
   それ以上に現実主義の人なので、
   まぁそういうとこに落ち着くのかなと。

ひげ はい。
   確かに、それは1番。

山本 無難なところですよね。

ひげ はい。
   1番お金も集まる可能性がある言い方ですよね。

山本 そうですね。

ひげ えぇ。
   感情的にも訴えてないし。

山本 はい。

ひげ 事実の事ですからね。

山本 はい。

ひげ そっか。

山本 では時間なので、ここ(長崎のホテルのレストラン)が
   9時で終わりなんで。

   ありがとうございました。

ひげ いえいえこちらこそ、どうもありがとうございました。