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将来は、ユニセフに行きたい。WHOはイヤだ

山本 で、最後に、
   最後(の質問)は、いきなり飛んで
   今後のことですけれど、
     
   まぁ、結局、医者…。

   1浪したから1年遅れているけれども
   医者になって
   2年間の研修を
   地域医療で有名なS病院で終わって

   で、母校のK大学に戻ってきて
   3年で小児科の専門医が取れるから
   とりあえず(K大学に)いて

   今後は、えーっと、
   とりあえず
   自分が作った…(NGOは) 
   「NPO法人格」は持ってるんでしたっけ?

拓也 えーっと、今年申請しますね。
      
山本 あぁ、なるほど。  
   じゃあ、まだNGOのPLASに
   えー、1年ぐらい
   えー、ウガンダだかケニアに行くか、
   
   もしくはいきなり
   アメリカ等でMPH、えー、
   公衆衛生学修士を取るために
   1年か2年ぐらい、
   まっ、欧米の大学院に行くかと言うことですね?

拓也 はい。  
 
山本 そっから先、なんか考えてるんでしたっけ?
   えーっと…。     

拓也 まぁ、ユニセフに行きたいぁっていう気持ちは
   まぁ、1つ強くあって、
    
   まぁ、その次、JICAの専門家だとか
   そういったところに(行きたい)。

   WHOとか、その、オフィサーにはなりたくないなと
   思ってますので。
   
山本 WHOははっきり言うと、
   (スイスの)ジュネーブでふんぞり返って
   お役所仕事(会議と書類作成)をしているだけで
   (と思ってますか)…?

拓也 (笑)
   僕のイメージ的には
   それに近いものがあるので。
   
   まぁそれよりは、
   まぁ別に…、
   別にと言うか
   出来るだけ現場に近いところで
   やりたいなっていう気持ちはありますけどね。
 
山本 はい。
   いや、イメージではなくて
   (WHOは)その通りですよ。  

拓也 そうですか(笑) 
 
山本 全く正しいんですよ。
   私(WHOに関して)よく知ってますけどね。  

拓也 はい(笑)。 

注:
WHOなどの国連組織は、
基本的に各国が守るべき「ガイドライン」を作るのが仕事。
だから、
スイスのジュネーブ等の、主に先進国側の大都市で会議を行い、
各国の合意を得ることができる「ガイドライン」に調整する。
だから会議ばっかりであり、
各国の意見の相違を「調整」(ねまわし等)をするための、そのまた会議をする、
ような仕事をする。
途上国の現場には、基本的には行かず、ごく稀に2時間ぐらい視察するだけ。
だからといって、WHOの仕事がつまらないわけではなく、
世界を動かす、素晴らしいガイドラインを作るのがWHOの仕事で、
国際公務員と呼ばれる国連職員の仕事は、基本的にそういう形。
具体的には
新型インフルエンザが発生した場合、どんな対応を各国はするべきか、とか、
母子保健、感染症、栄養失調に対する診断や治療が、
どのようにあるべきか、などを(医学的根拠、統計学的根拠のもとに)
逐一、具体的に決めていく、という素晴らしい仕事もしている。
ただし、
WHOなどの国連が作るのは、あくまで「ガイドライン」にすぎず
「法的な強制力」はない。
(守らなくても、罰則はない。)
だから、意味があるかないかは、実は微妙。

・・・

将来、国連JPOでユニセフに派遣されることが第一目標

 
山本 あとは何でしたっけ…。
   あぁ、あと(質問が)二つあるな。
     
   えーっと、ユニセフに普通入るためには
   1番確率がいいのは  
   えーっと、えー、

   日本の外務省の
   国際機関人事センターというところがやっている

国際機関人事センター
http://www.mofa-irc.go.jp/

   JPO、いや、AE/JPO試験、
   Associate Expert / Junior Professional Officer試験
   というものがありまして

JPO派遣制度
http://www.mofa-irc.go.jp/boshu/boshu_aejpo.htm

   それを(受けるには)35歳までに
   大学院修士を取らなきゃいけないんですけれども、
   それはご存知ですよね?
  
拓也 はい、そうですね。
     
山本 で、それは当然狙ってますね?  

拓也 そうですね(笑) 

   まぁ、かなり専門なものだということは
   わかっていますけれども…。

山本 はい。  

拓也 まぁ、(試験に)挑戦する価値はあるかなぁと
   思ってます。  

山本 えーっと、私の本を読んでいないので
   あえて言いますけれど。
  
   えっと、まぁ、
   年度によりますけど

   一般的には1000人受験して
   65人ぐらいが合格してですね。

   私、今年受験した人を知ってるんで
   最新の(試験の結果)情報を知っていて
   
   昨年度は、400〜500人、受験して、
   えー、まぁ(合格者が)35人ぐらい、
   受かってるんですけれど。
   
   だから(倍率が)15倍ぐらいだと思いますね。

   で、あの、特に、その中でも
   国際機関の中でも大人気なのが
   ユニセフとUNDPという2大組織です。
   
   えー、ユニセフに応募するとですね、
   倍率は、今言った倍率は
   多分2、3倍に、はね上がると思いますね。
      
拓也 そうですね。
 
山本 しかも、ユニセフは、
   えっとJPOへの応募は、35(歳)までと
   書かれていますが、
   実は嘘で、
   ユニセフの場合は実際32(歳)までに
   受験しなきゃいけないとはご存知でしたか?   

拓也 ちらっと聞いたことあります。 
 
山本 本当なんですよ。  
   あなた今何歳でしたっけねぇ?

拓也 28(歳)なんで、
   ぎりぎりですね。 
 
山本 28(歳)だから仮にアメリカが
   (公衆衛生学修士の授業が)9月か10月とかから始まってですね
  
   それで1年3カ月ぐらいで(マスターを)取れととしても
   2年かかるんですよね。 

   あっまず専門医の資格を取るために
   あと1年半かかるんですよね。

拓也 そうですね。 
   はいはいはい。

山本 今、28(歳)でしたよね。
     
拓也 はい、28(歳)です。 
 
山本 で、まぁ(小児科の専門にを取るのは)30(歳)に
   なっちゃいますよね。
     
   で、1年…。

拓也 あと1年で、
   30(歳)の時に向こうに渡れて
   で、31(歳)の時に帰ってこれると。
 
山本 と言うことは
   あなたは(専門医を取ったあとに)
   1年間、ウガンダやケニアに行っては、いけません。
   (JPOの応募締め切りを過ぎてしまうからです。)

拓也 ふふふふっ(笑) 
    
山本 あなたは選択の余地は全くなく   
   
拓也 はい。 
 
山本 あのー、K大学で専門医を取ったら
   すぐに、直ちにアメリカに行って

   えー、アメリカもしくはイギリスに行って
   1年で、
   2年かかる大学院もありますから
   1年で取れる方の大学院に行って
  
   MPHを取り、
   直ちに、あのー、JPOに応募しないといけないので
   あなたの場合、選択の余地はありません。        

拓也 ふふふっ(笑) 
   そうですね。 

山本 これが私からのアドバイスです。  
   
拓也 はい。
   32(歳)は絶対(必要な条件)なんですか?
 
山本 絶対です。  
   
拓也 そうなんですか。 
 
山本 (ユニセフ内の友人から裏情報として)確認しました。  

   あの、ですが、例外はあります。
   ものすごい経歴があれば別です。 
 
   例えば、私、
   「国境なき医師団」の理事やってましたけれど

   (国境なき医師団を持ちあげる気は、全くないが)
   単純に事実として言うと、

   世界最大級のNGOの理事(幹部クラス)の肩書と、
   その有名な団体のスタッフとして、
   途上国で活動した経歴などが多数あると
   34(歳)でも、ユニセフへのJPOに通ります。

国境なき医師団
http://www.msf.or.jp/

(注:実例として、元・国境なき医師団理事で、
 途上国で活動した経験が多数ある医師が、
 先日、ユニセフへのJPO試験に34歳で合格した。)

拓也 あぁ、そうなんですか。 

山本 で、まぁ、あなたが、
   無名の、聞いたこともない、
   NGOの理事をやってても
   (それを売りにして、JPOの試験を受けても)
   全然関係ない(優遇されない)と思います。

拓也 あぁそうなんですか。 
 
山本 と、言うことです。  
   で、そういう強烈な何かがあると
   あのー35(歳)ギリギリでも通ります。 
  
拓也 あぁ。 
 
・・・

もしユニセフに合格しても国連職員は再就職の繰り返し 

 
山本 えーっと、あとは何でしたっけ…。
     
   まぁ、いいや。
   ユニセフ仮に通ったとしますよね。
   32(歳)で応募して
   2年間運良く行きましたと。

   えー、でも2年間たつと
   えー、JPOが終わります。

拓也 はい。 
 
山本 国連職員は基本的には・・・

   (国連の欠点を言おうと思ったが、
    中立をきすために、まず長所も言っておくと)

   えーっと、国連はもちろん世界最高の機関で
   国際協力のいわゆる「メッカ」(中心)、
   王道と言われてますけど

   実際は、
   数カ月から2年ごとの短期契約の繰り返しで、
   永久就職は
   昔はちょっとあったんですけれど
   現在は、事実上ほぼ(永久就職は)ありません。
   
拓也 はい。 
 
山本 で、一生、その数カ月から2年ごとの
   あのー、就職活動の繰り返しを続けることができる
   ものすごい根性のある人だけが
   残れるのが、
   国連という世界です。

   その他、国連内で昇進したい(出世欲の強い)人も多数おり、
   お互いの、足の引っ張り合いの中、
   自分が行った業績の素晴らしさをアピールして、
   のしあがっていく「したたかさ」がないと
   国連で長期に活動することはできません。 

   で、普通は、30(代)半ばぐらいで
   みんな力尽きて
   こんなバカなこと
   (再就職の繰り返しと、馬鹿げた昇進レース)はやめよう、
   こんなことに力を使うのはやめよう、と思う人が多いので、
   普通、辞めるんですよ。

   8割以上の人が(辞めるの)ね。
   国連って組織は。
   
拓也 はい。 
 
山本 あのー、あなたも多分、

   もしJPOを1回やって、かつ、
   その後、国連での活動を、もう1回か2回、やった場合、

   その契約が終わってから、嫌になると思うんですよ。 
   「将来、どうしようか?」、と。
  
拓也 そうですね。
   僕…。 

・・・

ユニセフ後の、将来は、国立国際医療研究センター?

 
山本 将来、どうしようと思ってんの?
  
拓也 僕、あの続けるつもりはないです。
    
山本 どうしますか、(ユニセフの)次?  

拓也 (ユニセフに)受かったとしても
   それを何度も繰り返す、
   その就職を何度も繰り返すつもりはないので。
   
   えー、ま、日本に帰ってきて

   ま、さっき言ったような
   えー、日本で臨床をしながら
   国際保健を続ける道を
   まぁ、少し探ったりだとか

   えー、て言うようなところで
   いきたいなと思ってますよね。

   もちろんそういった、
   国立国際医療研究センターの
   その永久就職を
   狙ってないわけではないですけれど

・・・

国際協力をやることに、大学の医局は理解があるか?

   
山本 はぁ、なるほど。
   万が一、ユニセフに受かったら  
   2年やったら帰ってきて
   (その後のことを改めて考える、と。)
   
   例えば母校のK大学の小児科の医局は
   アメリカのMPH(公衆衛生学修士)取りに行ったり、
   または、
   JPO試験でユニセフに派遣されたい、
   などと言っても、それでも医局に残させてくれる(ような)
   教授は優しい人なんですか?

拓也 えーっと、医局は、えー、
   (僕を)辞めさせることはないと思います。
 
山本 あ、そうなんですか。  

拓也 はい。 
   今は多分そういう、
   そういう世界になってきましたね。

山本 なるほど。
   じゃぁあなたはそういう事を考えてるって
   MPHを取りに行くことも教授はご存じですね? 

拓也 入局するときに話します。
    
山本 じゃぁ、割とそれは幸せな環境ですね。
   なるほどね。
   完全にやめちゃう先生(医師)もいらしゃるので  

拓也 辞めちゃおうと思っても
   辞めれないですね。  
   ひきとめられます。 

山本 はい。
   えっ? 

拓也 えーっと、
   これを言うのもあれなんですけれど
   やっぱ医局員の数を増やすって
   非常に重要なことなので。 
 
山本 はい。  
   ま教授のね、
   最大の仕事の一つですしね。

   今って、小児科医と産婦人科医が減少していますからね。

注:
小児科医が減っている理由は
1)夜の当直で眠れない。内科は眠れる。
2)給料が内科の半分ぐらい。
3)子どもの診療だけじゃなく母親への説明が大変。内科の2倍大変。
4)訴訟が多い。内科の20倍以上その数が多く訴えられる確立が高い。

   そこで辞めるって言っても
   (大学の医局は、小児科医を志望する人は貴重なので)
   辞めさせないという側面も
   あると思うんですけれど。

   なるほど。

   あわよくば国際医療センターの
   国際医療協力部の、あのー、
   永久就職の常勤の枠が空いてれば
   (そこにタイミングよく就職できれば)
   シメシメだということも
   選択肢の一つとしてはあるわけ?

拓也 そうですね。 
   まぁあんまり大きくはないですけれど。
   まぁ一つとしてはあります。
   
山本 他に可能性はありますか? 
 
   ユニセフって、
   まぁ行っても2年で終わりじゃないですか。

   医療センターの(有給の)席は
   はっきり言って(限られています。)

   まぁ、私の本を読んでる人は
   みんな知ってるんで、
   少なくとも10万人以上(本を)読んでますからね。
   
   だからみんな知ってるわけで、 
   (医療系の国際協力をやりたい人で、
    かつ、有給の永久就職を狙う人は、
    国立国際医療研究センターに)
   殺到するわけですよ。

拓也 はい 
 
山本 で、席って(医師の場合)30ぐらいしかないわけですよ。

(注:看護師なども30ぐらい。) 

拓也 はい。 

・・・

・・・

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