.

まず、私は、いろいろな国際協力団体に所属している。
で、
自分でも、「NPO法人・宇宙船地球号」という団体を作っており、
そこでは、小さい団体ながら、他の団体ではできない活動を
行いたいと考えている。

逆に言えば、小さい団体である「NPO法人・宇宙船地球号」で
できないことは、他の大きな団体に所属し、その中でやる、
というのが、山本敏晴個人の活動方針だ、ということである。

以上を踏まえた上で、以下を読んで欲しい。

・・・

「宇宙船地球号は、特殊な団体だ」
ということを私は取材されるたびに話してきた。

が、
どうもマスコミの方も、一般の方も、
なかなか理解して下さらないようなので
なるべくわかりやすくここに書いておこうと思う。

・・・

まず、現在、
当法人・宇宙船地球号が行っている活動は、三つある。

1.プロとして国際協力を行う「国際協力師」の養成
2.「企業の社会的責任」(CSR)の啓発
3.世界中の人に大切なものを描いてもらう「お絵描きイベント」

この三つを、正しい形で行うために、
「予算の獲得に対しての厳密な姿勢」を貫いている。

・・・

それは何かと言うと、例えば、

1.の「国際協力師」を養成するために、
まず、
「本当に意味のある国際協力とはどんな形か?」
ということを概説するために、
当法人は、
国連、JICA、NGOなどのそれぞれの組織の
長所と欠点を、「公平に」評価し、それを記述している。
(書籍やインターネット上のメディアで広報している。)

この「公平に」ということを実現するために、
以下のいずれの組織からも、
お金をもらわないことにしているのである。

国際機関の国際連合、世界銀行等、
政府機関の(外務省の)JICA、(経産省の)JETRO等、
民間組織のNGO、開発コンサルタント等。

(注:通常、NGOやNPO法人の多くは、
 政府系の機関から資金援助を受けることが多い。
 例えば、
 ODA(政府開発援助)内の「草の根無償資金協力」や、
 外務省の「日本NGO連携無償資金協力」などが有名。
 また、
 国際機関である各国連組織にも似たような枠組みがあるが、
 それらの組織の批判(欠点の指摘)ができなくなるため、
 当法人は、そういった組織の一切から、資金援助を受けていない。)

・・・

さらに、
2.の「企業の社会的責任」(CSR)の啓発のため、
各企業の「CSRランキング」を毎年製作しているが、
これを公平に行うため、
「当法人が評価の対象としている、
 各商品ごとの市場占有率、上位5位以内に入る会社」
からは、いっさいお金をもらっていない。

(注:要するに、一般的な大企業からはお金をもらわない。)

加えて、
当法人は、政治・宗教的に中立を謳っているので、
右翼や左翼からも、
キリスト教や仏教系の団体からも、
原則として、資金援助を受けない。

(注:例外として、講演を依頼された場合の講師料と、
 取材を受けた場合の取材料をもらうことはある。)

では、
最後に残る資金獲得手段である、
「一般の人からの募金(寄付)で、お金を集めているのか?」
と、よく質問されるが、
それも積極的には行っておらず、
むしろ募金に対して辛口なコメントを続け、
「募金以外にできることを考えなさい」
という提言を続けている。

具体的には、以下のブログを参照して欲しい。

「募金」が有効に使われるための、三つの方法 3,498字
http://blog.livedoor.jp/toshiharuyamamoto128/archives/51207887.html

銀行自動引き落としとマンスリーサポートの危険性 2355字
http://blog.livedoor.jp/toshiharuyamamoto128/archives/65320834.html

国際協力団体のダイレクトメール募金戦略の裏 4826字

http://blog.livedoor.jp/toshiharuyamamoto128/archives/65321170.html

募金より、身近な人を見つめ、それから世界を見たほうが 1280字
http://blog.livedoor.jp/toshiharuyamamoto128/archives/65339123.html

・・・

では、どうやって活動資金を得ているのかというと、
以下の三つの方法による。

1.代表の山本が年間数十回を行うことで得ている講演料金
  (年間、数百万円程度を、これから入手)

2.代表の山本が著作した書籍の印税(全額が当法人へ寄付)
  (年間、百〜二百万円程度を、これから入手)

3.賛助会員とマンスリーサポーターからの募金(寄付)
  (年間、百〜二百万円程度を、これから入手)

以上で、おおよそ、年間数百万円のお金が入ってきており、
この予算でできる範囲で、
最初に書いた三つの活動をしている、ということである。

・・・

で、NGOやNPO法人によっては、
自分の団体を大きくし、
予算の規模を増やし、常勤の有給スタッフの数を増やす、
ことを目的にしている団体もあるが、
うちは、それをやらないことにしている。

理由は、
自分の団体を大きくしようとするためには、

1.綺麗事で飾り立てた広報をし、ともかく募金をうながし、
2.自分の団体に、現在ある問題点を公表しない、ことになり、
3.透明性がなくなり、いつのまにか組織が徐々に腐ってゆく、

ということになることを、
私はこれまで多数の大型団体に所属した経験から知っているから、
である。

要するに、
「お金を集めること」が団体の最優先事項になってはならない、
と私は考えている。

もしも、お金を集めるのならば、

1.うちの団体は、これこれこういう活動をしたい。

2.うちの団体の「強み」(長所)としては、
 これこれこういうものがある。

3.うちの団地の「弱み」(欠点)としては、
 これこれこういうものがある。

以上のような状況で、
「うちの団体は、良い点も悪い点も、両方、いっぱいある」が、
それでも募金して頂けるでしょうか?

という風に、一般の人に伺ってから募金を募るのが、
正当(な手続き)ではないか、という風に考え、
作った団体が、「NPO法人・宇宙船地球号」だ、
ということである。

では、
具体的に、うちの団体の、長所と短所を説明しよう。

・・・

強み(長所)

1.公平で中立。
 本当にそれが実現できるように、
 ストイックなまでに資金の獲得方法に注意している。

2.1を行っているお陰で、
 国際協力を行っている国際機関・政府機関・民間組織の
 いずれに対しても、
 「本当に意味のある国際協力は、こういう形である」
 という内容の提言を行い、
 (10冊の書籍等でそれを啓発し)
 かつ、
 国際協力を行いたい人(将来の国際協力師)たちに対し、
 例えば、 
 国連には、こういう長所と短所があるよ、
 JICAには、こういう長所と短所があるよ、
 NGOには、こういう長所と短所があるよ、
 ということを公平に紹介する、
 ことを可能としている。

3.当法人は、
 有給のプロの国際協力師を育てる活動をしていながらも、
 当法人自体で働いているスタッフたちは、
 (私も含めて)
 全員が無給のボランティアであり、
 平日の日中は会社員や学生、医療関係者などをしており、
 平日の夜や土日などに活動をする体制となっている。
 このため、
 当法人の人権費は、ゼロであり、
 当法人の予算は、その全額が、100%、
 (最初に記載した三つの)プロジェクトにのみ、
 使用されている。

・・・

弱み(短所)

1.当法人は、弱小団体である。

 通常、「信頼できる大きさのNPO法人」の条件の中に、
 一般的にいって、以下の二つが入る。

 1)年間予算が1千万円を超えている。
 2)有給の常勤スタッフが最低一人以上いる団体。

 しかし、
 当法人は、この二つの条件をともに満たしていない。

 理由は、
 上述したとおりで、
 A)中立性を保つため資金獲得方法を限定していること
 B)そもそも団体を大きくしようという意図をもたない
   (予算規模を大きくするために
    自分の団体の欠点を隠す体質になることを恐れる)
 ということなのだが、

 要するに、「長所と短所は、表裏一体」である、
 ということである。

 うちの団体が、弱小なのは、
 ある意味、健全な活動を行っている証拠だ、と考えている。

(注:当法人の年間予算は、数百万円しかない。
 もしも、一人の有給の常勤スタッフを雇って、
 月給20万円払うとすると、12か月で、240万円。
 とても払える金額ではない。
 というか、弱小団体が払うべき人件費ではない。)

(注:なお、信頼できるNPO法人の条件には、
 上述の二つのものの他に、以下がある。
 事務所が実在する。固定電話番号を持つ。
 実際に活動を行っている。それが証明されている。
 予算の7割以上がプロジェクトに使われいてる。
 毎年、都道府県に事業報告書と収支報告書を提出し、
 かつ、それをホームページ上で、公開している。
 で、
 これらの項目に関しては、NPO法人・宇宙船地球号は、
 完全にそれらを満たしている。
 また、上述したように、予算の使途は、
 100%がプロジェクトであり、
 人権費には、一切、使われていない。)


2.当法人自身には、持続可能性がない。

 通常、NGOやNPO法人というのは、
 どんな団体でも、まず一人のカリスマが始めたもの。
 赤十字でも、他の団体でも、同じである。

 その団体の活動が周囲に認知され、
 募金が集まり、有給スタッフが増えるにつれ、
 ある段階で、
 (通常、年間予算の規模が1千万から1億の間ぐらいで)
 民主的な改革が起こり、
 カリスマが(良くも悪くも)独善的に行っていた
 体質が改善され、組織の方針が大きく変わりだす。

 良く言えば、民主的な形になっていき、
 多くの人の意見が反映される形になる。

 悪く言えば、当初の方針が失われ、
 また、お金集めを優先する方向に流れることが多い。
 さらに、考えが合わず、
 派閥争いが続いたり、分裂してしまう団体も多い。

 (みなさんが知らない所で、大型のNGOというのは、
  非常に醜い争いを行っている。
  それが、外には、広報されないだけ、である。)


 で、話を戻すと、うちの団体は、
 団体の大きさを大きくする気がないので、
 いつまでも、
 山本敏晴という創設者が、
 団体をひっぱって、つっぱしる、という
 小さいNGOの「創設時」のような状態が、
 いつまでも続いてゆく、という体制なのだ。

 だから、
 独善的であり、
 民主的ではなく、
 予算もなく、
 仮に山本敏晴が明日(突然)死亡した場合、
 団体も消失する可能性が高い、
 という状況である。

 一応、
 NPO法人・宇宙船地球号で、
 ほぼ毎日(少なくとも毎週)
 なんらかの仕事をしている常勤の(無給)スタッフは、
 現在、4〜5人いるが、
 確実に毎日仕事をし、しかも毎日数時間以上を、
 宇宙船地球号の仕事にさいているのは私だけなので、
 私が死んだら「終わり」になるのは確実だ。

 なお、
 誤解がないように書いておくが、
 上記の4〜5人の常勤の(無給)スタッフが
 行っているのは、
 NPO法人を維持するための、
 いわゆる「団体の事務まわり」の仕事である。

 一方、
 「プロジェクト」を行っている人は誰かというと、
 まず、
 当法人の活動に興味をもっている方は、
 全国に1万人ほどおり、
 当法人からEメールか案内葉書の形で、
 情報を受け取っている。

 で、
 なんらかのプロジェクトをやる時は、
 その1万人の方々に対し、
 「こういうことをやるので、誰か協力してもらえませんか?」
 という風に、ボランティアスタッフを募集し、
 そのプロジェクトごとに、
 十数人から数十人が集まって仕事をする、という
 形になっているのである。
 この手法によって、
 無給のボランティアたちで、
 なんとか、仕事をやっていく、ということが
 かろうじて、可能になっている。
 

3.山本敏晴個人と、NPO法人・宇宙船地球号の活動の混同

 具体例をあげると、

 NPO法人・宇宙船地球号の予算で実施している、
 各国での「お絵描きイベント」の結果、
 たくさんの絵と写真が集まってくる。

 で、その結果、
 写真絵本を作り、写真展を行うことになった。

 写真絵本のほうは、作者に
 NPO法人・宇宙船地球号 山本敏晴、
 と書いてある。

 (NPO法人・宇宙船地球号の名前が出ているので、
  まだいいのだが、)

 写真展のほうは、(案内葉書の中の)作者に
 山本敏晴
 としか書いていない。

 (つまり、悪く言えば、
  NPO法人・宇宙船地球号の予算を使って、
  写真家で個人の山本敏晴が、勝手に個展を行っている、
  ともとれる。)

 で、なぜ、このような形になっているかというと、
 以下の理由による。

 通常、銀座や新宿などの、多くの人が集まる一等地で
 2週間程度、
 写真展のための50平方メートル前後の場所を借りると、
 2週間あたり最低で50万円ぐらい、
 高いところだと、その2倍以上の金額をとられる。
 また、
 写真展を行っても、広報をしなければ人はこないので、
 広報にも、また別の100万円ぐらいのお金がかかる。
 展示する作品の製作費なども入れると、
 総額で、200万円以上の経費がかかるのである。

 で、そんな予算は、NPO法人・宇宙船地球号にはないので、
 どうしているかというと、

 写真家としての山本敏晴・個人が、
 ニコンやら、キヤノンやら、ペンタックスやらの、
 カメラメーカー系のギャラリーで、
 年に2回、展示する作品を「一般公募」している、
 ある種の「コンテスト」に応募し、
 その審査に通った場合、
 無料で写真展会場を獲得できる、ということである。

 (注:さらにそのメーカーが、人を呼ぶための広報もしてくれる。)

 通常、数百の作品が応募され、
 そのうち、20ぐらいの作品が審査に通り、
 写真展の開催がOKとなる。

 で、写真家・山本敏晴は、
 (平均すると)
 毎年1回ぐらい、どこかのメーカーで
 写真展開催のOKがもらえる程度の「写真家としての腕前だ」
 ということである。

 で、
 NPO法人・宇宙船地球号の「啓発活動」としては、
 無料で、写真展の場所を獲得できたのだから、
 それで良い、とも考えられるし、

 一方で、
 写真家・山本敏晴が、
 NPO法人・宇宙船地球号の予算で、
 勝手に個展を行っていることに変わりはない、
 とも言える。

 これをどう判断するかは、
 皆さま、一人一人の判断によると思う。


・・・

以上のような感じが、
NPO法人・宇宙船地球号の
長所と欠点、である。

が、上述のように
長所と短所は、表裏一体になっており、
欠点を改善すればよい、というような
単純な話ではない。

(欠点を改善しようとすると、
 逆に長所がなくなってしまったり、
 そもそもの、うちの団体の「存在意義」である、
 公平で中立、が失われる可能性すらある。)


お金を獲得することに固執しない。
その結果、公平で中立な広報ができる。
しかし、
予算がないため、
常勤の有給スタッフが獲得できず、
いつまでも弱小団体のままで、
団体の発展性がない。
このため、
山本の独善的な体制が続いており、
また、その能力に大きく依存しているため、
山本が急に死亡した場合、
NPO法人・宇宙船地球号は消失する。

簡単にまとめると、
以上のような状況である。


で、
ただ1点、最後に言うのであれば、
このように、
自分の団体の欠点を正直に公開する。

そんな団体を作りたかったのだ。


それが、
私の「自己満足」にすぎないのか?

あるいは、

「本当に意味のある国際協力」を行おうとする時の
第一歩なのか?

まだ、答えはでていない。