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ピースコーへの応募


山本:以上がざっとした、あれ(今までの流れ)でですね、
   実際の本論(細かいこと)は、今からですね。

   まず、peace corpsに入るための部分ですが、
   日本の青年海外協力隊との比較で言うと

   (日本の)青年海外協力隊(の応募条件)は
   20歳以上で、
   日本国籍がないといけないんですけれども、

   (アメリカの)peace corpsは
   18歳以上で、
   アメリカ人国籍ならいいということですよね。

ラグ:そうですね、はい。

山本:高卒で行けちゃうということですね。

ラグ:そうですね、はい。

山本:研修は確かあれでしたよね、

   最初2か月間の研修は、
   行った先の途上国の首都でやって、
   そのあと2週間の研修が田舎の現地であって、

   それから2年間(の活動)が始まるんでしたっけ?

ラグ:それも国によって違うですけど、
   エルサルバトルの場合、
   最初国に行って、2か月言語の研修があって。

山本:それは首都でですか?

ラグ:いや、首都ではなくて
   首都から近い中規模程度の都市というか、
   首都だとやっぱり危険なのとあと、
   「誘惑」が多いというか・・
   night lifeがないように。

   言語の(研修を)、基本的に言語を2か月やって。

山本:スペイン語ですか?

ラグ:スペイン語ですね。
   で、そのあと、
   研修の終わりに自分の任地がわかる。

   研修期間中に
   自分のプログラムのディレクターと
   インタビューを何回かやって
   どういう、どのくらいの規模の町に行きたいかとか、
   どういうことをやりたいかとか、
   どのくらいの規模の学校であれをやりたいかとか、
   そういうのを全部話したうえで、

   ディレクターが
   「君はここに行きます」
   というのを向こうが決めるんですよ。

   協力隊だと自分でここに行きたいという風に
   希望を出しますよね。

山本:そうですね、(一応)第3希望まで出せます。

ラグ:peace corpsは
   そういう自分の希望は伝えられるけど
   最終的に決めるのはpeace corps側っていう風になっています。

   そのあと、自分の任地に行って
   最初に地元の人にインタビューとかして、
   どういうニーズがあるのか調べるんですよ。

   例えば僕のいた町であったら
   基本的に
   「学校で教えてほしい」
   とまず言われて、あと
   「地元の住民を含んだ、リサイクルであるとか、
    清掃キャンペーンみたいなのをやってほしい」、
   と言われたので。

山本:あなたの専門が一応、環境なので、
   環境教育系とかリサイクルがどうのとか、
   南アメリカでも、『3R』というのがあるか知りませんけど、
   reduce, reuse, recycle とか、
   そういうことをしゃべっていたということですね。

ラグ:はい、そうですね。
   それが(2009年)7月に行って9月まで研修やって
   9月から1か月くらい、その、
   最初に自分の任地を調べる期間があって
   そこからまた今度、
   首都じゃない、最初の研修やったところに
   みんな戻ってくるんですよ。

   それぞれ自分の任地で、こういうニーズがある、
   こういうニーズがある、というのを話して、
   そのうえでそのニーズに合わせた
   「スキルを学ぼう」 という。

   peace corpsとしても
   そのニーズ(にあうスキル)を学ばせるような
   ワークショップを2週間やって
   そこから本格的に任地に戻って
   自分のプロジェクトを始めるということです。

山本:2週間の2回目のワークショップというのは、
   先生は誰がやるの?

   peace corpsの仲間たちだけで
   相談してやるわけですか?

ラグ:いや、一応ですね、
   僕の場合、
   環境教育プログラムだったんですけど、
   プログラムのディレクターが
   環境教育であるとか
   環境教育兼持続可能な農業
   っていうプログラム(の担当)だったんですけど、
   ディレクターと、そのサポートしている人が、
   その道の専門家というか。

   その2人が中心になって
   ワークショップをやるっていうかんじですね。

山本:はい。

ラグ:まあそんなに準備する必要がなくて
   ワークショップを受講するだけみたいなかんじですね。

山本:ここで疑問なのが例えば

   (あなたは、事前に送ってきたEメールで、
    ピースコーでは、
    自分の派遣される国も、仕事の内容も選べない、
    ディレクターに指定される、
    と、書いてきたけれども、)

   peace corpsに入るっていう(アメリカ人の)タイプには
   (多分)いろいろ考えられて、

   世界のマザーテレサのように、
   世界のために貢献したいという非常に純粋な子もいれば、

   キリスト教系の奉仕系のミッションが好きだったりとかですね、

   アメリカでやりたいことが見つからない、
   自分探しの旅をしたい。

   国が金出してくれて、タダで途上国に行ければいいやという、
   はっきり言っていい加減なやつもいれば、

   いろんな人がいると思うんですけど。

   しかし、それでも、

   行った先でそれなりに自分のやりたいことをできるだろう、
   (と、思うから、応募してくるわけですよね。)

   例えば、行った先で、
   国もわからないやら、
   (活動の)内容も何もわからないのでは、
   さすがにに人数は集まらないと思うので、

   行く国は(自分で)選べないにしても、
   行く職種ぐらいは、行く前にわかってるんですよね?

ラグ:わかってます。
   応募する時点で、
   一応どこに行きたいか。

   「リージョン」になってて
   ラテンアメリカ、サブサハラ(サハラ砂漠以南アフリカ)、
   アフリカ、東ヨーロッパ、アジア、
   みたいな感じで希望が出せるようになっていて。

山本:(あなたは)中南米という大枠で、希望した?

ラグ:そうですね。

山本:あなたの学部なんかは環境なので、
   環境教育系は、
   わりとよくある国際ボランティアの形なので、
   そういう枠に応募したということですよね?

ラグ:えっとですね、
   職種も選べるようになってて
   peace corpsにあるプログラム
   たぶん6,7個あるんですけど、
   ITやコミュニティ開発とかもあって。

山本:あとエイズでしたっけ?

ラグ:エイズもありますね。

山本:逆に言うと6つしかないんですよね。
   青年海外協力隊は、100以上あるんですけど。

ラグ:えーとですね、
   大まかに分けると6つくらいですね。

山本:そうですか、それは驚きですね。
   少なすぎますね。

ラグ:そうですね。職種的には少ないと思います。
   行く前に(必要な、事前の応募)プロセスがすごい長くて
   僕の場合2008年の9月(から)

山本:行く前のプロセスが長いんですか?

ラグ:2008年の9月に応募して、
   インタビューが10月くらいにありまして、
   このインタビューが協力隊と違って、
   すごいゆるいインタビューで、
   『圧迫するようなインタビュー』は一切なくて
   本当に淡白な質問に答えればいいみたいな。

注:
青年海外協力隊では、
応募試験の面接試験の際に、
「わざと本人が困るような質問」をして、
精神的に圧迫された状況下で
どのような言動をするかをみる、場合もある。
そういう面接官もいる、ということ。

山本:どんな質問ですか?ちなみに。

ラグ:なんで行きたいのかとか、
   どういうことをしたいのかとか
   ストレスがたまった時に
   どういうことをあなたはするのかとか、
   そういう。

   で、
   言語を学ぶ上で大切なものはなんですか?
   とかそういう質問をされて。

   ばーっと答えていって、
   でも、それもあっさりと終わって、

   一次試合格者用パケットみたいなのが来て、
   健康診断と虫歯がないかとかを確認するのがあるので
   自分で病院に行って医者に頼んで書いてもらうんですよ。

   それを出して、そこからすごい待って。

   それを出したのが12月ごろに出したんですけど
   最終的に、これが足りないあれが足りない、という形で
   peace corpsから来るんですよ。

   (2009年の)4月くらいまでずっと待ってて、
   その時に電話がかかってきて、

   あなたは7月に出発するグループで、
   ラテンアメリカのある国に行くかもしれません、
   っていう電話がかかってきて。

山本:ラテンアメリカ(というリージョン)は
   自分で希望を出してたんですよね?

ラグ:そうですね。
   ただその、詳細な国名まではいわないんですよ。
   国によって選ばせるようなことはしないので。

山本:業種はその6つのうちの
   環境系だってことはわかってるんですか。

ラグ:その時点ではわかってました。

山本:最初の時点では全然わかってなかった?

ラグ:最初の時点では全然わかってなかったです。

山本:はっきり言えば、
   エイズの予防教育(に回されてしまう)の可能性もあった?

ラグ:そうですね。

山本:それでもいいと思っていたわけですか?

ラグ:最初の電話の時点で
   私はどうしても環境がやりたいんで、といえば、
   「待つ期間」が伸びるんですよ。

山本:わかりました。なるほど。希望通りでよかった。

ラグ:そうですね。

山本:協力隊の場合、
   最初に(A3の大きい)書面で、
   応募する理由とか、いろいろ書くんですけども、
   そういうものはあったんですか?

ラグ:ありました。
   えっとエッセイを2つ。
   お題はわすれちゃったんですけど、
   そのエッセイと推薦状をもらって。

   あとはオンラインでアプリケーションで全部記入して応募する
   っていうかんじでした。

・・・

ピースコーの応募試験、事前研修は?


山本:あと、試験ですね。
   協力隊の場合語学でですね、
   中学2年生程度の英語の試験が
   協力隊の場合あるんですけれども、
   スペイン語の試験とかあったんですか?

ラグ:いや、なかったですね。
   言語に関しては
   結構エルサルバトルにつくまで
   スペイン語を勉強したこともないみたいな人も中にはいて、
   行ってから鍛えたみたいな感じだと思います。

山本:なるほどわかりました。

   (日本の青年海外)協力隊の場合は、
   派遣前に福島か長野で2か月ちょっとの語学研修があるんですが、
   (アメリカの)ピースコーの場合は、
   アメリカ国内側で(おこなわれる語学研修)は全くなくて、、、

ラグ:前日にみんなワシントンDCに集められて
   そこで初めて顔合わせして、
   どういうことをするのかとかを、、、

山本:それは、何ホテル?

ラグ:Dホテルですかね。

山本:で、その(事前に国内でおこなわれる)語学研修以外に、
   協力隊の場合は、
   例えば環境教育隊員ならば、
   環境教育に関するなんらかの専門家を呼んできて、
   大学の講師やNPOの講師かなんかを呼んできて、
   (派遣される人に、事前に必要なことを)教えるのを
   やるんですけど、

(注:これを、技術補完研修という。)

   peace corpsの場合はそういうのも、ない?

ラグ:そういうのもなかったですね。
   出発前は、とにかくほんとに何にもなくて、
   前日だけ(会合が)あって、
   (ワシントン)DCからみんなで出発して、、、

山本:なるほど。

   この点(事前に語学研修や技術補完研修があること)に関しては
   協力隊のほうがpeace corpsより上ですね。

ラグ:そうですね。確実に上ですね。


・・・

途上国でもらえるお金など、待遇は?


山本:(次に、途上国で活動中、現地でもらえる給料の話ですが)
   協力隊は、国にもよりますけども、
   途上国では物価が10分の1ぐらいなので、
   月、3〜5万円(相当)のお金をもらえるんですが、
   peace corpsも大体同じと書いてありましたね。

ラグ:そうですね。

山本:あと、(現地で住む場所の)家賃はですね、
   原則として協力隊の場合は、
   途上国の自治体に行くことが多いので、
   その自治体側に用意してもらうことが原則なんですけども、
   peace corpsも同じですか?

ラグ:いや、基本的に任地に行く際に、
   最初の2か月、
   1か月はホームステイということが決まっていて、
   ホームステイ先も自分で、
   自治体のカウンターパートと話して、
   その人に探してもらうという形でやるんですね。


参考:
カウンターパートとは、
主に政府系の援助機関が、途上国でプロジェクトを行う場合、
途上国現地での活動中、仕事をする際の「相棒」となる存在。
通常、現地の地方自治体の、関係部署に努める、
地方公務員が割り当てられることが多い。
中央政府でのプロジェクトの場合は、
省庁の官僚などの国家公務員が、カウンターパートとなる。


山本:そうですか。

ラグ:家賃はその(給料の中の)300ドルの中から払うっていうかんじで、
   自分で交渉するんですね。いくらかって。

山本:300ドルの中から払うんですか!?
   そりゃきついですね。
   協力隊は(家賃は)別に出るので。
   なるほど、きついですね、peace corpsのほうが。


参考;
青年海外協力隊の場合、上述したように、
原則として地方自治体側が、宿舎を用意してくれる。
なんらかの理由で、用意されない場合、
JICAが指定する一定の基準(安全性など)を満たした宿舎を
(家賃の上限を設定された上で)自分で探すことになる。
が、この場合も、家賃は現地での給与とは別に、
JICAから支払ってもらえる。


ラグ:そのあと一人で暮らしたかったら
   一人暮らしもできるんですけど、
   その場合も
   自分でコミュニティーの中で
   空いている家ないかって探して、
   オーナーとまた家賃の交渉をして、
   300ドルの中から払って、
   家具とかなかったら
   全部自分で買いに行かなきゃいけなくて
   それが別枠で若干お金出るんですけど。

山本:なるほど。
   あとですね、
   あなたの書いていたブログに間違いがあったので
   ちょっと指摘すると、

   あなたのブログによると
   peace corpsは最初の2か月ホームステイするけれども、
   あとは後日一人暮らしに変えても構わないけれども、
   協力隊のほうは原則ホームステイをずっとしなきゃいけない
   と書いてあったんですけれども、
   私、協力隊の人を百人以上知っていますけれども、
   一人暮らしをしている人は、かなり多く、
   全員がホームステイしているわけでは全然ないですね。

ラグ:そうなんですか。なるほど。

山本:協力隊の場合、現地に派遣されてから、
   1か月程度、首都等でホームステイなどをして、
   その時に現地語などの語学を勉強する。

   語学を勉強する時に最初だけ
   ホームステイをする場合があるんですね。

   (しない場合もありますが。)

   あとは、南米の一部の地域などで、
   治安が以上に悪い地域だけ、
   ホームステイをJICAから義務付けられるケースがあるようですけれども、

   原則として協力隊は、
   (国際協力の初心者向けのプロジェクトのため)
   比較的、治安がいいところに行くので、
   そこまで厳しい所には、あまり行かないです。

   例えば、午後6時以降(暗くなったら)絶対に外出禁止で、
   ホームステイしていなきゃ絶対ダメ、
   とかいう国に行くことのほうが少ないです。

ラグ:なるほど。

山本:あとは、
   青年海外協力隊の女性ボランティアが強姦にあった
   パプアニューギニアに関しては、
   (女性は)派遣禁止になっています。

ラグ:なるほど。

山本:あとは、あれですね。
   2年間が終わった後の、
   帰国後にもらえる、いわゆる『就職準備金』が
   あなたのブログによると確か、
   70〜80万円くらいでしたね。
   2年間で合計でもらえる金額が。

ラグ:そうですね。

山本:協力隊の場合200万円もらえるので、
   2倍以上多いという意味で、
   協力隊は非常に優遇されているというか、
   優遇されすぎているという、主観を覚えるんですけども。

ラグ:そうですね。

山本:あと、福利厚生については、
   病気にかかった場合等は、
   政府が全部払ってくれるという意味で同じですね。

・・・

ピースコーとアメリカ大学院の連携プログラム


山本:peace corpsのほうが(青年海外協力隊より)良いのは
   大学院とpeace corpsを結びつけて、
   修士を同時に取れる制度を、
   いくつかの大学院が用意していて、

   そういう大学院が、いっぱいあるわけでしょ?
   その、モントレー大学とか、モンタナ大学とか、
   数十あるわけでしょ?

ラグ:数百だと思います。

山本:数百あるんですか。素晴らしいですね。
   それ、peace corpsのホームページに行けば
   連携している大学院が一覧で載っていますか?

ラグ:載っていますね。はい。
   peace corps master's international program
   というんですけれども。

http://www.peacecorps.gov/index.cfm?shell=learn.whyvol.eduben.mastersint

   なおかつ、それをやらなかった人でも
   peace corpsを終わった人は
   fellowship programといって、

http://www.peacecorps.gov/index.cfm?shell=learn.whyvol.eduben.fellows

   連携している大学院のスカラーシップ(奨学金)がもらえるのもあるので、
   基本的に結構peace corpsをやると、
   大学院修士は取りやすいというか、結構援助がでるというとこですね。

・・・

ピースコーの応募倍率


山本:逆にですね、
   18歳でpeace corpsに行けるというとこは、
   大学生になる前もしくは大学生で休学してpeace corpsに来たという人も
   多いんじゃないですか?

ラグ:僕と同時期にやっていた人は
   大体大学は出ていました。
   ただ、大学卒業直後という人が多かったですね。
   たぶん経済状況も悪かったんで2008年ごろって。。。


参考:
2007年サブプライムローン(低所得者向け住宅融資)問題。
2008年リーマンショック、世界同時不況。


山本:失業率が高かった。。。

ラグ:結構そういう人がpeace corpsに流れる傾向があるようで、
   競争率が上がって
   大学は出ていないと厳しいというのはあったとおもいます。

山本:なるほど。

ラグ:一応建前上は18歳以上で(応募)出来るけど
   実質は大学を出ていないと受かるのは難しいという。

山本:全体倍率は何倍とかわかりますか?

ラグ:全然わからないです。

山本:公開されてないんですか?
   ホームページ上に。

ラグ:もしかしからあるかもしれないですが、
   ただちゃんと調べたことがないですね。

山本:なるほど。
   協力隊のほうは、
   ホームページ上に公開されていますけどね。
   応募期間中だけ、どの職種に何人の応募があると。

   (ここ数年の、全職種の平均で)5〜6倍ぐらい。

   人気のある、(応募しやすい)何の資格もいらない、
   村落開発とか、青少年活動、エイズ教育、環境教育などは、
   倍率は10倍を越えたりします。

   倍率の低い、専門的な、自動車整備とか、農業系とか、
   助産師とか、保健師とかを持っていて、勤務経験5年以上とかだと
   受かり易い職種もあります。

    ま、ともかく、ピースコーの場合、
    倍率はわからないかもれしれないと。

    peace corpsは
   日本人に紹介しても、(アメリカ国籍を普通もっていないので)
   受けれるわけがないので、倍率は関係ないかもしれません。

ラグ:そうですね。


・・・

ピースコーの実際の仕事は?


山本:あとは、仕事ですね。肝心な。
   結局エルサルバトルの田舎では、
   さっきおっしゃっていたのは、

   『現地にどんなニーズがあるか』
   を上司である環境政策の専門家と相談しながら

   1)学校等での環境啓発教育と、
   2)地方自治体でのコミュニティーでなんかやった、
   とかっておっしゃってましたよね。

   もうちょっと具体的に言うとどんなことやったんですか?

ラグ:エルサルバトルで言うと
   環境教育プログラムが始まって結構長いので
   すでにカリキュラムがあるんです。
   それを学校で教えるのが一つ。

山本:エルサルバドル政府の、環境教育プログラムがあるということ?
   それとも地方自治体の?

ラグ:(アメリカ政府の)peace corps独自のがあるんですよ。

山本:(! 驚いた。
    青年海外協力隊の場合、通常、
    途上国政府側にある、なんらかのプログラムを
    日本人ボランティアが支援する、というケースが多い。)


   じゃあそれを、政府と地方自治体の許可をとって、
   こんなことやりたいんだけど
   やってもいいかってOKもらってるってことですね。

ラグ:そうですね。そうなります。
   だから学校に行って
   校長先生とほかの先生と相談して
   先生と一緒に共同でpeace corpsのカリキュラムを教えます
   っていうのを最初に決めて。

山本:何曜日の何時間目にやりますというかんじで?

ラグ:そうですね。
   それを一応、小中いっしょになった学校だったんですけど、
   基本的に中学生向けが中心で
   時々小学校高学年向けもやっていたということですね。

山本:内容はちなみにどんなことをやっていたんですか?

ラグ:さっき言ったリサイクルのことであるとか。

山本:リサイクルっていっても
   狭義のリサイクルと
   広義のリサイクルがあるんですけれども、
   reuseのほうですか?、それともrecycle のほうですか?


参考:
広義のリサイクル(recycle)は、
狭義のリサイクルと、リユースを含む。
狭義のリサイクルとは、
一度使った商品を、熱などのエネルギーを加えて加工し、
他の商品に変えて再び使うこと。
これは、エネルギーを消費するため、
言われているよりも、環境に悪い可能性がある。
例えば、ペットボトルを加工して化学繊維の服にするケースなど。
一方、リユース(reuse)とは、
ビール瓶や牛乳瓶を、何度も使うことをいう。
エネルギーを加えず、何度も使うため、
比較的、環境に良いとされている。


ラグ:コンセプトとしては、両方なんですけれども、
   実質問題recycleをする施設があまりないんで、
   なので、実質は
   『ごみは分けて捨てよう』というのと、
   『ごみはごみ箱に捨てよう』っていうところがあって
   僕がいたコミュニティーは
   ごみ収集のトラックが週2回くらい来るので、
   そういうこともできたんですけど、

   友達が行ったところは、そういうサービス自体がなかったので
   結局みんな裏庭とかに穴掘ってごみ捨てるという感じだったので、
   あまりゴミをゴミ箱に捨てるっていうコンセプト自体が
   エルサルバトル事態になくて、
   結構みんなバスからどんどん捨てるんですよね。
   だからすごい汚くて。

山本:なるほど。

ラグ:そういう部分を学校で教えて
   子どもたちから変えていこうとしていたんですけど、
   親がやらないんで、
   結構根付きにくいっていう問題がありました。

山本:私も途上国にいっぱい行っててですね、
   途上国なほど、ゴミだらけで汚い、
   ということはよく知っているんですけれども、

   「ごみをごみ箱に捨てよう」
   というレベルであれば、小学生でも教えられるんじゃ、、、

ラグ:そうですね。

山本:中学生だったらもうちょっと上のこと教えてもいいかな
   という気は個人的にはするんですけど、、、

ラグ:そうですね。
   あと、理科の授業みたいなのがあって、
   「水のサイクル」であるとか、雨降って地下に行って、
   川に流れて蒸発してっていう、水のサイクルとか、

   あとはgenderとsexとか。結構社会みたいな授業も。


参考:
ジェンダーとは、「性」のことだが、
一般には、
「社会における女性の権利を高める運動」。
本当は、
「自分の性にとらわれずに
 自分の能力を発揮できるような土壌を
 社会に作ること」


山本:genderとsexとか、環境に関係ないですね。

ラグ:そうですね、関係ないですね。

山本:で、peace corpsでそういうことも(教えるということが)
   決まっているところ(カリキュラム)があるということですね?

ラグ:そうですね。カリキュラムで全部入ってるということです。

山本:それは週に何回くらいやって、
   1年間で何回くらい講義をするわけですか?

ラグ:週3回くらいで、
   学校が大体1月に始まって、11月くらいまでぎっしりあるんで、
   100何回。。。

山本:あなたが全部やるんですか?

ラグ:そうですね。実質、、、そうですね。

山本:あなたが全然(自分の)専門でもない、
   genderと社会みたいなこともしゃべるんですね?

ラグ:そうですね(笑)
   結構自由なんで、
   自分がやりたいことやれるので、
   自分がやりたくなかったらスキップしてもいいんですけど、

   自分で考えて別のことを教えるとか、
   環境、『earth day』のイベントをやるとか。
   そういうこともできるということです。

山本:なるほど。わかりました。

ラグ:自治体と一緒にやったのは、
   僕がいたころは「デング熱」が流行ってて。国全体で。
   蚊で媒介するんですよね確か。


参考:
デング熱とは、
アジア、アフリカ、南米等で蔓延している感染症。
蚊によって媒介される、「ウィルス性出血熱」。
1回目の発症よりも、2回目の発症時のほうが、重症化する。
(血を止めるための)血小板が激減し、
体中から出血(鼻出血、血便、女性の性器出血など)し、
死亡する場合がある。


山本:そうですね。

ラグ:ですので、水ため場がどの家にもあるので
   それを覆うようなもの、物は支給できないんですけど、
   意識啓発ということで。

山本:「それ(マラリア予防)もやれよ」いうことですね。

ラグ:そうですね。
   それを小学生とか中学生とかを巻き込んで
   みんなで各家に行って
   デング熱流行ってるんで気を付けてください
   みたいなことをやるとか。

山本:なるほど。

ラグ:あとは、予防接種を受けましょうとか。

山本:はしか(麻疹)とかポリオとか、そういうことですかね。

ラグ:そうですね。
   自分で何が出来るか、、、自由度が高いので。

   友達はベジタリアンだったので、
   『動物を食べるのをやめよう』みたいな、

   自分の思想を結構広げちゃうみたいな。

山本:そういうのをやってもいいんですか。
   あぶないですね。


参考:
国際協力が、自分の個人的な思想を
相手に押し付けることであってはいけないと
私は個人的に思っている。
ただし、
(人間の)肉食が草食(穀物食)に比べて
環境に悪い(環境により多くの負荷をかけている)
ことは、部分的に科学的な事実ではある。


ラグ:そういうのをやってもOKっていうのが現状ですね。

山本:なるほど。すごいですね。

   協力隊の場合、3か月後か半年後くらいに
   2年間でこんなことやりますよという計画書を出して、

   以後3か月毎くらいに、
   現在の状況報告を、一応、
   その国のJICA本部に送って、

   一応(遅いけど、それに対する)コメントが返ってくる、
   ということに、一応なっているんですね。

   そういうフィードバック(批判・助言)みたいなのはあるんですか?

ラグ:3か月か6か月に1回報告書を出すんですね。
   ただフィードバックはよほど変なことをしない限り
   「それをするな」とかはないと思います。

山本:なるほど。

ラグ:結構みんなが言っていたのは、
   ボランティアの中に流行りみたいなのがあって、
   僕がいる時期にみんなやってたのは
   世界地図を学校の校舎の前に書いて、それを覚えるみたいな。
   結構、地理感覚が。

山本:国の名前とかを覚えるの?

ラグ:覚えますね。
   そういうのであるとか、
   英語を教えてくれって頼まれるケースも多いです。

山本:なるほど。わかりました。


・・・

環境分野で国際協力をやいたい理由は?


山本:それで思い出しましたけれども、
   国際協力を環境分野でやりたいと思ったそもそもの理由はなんですか?

ラグ:それは、エクアドルに行った時の経験で、
   大学3年の時にエクアドル行って、半年間ですね。
   スペイン語留学という形で行って、アメリカの留学プログラム、、、

山本:ちょっと待ってください。
   聞いている人が混乱、私も混乱していますけど、
   要するに、

   大学3年生の時に行ったのはエクアドルで、
   peace corpsで言ったのはエルサルバドルという、
   別な国ということですね。


参考:
エクアドル
南アメリカ大陸の西側にある国。
コロンビアとペルーに挟まれる。

参考:
エルサルバドル
中央アメリカ(南北アメリカ大陸をつなぐ細い部分)
にある小さい国。


ラグ:そうです。別の国ですね。

山本:(名前が似ているので)混乱しやすいですね、はい。

ラグ:その時に自然の雄大さとか美しさを知ると同時に
   それが破壊されているっているのも同時に知って、
   自分は大学出た後、
   (大学で勉強したことが、総合的な学問の)リベラルアーツだったんで
   あんまり、知識がないけど、
   大学院で環境問題を勉強して、
   途上国とかで貢献できる人になりたいと思って
   国際協力の環境分野でって思ったんですけれども。

・・・

続く

http://blog.livedoor.jp/toshiharuyamamoto128/archives/65589925.html