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まず、速報は、ツイッターにて。
http://twilog.org/yamamoto1208

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概要

気象庁は2011年3月13日、東日本大震災の地震の規模を示すマグニチュードが、詳しい解析の結果、9.0だったと発表。これまでは8.8としていた。また、16日午前までにM7.0以上の余震が起きる確率が極めて高い(70%)ことを明らかにし、今後も最大で震度6強程度の揺れと津波への警戒

宮城県の県警本部長は2011年3月13日の県災害対策本部で「遺体の数が万人単位に及ぶことは必至だ。それを想定して対応して欲しい」と発言。村井知事も「私も万人単位になるだろうと思う」。現時点で確認できた数は、12都道県で死者は1697人以上、安否確認のできない人は1万2412人以上

「M7.0以上の余震が、2011年3月16日午前までに起きる確率が、70%」(気象庁)とのことなので、各家庭は、被災した方も、そうでない方も、万全の対策を。 参考までに、「消防庁 防災マニュアル」 http://bit.ly/cLLtwB

地震等の時の災害用伝言板サービス。ドコモ、iモード災害用伝言板(パソコン用) http://bit.ly/168tdS AU災害伝言板 URL http://bit.ly/6b8t2D ソフトバンク災害伝言板 http://bit.ly/fft5tL NTT伝言ダイヤル 171


地震の歴史・災害の規模

規模が大きな地震(モーメントマグニチュード)。1)チリ地震、1960年、9.3、2)チリ西岸地震、1575年、9.2、3)スマトラ島沖地震、2004年、9.2、4)アラスカ地震、1964年、9.2、5)カスケード地震(米国)、1700年、9.0、5)東日本大震災、2011年9.0


原発事故

東日本大震災で被害を受けた福島第一原子力発電所・1号機で、2011年3月12日、午後3時30分ごろに爆発音を伴う水素爆発。現場敷地境界で、1時間あたり1015マイクロSvの放射線。これは1ミリSvなので一般人の年間被曝線量よりは少ないが、通常は1時間あたり0.27マイクロSv

日常生活で被曝する放射線量。1)CTスキャン、7mSv。2)一人当たりの年間の自然放射線、2.4mSv。3)胃のX線、0.6mSv。4)国際線の航空機に乗った際の宇宙線増加、0.2mSv。5)胸のX線、0.05mSv。6)原子力発電所周辺の線量目標値、0.05mSV

福島第1原発の炉心溶融で、建物が爆発した仕組みは、滞留した水素と酸素の反応。燃料棒に使用する原子炉内のジルコニウムは高温だと水と反応しやすい。これでまず水素が発生。水素は配管を通じて格納容器の外に漏れだし建物内に滞留。水素は空間内の体積の14%以上を占めると酸素と反応し爆発する。

炉心溶融(メルトダウン 、meltdown) とは、原子力発電所などにおいて原子炉が耐熱限界を上回る高熱により融解、破損すること。想定されている事故の中でも最悪の事態で、原子炉設計時に設定された安全基準では、「炉心の健全性を保つことができず原子炉の破壊を伴う事故」。これが発生か?

経済産業省の原子力安全・保安院は2011年3月12日午後2時、東京電力福島第一原子力発電所の1号機で、原子炉内の燃料の溶融が進んでいる可能性が高いと発表。炉心溶融は想定されている原発事故の中で最悪の事態。これが進むと、爆発的な反応を引き起こし広く外部に放射能をまき散らす恐れもある

原子力発電所の事故が発生した場合、1)核分裂の反応停止、2)その冷却、3)放射性物質の格納、の3段階。1)を止めることができなかったのが、チェルノブイリのレベル7の事故。2)の冷却の失敗がスリーマイル島のレベル5。2011年福島の事故は、2)の冷却失敗なので、スリーマイル島に似る

原子力安全・保安院は「福島の原発事故はレベル4」。原子力事故は国際原子力事象評価尺度(INES)をもとにレベル0から7までの8段階に分類。数字が大きいほど重く、4〜7を「事故」、1〜3を「異常な事象」、0を「尺度以下」。福島第1原発1号機の事故は「レベル4」に匹敵

国際原子力事象評価尺度(INES)。レベル7、深刻な事態、1986年チェルノブイリ(ソ連)。レベル6、大事故。レベル5、所外へのリスクを伴う事故、1979年スリーマイル島(米国)。レベル4、所外への大きなリスクを伴わない事故、1999年東海村JCO臨界事故、2011年福島炉心溶融

スリーマイル島原子力発電所事故。1979年アメリカ合衆国東北部ペンシルベニア州のスリーマイル島で発生した原子力事故。原子炉冷却材喪失事故(Loss Of Coolant Accident、LOCA)に分類される。周辺住民の被曝は0.01-1mSvであり、住民への影響はほぼ無かった

スリーマイル島原子力発電所事故。1979年。アメリカ・スリーマイル島原子力発電所の炉心溶融事故。レベル5。不完全な設備保全、人間工学を重視していない制御盤配置、そして中央制御室運転員の誤判断等が重なって発生した。この事故の影響により、アメリカ政府は新規原発建設中止に追い込まれた。

チェルノブイリ原子力発電所事故。1986年。ウクライナ共和国の原発4号機が爆発・炎上し多量の放射性物質が大気中に放出された人類史上最悪の原子力事故。無許可での発電実験が原因。直接死者はWHOは9千人と言ったが、14周年追悼式典では作業員5万5千人が死亡したと発表。

原子力を専門とするロシアのクルチャトフ研究所所長は、「福島第一はチェルノブイリと原子炉のタイプが違う。炉心溶融を起こした米スリーマイル島原発の事故に近い」。ロシア国営原子力企業「ロスアトム」の報道官は「今回の爆発はチェルノブイリ事故と根本的に違い、危険性ははるかに少ない」との見方

東北電力女川原発(宮城県石巻市)で2011年3月12日午後9時、施設周辺の放射線を観測しているモニタリングポスト6台すべてが通常の4倍以上の放射線を観測。原子炉に異常はないため約120キロ南にある福島第一原発1号機で同日午後3時半ごろあった爆発で飛散した放射性物質をとらえた可能性

福島の原発からの放射性物質の飛散が、北に向かって120キロ飛んだのは事実のようだ。すると空気中に飛散した粉塵を直接吸いこむ以外に、海に落ち、それを吸収した海産物が、放射性のヨードとなり、将来、甲状腺癌などを起こす可能性を否定できないのではないか。漁業等へ風評被害がでるがやむを得ず

東京電力福島第一原子力発電所の爆発の影響で2011年3月13日までに住民22人の被曝が確認。福島県は県内で190人が被曝した可能性があるとしている。このため、被災者の被曝状況を調べるスクリーニングを県内533の全避難所の避難者約12万人のうち希望者全員に実施すると決めた。

東京電力は2011年3月14日、福島第1原発の敷地で放射線量が、また制限値を超えたとして、原子力災害対策特別措置法15条に基づく緊急事態を国に通報した。いわゆる「15条通報」。原子力災害対策特別措置法の詳細は以下。 http://bit.ly/fEjJ99

枝野幸男官房長官は2011年3月13日、福島第一原子力発電所の3号機でも1号機と同様の水素爆発が起きる可能性。原子炉の水位が低下し、発生した水素が建屋内にたまっている可能性。枝野は、「爆発しても原子炉本体には問題が生じない、そのレベルの衝撃には耐えられる構造になっている」

福島第一原発・3号機で2011年3月14日午前11時ごろ、大きな爆発が起きた。詳細はわからないが、原子炉格納容器が損傷していれば、大量の放射性物質が大気中に拡散する最悪の事態に発展する可能性が出てきた。経済産業省原子力安全・保安院によると、水素爆発が起きた可能性があるという。

原子炉は内側から圧力容器、格納容器、原子炉建屋の三つの「壁」で守られている。福島第一原発1号機で起きた爆発では損壊は原子炉建屋のみにとどまった。3号機の爆発で、原子炉を守る「最後のとりで」となる圧力容器や格納容器が壊れていれば、チェルノブイリ事故に匹敵する重大事故となる可能性。

チェルノブイリ原発事故後の健康問題。「1990年から激増している小児甲状腺がんのみが、唯一事故による放射線被ばくの影響」。幼少時期に体外からレントゲンなどの外部被曝をうけると成人となってからの甲状腺癌の発生頻度が増加することが知られている http://bit.ly/ibpJBQ


被曝を防ぐ方法

原発事故による被曝を抑えるには、現段階では、1)政府の退避勧告に従う。2)なるべく外出せず家にいる。3)家では窓を閉め、エアコンや換気扇を使用しない。4)外から戻ったらすぐ服をぬぎビニール袋に入れて口をしばる。5)外出時は濡れタオルで鼻と口を覆う。皮膚を露出しない服装を心がける。

放射線を浴びることに伴う甲状腺がんや喉頭(こうとう)がんを予防するため、0歳から40歳未満の住民全員に、『ヨウ化カリウム』を精製水に溶かした水溶液を、スポイトで薬剤師らが飲ませた。800人以上が詰めかけた、原発近くの住民が避難している福島県川俣町の小学校などで実施。

「原子力施設での臨界事故があった場合、どうしてヨウ素剤を服用するのか?」甲状腺が放射性ヨウ素を取り込み蓄積するため。これを防ぐためには、被曝する前に放射能をもたないヨウ素を服用し甲状腺をヨウ素で飽和しそれ以上取り込まないようにしておく必要 http://bit.ly/dTWvd2

原子力施設の事故後、甲状腺癌を防ぐためのヨウ素の予防投与量。1日1回服用し成人でヨウ化カリウム130mg(ヨウ素として100mg)、1歳以下の乳幼児でヨウ化カリウム65mg(ヨウ素として50mg)。服用期間としては、事故の影響度にもよるが、3〜7日程度。

ヨウ化カリウムの副作用。1)ヨウ素中毒(喘息などのアレルギー症状)、2)ヨウ素悪液質 (全身衰弱など)。3)過敏症(発疹など)、4)消化器症状(嘔吐など)。また投与してはいけない禁忌は、ヨード過敏症と結核。妊婦と授乳中の女性は医師に相談 http://bit.ly/gRQLf1

ヨードが多い食品は海藻類。こんぶ(とろろ昆布、つくだ煮、昆布茶などの昆布製品)、わかめ、のり(のりのつくだ煮等の加工品も)ひじき、寒天(みつ豆、トコロテンなど)、ヨード卵。昆布だし、市販の調味料(昆布だし、昆布エキスなどを使用しているもの。例;:シマヤだしの素、味の素ほんだし等)

一食あたりのヨード含量(micro gram); 昆布(3×3cm) 1307.2 いわし(1切80g) 214.7 さば(1切80g) 198.2 のり(寿司用1枚) 182.9 かつお(1切80g) 158.4 ぶり(1切80g) 152.4 牛肝臓(80g) 126.3


日常生活への影響、停電

震災による電力不足のため東京電力による「計画停電」が実施される。その予定が公開された。2011年3月14日の6時から22時までの間については、5つの地域に分け、各地域で3時間、または6時間、「輪番停電」が実施される。詳細は以下へ。 http://bit.ly/gEtV0A

停電が起こった場合、1)断水が起こる可能性。2)固定電話も使えなくなる。110番も不可能。3)インターネットも不可に。携帯ラジオが有用。4)火災の恐れ。一度ブレーカーを下げることを推奨。ろうそくが倒れて火災になる恐れ。5)マンション等ではエレベーターが動かなくなり閉じ込められる。

東京電力による計画停電のグループ分け。担当地域を5つのグループに分け、およそ3時間ずつ(1〜2回の)停電を実施する方向。停電は直前になり、実施しない場合もある。 http://bit.ly/hSdqCI

東京電力の計画停電(輪番停電)の情報 http://bit.ly/apelRn 東北電力の停電の情報 http://bit.ly/buzduX

計画停電が実施されると、1)家庭での生活に影響。水道、エレベーター等も止まる可能性。2)企業の経済活動が停止。コンビニのレジも動かない。3)電車が運転されない区間があり通勤・物資の輸送が不能。4)信号機が消える地区もあるため、交通の大混乱が予想される。警察官が各信号機で交通整理か

東北電力の担当地域における、2011年3月14日時点での、停電。1,315,901戸。宮城県 1,058,778 岩手県 186,716 福島県 65,231 青森県  5,176


被災地での医療の問題

震災に遭った東北地方の病院で困っていることの一つが、電力不足。地域によってはまだ停電している所があり、また計画停電が予定されているため、電力がこない間は、医療行為もできなくなる。自家発電を持つ病院でも、その発電に使用する重油が不足している。取り寄せようとしているが、現在入手困難に

震災に遭った地域の病院で問題となっていることの一つが、トリアージ(患者の重症度分類)。一度に大量の患者が運ばれてしまった病院では、全ての患者に対応ができないので、待合室で優先順位の札をつける。緑は軽症、黄は中等症、赤は重症、黒は手遅れ。この判断をするのは経験を積んだ医師でも難しい

災害時に発生する疾患の一つが「低体温症」。深部体温が35度C以下で意識障害。28度C以下ではアシドーシス(血液の酸性化)による心室細動(不整脈)から心停止の恐れ。24度C以下で呼吸も停止。治療は、緩除な復温(電気毛布等)。輸液は約38度に加温。温かい生理的食塩水による胃洗浄も有効

クラッシュ症候群(挫滅症候群)。身体の一部が長時間挟まれるなどされ、その解放後に起こる様々な症候。戦災、自然災害に伴い倒壊した建物等の下敷きになるなどして発症。壊死した筋肉からカリウム、ミオグロビンなどが血液中に漏出。高カリウム血症による心室細動、ミオグロビンによる急性腎不全など

クラッシュ症候群(挫滅症候群)の治療。治療を始めるまでの時間の長短が救命の確率を大きく左右。高カリウム血症、代謝性アシドーシスを改善するために、炭酸ナトリウム、グルコン酸カルシウムを投与。筋肉の圧力が高ければ、筋膜切開。重症例は腎不全を併発するので血液透析。いずれにしても病院へ

クラッシュ症候群の初期症状。運動、知覚麻痺が局所に起こる。圧迫されていた筋肉部分が腫脹し広範囲に点状出血。ミオグロビン尿が出現するため、尿が茶褐色に変色し、(筋肉から出たミオグロビンで腎臓の尿細管が、つまるため)尿量が減少。筋肉痛や、手足のしびれ、脱力感等。放置すると腎不全で死亡

地震後に上水道や下水道などのライフラインが止まった場合、真っ先に危惧されるのが、衛生状態の悪化にともなう「下痢」関連疾患の大発生。手洗いの水の不足、トイレの不足などで蔓延してゆく。細菌やウィルスの潜伏期は、毒素型だと数時間〜1日後。感染型だと2〜7日ぐらいなので、そろそろ発生か?

震災後の衛生状態悪化で、下痢になってしまった場合。下痢は水分だけでなくカリウムなどの電解質も失われる。大量に失われると、最悪、心臓に不整脈が起こり死亡。このため電解質を含んだスポーツドリンクを飲むのが良い。市販品ではポカリスエットが比較的カリウム濃度が高い。その粉末剤も売っている

震災後の衛生状態悪化で発生する可能性のある下痢関連疾患の一つは病原性大腸菌。種類が多いが致死的なものは腸管出血性大腸菌(EHEC)。O157:H7が有名。潜伏期は3〜14日。頻回の水様便、激しい腹痛、血便、発熱はほぼない。3〜7日後に溶血性尿毒症症候群(HUS)等で死亡する可能性

下痢が軽症の場合は、スポーツドリンクなどをこまめに飲んで安静にしていれば治る。心配な場合は薬局で売っているビオフェルミン等も飲むとよい。重症の場合は、病院にいって医師から抗生物質の投与と場合により点滴。重症の判断は、経口摂取困難、脱水による脱力感・意識レベル低下・体重減少など

細菌性腸炎による下痢が疑われる場合、医者にいって抗生物質をもらった方がよい。具体的には、血便または血の混じった下痢、激しい腹痛、38度C以上の発熱、頻回の嘔吐、経口摂取困難などのいずれか一つでもあったら、病院に行った方がよい。重症化すると、もう、歩いて病院に行く気力すらなくなる。

細菌性腸炎による下痢が疑われる場合、最近の医者は普通、ニューキノロン系抗生物質を出す。一番有名なのが、クラビット(一般名はレボフロキサシン)。1回1錠、1日3回、4〜7日間ぐらい内服する。原因菌の種類がなんであれ、これで大体治るのだが、近年耐性菌の増加も報じられているのがやや心配

難民キャンプや被災地での衛生状態を維持するための、『スフィア・プロジェクト』。1)一人当たり、飲料水(安全な水)として最低2リットル。2)生活用水として最低15リットル(洗濯、沐浴等)。3)トイレは女性25人に対し大便用1、男性35人に対し大便用1、小便用1、4)ゴミの管理、など

「スフィア・プロジェクト 人道憲章と災害援助に関する最低基準」 2004年版 アジア福祉教育財団・難民事業本部 2004年 http://www.rhq.gr.jp/

スフィア・プロジェク(英語版)ダウンロード。人道憲章と災害援助に関する最低基準 Sphere project, Humanitarian Charter and Minimum Standards in Disaster Response http://bit.ly/gSuztO

日本などの先進国で災害が起こった場合、途上国の場合と異なり、衛生状態の悪化による下痢の大発生などよりも、慢性疾患に罹患している患者への治療続行の方が、困難になる可能性がある。具体的には、高血圧・糖尿病患者への薬及びインスリン投与の継続、慢性腎不全患者への透析(血液透析)の実施など

災害等のため高血圧の薬を毎日飲んでいる患者がそれを入手できない状況に陥った場合の対策。1)塩分摂取量を1日6g以下に抑える。2)野菜・果物などでカリウムの接種。3)適正体重の維持。4)運動(有酸素運動を1日30分程度)、5)アルコール制限(エタノール換算で30ml以下)、6)禁煙

高血圧の薬の中でも、最も使用されているものの一つが、カルシウム拮抗剤の一つの、アムロジピン。商品名だと、ノルバスク(ファイザー)、または、アムロジン(大日本住友)。最近、ジェネリック(後発医薬品)が多数出た。これらの商品名は、なぜかどの会社のものも、一般名と同じ、アムロジピン。

厚生労働省は地震の被災者が医療機関を受診する際に保険証を提示できない場合にも保険扱いで受診できるよう各都道府県に通知。透析が必要な患者に対し治療場所を確保して情報提供を行うよう各都道府県に呼びかけ。透析治療については社団法人「日本透析医会」の災害時情報ネットワークを通じて情報公開

日本透析医会 災害情報ネットワーク 透析可能病院の、都道府県ごとの一覧が掲載されている。 http://www.saigai-touseki.net/


政府の対応

厚生労働省は、2011年3月13日、東日本巨大地震の被災者向けに雇用保険の失業手当の受給要件を緩和する。地震の影響で休業した場合は失業しなくても失業手当を給付する。避難している人は特例的に住所地以外で手当を受給できるようにする。

経済産業省は、2011年3月13日、東日本巨大地震で被災した中小企業向けの融資で、信用保証協会が通常の保証とは別枠で、最大2億8000万円の公的保証をつけると決めた。日本政策金融公庫と商工組合中央金庫による災害復旧貸付も、1000万円を上限に金利を通常より0.9%引き下げ

海江田経済産業相は2011年3月14日から「東京、東北電力の管内で大きな電力不足が予想される」とし、日本経団連や日本商工会議所など産業界に「最大限の需要抑制」を要請。産業界などが電力の使用を抑えても大規模な停電が予想される場合「地域ごとの計画停電を行う可能性」。「輪番停電」を検討

枝野官房長官は2011年3月13日、元国土交通副大臣の辻元清美衆院議員を首相補佐官に。学生時代にNGOピースボート設立、1995年の阪神大震災ではボランティア活動。枝野は「ボランティアが救援や復興の大きな力になっていく。現地のニーズに沿った支援ができるよう活動基盤を整えてもらう」

宮城県を訪れた東祥三内閣府副大臣が、上空からヘリで被災地を視察した際、居眠りをしていたとして、同乗した同県関係者から「眼下で多くの県民の命が失われているのに、どういうつもりか」と怒りの声。上空から見た沿岸地域はほとんどの民家が流され、「どの場所も口では言い表せない惨状だった」のに

日銀は2011年3月14日、金融市場に対し、7兆円規模の緊急の資金供給を実施。東日本巨大地震で各金融機関が資金運用に消極的になり、市場が資金不足に陥りかねないと判断した。1回で実施する即日の資金供給としては過去最大規模。欧州の財政不安で日米の株価が急落した2010年5月以来。


自衛隊・消防庁

北沢俊美防衛相は2011年3月13日の防衛省災害対策本部会議で、自衛隊の被災地への災害派遣に関して菅首相から10万人態勢に増強するよう指示を受けた。現在は陸上自衛隊の東北方面隊を中心に陸海空3自衛隊の約6万人が活動している。防衛省によると10万人態勢になれば過去最大の派遣規模に。

総務省消防庁が2011年3月12日までに派遣した緊急消防援助隊は1126隊に上った。新潟県中越地震(2004年)の480隊の2倍以上で、過去最多。宮城県(371隊)や岩手県(309隊)、福島県(270隊)。緊急消防援助隊は自然災害時に被災者の救助。阪神大震災を教訓に1995年創設


自治体

関西の自治体が2011年3月12日、東日本巨大地震の被災地への救援物資の搬送を始めた。全国の政令指定都市など20都市が災害時に要請に応じて支援物資の搬送などの協力をする自治体間の協定に基づく対応。現地で不足しているとされる飲料水や毛布、食料などの生活必需品を提供

大阪市は救援物資として500ミリリットルのペットボトル入り飲料水2万6千本を搬送。近く3万本追加。毛布2千枚も。神戸市も災害用非常食や飲料水、毛布など2千人分。食料、仮設トイレ数百基も。京都市は乾パンやアルファ米等の災害用非常食2千食や毛布2500枚、仮設トイレ5基、給水車2台


海外からの援助

「この悲劇に胸が張り裂ける思いだ。文化、宗教の違いはあっても、究極的に人類は一つだ。世界のどこであれ、天災に見舞われたとき、だれもが家族を思い、愛する人を失ったらどう思うだろうか、心をはせるからだ。日本が米国の助力を得ながら、より力強く回復することを確信している」 オバマ米大統領

"Operation Tomodachi"(友達作戦)。アメリカ軍が救出に参加。米空母「ロナルド・レーガン」が仙台沖に到着し支援活動を開始。在日アメリカ軍厚木基地からも、アメリカ軍の中型ヘリ8機が岩手・陸前高田市へ。孤立している住民を救出 http://bit.ly/hcGBVp

東日本大震災への各国の支援の動きは2011年3月12日までに、米国やドイツ、韓国、ロシア、ニュージーランドなど56カ国・地域から支援の申し入れ。オーストラリアは二つの州の特殊捜索救援隊と捜索犬のチームを空軍機で派遣。消防救助隊員や警察官、構造物専門の技術者、医療従事者など計76人

アフガニスタン南部カンダハルのグラム・ハイダル・ハミディ市長は2011年3月、声明を出し、東日本大震災の被災者に義援金5万ドルを送ると表明。カンダハル州は反政府勢力タリバンとの激戦が続く地域だが、アフガン復興を支援してきた日本に対し「市民を代表して地震と津波の被災者を支援したい」

国連の潘基文事務総長は2011年3月11日「国連は日本国民の力になりたい。できる支援はすべて行う」と語って救援に乗り出す方針。既に、各国救援隊の活動を調整する「国連災害評価調整チーム」(UNDAC)の即時派遣を日本政府に打診。安全保障理事会では中国の国連大使の提案で。1分間の黙祷

国連人道問題調整事務所(OCHA、本部ジュネーブ)は2011年3月11日、東日本巨大地震の被災者を救助・支援するため、世界各国から35の国際緊急援助隊が日本への派遣準備に入ったと発表。国際緊急援助隊は日本政府の許可がなければ、日本に入国できない。日本政府からの要請を待っている。

国連緊急援助調整官室(UNOCHA)は2011年3月12日、東日本大震災を受けて「災害支援で最も経験豊かな9人の専門家を派遣する準備を進めている」と発表。数人が日本語を話せるほか環境問題の専門家も含まれ「何が必要とされているかを見極める手助けをし日本の当局と協調して支援を行う」


経済活動への影響

企業の生産活動への影響。2011年3月14日。1)トヨタ、14日の国内全工場の操業停止。2)ソニー、リチウムイオン電池工場などを停止。3)キヤノン、福島のプリンター工場が操業停止。4)コスモ石油、千葉製油所で火災。5)コンビニ各社、冷凍食品など品質管理上の問題で24時間営業が制限

「天変地異の発生で、これまで日本株を買い進めていた外国人投資家が一斉に売りに出ている」(三菱UFJモルガン・スタンレー証券の藤戸投資情報部長)2011年3月11日の東京株式市場は取引終了直前に急落。日経平均株価の終値は前日終値比179円95銭(1.72%)安い1万0254円43銭

米紙ワシントン・ポストは電子版で「原発での爆発は間違いなく、日本での原発に関する信頼を揺るがせる」と指摘。2011年3月。スリーマイル島事故(1979年)後、新規原発の建設が絶えていた米国で、近年高まりつつあった「原発ルネサンス」の機運にとっては、「深刻な打撃」となるだろうと予想

日本は官民連携で原子力産業の海外輸出を推進していた。2010年インド、ベトナム等から原子力発電所の建設事業を受注し、民主党政権の新成長戦略を具現化していく予定だった。ところが2011年3月の震災後の原発事故で、日本の技術力の信頼性が低下。今後の海外インフラ事業の受注に影響がでる。


企業による支援

震災が起きた場合、企業の社会的責任(CSR)として行うことは、1)日頃行っている市民の生活に寄与する事業を最低限維持、2)自社の商品・サービスを被災地に無償で提供。ただし物資の運搬・配布にも責任。3)震災後の復興段階に入っても支援を継続。4)仕事を失った人への就労支援と職業訓練も

ソニーは、東日本大震災の被災者向けに同社のラジオ3万台を無償提供する。また同社グループとして3億円の義援金などを寄付。 「東北地方太平洋沖地震の被災地・被災者への支援について」 http://bit.ly/dKHsoK

パナソニックは2011年3月12日、東日本巨大地震による被災地の復興に対する義援金3億円を贈る決定。支援物質としてラジオ1万台、懐中電灯1万個、乾電池50万個も被災地に提供する。被災地の自治体などの受け入れ態勢を確認して支援の手続き http://bit.ly/fdBWnq

NTT西日本は2011年3月13日、移動電源車29台のうち半数が宮城県内を中心とした電話局に到着し、順次、稼働し始めた。被災地では電力不足で電話交換機の電力が足りず、通信が途絶えている一因になっており、NTT西日本は交換機の電源となる移動電源車を被災地に移動していた。

日本通運は政府の要請に基づき2011年3月12日、13日に、被災地へ毛布やカイロ、ストーブ、ラジオ、ろうそくなど生活必需品の輸送。北海道や東北地方への通常の貨物の輸送は14日以降も難しいとしているが、生活必需品の緊急輸送は続ける。日通自体は被災地域で46人の従業員と連絡がとれない

佐川急便は、2011年3月13日、政府の要請に応じて、おにぎりや紙おむつ、ツナ缶を埼玉県などから被災地に輸送。宅配便は北海道と東北地方発着の荷物について航空便以外の受付を中止。関東発着のクール便や時間指定の荷物も受け付けを中止している。14日以降も回復のめどは立っていないという

商船三井は2011年3月13日、グループ会社の商船三井フェリー4隻が苫小牧港(北海道)から青森港への緊急車両と自衛隊員の輸送を開始したと発表した。政府の要請があったため。また、当面の救援資金として5000万円の義援金を拠出することを決めた http://bit.ly/i3QMGB

山崎製パンは、2011年3月13日、被災者向けに食パンや菓子パンなどの無償提供を始めた。西日本の工場で生産した商品を中心に計48万個を送る。東洋水産も即席めん6万食分を提供する。ハウス食品は子会社が製造する清涼飲料水6000本や保存食約2000食を支援物資として準備。

日清食品は2011年3月13日、即席めん百万食を宮城県などの被災地に送る。給湯機能がある車7台も被災地に向かって避難所での即席めん作りを手伝う。百万食の即席めんを提供するのは1995年の阪神大震災以来。また世界23カ国の即席めんメーカー67社で作る世界ラーメン協会も20万食を出す

セブン&アイ・ホールディングスは、2011年3月13日、宮城、岩手両県の災害対策本部に毛布1万枚、そのまま食べられるパック入りごはん4800個を届けた。郡山市役所にもパン約6000袋を届けた。宮城県災害対策本部には、給水車1台を提供 http://bit.ly/gPYxDt

ローソンは、2011年3月13日、埼玉県内の配送センターから2リットルの飲料水5760本、カップめん4万個などの食品と割りばし、乾電池、使い捨てカイロなどを宮城県対策本部に向けて発送した。14日以降、約90人の本部社員が東北地方に向けて出発。被災地域の店舗の営業支援を行う。

大和ハウス工業は応急仮設住宅の生産要請に備え、資材調達などの準備に。子会社の大和リースと連携し、材料となるプレハブの加工工場を選定して生産設備を調整。生産拠点は、震災の影響が比較的少なかった竜ケ崎工場(茨城県)や新潟工場。阪神大震災の際にも応急仮設住宅を提供。1万4700戸を供給

東日本大震災に対し、国土交通省は、社団法人プレハブ建築協会に対して、2カ月で3万戸の応急仮設住宅を提供するよう求めている。今後、各メーカーは同協会の規格建築部会からの発注を受け生産に乗り出す。 http://www.purekyo.or.jp/

カジュアル衣料品店「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングは2011年3月14日、支援物資として機能性肌着「ヒートテック」30万着など7億円相当を送る。会社として3億円、従業員として1億円の義援金も出す。これとは別に柳井正・会長兼社長が、個人として10億円の義援金を出すという

スポーツ専門店「スーパースポーツゼビオ」を運営するゼビオ(福島県郡山市)は、宮城県内の3店で、付近の被災者に、手袋やシャツ、ニット帽などの防寒具を無償提供。配布するのは、仙台泉中央店、仙台長町店、古川店の予定。2011年3月14日には到着。準備ができ次第、駐車場などで配るという。

NPO法人・宇宙船地球号の、「商品別の、企業の社会的責任:CSRランキング」。2010年版は、パソコン版 http://bit.ly/cbk2bX 携帯電話版 http://bit.ly/dxvgI1 紙媒体版(印刷用PDF) http://bit.ly/d4JTV3


緊急援助の手法と、援助団体

震災と津波で家などの全てを失った人への段階的支援。1)緊急状態では食糧・水・防寒具・情報の提供。2)次いで仮説住宅、トイレ、簡易診療所等の設置。3)復興段階に入ると、永住するための住宅支援と、失った職業をとりもどすために、漁業などに必要な機材支援。転職を希望される場合は職業訓練等

日本赤十字社の近衛社長は2011年3月13日、岩手、宮城、福島の3県に合わせて約5百人の医師や看護師を派遣するとの考え。既に宮城県石巻市に百人が入り、救援活動。5万2000枚の毛布も提供。「津波で強固な建物が流されており、その力はスマトラ大津波よりはるかに大きかったと推測される」

宮城県三陸沖を震源とする東北地方太平洋沖地震(マグニチュード8.8)の被災者援助活動のため、国境なき医師団(MSF)の2つのチームが、ヘリコプターで宮城県入り。2011年3月12日。チームには国境なき医師団日本会長、黒伸子医師も参加。 http://bit.ly/fS2ILh

「スマトラ島沖地震・津波災害 復興支援事業の取り組み」 日本赤十字社 平成19年12月改定版。インドネシア、スリランカなどに津波が押し寄せ、死者・行方不明者総数が22 万人以上。それに対する国際協力の例。 http://bit.ly/fOe8Rq

緊急援助隊について以前ブログに記載。緊急医療援助のロジスティック・マネージメント その1 http://bit.ly/bD2Wyn その2 http://bit.ly/grZbgQ その3 http://bit.ly/gFLECZ その4 http://bit.ly/fvLeBx


被災者でない、あなたができること

計画停電は、しばらくの間、続く見込み。よって、節電を前提とした上で、普段の仕事に戻りましょう。各自が、自分の普段の仕事を通じて、社会にとって、より有益な、あるいは、より環境負荷の少ない、商品やサービスを提供するよう、心がけること。それこそが、あなたにできる、最大のボランティア。

東日本大震災に対する支援をしたい場合、基本は四つ。1)節電(原発事故の冷却に電気が不足)。2)献血(大量の外傷者に大量の輸血が必要)。3)募金(用途を確認してから)。4)在日外国人への情報提供。 http://www45.atwiki.jp/jishinhigashinihon/

募金詐欺の注意。地震直後は募金への機運が高まるため便乗した詐欺が横行。注意点は以下。1)有名団体の名前をかたり募金を募るケース(ユニセフ、赤十字だからと言って信用してはダメ。ちゃんと本物の事務所に電話して確認)。2)有効に使われるか?(必要ない物資を買って送りつけても迷惑なだけ


ボランティアの是非

地震被害に対し援助をしたいと思う方もいるかと思うが経験のない方が自分の思いついたことをやろうと思っていきなり現地にいっても邪魔になることが多い。既に政府や自治体が限界までがんばり最善の手段をとっている。彼らの仕事をさらに増やすようなことはやってはダメ。必要ない物資を送りつけるなど

阪神大震災で被災した当事者の一言。「助けに来てくれて一番ありがたいと思ったのは、自衛隊の人たち。一番めいわくで邪魔だったのは、自称ボランティアの人たち。こちらが必要とすることを言っても、できるはずもなく、逆に自分たちのために残り少ない食品や飲料水をコンビニで消費していく始末」

震災へのボランティアをしたい方へ。援助経験のない人が現場に行っても邪魔になるだけ。よって今回はどのような活動を各団体が行っているかの情報を集め、次回、災害があった時、そのどれかの組織に入って、一人よがりではない組織としての活動をすることを勧める。人を助けるには日頃からの準備と訓練

大塚厚生労働副大臣は2011年3月12日、被災地でのボランティア活動について、「現在は救助活動の最中で、大規模な余震も予想される。当面は現地入りを控えてほしい」。福島等の4県の社会福祉協議会がボランティアの受け入れ本部を立ち上げているが、政府がボランティア活用態勢について調整する


その他

東日本大震災への関心が高い中国では、「非常事態にもかかわらず日本人は冷静で礼儀正しい」とツイッター上で絶賛。「こうしたマナーの良さは教育の結果だ。日中の順位が逆転したGDPの規模だけで得られるものではない。中国では50年後でも実現できない」。この「つぶやき」は7万回以上も転載。

福島第一原発1号機で2011年3月12日起きた爆発は地震による原発の重大事故という世界初の事態だけに原発回帰志向を強めつつあった欧米のメディアも大きく報じた。英BBCは「日本の震災、原発で爆発音」として、まさに爆発した瞬間の映像を報道。日本国内では暴動を防ぐためあまり報道されない


こんな時だから、考えること

こんな時だから、あえて考えよう。我々が「当たり前に」使っている電気は、全然当たり前ではない。火力発電のための石油等は後70年ぐらいでなくなる。自然エネルギーでは必要量の20%までいかない。結局、核技術に頼るしかないのが現状。しかし原子力発電にはリスクがあることを決して忘れないこと

資本主義というのは、無限に膨張できる市場と、それを支える無限の資源があることを前提としている。実際は地球の体積は有限であり、そこにある資源も有限。このままでは社会は破綻する可能性が高い。増え続ける世界人口を抑え、経済活動を制限しエネルギー消費量を適正にする。持続可能性重視の時代へ

世界自然保護基金は「68億人が日本人と同じ生活をした場合、地球が2個必要」とエコロジカルフットプリントで試算。つまり人間の数に、その経済活動を乗じた総量は、現在のレベルの半分にする必要。もちろん困難だが、人口を30億まで減らすか、先進国の経済活動を半分に減らすことを検討する時代に

2010年8月WWFジャパンとグローバル・フットプリント・ネットワーク(GFN)は共同で『エコロジカル・フットプリント・レポート日本2009』を発表。地球が持つ生産力・収容力を世界人口一人あたりで計算すると「1.8ヘクタール」。日本人は一人当たり「4.1ヘクタール」で2.3倍必要


感想

震災があったが良かったことも。普段、私たちは誰かに支えられて暮らしているということに気づかせてもらったこと。その私たちの生活を復旧するために今もたくさんの人が命がけで働いていることを知ったこと。夜、空を見上げると町が停電になったため今まで気づかなかった星々が初めて綺麗に見えること