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NPO法人・宇宙船地球号による
「企業の社会的責任ランキング」(CSRランキング)を
今年も始動します。

そろそろ5年目のため、
いろいろ新要素を盛り込みました。

以下に、
A.一貫した変わらぬ方針、と、
B.今年からの新方針、を、
記載し、説明します。


ですが、その前に、
企業の社会的責任(CSR)とは何か、
を知らない方は、以下からお読み下さい。


企業の社会的責任(CSR)とは? 6,040字
http://blog.livedoor.jp/toshiharuyamamoto128/archives/52280787.html



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A.一貫した変わらぬ方針(三つ)

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1.買い物による「国際協力」


私は「国際協力」という概念を
非常に広くとらえており、

アフリカで医療をやることや、
アジアに学校を作ることだけでなく、

「日本で環境や社会性に配慮した企業の商品を
 優先的に購入すること」も、

非常に重要だ、
ということを一貫して提唱してきました。

このため、(看護師や教師などの資格がない)
一般の消費者の人でも可能な
「国際協力の形」を
10年以上かけて、模索してきました。

その決定版が、この
「CSRランキングに基づく、日々の買い物」
です。

簡単に言いますと、
我々が日々使う「商品」を作るために、
その原料や材料を企業が仕入れ、作るために、
CO2が発生し地球温暖化が進んだり、
石油の奪い合いから中東で戦争が起こったり、
未来の子どもたちが使う分の資源まで使い果たしてしまう…
などの問題が起こっている、ということです。

これらを、全て
「日々の買い物で、防ごう!」
ということです。

「22世紀の子どもたちのために、
 未来に残しても良いと思える企業の製品だけを買い、
 そうでない企業の製品は、絶対に買わない。

 そうすることによって、
 良い企業は残し、
 悪い企業は淘汰(とうた)する」

ということです。

「もしも、あなただけでなく、全ての人が、
 本当にそんなことをするようになり、

 そうした消費者の動きに触発されて、
 企業の方も環境や社会性に配慮するようになれば、
 世界は変わる」

そんな、夢物語の第一歩を、
自らの行動として始めよう、というのが、この
「CSRランキングに基づいた、日々の買い物」
です。

これが、変わらぬ方針の第一、です。


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2.徹底的な「中立性」


当法人の特徴は、中立性です。
政治・経済・宗教的な中立性です。

政治的な中立性とは、
自民党や民主党内の右翼からも、
共産党や社民党内の左翼かも、
影響を一切受けず、関係もない、
ということです。

経済的な中立性とは、
今回、調査対象となるような、
いわゆる、大企業からの
「献金・寄付・募金」などは、
一切うけていない、ということです。

(お陰さまで、当法人は非常に貧乏です(笑))

宗教的な中立性とは、
キリスト教や仏教団体等からの
影響を受けない、ということです。

(ただし、講演の依頼にだけは応じます。)

さらに加えて、
CSRランキング作業に関わるスタッフは、
主に、有志の社会人の方々ですが、
自分が働いている企業の調査などは、
させない方針となっています。
(自社の評価は、甘くなりやすいからです。)


以上が、当法人の「中立性」
ということになります。


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3.「第三者機関からの監査」で評価する


CSRは、日本では、
2002年にリコーとソニーが最初に導入しました。

以後、他の大企業に普及しましたが、

ほとんどの企業は、自社のイメージアップのために
宣伝としておこなっているのが実情です。

このため、当法人では、
各企業が、
「自分は、こんな素晴らしいことをやっているんだ」
という(宣伝的な)部分は、一切見ませんし、評価もしません。

綺麗ごとの、ウソをついているかもしれないからです。

その企業が、
本当にCSR的な活動をやっているかどうかを知るには、
「その企業と利害関係のない第三者機関に監査してもらう」
しか、ありません。

これのみが、その企業が本当にCSRをやっているかどうかを知る、
唯一の方法です。
よって、当法人は、そこのみを見ます。

例えば、
国際標準化機構の環境マネージメントシステムである
ISO14001、
という「第三者機関による監査システム」のある、
評価制度がありますが、
これを取得しているかどうか、などを見ます。

そうした、第三者による監査を10項目用意し、
それらにより、CSRランキングを付けるのが、
当法人の特徴です。

他の団体には、類を見ない、
非常に独創的なシステムです。


以上の三つが、一貫した変わらぬ方針、です。


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B.今年からの新方針(二つ)


内閣府が、「男女共同参画室」を設置し、
さらに、「ワーク・ライフ・バランス」を
提唱するようになりました。

こうした時代の動きをとらえ、
当法人も、
「女性の職場における働きやすさ」
を、今年は、
CSRランキングに反映させることにしました。


また、
今回もそうですが、
以前から制作しているCSRランキングは、
基本的に、
携帯電話、スマートフォン、パソコン等で
消費者にご覧いただき、
買い物をする時の参考にしていただく、
というのが、基本的な目的です。

で、こうした
「買い物をすることが、社会貢献につながるような行為に、
 興味を持つとされている世代は、20〜40歳代の女性」
であることが、一般に知られています。

(cause related marketing(CRM)
 (慈善運動に関連したマーケティング)
 という調査などで判明しています。)

で、
その20〜40歳代の女性が、
企業を選んで商品を買おうとする場合、
やはり、気になるのが、
「その企業で、どのくらい
 女性の働きやすさが考慮されているか?」
ということだと思います。


というわけで、今回は、以下を追加しました。
それが、以下の二つです。


1.(会社内に)育休制度があるか、その取得率は?

2.女性の昇進のしやすさは?


新システムの導入のため、
不備があるかもしれませんが、
とりあえず今年は、
この二つも加えて
CSRランキングを実施する方向です。


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以下、今回の評価の具体的な評価方法を書きます。

(文章は、敬体から常体に変わります。)


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今回の『評価』は、以下の10項目で行う。

それぞれが、0〜3点前後の、『評点』を持ち、
それらの合計による総合評価で、
CSRランキングを付ける。

合計点数は、一応、30点満点とする方向である。

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#: キーワード

その企業について、消費者が知りたい場合に、
検索しやすいように、キーワードを列挙する。

その会社の、『通称・俗称』はもちろん、
『主力商品の名称』も、2〜5個程度、記載する。


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(1)CSRリポート等(2011年)があるか? 

最高3点

 「CSRリポート等」に含まれるのは、
 CSR報告書、CSRリポート、
 持続可能性報告書、サステナビリティーリポート、
 環境報告書、社会環境報告書、
 レスポンシブル・ケア報告書、RCレポート、
 など。

評点は、

0点:CSRリポートが(親会社などにも)どこにもない
1点:一つ上の親会社にはある
   (二つ以上、上の親会社は、今回、調査をしない。)
2点:その調査対象企業で制作していることが確実である
   (ところが、なんらかの理由で読むことができない)
3点:その調査対象企業にありホームページ上で読める
   (URLを記載でき、かつ閲覧できる)

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(2)CSRリポート等(2010年度)があるか?

最高3点

CSRの基本の一つは、過去から未来まで、
一貫した方針を持って行うこと、である。

要するに、前年度に『AはBだ』と言っていたことが、
翌年に、ころっと変わっているようではいけない。
これを閲覧できるように、
前年度のレポートが見られることも重要である。

 1.の今年度と同様に、そのURLを記載する。
 親会社の調査についても、同様の扱いをする。

評点は、

0点:CSRリポートが(親会社などにも)どこにもない
1点:一つ上の親会社にはある
  (二つ以上、上の親会社は、調べない)
2点:その調査対象企業で制作していることが確実
  (調査をやってみればわかるが、
   前年度のCSRリポートについては、
   あったことが確実だが、そのURLが消去されており、
   この2点に相当することが多いことを通知しておく)
3点:その調査対象企業にありホームページ上で読める
  (URLを記載でき、閲覧もできる)

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(3)GRI対照表があるか?

最高2点

 国連環境計画(UNEP)等の製作した
 GRIガイドラインに沿っているか?

 (注: GRIとは、CSRの国際的な基準。)
 (注: Global Reporting Initiative のこと)

 評点は、

 0点 まったく記載がない
 1点 GRIという言葉が、
    CSRリポートまたはその企業のホームページ内にあれば、
    OKとする。
 2点 GRI対照表がある。

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(4)第三者機関からのコメント

最高4点

 第三者機関からの監査や内容のチェック、あるいはコメント等が、
  CSRリポート内にあるか?

 通常、CSRリポートの最後のほうにある。

 第三者機関としては、監査法人、CSR評価会社、
 NPO法人、環境問題系NGO、大学教授、欧米のシンクタンク、など。

 その人の名前と、所属組織も記載する。
 例えば、

 NPO法人・環境総合研究所 佐藤太郎

 などのように書く。
 誰が、その「第三者機関からのコメント」を書いたのかは、
 ものすごく、重要である。
 理由は、以下の評点に影響するからである。

 CSRリポート内(通常は文末)ではなく、
 それ以外の、その企業のホームページのどこかに
 上記のコメントがある場合もあります。
 (実際、ありました。)
 これも、見落としがちです。

 あり、または、なし、で記載する。
 ホームページにある場合、そのURLも記載。

評点は、

0点 なにもなし。
1点 監査法人からの監査
   (トーマツ、アズサなど
    『財務などに不正がないことを証明する』、
    とだけ、数行書いてあるタイプ)
2点 ステークホルダーダイアログ
   (複数人の討論会の様子の記載など)
3点 大学教授やNPO法人代表などからの
   文章形式の具体的なコメント
4点 上記の教授やNPO代表などが、
   明らかに、その企業にとって、
   不利な情報(欠点や問題点など)を指摘しており、
   それを隠さずに掲載している場合、
   評点をさらに高くする。
   (要するに、透明性のある企業を高く評価する)
   (この部分に、どうしても、
    担当者の主観が入るが、やむをえず)

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(5)1990年比でCO2削減6%以上を達成したか?

最高3点

 1990年比で、CO2の「絶対的な総排出量」が
 6%以上、減っているか?

 「商品あたりのCO2量」が減っていても、ダメ。
 「原単位あたりのCO2量」を減らしても、ダメ。

 「その会社からでる、CO2の総排出量を減らした場合のみ、
  OKとする」

 上記のどちらか、今一わからない場合
 (うやむやな書き方の場合)
 ごまかしている可能性が高いので、ダメ。

 2000年など(自社にとって都合のよい)
 他の年度と比べて減らしても、ダメ。
 『1990年と比較』して6%減らした場合のみ、OK.

 達成した、または、達成していない、で記載する。
 ホームページに情報がある場合、そのURLも記載。

評点は、

0点 なにもやっていない。または記載がない。
1点 とにかくCO2削減をなにかしていると書いてある。
2点 商品あたり(または原単位あたり)6%以上削減
   (比較する年度は、いつでもよい)
3点 1990年比でCO2絶対量を6%以上削減と明記

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(6)グローバルコンパクトに参加しているか?

最高2点

 元・国連事務総長のコフィー・アナンが提唱した
 企業がまもるべき、人権・労働・環境に関する十原則。

 参加、または、不参加、で記載する。
 ホームページにある場合、そのURLも記載。

評点は、

0点 なにもしていない(なにも記載がない)
1点 グローバル・コンパクトという文字が、
   CSRリポートまたはホームページ内にあればOK.
2点 グローバル・コンパクトへの参加を表明
   (グローバルコンパクトのページで裏をとる)

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(7)ISO14001の取得をしているか?

最高3点

 今回も、工場や事業所が、ひとつでも取得していれば
 評価を与えることにする。

 また、ISO14001の記述は
 CSRリポート内にはなく、
 ホームページ内の他の部署にある場合も多い。
 環境のページなどに、よくある。

 ホームページにある場合、そのURLも記載。

評点は、

0点 なにもなし
1点 工場などの一つ以上で取得
2点 工場のすべてで取得
3点 工場・事業所のすべてで取得

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(8)ISO26000についての記載があるか?

最高2点

 2010年に成立した、CSRの国際基準。

 現段階でも、いくつかの企業が
 すでにそれへの参加を表明している。
 その言葉の記載があれば、OK.

評点は、

0点 何もなし
1点 ISO26000という文字があればOK.
2点 ISO26000への参加を表明(それに類する表現)

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(9)育休制度があるか、その取得率は?

最高4点

今回、女性を、
CSRランキングを使用する
メインターゲットにしたことにより、
この、9と10の項目を追加する。

評点は、

0点 なにもなし(記載なし)
1点 育休制度に関する会社内での規定がある
2点 育休制度が会社内にあり、
   法定通り「子が1歳6か月になるまで」
   (または、それ以上が可能)
3点 上記の規定に加え、実際の取得率が80%以上
4点 上記の規定に加え、実際の取得率が90%以上

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(10)女性の昇進のしやすさ等

最高4点

評点は、

0点 社員の男女比率の記載すらない
1点 社員の男女比率の記載がある。
2点 管理職における男女比の記載がある。
3点 女性の管理職の割合が10%以上
4点 女性の管理職の割合が20%以上

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以上の10項目で、30点満点。

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評価方法について、
今後、若干の変更があると思いますが、
基本的に、今年は、こんな感じで実施する方向です。




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参考:
前回のCSRランキングは以下です。
(これには、女性の働きやすさ、は含まれていません。)

CSRランキング2010年版
http://www.ets-org.jp/csr2010/