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目次

はじめに
製造業分野での、マネジメント
スリランカ、キャッスルストリート病院での医療への導入
JICAの南南協力でスリランカからアフリカへ導入
JICAが日本発のマネジメントを推進する背景
5S、KAIZEN、TQMなどのマネジメントによる成果は?
5S、KAIZEN、TQMなどの効果にはエビデンスがない批判
その他


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はじめに


「生産性とは何よりも精神の状態であり現存するものに対する不断の改善を示す精神状態である。今日は昨日よりもより良くなし得るという確信であり現状がいかに優れたものと思われても改善を続ける意思と状況の変化に適応させる変化であり新しい技術を応用せんとする努力であり進歩に対する信念である」


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製造業分野での、マネジメント


「5S」(ゴエス)とは、整理(いらないもの捨てる)、整頓(必要なものをすぐ取り出せるように順番に並べる)、清掃(掃除する)、清潔(以上を実施し続ける)、躾(しつけ、その習慣を社員全員に浸透する)のこと。主に製造業などの工場で、職場環境の改善に用いられるスローガン。トヨタの現場理念

5-S。整理、整頓、清掃、清潔、躾。整理:仕事場から不要なものを除去、整頓:仕事に必要なものを合理的に配置、清掃:全員参加で現場を磨く。清潔:以上三つを日常業務として実施。躾:以上4つを常に向上心を持って実施する態度。経営者、管理者だけでなく、働く人(平社員)まで全員参加が日本流

途上国の中小企業の経営効率を改善するために、トヨタの企業理念である「5S」(ゴエス)が用いられることがある。整理(Sort)、整頓(Set)、清掃(Shine)、清潔(Standardize)、躾(Sustain)。海外では英語の方を使うのだろうと思っていたら日本語のままの場合も

カイゼン。アメリカ生まれの日本のお家芸?1954年米国対外支援局(現米国国際開発庁)が日本に教えた経営手法。財団法人日本生産性本部が始めたQC(品質管理)運動。それを日本風にアレンジしたのが5S(整理、整頓、清掃、清潔、躾)。70〜80年代ASEAN等に広まり90年代米国に再上陸

日本生産性本部。1955年設立。2010年公益財団法人に。旧経済産業省所管、現内閣府行政庁所管。主眼:「国民経済の生産性の向上を図り、もってわが国の経済の発展、国民生活の向上、及び国際社会への貢献に寄与すること」。米国が日本に伝授したQC(品質管理)運動を普及し、5Sを生んだ。

公益財団法人・日本生産性本部。1955年設立。基本的な考え方として、生産性運動3原則。仝柩僂琉飮拡大、∀使の協力と協議、成果の公正な分配 http://t.co/vJiiuriI

ヨーロッパ生産性本部生産性委員会・ローマ会議報告(抜粋)1959年3月。「生産性とは何よりも精神の態度であり、現存するものの進歩、あるいは不断の改善を目指す精神状態である」 http://t.co/5Td7Xecr

カイゼン(改善、KAIZEN)。トヨタ生産方式(TPS、Toyota Production System)。製造業で用いられる「ボトムアップ活動」(上からの命令で実行するのではなく工場の作業者が自分で知恵を出して変えていく事)。業務効率の向上、作業安全性の確保、品質不具合防止など

TQM(Total Quality Management、総合的品質管理)。\鏝紂∧胴颪QC(Quality Control、品質管理)。■隠坑僑闇代、日本で現場からのボトムアップ型TQC(Total Quality Control)。1980年代、トップダウン型TQMへ。

TQM(Total Quality Management)総合的品質管理。組織として統一した品質目標への取り組みを経営戦略へ適用。品質の考え方に顧客満足度を取り入れ。QCが製造現場における品質管理だったのに対し顧客の要求が品質を決める概念 http://t.co/QZ8b61fB

5S、カイゼン、TQM。7つのムダ、overproduction、作り過ぎ、transportation、運搬、excessive processing、加工、waiting、手待ち、inventories、在庫、movement、動作、defects、不良を作る。

ベーシック・マネジメント研究所(BML)。「ビジネスの基本としての5Sを底辺としたビジネスコミュニケーションとマネジメントスキル向上のためのプログラムを提供」。キヤノンにいた高原昭男が代表で講師。企業研修・人材育成・コンサルティングなど。 http://t.co/TdNhvSXx


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スリランカ、キャッスルストリート病院での医療への導入


スリランカ、キャッスルストリート病院で、5Sを導入した所、/契源感染症が、5%から2%に下がった。帝王切開後の感染症も、 1.8%から0.9%に下がった(52%減少した)。財団法人海外技術者研修協会(AOTS)の研修生OBが導入した? http://t.co/X0QVYQ8W

スリランカ、キャッスルストリート病院(Castle street hospital for women, Sri Lanka)は2000年から独自に5Sを導入、病院環境とサービスを改善し政府から「クオリティ・アワード」を授与された。 http://t.co/s7IgDDPB

スリランカ、キャッスル・ストリート病院では、WIT(Work Improvement Team)という一種のQC(品質管理)サークルを、患者へのサービス向上、カルテなどの事務処理、薬品の無駄ない取り揃え、給食の質、ベッド用品の洗濯、医療廃棄物の処理といった業務を扱う各部門に設置。

スリランカでは、日本の製造業で発展した総合的品質管理(Total Quality Management:TQM)の手法である5S(整理・ 整頓・清掃・清潔・しつけ)とカイゼン(KAIZEN)を病院管理に取り入れ、新生児感染症の低減等の成果 http://t.co/zJGxygRc

5S、カイゼン、TQM。スリランカ保健省と国立病院キャッスル・ストリート母子病院の総合的品質管理(Total Quality Management:TQM)は、スリランカに進出した日系企業やAOTS(財団法人海外技術者研修協会)研修生同窓会が、同病院の経営陣に紹介したと思われる。

財団法人海外技術者研修協会(AOTS)。開発途上国の技術者・管理者を育成し、日本の技術協力を推進する経済産業省所管の研修専門機関。インドネシア、タイ、インドに海外事務所がある。 http://t.co/41exhOzg

スリランカ、キャッスルストリート病院は、5S、カイゼン、TQMを「自力で」導入し、帝切後の死亡率などを改善した。スリランカ在住の日系企業を見学した可能性。ノリタケ食器、三菱建設、三井建設、sankenranka、富士電機、など。 http://t.co/93SfavqZ

外務省、スリランカ・ラトナプラ総合病院整備計画。2003年3月。「スリランカのキャッスル・ストリート産婦人科病院に、5S(ゴエス)を導入したことにより、帝王切開の術後感染率が52%減少するなどの成果がでた。それをベースにした病院業務改善」 http://t.co/X0QVYQ8W


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JICAの南南協力でスリランカからアフリカへ導入


南南協力(South-South Cooperation)。途上国同士が相互に協力する枠組み。二国間と多国間。ゝ蚕儷力(TCDC:Technical Cooperation among Developing Countries)、経済協力(ECDC:Economic 同上)。

三角協力(Triangular Cooperation)。近年、開発途上国間で技術面や経済面での協力を行う、いわゆる「南南協力」が注目されているが、ドナー(日本政府などの出資をする組織)や国際機関が、そうした途上国同士の協力関係の構築を、仲介・支援すること。

JICAによる南南協力支援。ある分野において技術の進んだ途上国Aが、途上国Bの開発を支援することを援助。その技術を持つ人材をAからBへ派遣させれば先進国から行くよりも人件費が安くすみ費用対効果が良い。AとBは気候・文化等が似ている国を選ぶ http://t.co/hj5dZnP

JICAの南南協力。スリランカのキャッスルストリート病院で成功した5S、カイゼン、TQM導入(それによる帝切後の感染症と新生児感染症の減少)の成功事例をアフリカの国々へも普及。アフリカの病院関係者や保健省行政官がスリランカと日本を見学し、研修も受け、帰国後パイロット計画を実施する

JICA、日本型マネージメント(総合的品質管理)。アジア・アフリカ知識共創プログラム「きれいな病院」アジアの経験をアフリカ大陸へ広める半田祐二朗(北海道医療大学歯学部教授)。5S、カイゼン、TQMを、スリランカからアフリカ8か国へ普及。 http://t.co/peTyxfwU

きれいな病院プログラム。5S、カイゼン、TQMを医療分野に役立てる試み。2007年、第一グループ(ケニア、ウガンダ、タンザニア、マラウイ、ナイジェリア、エリトリア、セネガル、マダガスカル)2009年、第二(モロッコ、マリ、ブルキナファソ、ベナン、ブルンジ、コンゴ民、ニジェール)。

きれいな病院プロジェクト。S-Kaizen-TQM の概念理解、業務者の仕事の態度改善、キャッスル・ストリート病院の5S、Kaizenの観察、ぅ泪優献瓮鵐伴衙,粒胴颯僖ぅ蹈奪班賊,悗療応、ゥ僖ぅ蹈奪班賊,離機璽咼垢亮漸善計画のドラフト策定、Τ胴駟欸鮠覆寮策ドラフト策定

JICA.アジア・アフリカ知識共創プログラム(きれいな病院プロジェクト)病院サービス向上のための総合的品質管理・今ある資源を活用する全体的アプローチ。第二回2007-08年 http://t.co/WoLtcHuh 第三回2009-10年 http://t.co/1gNMeDSq

CQI (Continuous Quality Management)。『改善』(持続的品質管理)のこと。JICAが途上国に普及しようとする「5S、カイゼン、TQM」戦略における、カイゼン(KAIZEN)の英訳。アジア・アフリカ知識共創プログラムにおいて、この単語が使用されている

5S、カイゼン、TQMの日本での研修。トヨタの工場見学。自動車の生産ラインの工員が不具合に気づくとライン停止のボタンを押した。「アフリカの研修員は一工員が自分の判断で生産ラインを止め不具合を防ぐのを目の当たりにしてビックリ。KAIZENの主体は現場要員であることがはっきり分った」

5S、カイゼン、TQM。JICAによるアフリカ諸国(タンザニア等)での普及。特徴としては、医療スタッフのやる気を引き出すために、/場環境の改善から始めること、段階を踏みながら挑戦し続けること、7鯀瓦紛チ茲鯊イ垢海函△覆鼻

JICA専門家タンザニア,石島久裕。5S、カイゼン、TQM。フェイズ1:pilot hospital、フェイズ2:National consultant hospital、フェイズ3:regional hospital、フェイズ4:all specialized hospital

JICA専門家タンザニア,石島久裕。5S、カイゼン、TQM導入。「今では待たされる時間も短くなり、医師や看護師の対応も良くなった。そして何より、清潔な病院は安心」「金銭的な余裕がなくても、多くの病院ができることから始めようと努力している」 http://t.co/5XXu8052

外務省「JICAはアフリカの病院に対し生産管理技術に含まれるTQMを普及。5Sの手法も。目的として業務の効率向上、職場環境の美化。また病院におけるミスや事故防止といった医療安全を実現する狙い。さらに副次的に管理者のマネジメント能力向上」 http://t.co/DrOWbLNf


「途上国の保健予算は乏しく先進国の資金がないと基本的なサービスを全国展開できない。いくら保健医療資源が乏しくとも途上国は自分の力で国民の命を守るという意志を持たねばならない。そのためには有限の資源を最大限活用する必要。5Sによる業務環境改善、業務内容改善を継続実施する」半田祐二朗

JICA,半田祐二朗教授。アフリカ8か国に5S、カイゼン、TQMを普及。「成績一番はタンザニア、次はエリトリアでしょう。タンザニア保健省にはJICA専門家が次官顧問として常勤。次官は日本への留学生だった。エリトリアは新独立国として政府が強い指導力を発揮しているのでやり易かった」


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JICAが日本発のマネジメントを推進する背景


JICA「ODAによる保健医療分野の支援というと病院を建てるというモノ支援、あるいは医療技術を伝える技術協力が中心だったが、5-Sやカイゼンというマネージメント手法を伝えることによる現場要員の意識改革は、多額の費用をかけることなく、医療サービスの質の向上に貢献することができる。」

日本のODA(政府開発援助)。10年前は1兆円を超えており世界一位だったが徐々に減少し現在は0.6億円程度で5位。今後も経済が復活する見込みは薄く事業仕訳等も厳しくなるためODAはさらに削減へ。このためお金をかけない途上国支援として、5S、カイゼン、TQM等のマネジメント術を紹介

JICA,「アジアとアフリカで知識・経験を共有しよう! きれいな病院プログラム、始動」2007年3月。スリランカと日本で導入セミナーを開催。2003年TICADIIIを受け、第一弾は2005年農村コミュニティ開発プログラム、第二弾がこれ。 http://t.co/HJeN5wyn


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5S、KAIZEN、TQMなどのマネジメントによる成果は?


JICA。2009年8月「きれいな病院プログラム」の成果。.ルテを整理・整頓したことで患者を待たせる時間が短縮、△瓦澆諒別を行うことで病院内が清潔、資源ごみをリサイクル、タンザニアでは、当初一つの病院だけだったが10の病院に普及した http://t.co/Ovl5ZTbc

JICA,タンザニアでの5S、カイゼン、TQM。、2007年から2つの病院でパイロットプロジェクト。以後漸増し、2008年さらに7病院。2009年14病院、2010年12病院。また2009年に導入のためのガイドラインも策定された。 http://t.co/QVhAcCHA

外務省、ウガンダ保健サービス強化、評価、2010年「5S を導入し整理整頓や病院における清掃の徹底といった概念を導入しことにより患者数が増え、保健省へのヒアリングによればケニアからの患者が大幅に増えるなど周辺国を含めた近隣住民への影響が大」http://t.co/DrOWbLNf


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5S、KAIZEN、TQMなどの効果にはエビデンスがない批判


日本が誇る製造業発の「5S、KAIZEN、TQM」を日本発の国際協力の形としてJICAが推進しているが、批判も多い。一つの病院で帝切後の感染率が減った等の報告はあるが、十分なデータとはとても言えないレベル。エビデンス(効果があるという科学的証拠)に乏しいため外務省等が批判している

「途上国での保健医療に対しマネジメント(5S、カイゼン、TQM)が有効だとするエビデンスはまだない。これから15カ国にあるモデル病院でコホート調査やる。だがその前に途上国のデータは信用できないので、そのエビデンスを出すために、まずマネジメントをやらないといけないんだ」 半田祐二朗

5S、カイゼン、TQMが途上国の保健医療改善に有用かは、まだ不明。これから統計学的な調査をするが、それまでは判断できず。もし十年後になってようやく、効果がない、または同等の「人・物・金」をかけた場合の費用対効果が他のプログラムより劣っているという結論がでた場合、どうするのだろう?


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その他


医療および病院サービスの「アメニティー」と「接遇」。.▲瓮縫謄ー(Amenity)とは、心地よさ、快適さ、それに必要なものが整っている状態のこと。∪楸(treat)とは、客に対する接客スキル、もてなしのこと。5S、カイゼン、TQMでの継続管理・改善の対象となるものの一つ。