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アラブの春


アラブの春。2010年から11年にかけてアラブ世界(中東・北アフリカ)において発生した反政府・民主化運動。青年層の失業率が高いチュニジアで、青年が焼身自殺したことで始まったジャスミン革命から波及。10か国以上で大規模なデモ。同国とエジプトで政権崩壊。リビア内戦にNATOが軍事介入


2011年2月中旬


カダフィ大佐独裁体制のリビアでは2011年2月、反体制デモ。15日に最初にデモが始まった同国第2の都市ベンガジで17日「怒りの日」と名付けられフェイスブックで呼びかけられたデモ隊と治安部隊が衝突。13人が死亡、100人以上が負傷。北東部のベイダでも治安機関がデモ隊に発砲4人が死亡

リビア東部ベンガジで2011年2月18日の金曜礼拝の日、市内に軍が展開する中、16日以来のデモで殺害された市民の葬列が組織された。デモ隊は2万人になり軍が発砲、少なくとも4人が死亡。怒ったデモ隊の一部は地元政府機関の建物を放火。カダフィ大佐の別邸に侵入を試みたデモ参加者2人が殺害

北アフリカ・リビアの東部で、最高指導者カダフィ大佐の退陣を求める反体制デモが2011年2月に激化。東部は開発の遅れから反カダフィ感情が根強い。首都トリポリはほぼ平穏。カダフィ政権は、外国企業が開発する油田からの豊富な収入で支持派を優遇する一方、反乱は容赦なく排除する「アメとムチ」


2011年2月下旬


米国務省は2011年2月20日、リビア情勢について「重大な懸念を抱いている」とするクローリー国務次官補名の声明を発表。この数日で数百人の死傷者が出たとする「信頼できる複数の報告を受けた」とし、リビア外相らに平和的なデモ参加者への武力行使を控えるよう求めたことを明らかにした。

リビアが反体制デモに武力を行使していることについて、イギリスのキャメロン首相は2011年2月、「閉鎖的で独裁的な国が良くなることを願う民衆に対する、最も悪質な形の弾圧だ。到底許されない」と批判した。

北アフリカ諸国に広がった民主化要求で、リビアでは2011年2月20日も、カダフィ大佐の退陣を求めるデモ。リビアの北東部ベンガジで15日以降、当局の弾圧などにより、200人が死亡、同じ東部のデルナでも50人が死亡。ベンガジでは犠牲者の葬儀に治安部隊が発砲、15人が死亡。機関銃も使用

約40年にわたりカダフィ大佐の独裁が続くリビアで2011年2月21日、反体制デモが首都トリポリにも拡大、政府庁舎や警察署などが放火。ベンガジなど東部の複数の都市は反体制派が市街地を掌握。東部を中心に内乱状態に。アラブ圏の有力紙は、政権幹部らが近くカダフィ氏に退陣を求めると報じた。

アラブ圏紙シャルクルアウサト(2011年2月21日付)によると、革命評議会幹部らがカダフィ大佐に退陣を迫り権限を軍部に渡すよう求める声明。幹部らは軍部中心の移行政権をつくり、1年以内の選挙導入による新政権発足を検討。またアブドルジャリル法相が「過剰な暴力行使に抗議する」として辞任

反政府デモが続くリビアの首都トリポリで2011年2月21日、軍用機(戦闘機)が反政府デモ隊を上空から実弾攻撃。トリポリ中心部の広場に集結したデモ隊に対し、治安部隊員と見られる私服の男たちが車に乗って現れデモ隊を機関銃で銃撃。リビア国内の電話は不通状態。カダフィ政権側が情報を遮断。

国連安全保障理事会は2011年2月22日、緊急会合を開き、流血の事態を招いたリビア情勢に関し、国民への武力行使を非難する報道向け声明を採択。「事態に深刻な憂慮」を示し、リビア政府に対し、市民の生命を守る責任を果たし、同時に、リビア政府に対して表現の自由の尊重なども強く求めた。

リビア最高指導者のカダフィ大佐は2011年2月22日、「ここは私の父、あなた方の祖父の土地である。デモ隊の背後には、外国にあやつられた手先がいる。我々は外国の手先よりも(リビアの国政には)適任である。私は革命の指導者だ。私は、最後の血の一滴まで戦う。」と述べ、退陣や出国を否定した

カダフィ政権に対する抗議デモが続くリビアで、2011年2月22日までに反体制派が同国東部をほぼ掌握。(デモを行う民間人を銃撃する支持を出したカダフィに対し)政権幹部や軍幹部が相次いで離反しているうえ、在外リビア外交官らの辞任も続いており、カダフィ政権は厳しい状況に追い込まれている

米政府は2011年2月23日、民主化デモを武力で弾圧するリビア政府に対し、経済制裁を含む措置。「平和的なデモ参加者に対する銃撃や脅しは、国際規範に反する行為だ」と、カダフィ政権の対応を強く非難。「またクリントン国務長官が同月末にスイス入りし、関係国の外相らとリビアへの対応を協議。

リビアのカダフィ大佐は2011年2月24日、演説。「国民はまっとうな生活を送ってきた。不満を持つ理由は何一つない。反体制デモは「(国際テロ組織)アルカイダのビンラディンによる国際テロ行為だ。私は公的な権力を持たない単なる道徳的権威にすぎない」と強調。直接国民に訴えること自体が異例

スイス政府は2011年2月24日付で、リビアの最高指導者カダフィ大佐やその親族がスイス国内に持つ金融資産を最大3年間凍結。凍結対象は、カダフィ本人のほか、ウィーンで買い物三昧をしていた妻のサフィア夫人らカダフィ一族。スイス国立銀行筋は、総額6億3千万スイスフラン(約550億円)。

リビアの反体制派の一部が、各地から首都に向け、2011年2月25日に、一斉にデモ行進するよう呼びかけている。24日までに反体制派に制圧されたのは、原油の積み出し拠点港があるザウィヤと、首都の東200キロにある同国第3の都市ミスラタ、南東約1500キロの都市クフラ、東部のほぼ全域に

リビアの情勢。2011年2月25日。リビアは地中海に面する北アフリカの国。沿岸に6つの都市が並ぶ。西から、トリポリ、ミスラータ、シルト、ベンガジ、アルバイダ、トゥブルク。このうちの4つを、反政府勢力が掌握。まだカダフィ大佐が支配しているのは、首都トリポリと、彼の出身地のシルトのみ

リビアの首都トリポリで2011年2月25日イスラム教の金曜礼拝後、複数の場所で反体制派による数千人規模のデモ。カダフィ政権側の治安部隊が銃撃で鎮圧を図り、死傷者が多数出た模様。反体制派による包囲網が狭まる中、厳戒態勢の首都で大規模デモが強行されたことはカダフィ政権の崩壊へ繋がるか

欧州連合(EU)は2011年2月25日、リビアへの武器禁輸のほか、最高指導者カダフィ大佐とその近親者の資産凍結や、EU域内への渡航禁止など制裁措置を発動することで基本合意。EUのアシュトン外交安全保障上級代表(外相)は対リビア制裁について、「暴力の制止へ最大限の圧力をかけるため」

リビアのカダフィ大佐が徹底抗戦を呼びかけたことで首都トリポリでは2011年2月26日カダフィを支持する市民らが武装を始め、市内各所に検問所が設置されるなど、市街戦に向けた準備が活発化。武器は車や現金などとともに政権側が提供している。武装した市民らが治安部隊とともに市内のパトロール

リビアのアブドルジャリル前司法書記(法相)は2011年2月26日、リビア東部で暫定政府を近く樹立することを明らかにした。反体制派によるカダフィ政権崩壊をにらんだ動きとして注目される。政府が掌握するトリポリなどは北東部の地中海沿岸にあり、反体制派が掌握したベンガジなどは北西部にある

ライス米国連大使は、リビアの反政府勢力への軍事的支援の提供について、2011年2月末、「指導者が誰になるかはっきりしないため、その用意はまだない」と語った。中心的な勢力として「誰が出てくるか現時点でははっきりしない。どのような種類のものであれ、軍事的支援について話すのは時期尚早」

リビア東部で暫定政府樹立を目指すアブドルジャリル前法相は東部の町ベイダで、1)暫定政府は各都市の代表者らで構成、軍人も加わる、2)暫定政府本部は東部の拠点都市ベンガジに置く、3)3カ月以内に選挙を実施、と発表。また「母国は一つ。首都はトリポリだ」と語り、国土の一体性を維持する方向


2011年3月上旬


リビアの政府軍は2011年3月4日、反体制派の拠点を猛攻撃し、首都トリポリの西約40キロのザウィヤを奪い返した。死者50人、負傷者300人以上。同国東部でも戦闘がありアジュダビヤやブレガを空爆したが反体制派が持ちこたえている。トリポリでは金曜礼拝後に反体制派がデモを行ったが鎮圧。

WFPリビアから避難の外国人労働者に食糧支援開始。イタリアにある人道支援物資備蓄庫から80トンの高カロリービスケットを積み、チュニジアに向け出発。 http://bit.ly/fuBrSU

カダフィと反政府勢力の攻防が続くリビアでは2011年3月5日、各地の反政府勢力の代表でつくる国民評議会が初めて会合を開き「リビアを代表することを宣言する」と述べ、カダフィ政権に代わって国を代表する組織として国際社会が認知するよう求めた。またカダフィの出身地のシルトに向け部隊を前進

ヘイグ英外相は、2011年3月上旬、「リビア上空に飛行禁止区域を設定する国連安全保障理事会決議」の草案作成に着手したことを明らかにした。米CNNテレビは同日、英国と米国、フランスが作成作業を開始したと報じた。だがリビアの制空権確保の難しさやそれに伴う軍事力行使などを理由に慎重論も

リビアの最高指導者カダフィ大佐は2011年3月6日、国連安保理の対リビア制裁決議を「無効だ。安保理は内政問題に権限がないのに、逸脱した行為である」と非難するとともに、実情把握のため「国連やアフリカ連合(AU)の調査団によるリビア訪問を希望する。何の制約もなしに国内視察を認める」

リビアの最高指導者カダフィ大佐が自分を「虐殺者」と非難した国連大使を解任しトレキ前国連総会議長を新大使に任命したと国連に伝達、潘事務総長が対応に苦慮。すんなり認めれば住民の武力弾圧を続けるカダフィの「信任」と受け取られ認めなければ「内政干渉」との批判がロシアなどから出かねないため

リビアの最高指導者カダフィ大佐の側近が、反体制派が組織する国民評議会のアブドルジャリル議長に対し、身の安全の保証などを条件にカダフィが国外に出国するとの事態収拾案を打診。2011年3月上旬。アブドルジャリル議長は、カダフィが72時間以内に出国すれば、訴追しないとの考えを示した。

国連は2011年3月7日、リビアを脱出する外国人労働者や、リビア国民を支えるため1億6000万ドル(約131億円)の緊急支援を国際社会に要請。エジプトやチュニジアなど周辺国へ出国済みの約20万人を含めた脱出者40万人、リビア国内の約60万人に、食料やテントなどを提供するための金額


2011年3月中旬


フランスのサルコジ大統領は2011年3月、リビアの反体制派で構成する「国民評議会」をリビア国民の唯一の代表として正式に承認。主要国で国民評議会を代表と認めたのは初めて。一方、欧州連合(EU)の欧州議会は本会議で、国民評議会を代表として承認するようEUに求める決議を可決。


国連安全保障理事会は2011年3月17日、リビアのカダフィ政権による反体制派への空爆などを防ぐため、同国上空に飛行禁止空域を設定する決議を賛成多数で採択。リビアの市民を守るために、地上軍の侵攻を除く軍事力行使を認める内容。今後は、どの国が兵力を負担するかや、空域監視の方法を検討。

「リビア国民に対するすべての攻撃を停止しなければならない」。オバマ米大統領は2011年3月18日リビアのカダフィ大佐に対し17日採択された国連安全保障理事会の決議を順守し即時停戦に踏み切らなければ、軍事行動を含む重大な結果に直面することになると警告。米軍を軍事行動に参加させる方針

国連安保理によるリビア上空の飛行禁止空域設定の決議を受け、キャメロン英首相は2011年3月18日、英空軍に出撃準備を命じた。仏政府も数時間以内にも軍事行動を開始する可能性を示唆。リビアのクーサ外相は「安保理決議に従い全ての攻撃を停止する」と発表。だがリビア政府軍の攻撃は続いている

米国防総省は2011年3月19日、リビアのカダフィ政権の軍事施設約20カ所を巡航ミサイル「トマホーク」112発で攻撃した。国連安全保障理事会が決めた飛行禁止空域の設定に向けて、カダフィ政権の防空網を破壊することが狙い。仏軍機に続く攻撃で、リビアに対する多国籍軍の軍事行動が本格化へ

フランスのサルコジ大統領は2011年3月19日、英仏米などを中心とする多国籍軍がリビアに対して軍事介入を開始。上空の飛行禁止空域の設定をめぐり、欧米諸国やアラブ連盟などが、パリで緊急の首脳級会議を開き、カダフィ政権の反体制派に対する攻撃を止めるため、軍事介入に踏み切ることで合意。

英海軍の潜水艦が2011年3月19日、リビアの軍施設へミサイルを発射。英国防省が発表。地中海の米軍艦船からのミサイルと合わせて計110発以上を発射。リビア政府側は、「攻撃によってトリポリの軍施設と民間施設が破壊され、大勢の市民が病院に運ばれた」と非難した。


2011年3月下旬


米英仏を中心とする多国籍軍がリビアへの軍事行動を開始したことに対し、ロシアや中国が遺憾の意を表明し、アフリカ連合(AU)は即時停戦を要求するなど、国際社会の賛否が割れる。「リビア国民を救う」という大義の裏に透けてみえる「カダフィ政権の打倒」という多国籍軍側の本音に不信感があるため

米英仏のリビア攻撃に対しロシアと中国が遺憾の意。ロシアは「軍事行動は遺憾である。多国籍軍の攻撃によって民間人に死傷者が出ている。節度なき軍事力行使を停止すべき」。中国は、「リビア情勢が早く安定を取り戻し、武力衝突のエスカレートによる多くの一般市民の死傷が回避されることを希望する」

フランスのアロー国連大使は2011年3月20日、米英仏のリビア攻撃の目標はカダフィ政権の崩壊だと明言。「攻撃の目標は反体制派に勝利をもたらしカダフィ政権を崩壊させることか」との質問に「リビア国民が自らの意思を表現できるようになることを望む。つまりカダフィは退陣しなければならない」

リビアでの飛行禁止空域設定を目的とした軍事行動を始めた米英仏中心の多国籍軍は2011年3月21日までに巡航ミサイルや爆撃機による攻撃でカダフィ大佐の防空設備や関連施設に大きな打撃を与えた。巡航ミサイル「トマホーク」124発を発射。イタリア、カナダ、ベルギー、カタールも参加する予定

フランスのサルコジ大統領は2011年3月、リビアの反体制派で構成する「国民評議会」をリビア国民の唯一の代表として正式に承認。主要国で国民評議会を代表と認めたのは初めて。一方、欧州連合(EU)の欧州議会は本会議で、国民評議会を代表として承認するようEUに求める決議を可決。

リビアのカダフィ政権から離反したアウジャリ前駐米リビア大使は2011年3月、「多国籍軍の軍事行動は、カダフィ大佐を標的にすべきだ。カダフィがいなくなれば、リビア軍も攻撃を停止する。カダフィが権力の座にとどまると、1988年のパンナム機爆破事件のようなテロを指示する恐れがある」

多国籍軍によるリビアへの軍事行動について、ロシア下院は、2011年3月23日、戦闘行為の即時停止を求める可決。ロシアは国連安保理決議では拒否権を行使せず「棄権」した。だが「安保理決議が『一般住民の保護』とは別の目的(カダフィ政権の打倒)を達成するための口実に使われている」と指摘。

対リビア軍事行動「オデッセイの夜明け」を実施する米海軍は2011年3月23日、多国籍軍がリビア空軍に対し壊滅的な打撃を与えたと発表。地中海上の米艦マウント・ホイットニーにいる海軍少将によれば、リビア軍の航空機は「破壊されたか運用不能になった。リビア航空機の活動は確認されていない」

多国籍軍がリビアの空を制し「飛行禁止空域」を可能としたようだが、依然カダフィの排除は難しい情勢。反体制派は、「寄せ集めの軍隊」にすぎず、指揮命令系統が混乱しており、9割が一般人のため訓練もなされていない。カダフィを裏切った元政府軍兵士もクーデターを恐れて冷遇されており、装備が貧弱

リビア情勢。2011年3月24日。米英仏の軍事介入で「空」は制したものの、首都トリポリの制圧とカダフィ退陣は反体制派の地上軍の仕事。そうでないと国連の言う「保護する責任」ではなく「内政干渉」になるため。しかし反乱軍の貧弱な軍事力ではそれは無理。米英仏は地上軍投入の決断をせまられる

多国籍軍によるリビア上空の飛行禁止空域の設定について、北大西洋条約機構(NATO)は2011年3月24日、履行監視を担うことに合意。国民の多くがイスラム教徒のトルコが強く反対し、加盟国間の亀裂が深まっていたが、トルコ側が態度を転じた。米国が求めている指揮権の継承も、数日以内に実施

カダフィ政権が新たな国連大使にニカラグア元外相デスコトを指名。外国人を大使に指名するのは異例。反体制派に転じたシャルガム大使の代わりに2011年3月親カダフィ派のトレキ元外相の信任を求める手紙を潘基文事務総長に提出。国連としては受理せざるを得なかったが米国がトレキにビザを発給せず


北大西洋条約機構(NATO)欧州連合軍のスタブリディス最高司令官(米海軍大将)は2011年3月29日、米議会上院軍事委員会で証言し、リビアの反体制派に国際テロ組織アルカイダやイスラム教シーア派組織ヒズボラの関係者が含まれる可能性を示唆する情報が散見されると述べた。

リビア反体制派は2011年3月30日、拠点都市の東部ベンガジで会見し、再び東進を始めた政府軍部隊が同日までに東部ブレガを奪還し、31日にはアジュダビヤに迫る可能性があると発表。政府軍は機関砲やロケット砲などの兵器を所持しており、反体制派部隊の武器では対抗できないことも認めた。

NATOのリビアへの関与は国連安保理の決議に沿い、リビア政府軍の空爆から「リビア市民を保護」するのが目的。「リビア政府軍の軍事施設の破壊は担わない」と述べた。多国籍軍の作戦のより攻撃的な面が際だってきたことに懸念を示す加盟国への要望をふまえた。安保理決議を棄権したドイツは参加せず

ドイツは2011年3月、ドイツ連邦軍の空中警戒管制機をアフガニスタンへ派遣。ドイツはリビアへの軍事介入に慎重な姿勢を貫き国連安保理決議を棄権したため、フランスなどNATO同盟国から批判を受けた。アフガンでの追加負担に応じることで、リビアへ介入しているNATOの負担を減らし間接支援

リビアの反政府派は、米軍を中心とした多国籍軍の空爆が続いた2011年3月下旬は、首都トリポリがある西へ進軍。だが空爆が減ってからカダフィ派に押し返され、兵力や訓練不足により劣勢。NATO軍の誤爆で市民の犠牲者も出たとされるが「自分たちの誤射が原因だった」と主張し引き続き空爆を要求


2011年4月


リビア東部ブレガで2011年4月1日、反体制派部隊が多国籍軍の空爆(誤爆)を受け、少なくとも10人が死亡。NATOは、誤爆かどうか、「事実関係を調査している」。反体制派の兵士の一人は「カダフィ政権軍の兵士が我々の部隊に紛れ込んで対空砲を撃った。すると、戦闘機が来て爆撃された」

リビア・カダフィ政権の特使を務めるオベイディ外務次官は、2011年4月3日にアテネを訪れ、パパンドレウ・ギリシャ首相と会談し、紛争の終結を求める考えを表明。ギリシャに調停役を依頼した。ギリシャ、リビア両国は伝統的な友好関係を持っているため。さらに、この後マルタとトルコも訪れる予定

リビア東部ベンガジで2011年4月4日、反政府派の市民によるデモがあり、北大西洋条約機構(NATO)軍の支援を求め数千人が終結。地元女性(45)は「NATO軍はどこへ行った。国連決議に基づいて一刻も早く市民を助けて欲しい。孤立したミスラタでは市民の犠牲者が日に日に増えている」。

リビア東部のブレガ近郊で2011年4月7日、NATO軍機がカダフィ政権の政府軍と戦う反体制派を誤って空爆し10人の死者・行方不明者。1日に続く誤爆。政府軍から奪った新しいT72型戦車6両を前線に配備しようとした所を空爆された。反政府軍は「通知したはず」。NATOは「聞いていない」

トルコのエルドアン首相は2011年4月7日リビアのカダフィ政権と反体制派との和平実現に向けた3段階の行程表を発表。1)即時停戦の宣言とカダフィ派が包囲している都市から撤退、2)人道支援が実施できる地域を設定、3)包括的な民主化プロセスにただちに着手。将来的には憲法に基づく民主国家

カダフィ政権と反体制勢力の調停を目指すアフリカ連合(AU)の代表団が2011年4月10日にリビアを訪問。モーリタニアと南アの大統領が首都でカダフィと会い、東部で反体制派の幹部と会う。双方に対し和平に向けた行程表を提示する。14日にはアラブ連盟などがカイロで情勢打開を目指す会議。

アフリカ連合(AU)の代表団が2011年4月10日リビアの首都トリポリを訪問しカダフィ大佐と会談。カダフィは反体制派との即時停戦などの仲介案を受け入れた。だが、これまでも停戦を表明しながら実行していない。また反体制派側が(カダフィ政権に近い)AUの仲介案を受け入れる可能性も低い。

内戦になっているリビアを訪問したアフリカ連合(AU)首脳らが2011年4月11日、東部ベンガジで反体制派「国民評議会」幹部と会談。AUはカダフィ大佐が受け入れた停戦案を示したが、同評議会は拒否。「(停戦のみで)カダフィ一族が権力を手放す内容が含まれない一切の案は受け入れられない」

リビア情勢について協議する欧米諸国やアラブ諸国、関係国際機関による「連絡調整グループ」の外相級初会合が2011年4月13日カタールの首都ドーハで開催。カダフィ大佐の退陣を求めることで一致するとともに、反体制派の代表組織「国民評議会」に対する資金支援メカニズムを設けることで合意した

新興5カ国によるBRICS首脳会議は2011年4月14日、リビア情勢を巡って「平和的な手段と対話を通じて立場の違いを解決すべきだ」などとする「三亜宣言」を中国海南島の三亜市でまとめ、北大西洋条約機構(NATO)軍の軍事介入などに対する懸念。人口で世界の3分の1を占める新興国の枠組

ヒューマン・ライツ・ウオッチは2011年4月15日リビアのカダフィ支持派の部隊が13日から14日にかけミスラタの住宅街を殺傷能力の高いクラスター爆弾を使って攻撃したと発表。2010年8月発効の「クラスター爆弾条約」で使用や開発、製造、保有、移転が禁じられたがリビアは加盟していない

内戦状態に陥っているリビアで、反体制派の捕虜となったカダフィ政府軍の兵士。その戦闘の動機は何か?「(国際テロ組織)アルカイダや外国人部隊との戦い」、そして報酬(戦闘終了後69万円もらえる)。インターネットは制限され、国営テレビはカダフィ体制を賛美。敵はアルカイダという言葉を信じた

米国務省は2011年4月20日、リビアのカダフィ政権と戦う反体制派組織「国民評議会」に対し最大2500万ドルの支援。国民評議会は欧米諸国に武器供与を要請しているが、米政府は支援を非軍事分野に限定する方針。医薬品、食糧やテントといった日用品のほか、防弾ベストや双眼鏡、無線などを提供

米共和党の重鎮、マケイン上院議員が2011年4月22日、内戦状態になっているリビアの東部ベンガジを訪問し、反体制派の「国民評議会」幹部と会談。マケインは会談後の会見で「(米国を含む同盟諸国は)反体制派にあらゆる軍事支援をするべきだ」と述べ、米オバマ政権にさらなる軍事介入を求めた。

北大西洋条約機構は2011年4月23日リビア西部の激戦地ミスラタ近郊で米軍の無人偵察機「プレデター」がカダフィ政権軍が持つ多連装ロケット弾発射機を破壊したと発表。米軍は空爆の指揮権を3月末にNATOに移譲。だがカダフィ政権軍が人口密集地に潜み空爆が難航する中、再び前線へ協力

米国のライス国連大使は2011年4月28日に開かれたリビア情勢をめぐる国連安保理の会合で、政権軍の兵士による性的暴行が増加しており、中には性機能障害治療薬「バイアグラ」を供与されている兵士もいると主張。子どもが標的にされている点や他の残虐行為についても指摘。だが、証拠は示されず。

国連のエイモス人道問題調整官は2011年4月、EU等が準備を進めている軍部隊による人道支援活動の警護について「現段階では必要ない。非軍事的な方法で人道支援を行い人々を避難させられる」と語りユニセフの支援物資を積んだ船が近く入港すること等を例に挙げた。リビア政府との合意に基づく措置


2011年5月


国連緊急援助調整官室(OCHA)の広報担当者は2011年5月1日、リビアの首都トリポリに駐在する国連職員が政情不安を理由に撤退を準備していることを発表。「トリポリは政情不安になっているとみられ、職員は同市からの撤退を決めた」。トリポリでは同日、英国とイタリアの大使館が何者かに襲撃

リビア政府が、最高指導者カダフィ大佐の息子セイフルアラブが北大西洋条約機構(NATO)軍の空爆で死亡したと発表したことを受け、暴徒化した群衆が2011年5月1日、首都トリポリの英国、イタリアの各大使館に放火。建物内は無人で怪我人はいなかった。カダフィ政権支持者らによる襲撃の可能性

リビア政府は2011年5月1日、NATO軍の首都トリポリの空爆で、最高指導者カダフィ大佐の息子と孫3人が死亡したと発表。空爆されたのは息子の邸宅で、当時、カダフィも同じ邸宅内にいたが無事。「爆撃はカダフィ大佐の暗殺を狙ったもので市民保護という国連安保理決議とかけ離れている」と非難

リビア情勢を話し合う関係国による「連絡調整グループ」の外相級会合が2011年5月5日、ローマで開催。カダフィ大佐の即時退陣を求めるとともに、リビアの反体制派を全面的に支援。人道目的に使途を限る基金を設置。22カ国と国連など6国際機関が参加。食糧や医薬品のほか壊れた学校や病院の再建

EUは2011年5月22日、リビア東部ベンガジ中心部のホテルに、EU事務所を開設。リビアの反体制派「国民評議会」が拠点とする都市で、事務所の開設により、反体制派と連携し、支援する姿勢を明確にした。EUの大半の国がすでに首都トリポリから外交官を召還。「カダフィ後」の体制構築を検討か


2011年6月


NATOは2011年6月、リビアの首都トリポリで、誤爆により一般市民の犠牲者が出たと発表。子供2人を含む9人が死亡、18人が負傷。空爆はカダフィ政権側の軍事施設を狙ったが、攻撃システムの故障でミサイルの一つがコースを外れ、誤った対象を攻撃。「罪のない市民の命が失われたのは遺憾」

ロシア、中国、中央アジアの計6カ国でつくる上海協力機構の首脳会議が2011年6月、カザフスタンの首都アスタナで開催。創設10周年に、アスタナ宣言が採択。^豼悗隆愀原化。中東民主化に伴う政情不安へ懸念。リビアでの軍事対立停止、ぃ裡腺圍呂砲茲覯そミサイル防衛(MD)拡大に反対

英国際戦略研究所は、オバマ米大統領が2011年6月に表明したアフガニスタンからの米軍撤退が「10年にわたる米国の介入主義の終わりの合図だったと将来言われるだろう」。対リビア軍事行動で米国が北大西洋条約機構(NATO)に指揮権を譲り、先頭に立つのを避けたのも外交姿勢の変化だと指摘。

米下院本会議は2011年6月、NATOが主導する対リビア軍事作戦への米軍の限定的関与を認める決議案を反対295、賛成123の反対多数で否決。下院で多数を占める共和党の議員に加え、民主党の70人も反対し、オバマ大統領が議会の承認なしに軍事行動への参加を決めたことへの明確な異議を表明


2011年7月


リビアのカダフィ大佐は2011年7月、「お前たちが我々の家を狙ったように我々もお前たちの家を狙うことができる。欧州をハチやイナゴの群れのように襲う」と語り、空爆を続けるNATOへの報復を示唆。フランスが反体制派への武器供与をしていることに対し「進軍してフランスの与えた武器を奪え」

リビア反体制派の拠点、東部ベンガジを訪問したトルコのダウトオール外相は2011年7月、反体制派の代表組織「国民評議会」について「リビアを代表する正統な組織と承認。一方、国民評議会はアフリカ連合が停戦交渉を呼びかけていることについて「カダフィの退陣を含んでいないので受け入れない」。

クリントン米国務長官は2011年7月、ロシアのラブロフ外相と会談。.螢咼△砲弔い謄リントンはカダフィの退陣要求。ラブロフはNATOの手法は停戦と政権交渉につながると批判、交渉を重視。▲轡螢△砲弔い謄リントンはアサド政権は正統性なし。ラブロフは解決策なしに非難しても何もならない

リビア反体制派は2011年7月、反体制派軍部隊を指揮するオベイディ最高司令官がベンガジに向かう途中、武装グループに襲撃され殺されたと発表。殺害の背景に反体制派の他の軍事指導者との対立があるという情報も。一方カダフィ大佐の仕業という説も。内戦が膠着しているリビアの先行きは一層不透明

リビアの反体制派軍事部門を率いるユニス最高司令官が2011年7月に射殺体で発見された事件は、反体制派の内紛の可能性。カダフィ政権の元幹部や政権に弾圧されたイスラム主義者も加わる寄せ集め集団のもろさが浮き彫りに。ユニス司令官に同行していた民兵らが「裏切り者」と叫びながら発砲した模様

リビア問題をめぐる欧米、中東主要国の「連絡調整グループ」会議が2011年7月、トルコのイスタンブールで開催。反体制派、国民評議会(TNC)を「リビア国民を代表する唯一の正統な統治組織」と位置づけることで各国が合意。出席したクリントン米国務長官は「米国もTNCを政府として承認する」


2011年8月


リビアの反体制派「国民評議会」は2011年8月、アブドルファタハ・ユニス参謀長が7月末に殺害された事件をめぐり、同評議会の内閣に当たる組織が総辞職したと発表。今後、首相を務めるジェブリル氏が組閣。国民評議会は(カダフィ大佐の政権に変わり)約30カ国がリビアの政府として承認している

リビアの反体制派は2011年8月、首都トリポリから西へ約50キロのザウィヤを制圧した。隣国チュニジアからトリポリへ食料や燃料を運ぶ幹線道路沿いの港町で、政権側への主要な補給路を断った。だが政府軍へのガソリンの主要な供給源となっているザウィヤ北部の精製所はなお、政府軍が支配している

リビアの首都トリポリに進攻した同国反体制派部隊は2011年8月21日、首都の大部分を掌握。反体制派によると、最高指導者カダフィ大佐の後継者と目されていた次男セイフルイスラムを拘束。カダフィ大佐は国営テレビで、「血の最後の一滴まであきらめない。我々は絶対に降伏しない我々は勝利する」

リビアの反体制派は2011年8月22日、首都トリポリのほぼ全域を制圧。国民評議会のアブドルジャリル議長は、最高指導者カダフィの次男で後継者とみられてきたセイフ・イスラムを拘束したと発表。トリポリ中心部の「緑の広場」、国営ラジオも占拠した。カダフィの警護を担当する精鋭部隊も投降した

内戦が続いていたリビアで2011年8月22日、反体制派の部隊が首都トリポリに進軍。カダフィ政府軍は崩壊状態となり、住民らは路上で40年にわたる独裁政権が終わると歓声をあげた。6カ月にわたった内戦は、反体制派が周到な準備のもと21日夜に仕掛けた攻撃により事実上の首都陥落という結果に

東京都渋谷区にあるリビア大使館は、2011年8月22日、掲揚する国旗をカダフィ政権下の緑一色のものから、国民評議会がシンボルとする3色を基調とした旗に替えた。大使館担当者は「旗を替える適切な時であると判断した」と語った。同日、首都が反政府軍の攻撃で陥落、カダフィ政権が崩壊したため

リビアの首都トリポリの大部分を掌握した反体制派は2011年8月22日、行方が分からなくなっている最高指導者カダフィ大佐の捜索を続行。国営テレビも掌握しカダフィが国民にメッセージを伝える手段は消失。一方、ベンガジの西240キロのブレガでは政権軍が抵抗を続けており反体制派の進軍を阻止

国連の潘基文事務総長は2011年8月22日、リビア情勢に関する緊急会合を週内に開催する方針。「国連は治安や法の支配、選挙プロセスなど全ての重要な分野で支援を行う準備ができている」。アフリカ連合やアラブ連盟、EUの代表らが出席し、カダフィ政権後のリビアに対する支援の在り方などを協議

リビアの反体制派は2011年8月23日、首都トリポリで最高指導者カダフィ大佐の政権軍が拠点とするバーブ・アジジヤ地区への攻勢を強めた。この地区にはカダフィの住居と軍事施設などからなる複合施設があり、反体制派部隊は内部に突入し政権軍司令部施設などを制圧した模様。カダフィの所在は不明

リビアのトリポリにあるリクソスホテルにカダフィ政権により軟禁されていた外国人記者35人が2011年8月、全員無事に解放された。同市が反体制派によりほぼ制圧されたことから、赤十字国際委員会の担当者がホテルを訪れ、脱出の手配を整えた。内戦当初、同ホテルは取材拠点だったが途中から軟禁に

リビア反体制派「国民評議会」が首都をほぼ制圧したことを受けカダフィ政権崩壊をにらみ新たな国造りの動きが加速。フランスのサルコジ大統領は2011年8月下旬、評議会の暫定首相に当たるジブリルとパリで会談。9月1日に各国の首脳級も交えた国際会議をパリで開催。8カ月以内に議会選と大統領選

北大西洋条約機構(NATO)軍は2011年8月下旬。リビアの最高指導者カダフィ大佐の出身地である中部シルトを空爆。武器を積んだ車両29台が破壊。地上からシルトへの進軍を狙う反カダフィ派の部隊を援護した。英空軍の戦闘機もカダフィ政権軍の指揮室のある施設に精密誘導ミサイルを撃ち込んだ

アラブ連盟は2011年8月、リビアのカダフィ派に代わり、反体制派の出席を承認。国旗もカダフィ体制が使用した緑の旗から、反体制派の三色旗に変えられた。出席した反体制派「国民評議会」ナンバー2のジェブリルは、政情安定化を図るため緊急の経済援助を要請。同連盟は各国にリビア資産の凍結解除

リビア国民評議会は2011年8月「カダフィ政権軍に拘束された5万人が行方不明」。首都トリポリを制圧した後、軍によって捕らわれていた1万人を解放。だが内戦中に拘束された人の数について反カダフィ派は5〜6万人と見積もっており数字が大きく食い違う。地下牢で拘束されているか殺害された予測

リビア反体制派軍事部門の幹部は2011年8月末、2月に反体制デモが始まってからこれまでに約5万人が死亡した、と述べた。激戦が続いたミスラタとズリタンで1万5千〜1万7千人が死亡。軍事部門報道官は、「カダフィ政権に拘束された1万人を解放したが、5万人が行方不明」(死亡したと思うと)

国連の潘基文事務総長は2011年8月、リビア情勢を巡り、アフリカ連合(AU)のピン委員長、EUのアシュトン外交安保上級代表らとテレビ会議を行い、リビアの警察強化が必要との考えで一致。アラブ連盟とイスラム諸国会議機構(OIC)の首脳も参加。国民評議会の要請があれば警察支援を行う方針

フランスは、リビアの今後について話し合う国際会合を2011年8月下旬にパリで開催。外相はリビア当局と行動計画について話し合うため、米英、アラブ諸国などで構成する連絡調整グループの特別会合を提案。パリで開催。サルコジ仏大統領は22日リビア国民評議会のジブリルと電話で協議しパリに招待


2011年9月


NATOはリビアの支援について、以下の3つの原則を強調。2011年9月。〇抉腓砲弔い討蝋駭△主導、NATOは側面から支援する。地上部隊は派遣せず、国連がリビア警察への顧問の派遣や治安維持の支援をする。D媛断ぬ海砲録靴燭瞥彑舛必要。背景はEU経済危機のため各国の軍事費は削減へ

リビアの首都トリポリ中心部の殉難者広場(旧・緑の広場)で2011年9月、反カダフィ派による首都制圧を祝って女性ばかりによる大規模集会。男女別のイスラムの伝統に基づいて前日の男性だけの集会に続いて開催。「自由になった気持ちをどう表現したらいいのか。鳥になって舞い上がっているみたい」

リビアで新政権づくりを目指す国民評議会の軍事部門が、首都トリポリ南東約150キロにあるバニワリードの攻略準備。2011年9月上旬。バニワリードにはカダフィ大佐が潜伏している可能性。降伏の最終通告を10日まで1週間延期する一方で、大佐側が降伏に応じなければ、軍事的な解決。両面作戦で

米国務省のヌーランド報道官は2011年9月、リビア南隣のニジェールに車列で到着したカダフィ政権軍幹部らについて、身柄を拘束するようニジェール政府に要請。同政府は「適切な手段を講じる」と回答。報道官は、ニジェール政府からカダフィ氏が車列の中にいないと報告を受けたことを明らかにした。

リビアのカダフィ派の拠点都市に対する投降の呼びかけは2011年9月10日、期限を迎えた。新政権づくりを目指す反カダフィ派の中核組織・国民評議会のアブドルジャリル議長は同日、投降期限切れを受け、評議会軍事部門の司令官らに対し、カダフィ派の拠点に対する攻撃開始の権限を与えたと述べた。

2011年9月21日からニューヨークで始まる国連総会の一般討論演説を前に国連は、カダフィ政権ではなく新政権樹立を目指す国民評議会をリビア政府代表として認めることが判明。総会でその代表が演説する。国民評議会は欧米や中東主要国、日本などから正統政府と承認されており、国連からもお墨付き

リビア・カダフィ政権の報道官は2011年9月、首都トリポリ南東のバニワリードや中部シルトなどカダフィ派が立てこもる都市の状況について、反カダフィ派の兵糧攻めにより「生活が非常に困難になっている」と訴えた。電気や水を止め、食糧や医薬品の搬入を阻止し、国際規範に違反している」と主張。

リビアの反体制派がカダフィ政権のたてこもる地方都市に兵糧攻めをしていることが国際人道法違反にあたるか。ヾ靄榲に違反に相当。同市にいる武装していない一般人も生活が困難になるため。一方、米軍がイラクの生活インラフを破壊したが黙殺されたように安保理の米欧が反政府を支援する限り黙認か

英国は2011年9月中旬までに、リビアでの治安維持や人道援助に従事する『国連リビア支援派遣団(UNSMIL)』設立などを盛り込んだ国連安全保障理事会の決議の草案を、全理事国に配布した。草案は、安保理決議による対リビア制裁も緩和し、カダフィ政権後の新政権を支援する内容。

リビアで2011年9月、反カダフィ派の抗議デモが始まってから休校していた各地の小学校が、7カ月ぶりに再開した。国民評議会は各地の学校に通知を出して教育内容を一新。子供たちは元の学年に2012年1月まで4カ月間とどまり、授業を受ける。同月、中学校が、10月には高校が再開予定。