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目次:

概要
オリセットネット
WHOは推奨
日本のODAも協力
衣料系企業によるBOPビジネスの可能性
フランスによるセネガルの研究で否定的
国立環境研究所が子どもの発育を妨げる懸念
マラリア対策費の高騰


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概要


マラリア対策として「蚊を殺す殺虫剤をしみ込ませた蚊帳」を普及することをWHOは推奨してきた。だが2011年8月に仏研究機関がセネガルで調査を行い否定的結果。権威あるランセットに掲載されたため援助関係者の間に衝撃が走った。蚊帳を配っていたユニセフもJICAも戦略の見直しをする可能性


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オリセットネット


オリセットネット(住友化学)。マラリア予防用に、殺虫剤を練りこんだ糸を使用した蚊帳を開発した。国際機関の支援により、50以上の国に供給。殺虫効果が5年以上持続し、経済的・効果的にマラリアを予防できる点が評価。タンザニアで生産を行い、約7000人の雇用を創出。地域経済発展にも寄与。

オリセットネットとは、住友化学が独自の技術で開発した「長期残効型防虫蚊帳」。マラリアを媒介する蚊を殺す化学成分を含んだ蚊帳で途上国で普及。WHO(世界保健機関)が推奨 http://t.co/qUxFHxa

BOPビジネスの現状とこれまでの取組について、経済産業省2009年 http://t.co/9YfyjdV9 ―四Р蹴悒リセットネット。マラリア殺虫剤を練り込んだ蚊帳。タンザニアで生産。4千人の雇用。WHOから評価。▲筌泪蓮⊂水器。ジャカルタに子会社。薬品を使わず微生物で濾過

経産省、BOPビジネスの推進、先行事例調査。。弌GによるChildren's safe drinking water事例。▲罐縫蝓璽个砲茲襯廛蹈献Дトシャクティ事例。住友化学によるオリセットネット事例。


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WHOは推奨


長期残効型殺虫剤蚊帳2011年1月 WHO recommended long-lasting insecticidal mosquito nets(LLIN) http://t.co/xRG6uB2n WHO推奨は三つ、Olyset、PermaNet 2.0、Yorkool

PermaNet 2.0 http://t.co/c6O6GGiD 長期残効型殺虫剤蚊帳(防虫蚊帳)でWHOが推奨するものの一つ。long-lasting insecticidal mosquito nets(LLIN or LN)。Vestergaard Frandsenが開発

Yorkool http://t.co/76bfhcV3 長期残効型殺虫剤蚊帳でWHOが推奨する物の一つ。関連記事 http://t.co/0v8Fr6Gu NEW MOSQUITO NET DEVELOPED TO ROLL BACK MALARIA AT GRASSROOTS

殺虫剤を浸み込ませた蚊帳はザンビアの調査でマラリアを74−78%減少。 Insecticide-impregnated bed nets reduce malaria transmission in rural Zanzibar.  http://t.co/MYNQabN

Insecticide-impregnated bed nets(殺虫剤を浸み込ませた蚊帳)。permethrin(ペルメトリン)などの殺虫剤を浸み込ませた蚊帳を、途上国で夜、使用することにより、その地域でのマラリア等の蚊に媒介される感染症を減少できることが医学的に証明されている


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日本のODAも協力


ODAから世界基金への拠出金のうちマラリア対策の大部分が農薬蚊帳(ITN:Insecticide-treated mosquito nets)と室内残効型殺虫スプレー(IRS:Indoor residual spraying)。メーカーから農薬蚊帳と殺虫剤を買い取りユニセフが配布

北海道洞爺湖サミット http://t.co/n551n0oX 概要 http://t.co/FNw51VzH (欸鯤野の行動原則を盛り込んだ「洞爺湖行動指針」を立ち上げた。▲泪薀螢対策に関し2010年までに蚊帳1億張を提供。B4回アフリカ開発会議(TICAD IV)で貢献

2009年9月、日本政府がユニセフを通じてコンゴ民主共和国の感染病対策のため保健プログラムに295万米ドルを拠出。1)ポリオ・麻疹ワクチン、2)ビタミンA、3)寄生虫駆除薬、4)マラリア予防のための長期残効型防虫蚊帳、の供与 http://t.co/FHAzYe7


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衣料系企業によるBOPビジネスの可能性


アジア・アフリカの熱帯地方にある途上国では、蚊による感染症が問題だが二つある。マラリアとデング熱。前者は夜刺す性質の蚊が原因なので蚊帳(特に「殺虫剤を浸み込ませた蚊帳」)が有効。後者は昼間から夕方にかけて刺す蚊が媒介する。これを「殺虫剤を浸み込ませた服」で予防できるかどうかに注目

「衣料品」を扱う社会企業が途上国で保健衣料を改善したいなら、二つの可能性。 峪γ邵泙鮨擦濆ませた蚊帳」でマラリアを減少できることが知られているが現在は住友化学のオリセットネットの独壇場。衣料メーカーの技術で安価でかつ高性能へ。昼から夕方刺すデング熱の蚊を防ぐため薄手の服の開発


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フランスによるセネガルの研究で否定的


マラリアの蚊の殺虫剤を含んだ蚊帳が、今まで言われたいたことよりは効果的でない、とする論文のURL。急速に耐性化し、罹患率も2年で元のレベルの近くまで戻ってしまう。ランセット、2011年8月18日号。仏研究機関のセネガルでの研究による。 http://t.co/l4cIEYd

WHOがアフリカでマラリア対策として配布している殺虫剤を練り込んだ蚊帳に、かえって局地的なマラリアの再流行をもたらす恐れ。2011年8月、英医学誌ランセット感染症専門誌The Lancet Infectious Diseasesに発表。セネガルの首都ダカールにある仏研究機関の論文

「マラリア対策として、殺虫剤処理をほどこした蚊帳はかえって逆効果。蚊に耐性か増加」とする論文が「The Lancet Infectious Diseases」に掲載。2011年8月。セネガルにある仏研究機関「開発研究所(IRD)」のJean-Francois Trape医師の研究

Malaria morbidity and pyrethroid resistance after the introduction of insecticide-treated bednets The Lancet Infectious Diseases 18 Aug 2011

「殺虫剤処理した蚊帳は逆効果?蚊に耐性か」。アフリカではマラリア予防のための殺虫剤入りの蚊帳が普及している。だがセネガルで、その蚊帳を2008年に導入した所、2年間は導入前の8%未満にまで劇的に減少。だが以後は急増し導入前の84%に。殺虫剤ピレスロイドへの耐性を持つ蚊も48%に。


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国立環境研究所が子どもの発育を妨げる懸念


マラリア対策は現在、農薬蚊帳が主流。だが、その蚊帳に使われている農薬は合成ピレスロイド系農薬といって、環境化学物質であり、子どもの正常な発育を妨げる懸念。国立環境研究所から、合成ピレスロイド系農薬がマウスの脳の血管形成、及びその後の行動に影響を及ぼすことが明らかになったとする論文

蚊などの殺虫剤として使われる合成ピレスロイド系農薬。マラリア対策では噴霧殺虫剤の他、蚊帳の糸に練り込み“農薬蚊帳オリセット”として使用される。国立環境研究所の今西哲、曽根秀子、米元純三らは、合成ピレスロイド系農薬の毒性について研究し、マウスの脳の血管形成と行動に影響を及ぼす結果

マラリアの蚊などの殺虫剤として使用されている合ピレスロイド系農薬。国立環境研究所の曽根秀子、米元純三、今西哲は、この毒性について調査し、「子どもの脳の成長を阻害する」とする研究結果。その論文が国際科学誌『Environmental Toxicology』に掲載。2012年2月

曽根秀子(独法・国立環境研究所) http://bit.ly/w3DtU3 環境化学物質の健康影響及びリスク評価に関する研究。2012年2月。マラリア対策の殺虫剤入り蚊帳に使用される「ピレスロイド系農薬」がマウスにおいて脳の血管形成に影響を及ぼし人間の子にも影響を与える可能性を指摘

ピレスロイド (pyrethroid) 。除虫菊に含まれる有効成分の総称。各種誘導体が合成され広く殺虫剤として利用。昆虫類・両生類・爬虫類の神経細胞上の受容体に作用しNa+チャネルを持続的に開くことにより脱分極を生じる神経毒。哺乳類・鳥類に対する作用は弱いので安全性は高いとされる


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マラリア対策費の高騰


マラリア対策として、長期残効型蚊帳、アルテミシニン多剤併用療法(ACTs)等の新しいツールの導入や、複合薬、マラリア迅速診断試験法の普及など、また地域医療従事者が、コミュニティや在宅での治療ができるように。このため世界のマラリア対策費用は年々増加し、年間約50億ドルまで増額が必要