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目次:

概要
国連安保理で中露が拒否権
国連総会の決議は法的拘束力なし
中露に加え、イランも支持
イスラム教シーア派の一派・アラウィ派と、運命共同体
反体制派にアルカイダも混入しており支援しづらい
外国による反体制派の支援
政府の武力弾圧で5000人以上死亡してるが


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概要


シリアのアサド政権は反体制派の武力弾圧を継続。騒乱の本格化から約1年、内戦化か?騒乱の死者は双方で8000人以上。2012年2月。だが軍・治安部隊や一部国民の政権に対する「忠誠心」に変化は見られない。欧米や一部アラブ諸国が退陣を要求する一方、ロシアや中国は「対話による解決」を支持


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国連安保理で中露が拒否権


国連安全保障理事会は2012年2月、反体制派への武力弾圧が続くシリアに対する決議案の採決を行い、親シリアのロシアと中国が拒否権を行使し、廃案に。アサド大統領退陣を求める国際社会の取り組みが一時中断する形。決議案は米英仏などの欧米理事国が、アラブ連盟のモロッコやカタールなどと作成


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国連総会の決議は法的拘束力なし


国連総会は、アサド政権による反政府デモへの弾圧が続くシリア情勢について、市民への攻撃を直ちにやめるよう求める決議案を採択。2012年2月。中露が反対したが総会では拒否権を使えないため多数の声に押し切られた。だが国連総会の決議に法的拘束力はないので、同政権が態度を変える可能性はない


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中露に加え、イランも支持


イラン海軍の駆逐艦と補給艦の計2隻がスエズ運河を通過し、イスラエル沖の地中海を抜けてシリアに入港。2012年2月。イラン・イスラエル関係は緊張しているが今回の軍艦通過はイスラエルを刺激。またシリアに国際社会の非難が集まる中、イランは軍艦入港を通じ改めてアサド政権への支持を示した


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イスラム教シーア派の一派・アラウィ派と、運命共同体


シリアは安泰か。アサド大統領は出身母体でイスラム教シーア派の一派アラウィ派から軍・治安機関や情報機関の幹部を選んでおり「運命共同体」。ベイルート・アメリカン大学のマクディシ准教授は「政権が崩壊すればアラウィ派やキリスト教徒はスンニ派との宗派抗争が発生すると懸念。支持を続けている」


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反体制派にアルカイダも混入しており支援しづらい


米軍制服組トップのデンプシー統合参謀本部議長が、反体制派への武力弾圧が続くシリアについて、リビアで行ったような軍事作戦を含む介入が「非常に難しい」と述べた。2012年2月。アサド政権の軍事力が高度なうえ、反体制派の素性が不確かなことなどを理由に挙げた。アルカイダ関係者も含まれる噂

反政府デモの武力弾圧が続くシリア情勢でクラッパー米国家情報長官はイラクのアルカイダ系組織の工作員がシリアの反体制派内に浸透を図っているとし生物化学兵器が流出する懸念。2012年2月。「活動家らは、アルカイダ系「イラク・イスラム国」の工作員が潜入していることを知らない可能性がある」


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外国による反体制派の支援


シリアは安泰か。イスラム主義団体が政権崩壊後の政治的受け皿として存在したチュニジアやエジプトと違いシリアには有力な野党がない。「アサド後」の混乱に強い懸念があり、現政権が支持される。2012年2月チュニジアでシリア支援国会合が開催され、反体制派の足場となる「安全地帯」設定案を協議

シリア反体制派「シリア国民評議会」が、ドバイで、シリア軍離脱兵らでつくる武装組織「自由シリア軍」との間で調整機関設置に合意。2012年2月。トルコ国境に「解放区」をつくる作戦。自由シリア軍の兵力は現時点で数万人規模。解放区を作るには、欧米、湾岸諸国による支援と飛行禁止空域設定が鍵


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政府の武力弾圧で5000人以上死亡してるが


国連のピレイ人権高等弁務官は、シリア情勢について報告し、「武力弾圧によって、5400を優に上回る人数が2011年中に殺害された」と述べた。また、「死傷者の数は毎日、増えていると確信している」と語り、国際社会に対応を求めた。「この10日間で300人以上が殺害された」2012年2月