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目次:

概要
ソマリアの歴史
シャバブとは?
2011年、旱魃の前後
2011年10月、ケニア軍が侵攻
2011年10月、フランス人の死体に身代金
2011年末、国際援助機関が支援を停止
2012年、シャバブが衰退?
2012年、ロンドンでのソマリア支援国際会議
アフリカ連合ソマリア平和維持部隊
米国の無人戦闘機


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概要


破綻国家。ソマリアは二十年間内戦が続き暫定政府の統治は首都モガディシオの一部のみ。武装した住民が海賊となって各国の船舶を襲撃。南部ではイスラム武装勢力アルシャバーブが住民を抑圧し、国際テロ組織も潜伏。西欧文化を目の敵にして国連機関の活動を妨害し、時には援助物資に「税金」をかける。

援助団体のうち特にNGOは内戦が起きている地域で援助を行う場合、有力な軍閥と会合を持ち「懐柔案」を示して援助をさせてもらうことが多い。アフガニスタンではこれが普通。ところがソマリアでこれをやると、アルシャバブは米国のテロ指定組織のためNGOもテロ支援団体になってしまうためできない


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ソマリアの歴史


ソマリア。1991年モハメド・バーレの独裁が倒れると部族同士の紛争勃発。92年、飢饉発生するも内戦で対応できず。国連の要請でブッシュは米軍を派遣。93年、米欧の侵略と考えた部族が米兵を虐殺。その映像が米国で報じられ国民に厭戦気分。クリントンは撤退。以後、内戦も飢餓も放置されている

ソマリア。1993年の米軍撤退後、内戦持続。2000年隣国ジブチで暫定政権が作られるが、南部のアイディード派が「ジブチの傀儡」として認めず。2004年ケニアで暫定政権が作られるが、北西部ソマリランドが認めず。2009年ジブチでアフマド暫定大統領が選出されたが、アル・シャバブが反発

ソマリアは群雄割拠。少なくとも三つの地域に分割統治。1)南の、2004年に周辺国等の仲介で樹立した暫定連邦政府(TNG)。2)北東部の、1998年に自治宣言したプントランド(連邦制に肯定的)。3)北西部の、1991年に独立宣言したソマリランド。1と2は旧イタリア領、3は旧英領。

ソマリア。1993年、米兵を虐殺し米軍の撃退に成功したイスラム原理主義の勢力は、1994年、イスラムの戒律で国を再統一するため「イスラム法廷会議」を結成。国土の大半を支配した。アフガニスタンのタリバンのように極端に厳しい戒律を実施。娯楽を禁止し、盗みで腕を切り落とし、公開処刑する

モハメッド・ファッラ・アイディード(1934-1996年)。1991年、ソマリアで、モハメド・シアド・バーレによる独裁政権を打倒した。1993年、国連の要請で内戦に介入してきた米軍に対し、米兵18名を虐殺することによって撤退させた。1995年から1996年までの間、ソマリア大統領

ソマリア。映画『ブラックホーク・ダウン』。1993年、米軍はソマリアの内戦に介入したが、米欧からの侵略と見なした部族が首都モガディシュで米軍ヘリ「ブラックホーク」を撃墜。米兵18名を虐殺し市内を引きずり回した。この映像が米国で報道され国民が厭戦ムードとなり、クリントンは撤退を指示

ソマリアと日本。日本と欧州などとの輸送を行う貨物船は、スエズ運河を通り、ソマリア沖を通る。そこで海賊が跋扈。内戦中のソマリアでは金になる職業が海賊ぐらいしかない。海賊の襲撃が増えると貨物船がかける保険料が高くなり、迂回して南ア沖を通ると燃料費が増大。どちらにしろ、物価が高くなる。


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シャバブとは?


ソマリアのイスラム過激派組織アッシャバーブ。アルカイダとの連携を表明。同国中南部の大半を実効支配。旱魃や戦闘の影響で飢饉が広がっており、食料や水を求める住民はアッシャバーブの支配地域から次々と近隣国やモガディシオへ脱出している。アッシャバーブは外国援助機関の活動を認めていないため

アル・シャバブ。ソマリア南部を中心に活動する、有力なイスラム勢力。シャバブは「若さ」の意。2007年、エチオピア軍と暫定政府軍が、イスラム法廷会議(1994-2007年)を打倒したが、その残存勢力のうちの若手強硬派が結集。2008年頃から急速に勢力を拡大した。米国がテロ組織に指定

ソマリア。最も有力なイスラム勢力・アルシャバブは、キリスト教国である欧米・エチオピア、そして国連を嫌う。アルカイダとの関係も公言している。2011年、旱魃・飢饉が起こったが、国連や欧米系NGOは敵視されているため、援助ができない。行くと殺される可能性。既にWFP職員が殺害された。

ソマリア、アル・シャバーブ。。横娃娃廓及び2004年、複数の外国人援助従事者を殺害。■横娃娃固9月、世界食糧計画(WFP)に勤務していたソマリア人運転手を殺害し斬首。2009年7月20日、国連施設を襲撃。ぃ横娃隠映9月、国連地雷対策サービスで爆弾テロ。少なくとも1名が死亡


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2011年、旱魃の前後


ソマリア内戦に対する国連安保理決議。^楕殕決議1851号(2008年12月)。ソマリア沖の海賊行為の防止に向け、ソマリア領内で必要とされる「あらゆる措置を取ること」の承認。決議1863(2009年1月)。AUが展開するAMISOMに置き換わる国連PKOを設置する意向を表明

ソマリア。2011年の旱魃で全国民の半数近い370万人に餓死の危機。米政府の発表で2011年8月初頭の段階で過去90日間で2万9千人の乳幼児が餓死。隣国ケニア等に大量の難民が流出するも難民キャンプの許容量を超え衛生状態が悪化しコレラ発生。農民の帰還が遅れ来年の収穫も見込めず悪循環

国連難民高等弁務官は2011年7月、旱魃と飢餓から逃れるため難民キャンプにやって来るソマリア難民が世界で最も弱いと発表。過去20年間に亘る事実上の無政府状態でイスラム系過激派組織アルシャバーブは外国からの食糧支援を拒否。難民は国境を越え80キロ離れたケニアのダダーブ難民キャンプへ

旱魃で飢饉が起きているソマリア南部に国連が近く事務所を設け常駐の国連難民調整官を派遣。イスラム武装組織シャバブによる実効支配で国連はソマリア国内での活動を制限されているが拠点を置くことで支援のテコ入れを図りたい考いえ。2011年8月。「全ての関係者は援助の中立性を尊重してほしい」

ソマリア暫定政府のアハメド大統領は2011年8月、首都モガディシオで記者会見し、暫定政府軍などと戦闘を続けるイスラム過激派組織アッシャバーブがモガディシオから撤退したと明言。アッシャバーブ報道官は首都撤退を認めた上で「敵に反撃するための戦術的なもので、他の都市の掌握は続けている」

米政府は大旱魃による飢饉に見舞われているソマリアへの人道援助活動を促進するため、同国のイスラム過激組織アッシャバーブに対する制裁の運用基準を緩和すると発表。2011年8月。同組織の支配地域で活動する米援助団体に対し、食料援助活動を行っても訴追対象にならないとの確約を与えるのが狙い

英BBC。ナイジェリアの国連施設への自爆テロ。2011年8月。米軍アフリカ方面司令官の情報。イスラム組織、ボコ・ハラム(Boko Haram)は、アルカイダ( al-Qaeda)と、ソマリアのアルシャバブ(al-Shabab)と、アフリカ北西のマグレブ連合(Maghreb)で連絡

ソマリア・モガディシオの国連施設で2011年9月、爆発があり、少なくとも1人が死亡。国連地雷対策サービス部の駐車場で車が爆発し、中にいた1人が死亡。ソマリアは1991年から無政府状態。南部を支配するイスラム武装勢力シャバブが治安を不安定化。6月には、暫定政府の内相が自爆テロで死亡


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2011年10月、ケニア軍が侵攻


ケニアの警察当局は2011年10月13日、同国北東部にあるダダーブ難民キャンプで 支援活動を行っていたスペイン人女性2人が同日ソマリアのイスラム過激派組織アルシャバブに誘拐されたと発表。2人は「国境なき医師団」のスタッフ。同国で外国人が武装集団に誘拐される事件はこの1か月で3件目

ケニア軍のソマリア侵攻。2011年10月16日。ケニアではこの1か月の間に英国とフランスの女性がビーチリゾートで誘拐、観光産業は打撃。13日にダダーブ難民キャンプで国境なき医師団のスペイン人女性2人が拉致された。同キャンプは世界最大の難民キャンプで主にソマリアからの難民が45万人

ケニア軍は2011年10月16日、ソマリアに進攻しソマリア中南部を実効支配するアルカイダ系のイスラム武装勢力「アル・シャバブ」の掃討に乗り出した。戦車や装甲車でアル・シャバブの拠点に向けて移動しているが、大規模な武力衝突は起きていない模様。アル・シャバブはケニア国内での報復を示唆

ケニアがソマリアに軍事進攻。2011年10月17日。ケニア政府軍がソマリア南部へ。ソマリア国土の多くを実効支配するイスラム過激派組織「アッシャバーブ」を「国境を越えて追跡している」と説明。ケニア北部の難民キャンプで「国境なき医師団」のスペイン人女性2人等が相次いで誘拐。その対応。

ケニア国内から外国人が誘拐されソマリアに連れ去られたことを受けケニア政府はソマリア側に軍隊を派遣、2011年10月。誘拐に関わった疑いがあるソマリア中南部を支配するイスラム武装勢力シャバブを追う。ここ数カ月の間に国境近くの観光地で英国人やフランス人の女性が連れ去られる事件が続発。

ケニアがソマリアに軍事侵攻。2011年10月。NGO国境なき医師団スタッフの誘拐に対し、ケニア政府軍がアルシャバブを追う理由。ケニアでは最近、海岸地方で外国人がソマリアの武装集団に誘拐される事件が相次いでおり、経済の要である観光業が打撃。観光地であるラム島でもフランス人女性が誘拐

ケニア軍のソマリア侵攻。2011年10月。アルシャバブは「ソマリアの領有権を侵害した。だが彼らは落胆して帰国することになるだろう。ムジャヒディン(イスラム聖戦士)たちは彼らに銃弾の痛みを味わわせるる」。ケニアの国内治安担当大臣は「アルシャバブのいるところならどこであれ攻撃を行う」

ケニア首都・ナイロビ市中心部のナイトクラブで2011年10月下旬、手投げ弾が爆発し、地元警察によると、13人が重軽傷を負った。ケニアでは(同国のソマリア侵攻を受け)ソマリアのイスラム武装勢力シャバブがテロを予告しており、各所で警戒が高まっている。ただ、今回の犯行の主体は、まだ不明

外務省、ソマリアにおけるテロ事件の発生について2011年10月。4日首都モガディシュで暫定連邦「政府」(TFG)の省庁が入居するビルに爆発物を積んだ車両が突っ込む爆破テロが発生し数十名が死亡した。反政府武装勢力アル・シャバーブが犯行声明 http://t.co/8dldCzDO

ソマリアへのケニア軍侵攻。ケニアで2011年9月からフランス人女性観光客誘拐。10月13日スペイン人女性NGO職員(フランスの国境なき医師団)がソマリアのアルシャバブに誘拐。10月16日ケニア軍がソマリア侵攻。19日フランス人死亡確認。23日フランスが空爆?25日ケニアで報復テロ


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2011年10月、フランス人の死体に身代金


ソマリアのアルシャバブがフランス人死体と引き換えに仏政府に身代金要求。国防相は「病気を抱えた女性を誘拐し薬も与えず敗血症で死に至らせた。さらに彼女の遺体を売りつけようとしている!軽蔑にしか値しないこういった連中はとても人間とは言えない」サルコジも「野蛮人の集団以外の何者でもない」

アルシャバブはフランス人の死体を『売る』(Kidnappers who seized a wheelchair-bound French woman, who later died in Somalia, are now trying to sell her body)ロイター

ソマリアへのケニア軍侵攻をフランスが支援(France to help supply Kenyans fighting in Somalia)AP通信。2011年10月。ソマリアのアルシャバブがフランス人や同国NGO職員を誘拐。ケニアでの報復テロも実施。以上からフランス政府は声明



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2011年末、国際援助機関が支援を停止


飢饉に苦しむ東アフリカ・ソマリアで、イスラム武装勢力シャバブが世界保健機関(WHO)やユニセフなど16の援助機関の活動を禁止すると表明。2011年11月末。シャバブは、表明とともにWHOなど複数の機関の事務所を襲撃。機材も略奪。国連や欧米系のNGOの活動を「スパイ」と見なして敵視

ソマリアの首都モガディシオで2011年12月末、「国境なき医師団」の外国人職員2人がソマリア人の元現地スタッフに撃たれ、1人が死亡。元スタッフは前日に解雇され不満を抱いていた。10月にもソマリア国境にあるケニアのダダブ難民キャンプで、スペイン人の女性スタッフ2人がソマリア側に誘拐

国連は2011年12月、潘基文(パン・ギムン)事務総長がソマリアの首都モガディシオを訪問。暫定政府のアフメド大統領らと会談するほか、反体制派のイスラム武装組織シャバブに、和平実現に向けた協力を促す。内戦が続くソマリアは1991年から無政府状態にあり、国連トップの訪問は近年なかった

外務省、ソマリアにおけるイスラム過激派勢力による国連機関等の人道支援活動妨害について(外務報道官談話)2011年12月 http://t.co/pOouLyuK アル・シャバーブが,国連機関を含む人道支援機関の活動を禁止する声明、これらの機関が有する資材を押収していることを非難


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2012年、シャバブが衰退?


飢饉が続くソマリアの支援をめぐり赤十字国際委員会(ICRC)は2012年1月、食糧輸送を停止。イスラム武装組織シャバブの支配下でも中立を掲げることで食糧配布ができていた数少ない国際機関の活動も停止に。11年12月、米や豆など24万人分の食糧がシャバブ支配の地元当局により押収された

エチオピア軍とソマリア暫定政府の部隊は、イスラム過激派組織アッシャバーブの最後の拠点の一つ(首都モガディシオから北西260キロ地点にある町バイドア)を占領。2012年2月。アッシャバーブは最近、暫定政府を支えるアフリカ連合(AU)主導の軍事作戦で後退を余儀なくされており敗北に直面


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2012年、ロンドンでのソマリア支援国際会議


国連安保理は、ロンドンのソマリア支援国際会議を控えた2012年2月、AUソマリア平和維持部隊(AMISOM)の要員を9500人から1万7331人に増加。AMISOMは現在、ウガンダとブルンディ軍で構成されているが、ケニア軍部隊を加える。AMISOMはモガディシオとその郊外で活動。

20年以上内戦が続くソマリアで急進的イスラム組織アッシャバーブを撃退できる見通しが強まり2012年2月、ロンドンでソマリア支援を協議する国際会議。55の参加国・機関は8月までにソマリアが新憲法を制定、民主的な選挙で議会と大統領を選出し、暫定政府から統一政府へ移行を目指すことで合意

ソマリアのイスラム武装組織シャバブが衰退か。2012年2月。11年8月、モガディシオから全面撤退。10月から隣国エチオピア、ケニア軍がソマリア南部の拠点を攻撃。12年2月、国連安保理は、AU(アフリカ連合)ソマリア平和維持部隊を9500人から1万7千人へ。暫定政府から統一政府へ

ソマリアのイスラム武装組織シャバブが衰退か。2012年2月。ロンドンでソマリア支援を協議する国際会議。日本の山根隆治外務副大臣は新たに4500万ドル(約36億円)の支援を表明。これで日本のソマリア支援の総額は2億2900万ドル。


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アフリカ連合ソマリア平和維持部隊


AUソマリア平和維持部隊(AMISOM、African Union Mission to Somalia)。 http://t.co/C8JKE2NI


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米国の無人戦闘機


米軍がソマリアのアルカイダ系組織シャバブの攻撃を目的に隣国エチオピア南部に軍事拠点を極秘に開設。2011年10月。エチオピア政府はこの拠点の存在を否定。軍事拠点は首都アディスアベバから南に約500キロの町にある民間空港の一部を転用。米空軍の要員が駐留して無人機リーパーを運用。

米国の無人航空機による攻撃。オバマ政権はアフガン、イラク、イエメンなど世界の6カ国で無人機による攻撃をしている。テロ容疑者を裁判を経ずに殺害するうえ民間人の巻き添えも出ていることから批判が高まる。ソマリアのシャバブ攻撃のためエチオピア、ジブチ、セーシェルにも運用拠点を設けている。