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目次:

はじめに
バイオテロ、一般論
バイオテロとして使用される可能性があるもの
生物兵器禁止条約(BWC)
ボツリヌス菌、ボツリヌス毒素
アメリカの生物兵器開発
イラクの化学兵器の保持と破棄
日本の生物兵器開発、731部隊、化学兵器禁止条約
CBRNテロ
シリアの生物・化学兵器流出問題
その他


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はじめに


社会には様々なリスクがある。地震などの自然災害だけではなく、隣国からのミサイル発射、原発を狙ったテロ、鳥インフルエンザ、バイオテロ…。どの程度の確率で起きるかが計算できないものが多い。どれをどのくらい気にするかは本人の自由だが、マスコミの報道の量に比例して心配する愚だけは避けたい

小型武器(兵士一名ないしは複数名による運搬が可能な兵器・弾薬・爆発物の総称)による1年間の死亡者数は、毎年おおよそ10万人前後。つまり広島・長崎で原爆の被害で死亡した人の数とかわらない。核兵器以外にも強力な殺傷力を持つものは、生物兵器・化学兵器・クラスター爆弾など無数に存在する。


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バイオテロ、一般論


生物兵器による人類絶滅の可能性。.▲侫螢にあるエボラ出血熱の死亡率は50〜80%。ウィルス性出血熱を起こし、鼻出血、腸からの出血、子宮からの出血等を起こし死亡する。▲ぅ鵐侫襯┘鵐兇録洋爐悗隆鏡力が高い。,涼很仁呂鮖ち、△隆鏡力を持つウィルスを合成すれば、人類は半減する?

致死率の高い感染症はあまり世界に広がらない。例えば死亡率80%の「エボラ出血熱」は、その患者が他人にうつす前に死亡してしまうから。つまり「最強の生物兵器」となりうるのは、潜伏期の間、及び発症初日までに周りの人々に感染させてしまい、その後患者本人を死亡させるような臨床経過を持つもの

「バイオテロ、鳥インフルエンザ、天然痘、炭疽、新型インフルエンザのツイート 20120123まで 8077字」 http://t.co/2hq8eJsQ 山本敏晴のブログより


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バイオテロとして使用される可能性があるもの


生物兵器の候補になるもの(カナダ治安諜報機関)。.Εルス系:ウィルス性出血熱(エボラ出血熱等、ラッサ熱、デング熱、黄熱病など)、天然痘、ベネズエラ馬脳炎、リフトバレー熱、感染性肝炎(B型、C型など)、など。▲螢吋奪船◆Εラミジア系:オウム病、発疹チフス、ロッキー山紅斑熱、など

生物兵器の候補になるもの(カナダ治安諜報機関)。細菌系:炭疽菌、ボツリヌス菌、ブドウ球菌エンテロトキシンB、病原性大腸菌(各種)、 インフルエンザ菌、ブルセラ症、ペスト(黒死病)、野兎病、コレラ、腸チフス、細菌性赤痢、ジフテリア、鼻疽 、類鼻疽、ノカルジア症、レジオネラ症、結核

生物兵器の候補になるもの(カナダ治安諜報機関)。た振檗淵ビ)系:クリプトコックス、コクシジオイデス、ヒストプラズマ、ブラストミセス、マイコトキシン(カビの毒、アフラトキシン(ピーナッツ)など)。ジ驚邨蓮Д泪薀螢等。Δ修梁勝Д灰屮蘰如▲汽ソトキシン(牡蠣)、リシン(トウゴマ)


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生物兵器禁止条約(BWC)


ジュネーブ軍縮会議(Conference on Disarmament、CD)。1959年スイスのジュネーヴに設置。以下の条約が締結された。部分的核実験禁止条約(1963年)、核拡散防止条約(1968年)、生物兵器禁止条約(1972年)、化学兵器禁止条約(1992年)、など

生物兵器禁止条約(BWC)。1966年の国連総会において化学兵器及び生物兵器を非難する決議。69年ウ・タント国連事務総長が「化学・細菌兵器とその使用の影響」と題する報告書を提出、議論が活発に。71年の国連総会で採択。72年に署名開始、75年に発効。日本は72年に署名、82年に批准

外務省、生物兵器禁止条約(BWC) http://t.co/7E2rfGlJ 概要 http://t.co/BZ0M9xlb 生物兵器禁止条約(Biological Weapons Convention:BWC、細菌兵器及び毒素兵器の開発、生産及び貯蔵の禁止並びに廃棄に関する条約

外務省、2010年生物兵器禁止条約(BWC)締約国会合(概要と評価)、12月。生物・毒素兵器の使用疑惑に際した、締約国による要請に基づく、疾病サーベイランス・検知・診断及び公衆保健システムの国内能力向上を含む支援の提供と関係機関との調整 http://t.co/DBqKlR93

外務省、生物兵器禁止条約(BWC)第7回運用検討会議準備委員会2011年4月。生物兵器の唯一の多国間の法的枠組みであるが,条約遵守の検証手段に関する規定がない。実効的な検証が極めて困難であるとの議論があり,条約遵守をいかに確保するかが課題 http://t.co/l876r5ZD

外務省、シンポジウム「生命科学の進展に伴う新たなリスクと科学者の役割」の開催、2011年8月。悪用された場合や事故発生時には,人類に災禍。デュアルユース(二重用途)性を有している。このため生物兵器禁止条約(BWC)の会議においても問題に http://t.co/1lQN5Vh

外務省、第7回生物兵器禁止条約(BWC)運用検討会議の開催、2011年12月 http://t.co/oPG4M8iw 5年に1度開催。2015年までの次期会期間の活動方針を決定。バイオ技術・生物剤が悪用・誤用される二重用途性(デュアルユース)問題に関する科学者への教育・意識向上

外務省、外務報道官会見記録(第7回生物兵器禁止条約(BWC)運用検討会議の開催,平成23年度海外安全・パスポート管理促進キャンペーン)2011年12月 http://t.co/kgN4m47b ジュネーブにおいて生物兵器禁止条約(BWC)の5年に1度の運用検討会議が開催

外務省、生物兵器禁止条約(BWC)第7回運用検討会議(概要と評価)2011年12月 http://t.co/L8xNWluZ 我が国を含む103締約国,5署名国,2未加盟国(オブザーバー)が参加。最終文書を採択。オランダ軍縮代表部大使が「野心的現実主義」の精神を掲げた。


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ボツリヌス菌、ボツリヌス毒素


厚労省は岩手県宮古市の「ハニー食品」が製造した郷土料理「あずきばっとう」(真空加熱殺菌食品、餅の代わりに平打ちのうどんをいれたぜんざい)を食べた鳥取県の60代夫婦がボツリヌス菌による食中毒を発症したと発表。2012年3月。めまいやしびれ、ろれつが回らないなどの症状で現在も意識不明

ボツリヌス菌。ボツリヌス毒素(ボツリヌストキシン)は毒性が非常に強く0.5kgで全人類を滅ぼす事が出来ると考えられていたため、生物兵器として研究開発。炭疽菌・天然痘・鳥インフルエンザを初めとする他の生物兵器同様、テロリストによる使用が懸念。致死量は吸入させた場合0.7〜0.9μg

ボツリヌス菌(Clostridium botulinum)。1896年、ベルギーの医学者が発見。botulusとは「腸詰め」のこと。19世紀のヨーロッパでソーセージやハムを食べた人の間に起こる食中毒の原因菌であったため、この命名。クロストリジウムとは(酸素を不要とする)嫌気性菌。

ボツリヌス菌。グラム陽性の桿菌。クロストリジウム属の嫌気性菌。土の中に芽胞の形で存在。瓶詰や缶詰など酸素が含まれない食品で増殖する。潜伏期間は8〜36時間。主に四肢の麻痺を引き起こす。めまいや言語障害も。重篤な場合は呼吸筋を麻痺させ、呼吸困難となり、死に至る。致死量は0.8μg

ボツリヌス症について(横浜市衛生研究所)。食中毒 を起こす細菌。通常、食後12〜36時間に症状が出現。モノが二重に見え、発音がうまくできず、呼吸に使う筋肉も麻痺するので致死性。厚労省によれば、ボツリヌス菌による食中毒は1996-99年の4年間で7件発生し26人の患者と0人の死者。

オウム真理教とボツリヌス菌。1990年、沖縄県の石垣島でオウム真理教の合宿勉強会を開催。この時、本土でボツリヌス菌を散布するテロ計画があったが製造に失敗したため断念。同年、熊本県阿蘇郡波野村に教団施設を建設する計画を立て、森林約15万平方mを買収すべく交渉(生物兵器産生のため?)


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アメリカの生物兵器開発


フォート・デトリック(Fort Detrick)とは、アメリカメリーランド州フレデリックにある、アメリカ陸軍の医学研究施設。1943年から1969年にかけて、生物兵器の開発、実験、生産。ベトナム戦争等で使用。1969年以降はアメリカ陸軍感染症医学研究所(USAMRIID)が設置。

ボツリヌス症(横浜市衛生研究所)。米国は生物兵器としての生産を第二次世界大戦中に開始。ドイツのボツリヌス毒素の使用を考えてノルマンジー上陸(1944年)前に100万人以上分のボツリヌス菌トキソイド(毒素のワクチン)を準備。生物兵器の研究開発は1969-70年のニクソン大統領が中止


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イラクの化学兵器の保持と破棄


外務省、イラクにおける大量破壊兵器問題 http://t.co/jFsK1QHo .ぅ薀鵝Εぅ薀戦争(1980-88年)でマスタードガス、神経ガスを使用。∀儡濱鐐茵1990-91年)以前に生物兵器戦計画で炭疸菌やボツリヌス毒素を保有。ミラージュF1戦闘機で生物剤散布実験を実施

UNSCOM/UNMOVIC報告による主なイラクの大量破壊兵器疑惑。査察活動(1991〜1998年、2002〜2003年)。イラクは生産されたボツリヌス毒素の合計は、19000リットルと申告しているが、UNSCOMは量が確認出来ず「少なくともその2倍を生産することも可能であった」

米国がイラク戦争(2003年)の根拠とした大量破壊兵器開発疑惑について情報を流した「カーブボール」の暗号名を持つ亡命イラク人男性がフセイン政権を倒すためにでっち上げたことを認めた。2000年に独へ亡命。「フセイン追放のチャンス」と思いトラックを使った可動式の生物兵器施設の話を捏造


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日本の生物兵器開発、731部隊、化学兵器禁止条約


731部隊。第二次世界大戦期の大日本帝国陸軍にあった研究機関の一つ。正式名称は関東軍防疫給水部本部。秘匿名称は満州第七三一部隊。ペスト・コレラ・性病などの生物兵器、びらん性・腐食性の毒ガスを用いた化学兵器の研究・開発。中国人・ロシア人捕虜で人体実験。戦後ハバロフスク裁判で上記認定

「731部隊、遺棄化学兵器問題、化学兵器禁止条約に関するツイート 20120217まで 2101字」 http://t.co/foxGwISg 山本敏晴のブログより


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CBRNテロ


CBRNテロ(シーバーン・テロ)。化学(Chemical)、生物(Biological)、放射性物質(Radiological)、核(Nuclear)を用いたテロ。使用される有害物質の特性に応じて、通常の爆弾などとは全く異なる被害・症状が現れる。ABCテロ、NBCテロの概念を拡大


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シリアの生物・化学兵器流出問題


米軍とヨルダン軍はシリアに大量に貯蔵されている化学、生物兵器の対策を検討。2012年3月。同国に貯蔵されている神経ガスやマスタードガスが「流出」する懸念。1つの計画は、アラブ連盟のPKOとして活動するヨルダン特殊部隊が、こうした武器が格納されている10の兵器庫を確保するというもの


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その他


復活の日。小松左京のSF小説。1964年刊行。1980年に映画化。生物兵器による人類滅亡を扱った作品の元祖。軍事大国が開発した新型ウィルスを、他国のスパイが持ち出したが、その飛行機が墜落。世界中に蔓延し、人類を含む脊椎動物の全てが絶滅。氷に閉ざされた南極地域観測隊だけが生き残る。