.

目次:

はじめに
民法での、親の懲戒権
児童虐待防止法で、親の懲戒権を制限?
親権停止制度、未成年後見制度、2012年4月から


・・・
・・・

はじめに


厚労省によると2010年に全国の児童相談所に寄せられた児童虐待相談件数は5万6384件。深刻な事態を招いたケースも発生。しかし「虐待する親の中には躾をしただけと虐待を認めず、児童相談所が一時保護した子どもを強引に連れて帰ろうとしたりする親もいる」として、新たな対策が求められている


・・・

民法での、親の懲戒権


児童虐待。親の「しつけ」を巡る法律。民法。第820条。「親権を行う者は、子の監護及び教育をする権利を有し、義務を負う。」第822条。「親権を行う者は、必要な範囲内で自らその子を懲戒(制裁を科すること)し、又は家庭裁判所の許可を得て、これを懲戒場に入れることができる。」

児童虐待につながる(?)親の子どもに対する「懲戒権」は、明治3(1870)年の日本初の刑法「新律綱領」にさかのぼる。綱領では、子供が父母の「教令権」に従わなかった場合、「杖(じょう)一百(いっぴゃく)」つまり木の棒による百たたきの刑を科した。明治政府は、家父長制度を重視していた。

「親が子供にしつけをして何が悪い」。わが子を虐待しながら、開き直る親たち。こうした親に強く出られない児童相談所の職員たち…。百年以上前の法律が現代の児童虐待対応をためらわせている。明治31(1898)年に施行された民法の822条に親権の一つとして規定された、親の子供への「懲戒権」

法務省は2009年、有識者会議「児童虐待防止のための親権制度研究会」で懲戒権について初めて検討。10年に公表された報告書は「懲戒権を削除すべきとの意見がある」としながら「削除が社会的にどのように受け止められるかといった点に配慮しつつ、さらに検討が深められることが期待される」と曖昧


・・・

児童虐待防止法で、親の懲戒権を制限?


児童虐待防止法(児童虐待の防止等に関する法律)。1933年、旧児童虐待防止法が制定。47年、児童福祉法の制定に伴い、旧法を廃止。2000年、深刻化する児童虐待の予防、および対応方策とするために、児童虐待防止法(現行法)が制定。2004年、改正。18歳に満たないものを児童としている

親の「躾」を巡る法律。児童虐待防止法。第14条「児童の親権を行う者は、児童のしつけに際して、その適切な行使に配慮しなければならない。2。児童の親権を行う者は、児童虐待に係る暴行罪、傷害罪その他の犯罪について、当該児童の親権を行う者であることを理由として、その責めを免れることはない


・・・

親権停止制度、未成年後見制度、2012年4月から


親権を濫用して子どもを虐待するケースが増える傾向にあることから、民法が改正され、一時的に親権を制限する親権停止制度が2012年4月から開始。現行の親権喪失制度に加え、2年間を最長として親権の行使を制限する。制度適用の請求は親族、検察官、未成年後見人のほか、子ども本人も請求できる。

虐待から子どもを守る親権停止制度。2012年4月から。(あまり実効性のなかった)従来の親権喪失制度に加えて、「2年間の親権停止」をすることも可能になった。かつ、未成年後見制度も改められ、社会福祉法人などの法人や複数の個人でも未成年後見人になることができるようになる。2012年3月

子どもを育てることは親の権利であり、義務。それは「親権」として民法で規定されている。ところが、近年、その親権を濫用し、子どもに暴力を振るったり、子どもを放置したりするといった児童虐待が増加している。子どもを守るため、民法の「未成年後見制度」「親権制限制度」を改正。2012年3月。

政府広報、「児童虐待から子どもを守るために民法の「親権制限制度」が見直されました」 http://t.co/0PNWl4o3 「未成年後見制度」も改正。2012年3月


・・・

関連ブログ

「児童虐待、高齢者虐待」 http://t.co/NyBjh6qS 「児童虐待の追加、児童福祉司、藤井東治、48時間ルール」 http://t.co/46xgS5me 「児童虐待、追加。それに対するプログラム」 http://t.co/xwrQQpWp 山本敏晴のブログより