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目次:

はじめに
ハラル(許可)と、ハラム(禁忌)
ハラルとハラムの根拠は、コーラン(クルアーン)
地震などの際、イスラム教被災者が援助された食糧を食べられない
インドネシアの、味の素事件、豚由来の酵素
イスラム教徒の人口は、多い
ハラル食品は、健康にも良いとイスラム関連団体は主張
既に取り組んでいる日本企業
日本で、ハラーム認証を与えてくれる組織
これからの日本企業に期待、中小企業の支援にハラム認証・製品開発
経済連携協定(EPA)で来日したイスラム教徒が食品で苦難
世界の、ハラム市場の規模
香港の動き


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はじめに


イスラム教徒(ムスリム)の世界人口は、10億人〜15億人。ハラル産業(イスラム教で許可された食品・医薬品・化粧品・服装など)の市場規模は、2兆ドル(200兆円)以上。ハラール食品市場だけで年間1500億ドル(15兆円)以上。まだこの市場に、日本企業はほとんど進出していない。

国際協力とイスラム教のハラル(許可)・ハラム(禁忌)食品。イスラム教徒のいる地域で地震が起こった場合、その地域へ食糧を送っても「豚由来成分が含まれていないことが確実」でない限り、敬虔なイスラム教徒達はそれを食べない可能性がある。つまり援助用の食糧は始めからハラル食品にしておくべき


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ハラル(許可)と、ハラム(禁忌)


ハラール(ハラル、Halāl)。イスラム法で許されている事項のこと。主にイスラム教徒が食べて良い食品のこと。‘攀擇啼斃獲萓分を含んではダメ。接触してもダメ。家畜は、ムスリムが喉を横に切断して屠殺せねばならない。絞殺や撲殺はダメ。病死・事故死の家畜はダメ。2斑椶侶譴牢袷瓦鉾瓦

ハラル(イスラム教の許可事項)。ムスリムにとって飲料・食料品、医薬・化粧品だけでなく消費するものは全てが対象で、さらに製造過程で使われる触媒や含有物、輸送に使う容器も。サウジアラビアやブルネイでは、アルコールや豚肉などはもちろん、ハラル認証がないものは外国人でも持ち込むことは不可

イスラム教。豚を禁忌とするのは、食品としての豚肉だけでなく、豚に由来する酵素や蛋白質まで含む。 医薬品や化粧品などにも適用範囲が及ぶこともあり、サウジアラビア、イラン、インドネシア等では法律で禁止されている。豚由来酵素は様々な化学物質の合成に幅広く使用されており、避けることは困難

日本で数少ないイスラム法(シャリア)の専門家、拓殖大学イスラーム研究所の武藤英臣客員教授によると、ハラル(イスラム教の許可事項。合法的なもの)は、「ハラール」の方がアラビア語の発音に近いと言う。逆に認められない「不法」「禁忌(タブー)」は、「ハラーム(ハラム)」としている。

NPO法人 日本ハラール協会 http://t.co/i4vS2fGt イスラム法において合法なものの事を『ハラール』といい、非合法なもののことを『ハラーム』という。ハラールの詳細 http://t.co/zghKNEgf


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ハラルとハラムの根拠は、コーラン(クルアーン)


イスラム教の聖典コーランの、許可と禁忌。第二章173。「彼があなたがたに、食べることを禁じられるものは、死肉、血、豚肉、及びアッラー以外の名でそなえられたものである。だが故意に違反せず、また法を越えず、必要に迫られた場合は、罪にはならない。アッラーは寛容にして慈悲深い方である」


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地震などの際、イスラム教被災者が援助された食糧を食べられない


スマトラ島沖地震(2004年) はM9.1で死者22万人超。インドネシアの被災者に外国から食糧が届いたがイスラム教徒が多いため豚肉が入っている(または豚肉が入っていないと確認できない)場合、食べなかった。このため『ファトワー』(イスラム法学者の見解)が出され公式に食べて良いと公布

四川大地震は、2008年に中国四川省で起きたM8の地震。死者約9万。イスラム教徒は非常事態であったにもかかわらず、イスラム教で禁忌となる「豚肉(または豚肉由来の成分を含んでいる可能性のある)救援物資の食糧」を拒否した。イスラム教徒はその地域で少数派の場合、逆に厳しく禁忌を守る傾向


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インドネシアの、味の素事件、豚由来の酵素


インドネシアの味の素で発酵菌の栄養源を作る過程で触媒として豚の酵素を使用した為に日本人技術者1人を含む東ジャワ州モジョクルトの味の素工場幹部4人が消費者を保護する法に違反し逮捕。2000年。ブタ酵素が製品に残留している可能性は無かったが豚と一緒に保管されたり触れたりした食品も禁忌


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イスラム教徒の人口は、多い


世界宗教人口(ブリタニカ国際年鑑)キリスト教33.2%(カトリック18.8、プロテスタント6.9、東方正教会3.2、英国正教会1.4)、イスラム教17.7%、ヒンドゥー教13.3%、仏教5.7%、中国民間信仰3.4%、新宗教2.6%、部族宗教1.7%、シク0.3%、ユダヤ0.3%

世界の宗教人口。地球の人間が100人いたら、35人がキリスト教信者、19人がイスラム教信者、14人がヒンドゥー教信者、6人が仏教信者。 http://t.co/4YD5raBC

世界の宗教人口。まず、81.1%が、何らかの宗教を信じている。 キリスト教 33.4%(カトリック16.7%、プロテスタント5.7%) イスラム教 22.2% ヒンズー教13.5% 仏教 5.7% ユダヤ教 0.2% http://t.co/niGeNWkX


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ハラル食品は、健康にも良いとイスラム関連団体は主張


日本ハラール協会。「ハラールに処理された食品は、ムスリムの人のみが食するものではなく、もちろん誰でも食することができます。食肉に関しては血抜きをするため、バクテリアの繁殖を防ぎ、鮮度を保ち、清潔に肉を食する事ができます。最近では一般的にオーガニック食材が日本でも大変人気。」

日本ハラール協会。「ハラールは意味として2つ。1つはイスラム法で合法。もう1つは健康的、清潔、安全、高品質、高栄養価であること。工場や施設内は2つ目もクリアする必要がある。動物達を、不衛生な方法で管理している、清掃が行き届いていない、環境が国内基準値を下回っていると許可されない」

「イスラームの教えでは、ハラール(イスラム教の許可)と一緒に、タイエブという言葉が記されている。タイエブとは清潔、健康的、環境によいという意味。つまり、ハラールであるものは宗教上合法というだけでなく、環境に優しい、体にいいものだ。今の時代にあっているのではないか」拓殖大・武藤英臣


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既に取り組んでいる日本企業


イスラム教のハラム食品(許可食品)と日本企業。日清食品はグループ中期経営計画「UNITE FOOD POWERS 2012」の中で、「海外即席めん事業・アジア地域」において、『成長市場(ハラール、BOP等)への販売体制の強化』を挙げている http://t.co/t9oz8IN8

株式会社・二宮は、中小企業総合展(JIAMEE、2011年)において、「ハラールブレッド、ハラールカレー、ミーゴレン(焼きソバ)」を展示 http://t.co/6sdhfubH ハラール食品(イスラーム教徒向食品)の輸入。日本で唯一(宗)日本ムスリム協会認定のパンの製造メーカー

株式会社 二宮 http://t.co/NiJG9sXx 1949年設立。資本金1千万円。東京都渋谷区。主にインドネシア共和国他アジア地域との輸出入事業。食品製造(日本在住外国人向けパンなど製造)、卸、小売業。日本初、ハラール(イスラム教徒向け食品)パン製造メーカーの認証を取得

協和薬品株式会社は、中小企業総合展(JIAMEE、2011年)において、「サーモン・オバリー・ペプチド」を展示。加齢による不快な状態をリセットし、美容面ではくすみの無い化粧のりの良い肌、体調面では寝つきや睡眠の質の改善など、不定愁訴の改善。ハラール(イスラム教における許可)取得

協和薬品株式会社 http://t.co/Lfw1o6p7 健康食品・サプリメントOEM(受託製造)。キャッチコピーは「くすりの富山で30年、健康食品OEMなら協和薬品」。本社:富山県。東京営業所:港区芝大門。資本金:9,980万円。ハラール(イスラム教徒向け)サプリメントも製造

佐賀県の水産加工品製造販売「吉村商店」が独自に開発した、アジのすり身を使った「アジアン餃子」が「優良ふるさと食品中央コンクール」の国産畜水産品利用部門で、農林水産大臣賞。2012年3月。イスラム教徒が食べられる「ハラールフード」の認証を取得し、広く海外にも販売できる点が評価された

佐賀県の「吉村商店」の「アジアン餃子」。通常の具に使われる豚肉のような食感にするため、魚のコラーゲンを加えた。イスラム教徒が多いマレーシアやシンガポールへの輸出を図るために、国内のハラールフードの認証機関に申請。工場でアルコールや豚肉を使っていないかなどの検査を受けて、認証を得た

常磐植物化学研究所(東京都中央区)は、北欧産ビルベリー原料『ビルベロン‐25』で、「ハラル認証」(イスラム教の許可)を取得。2012年4月。ビルベリーはツツジ科スノキ属の低木。果実(ベリー)は食用。成分「アントシアニン」は眼精疲労に効くとされる健康食品。だが医学的に効く証明はない


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日本で、ハラーム認証を与えてくれる組織


宗教法人・日本ムスリム協会 http://t.co/uO7z16rg 日本における最初のムスリム(イスラーム教徒)の団体として、1952年に設立され、1968年6月に宗教法人として認可され登録された宗教団体。東京都渋谷区代々木に本部事務所。1990年、九代会長に、ハーリド樋口美作


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これからの日本企業に期待、中小企業の支援にハラム認証・製品開発


マレーシア最大のハラル(イスラム教徒向け)見本市「第9回マレーシア国際ハラル見本市(MIHAS)」。海外から518社が参加。2012年4月。中国からの参加が最も多い。インドネシア、ヨルダン、英国、台湾と続く。日系企業は参加を表明していない。「輸出志向の企業に参加メリットがある」と

イスラム金融など、イスラム関連ビジネスのカギとなる「ハラル」への企業の関心が高まっている。アジアでも、経済成長著しいインドネシアとマレーシアを合わせると、3億人近いイスラム教徒がいるだけに、日本で開くハラル関連セミナーには、官民問わず多くの参加者が詰めかける。2011年12月。

「欧米では、今、急成長するアジアや中東のイスラム市場をにらんで、石油製品なども含め、あらゆる製品でハラル認証を取る企業が増えており、同認証への対応が遅れている日本企業は、このままでは取り残されかねない」 拓殖大学・イスラーム研究所・武藤英臣客員教授(タイエブ・ ムフタール)

「日本製品の人気はイスラム社会でも高く、インドネシア、マレーシア、さらにトルコなどからも原材料を含めてハラル認証を取得してほしいという要望が相次ぐ。商機は十分にある。インドネシアは、日本の中小企業誘致にあたって、ハラル認証を取得した企業を優先する方針」 拓殖大学・武藤英臣客員教授

全世界で15億人とされるイスラム教徒は2025年には全世界の3分の1を占める。最近では中国もハラル認証団体を自国内に設け、認証を取得した製品輸出に注力。日本政府もアジア市場への中小企業の進出支援の一環として、ハラル認証の 取得や、ハラル製品開発などでの支援について、検討を急ぐ必要


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経済連携協定(EPA)で来日したイスラム教徒が食品で苦難


経済連携協定(EPA)で看護師又は介護福祉士になるためにインドネシアから来日した人達はイスラム教徒が多い。彼女らは『豚や酒、及びその成分を少しでも含んでいるもの』は食べることができない。それらを含まない食べ物(ハラル食品)の表記が日本ではなされていないことが、彼女達の生活を圧迫

「経済連携協定(EPA)、主にインドネシアからのイスラム教徒の苦難に関するツイート 20120420まで 2160字」 http://t.co/3yGVS7VI 山本敏晴のブログより


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世界の、ハラム市場の規模


ハラール(ハラル)とは、「イスラム教徒が食べられる物」。食品市場、化粧品、医薬品などハラル産業全体で2兆1,000億ドル。ハラール食品市場だけでも年間1500億ドル。対象は、18億人のイスラム教徒だけでなく、家畜へのストレスが少ない屠殺で得られた食肉が欧米の非イスラム教徒にも人気


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香港の動き


ハラル食品はイスラム律法によって作られた食品。中国と、インドネシア、アラブ首長国連邦などのイスラム諸国の交流が増え、香港を訪れるイスラム実業家をターゲットに、ハラル食品や豚肉を使わない餃子などを出すレストランが増加。豚肉は中国で広く使われているがイスラム教では禁止。2012年4月

香港で働く外国人メイドは、以前のフィリピン人に代わり今はインドネシア人が最多。このためイスラム教徒が増加。2012年4月。香港内にはイスラム団体の認証を受けたハラル・レストラン(イスラム教の戒律に則った料理を出す店)が35軒前後あるが、ハラル認証制度の存在は、あまり知られていない