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目次:

はじめに
中国の景気後退
アップルiPadの中国の自殺工場、労働環境を巡りストとデモ、2010年〜12年
シャープも自殺工場の富士康(フォックスコン)と提携、2012年6月
日立の関連工場でもスト、2011年
チャイナ・プラス・ワン
ポスト・チャイナ
関連ブログ

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はじめに


iPhoneなど米アップル製品を生産する中国の委託先工場で頻発した労使問題(自殺の多発)を巡り米独立監査機関の公正労働協会(FLA)が2012年3月アップルに行った是正勧告。他企業にも拡散した場合「中国での工場運営が立ち行かないほどのコスト上昇になる」(日系電子機器メーカー社長)


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中国の景気後退


中国の製造業が変調。中国物流購買連合会が発表した製造業購買担当者景況指数(PMI)が49・0と、景況判断の分かれ目となる50を2009年2月以来、2年9カ月ぶりに割り込んだ。2011年12月。中国にとって最大の貿易相手先である欧州の信用不安拡大が、輸出型の製造業に影を落とした。

製造業購買担当者景況指数(Purchasing Managers' Index、PMI)。景気の先行きを示す指標。製造業の購買担当者に生産意欲をアンケートし指数化。製造業の工場がどのような生産計画を立てどのくらいの資材を必要としているかに基づく指数。PMIが50を超えると景気拡大

中国人民銀行(中央銀行)は、減速傾向が出ている景気の押し上げを狙い、政策金利を25ベーシスポイント引き下げた。2012年6月。また同時に商業銀行への金利規制を緩めて金利自由化に向け前進し、市場を驚かせた。リーマン危機以来、初。ユーロ圏債務危機が世界経済の成長を脅かすという懸念か


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アップルiPadの中国の自殺工場、労働環境を巡りストとデモ、2010年〜12年


フォックスコン(富士康)。電子機器の生産を請け負う電子機器受託生産(EMS)では世界最大の企業『鴻海精密工業』のブランド名。台湾に本社を構え、生産拠点は主に中国。デル、HP、アップル等に各種パーツを供給。iPhone、iPadを生産していることと、そこで自殺が多発したことで有名に

2010〜2011年にかけ過酷な労働条件のため中国で工員の自殺者が相次いだアップルの委託製造企業・フォックスコン。iPhoneやiPadなどの人気製品は劣悪な労働環境によって生み出されていると欧米でも指摘。フォックスコンの工員の平均的給与は2万5千円。iPhone 4は5〜6万円

米国公正労働協会が、アップル社の世界各地の組み立て請負サプライヤーの工場の労働環境 の監査。2012年2月。サプライヤーの一つがフォックスコン(富士康、鴻海精密工業股フェン有限公司)。2010年、深セン工場で複数の作業員が自殺。11年、成都工場で起こった爆発事件で4人が死亡。

アップル社が世界各地の工場の労働環境の監視を行う第三者機関の「米国公正労働協会」に対し中国企業1社を含む複数の組み立て請負サプライヤーの労働環境に対する監査を要請。この中国企業では2010年、数人の作業員が自殺。鴻海精密工業股フェン有限公司(フォックスコン、富士康)2012年2月

アップル社のサプライヤー、フォックスコンの工員の自殺数問題。自殺(未遂含む)は、2010年1月から5月までの時点で12件。フォックスコン側は、中国全土における自殺率(10万人あたり12人)よりはるかに低いと反論している。フォックスコンは中国で54万人の従業員を抱えている。

米アップルの製品製造を請け負っている中国の工場労働者が劣悪な条件で働かされていると報じられた問題で、中立機関の公正労働協会(FLA)は、アップルの依頼を受けて中国の工場に対する立ち入り検査。2012年2月。数千人の従業員から聞き取りを行い、職場環境や生活状態、賃金、労働時間など

米アップルのタブレット「iPad」の大半を生産する四川省成都市の工場の宿舎で従業員の暴動。2012年6月。既に収まったが、iPadの今後の生産に悪影響が出る恐れ。成都の暴動はiPadを受託生産している富士康科技集団(フォックスコン・テクロノジー・グループ、台湾に本社)で発生。


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シャープも自殺工場の富士康(フォックスコン)と提携、2012年6月


シャープと資本・業務提携した電子機器受託製造(EMS)世界最大手の台湾・鴻海精密工業傘下の中国・富士康(フォックスコン)成都工場の宿舎で従業員約1000人が暴動を起こし100人以上の警官隊と衝突、多数の負傷者が出て数十人が拘束。2012年6月。給与や管理に対する従業員の不満が爆発


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日立の関連工場でもスト、2011年


日立製作所の子会社、日立グローバルストレージテクノロジーズの中国広東省深セン市にある関連工場で、ストライキを続けていた従業員数百人と警官隊が衝突、数十人が負傷。2011年12月。コンピューター関連機器を生産する同工場は近く売却が予定され経営者変更後も待遇維持されることの保障を要求


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チャイナ・プラス・ワン


チャイナプラスワン(China plus one)とは、中国への投資を行いつつも平行して他の国にも投資を行うこと。中国だけに投資を集中させている現状では「チャイナリスク」(共産党独裁からくる政治・経済等の不安定性など)が高いため、インド、バングラデシュ、東南アジア諸国などへも投資

チャイナ・プラスワン。労働者の賃金からみても中国から移動する時期か。月額賃金は、北京で380ドル、上海で300ドル、大連で220ドル。ASEANでは、ジャカルタ(インドネシア)150ドル、ハノイ(ベトナム)100ドル、プノペン(カンボジア)60ドル、ヤンゴン(ミャンマー)20ドル

インドは中国の次に大きな市場として、2006年以降、日本企業の進出が目立ち、「チャイナ・プラス・ワン」の候補地として注目を集めている。しかし、カースト制度やイスラム教徒とヒンドゥー教徒の関係など、身分制度的・宗教的問題に対する理解や受け入れ態勢がないと、トラブルに見舞われ易い。

「カンボジアの現状と今後の展望」(ふくおかフィナンシャルグループ、2011年1月)チャイナ・プラス・ワンへの進出先。。横娃娃掲までGDP10%成長だったが以後はリーマンショックで低迷。∋唆箸牢儻と農業で他の東南アジアより工業化の遅れ。 http://t.co/WgAYMHm

カンボジアへの企業進出。「チャイナ・プラス・ワン」というよりは、「タイ、ベトナム・プラス・ワン」といった形態での進出検討がベター。課題としては、.ぅ鵐侫蘋鞍、電力不足解消の為の発電施設建設。電力供給が不安定な為、電気を大量に使用する企業の進出は現状では電力コスト面が割高になる

電子機器や自動車など部品メーカーのカンボジア進出。2012年5月。日系企業は中国リスクを避けるチャイナ・プラスワンとして東南アジア諸国への生産移管を進めてきたがタイやベトナムでは労働賃金が高騰。11年秋のタイの洪水を機にメーカーが部品調達先の分散化を進めミャンマー等でも同様の動き

日系企業のカンボジア進出の主因は労働者の賃金の安さ。2012年5月。日本貿易振興機構(ジェトロ)によると一般工員の月給は82ドル(6520円)と、中国の約6分の1〜3分の1、タイの3分の1。賃金ではミャンマーも月68ドル(約5400円)とさらに安く、政府も企業誘致に熱心に取り組む

ユニクロは主力商品のほとんどを中国で生産。だが人件費高騰を受けチャイナプラスワンとしてバングラデシュに注目。2008年にバングラに生産管理事務所を設立、2009年にバングラでの商品調達を開始するなど、一貫した生産体制の確立へ。2010年、社会企業も設立したが恐らく上記の流れの一貫

ユニクロのバングラ進出の背景。米証券会社ゴールドマン・サックスはBRICsに次ぐ新興経済国NEXT11の中に後発発展途上国からは唯一バングラデシュを推挙。また一方、生産拠点を中国に一極集中させる「中国リスク」(チャイナ・リスク)への危機感から東南アジア諸国へ各企業が生産拠点を移転

「三井住友銀行」と「三菱東京UFJ銀行」は、内戦が終結したあと高い経済成長を続けるカンボジアの首都プノンペンに、2012年、それぞれ駐在員事務所を設ける。カンボジアに日本の銀行が進出するのは、旧東京銀行が内戦の激化を理由に撤退して以来のことで45年ぶり。チャイナ・プラスワンの一つ

「何を求めてチャイナ・プラスワンの国に行くのかという、はっきりとした目的を持った上での、地域戦略が必要。素材供給国たるインドネシア、マレーシアと、縫製基地たるベトナム、ラオス、カンボジア」 鎌田慶昭 繊維産業シンポジウム http://t.co/0qcGK8B


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ポスト・チャイナ


人件費の安い中国への生産委託で低価格の液晶テレビ販売を伸ばしてきた船井電機が、中国一辺倒のもの作りから東南アジアでの自社生産を強化。中国は労働者の賃金水準の上昇でメリットが薄れストやデモも多発、一国に生産が偏るリスクが高い。『ポストチャイナ』として、タイ、フィリピン、インドネシア


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関連ブログ


「ミャンマーへの日本企業の進出に関するツイート 20120223まで 7250字」 http://t.co/lIjzZof5 山本敏晴のブログより

「JICAの青年海外協力隊が日本企業の社員研修を実施する理由についてのツイート 20120506まで 7828字」 http://t.co/1x1NXlJX 山本敏晴のブログより