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目次:

集団的自衛権とは?
自衛権と国際法
憲法九条
安倍元首相の発言、2010年10月
憲法記念日前後の各新聞の社説・論調、2012年5月
森本敏防衛相と野田首相、2012年6月
シリアがトルコ軍機を撃墜、NATOの対応、2012年6月
シリアからトルコへの難民、2012年4月
シリアの反政府組織の拠点がトルコ内にある件


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集団的自衛権とは?


集団的自衛権とは、「自国と密接な関係にある外国に対する武力攻撃を、自国が直接攻撃されていないにもかかわらず、実力を持って阻止する権利」。密接な関係の国とは協定や条約を締結した他国。日本とアメリカは安全保障条約を結び軍事同盟の関係。2001年の9.11テロ以来、集団的自衛権が議論に


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自衛権と国際法


自衛権は、1)国連憲章51条に、「武力攻撃が発生した場合、個別的又は集団的自衛の(各国の)「固有の権利」を発動可。ただし安全保障理事会が必要な措置をとるまでの間と記載。2)日本国憲法第九条に「戦力を保持しない」とあるが政府解釈及び最高裁は「自衛のための必要最小限度の武力行使」は可

自衛権(self-defense right)。1)個別的自衛権(right to individual self-defense、自国に対する侵害を排除する権利)と、2)集団的自衛権(right to collective defense、同盟関係の他国への侵害を排除する権利)

現在、国際法上、武力行使が容認されるのは、二つのケースのみ。仝鎚姪・集団的自衛権の行使。強制行動を認めた国連憲章第七章の発動を、国連安保理が容認した場合。


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憲法九条


日本国憲法第九条。日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。


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安倍元首相の発言、2010年10月


2010年10月、訪米中の自民党の安倍晋三・元首相は、ワシントン市内で講演し、東シナ海での中国の海洋進出の動きに関し、「実践を伴う断固としたメッセージを送らなければならない」と述べた。具体的には、1)集団的自衛権行使を禁じた憲法解釈の変更や、2)武器輸出三原則の見直しを主張した。


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憲法記念日前後の各新聞の社説・論調、2012年5月


産経新聞、2012年4月末、世論調査。「憲法改正は必要」が57・6%。憲法改正の是非を問う国民投票には「投票したい」が81・5%。自衛隊の存在は現行憲法に明記されていないが、「自衛隊の位置づけを明文化すべきだ」が71・7%。集団的自衛権について「認め、明文化すべきだ」が62・1%

読売新聞2012年5月3日社説。「安全保障に関して自民党の憲法改正草案は、9条の戦争放棄を堅持し、「自衛権の発動を妨げるものではない」との一文を加えた。自衛隊は「国防軍」として保持するとした。政府見解が禁じる集団的自衛権の行使を、可能にすることを明確にした。いずれも妥当な判断だ」

日経新聞2012年5月3日社説「最大の工事が憲法9条であるのは論をまたない。自民党案のように自衛隊を「国防軍」と呼び集団的自衛権の行使ができるようにしようというのは有力な考え方だ。だが9条問題を取りあげ国論を二分した議論をするより、まずは工事しやすい箇所から手を加えるのが現実的」

衆院憲法審査会。2012年5月末。憲法第9条「戦争の放棄、戦力及び交戦権の否認」がテーマ。自民党は改憲で集団的自衛権の行使容認を明確化し、自衛隊の憲法上の位置づけを「国防軍」と明記すべきだと主張。民主党は集団的自衛権についても自衛隊の憲法上の位置づけに関しても具体的な言及を避けた


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森本敏防衛相と野田首相、2012年6月


森本敏(さとし、1941年生)。野田第2次改造内閣で防衛大臣。防衛大学校本科卒。65年、航空自衛隊に入隊。79年、外務省に入省。2000年、拓殖大学大学院教授。メディアでは「集団的自衛権は合憲である」との立場に立って自衛隊や防衛政策について論評。親米保守だがイラク戦争には反対した

森本敏防衛相は野田佳彦首相から「野田政権の下では、集団的自衛権の(行使を禁じた)憲法解釈は変えない」と伝えられたと発言。2012年6月初旬。集団的自衛権の行使容認が森本の持論だが「閣僚の一員として日本の政治を担うわけだから野田政権の枠の中で対応していく」と首相の方針を尊重する考え

森本敏防衛相は、政府が憲法解釈で禁じる集団的自衛権の行使について、現時点では従来の政府解釈に従う意向を表明。2012年6月中旬。ただ、「日米同盟拡充の観点から、どう取り扱うのが正しいかは首相に率直に申し上げたい」とも述べ、将来的な解釈見直しに意欲を示した。


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シリアがトルコ軍機を撃墜、NATOの対応、2012年6月


シリア西部ラタキア沖の地中海上空で、トルコ軍のF4戦闘機がシリア軍の対空砲によって撃墜。2012年6月22日。シリア軍は撃墜の理由について「未確認の航空機が領空を侵犯したため」としている。シリアのアサド政権による反体制派の弾圧をめぐって、緊張している両国関係がさらに悪化する可能性

トルコ空軍機がシリア軍に撃墜された事件でトルコの大統領は「シリアの行為は見過ごせない。必要な措置は取る」。2012年6月下旬。両国とも、緊張関係の激化は避けたい姿勢。撃墜されたのは米国製のF4戦闘機。ミサイルは積んでおらず、偵察機だったが、情報収集中に撃墜された模様

トルコ空軍機がシリア軍に撃墜された事件でトルコのダウトオール外相は撃墜地点はシリア沖24キロの公海上だったと発表。2012年6月。これを受けNATO加盟国全体での協議を要請。ただ、ダウトオール外相は空軍機が撃墜の15分前にシリア領空を侵犯したことを認めたが、「意図的ではなかった」

クリントン米国務長官はシリア軍が撃墜したトルコ空軍機について「到底容認ができない行為。国際的な規範、人権、平和と安全を無視したもの」と非難。2012年6月。トルコのダウトオール外相に電話し懸念を伝え、シリアのアサド政権退陣による新政権への移行に向けてトルコと緊密な協議を進める考え

欧州連合(EU)は外相理事会で、シリア軍がトルコ空軍機を撃墜した事件について、「容認できない撃墜だ」と非難。2012年6月。事件は「徹底的、緊急に」調べる必要があるとして、シリアに対し、トルコの調査に全面的に協力するよう求めた。 理事会ではEUへの渡航禁止や資産凍結の対象を追加

トルコ軍機がシリア軍に撃墜された事件で、NATOはトルコの求めで対応を協議。2012年6月末。会合後にラスムセン事務総長は「シリアの行動は容認できない」と強く非難したが、集団的自衛権に基づく軍事介入については否定。NATO条約第5条「同盟国が攻撃を受けた場合に集団的自衛権を行使」

NATOはシリア軍がトルコ軍機を2012年6月22日に撃墜した件に関しブリュッセルのNATO本部で大使級会合。ラスムセン事務総長は撃墜したシリアについて「厳しく非難する」。だが一国が攻撃された場合にNATO加盟国全体への攻撃とみなし対応する集団的自衛権については「議論していない」

トルコのアルンチ副首相はシリアに撃墜されたトルコ空軍のパイロットを捜索していた別の救難捜索機も攻撃を受けたと発表。2012年6月末。砲弾は当たらず撃墜は免れた。「意図的な敵対行為であり国際法の枠内で取りうる限りの行動を取る」と非難したが「戦争を起こすつもりはない」と軍事報復は否定


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シリアからトルコへの難民、2012年4月


アサド政権の武力弾圧を逃れ、シリアから国境を越えてトルコ南部に押し寄せた難民が二万人余。2012年4月末。国連主導の停戦が発効し半月がたつが、政権は攻撃を続け、トルコ側への難民流入は止まらない。親類を殺害されて逃げてきた男は、難民キャンプの一つキリスで「停戦なんてどこにもない」

シリアからの難民。2012年4月末。トルコ政府が運営する難民キャンプは八つ。キリスは急ピッチで拡充。二千戸以上の仮設住宅、スーパー、病院、モスク、学校も。約九千五百人が暮らす。食事のほか、一定額の生活資金も提供。だが数百メートル先の国境地帯では戦闘。3月、流れ弾でキャンプ内に死者

国連。ヨルダン・レバノン・トルコ・イラクにいるシリア難民の為、8400万ドルが必要。だがまだ2割。2012年4月 http://t.co/ufRJrtxd Response plan to help Syrian refugees only 20 per cent funded

シリアとの調停役を務めるアナン前国連事務総長は「シリアからトルコへの難民が急増」と報告。2012年4月。トルコのニュース専門放送局「CNNチュルク」は、シリア政府軍が、国境監視所からトルコ領内へ向けて発砲する映像を放送。流れ弾がトルコ側の町キリスにある難民キャンプにも当たり、混乱

アサド政権による反体制派弾圧が続くシリアから周辺国へ脱出する人が増加。2012年4月。命からがら脱出しても安住はできない。.譽丱離鵑任魯▲汽廟権を支える勢力も多いため、避難した人々は息を潜めるように暮らす。▲肇襯海枠紳寮派の「拠点」となり、政権軍との戦闘で負傷した人であふれる

トルコ・シリア国境地帯で起きたシリア治安部隊と反体制派の銃撃戦で、シリアからトルコに逃れた難民らが死傷したことを受けて、国連の潘基文事務総長は、「シリア側からの国境を越えた今回の銃撃を強く非難する」とする声明。2012年4月。トルコのダウトオール外相から電話で報告を受けた


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シリアの反政府組織の拠点がトルコ内にある件


シリア停戦調停を巡りアサド政権と闘争を続ける離反兵団体「自由シリア軍」内部に亀裂。2012年6月初頭。トルコに拠点を置く指導部が「調停順守」を堅持するのに対しシリア国内で戦う前線部隊は「調停破棄」へ。また自由シリア軍と連携する新たな反体制勢力「シリア革命家戦線」が結成。混迷に拍車

シリア外務省は、米英仏などとトルコの大使、外交官17人を「好ましからざる人物」とし、国外退去を求めると発表。2012年6月初頭。対象国が5月下旬に、自国に駐在するシリア大使らの国外退去を求めたことへの対抗措置としている。日本も駐日シリア大使を国外退去させたが、今回は含まれなかった

シリア反体制派の中核組織、シリア国民評議会はトルコで会合を開き、新議長にシーダを選出。2012年6月。北東部出身のクルド人でスウェーデン在住。シリアでは無国籍状態に置かれていたクルド人の人権擁護活動。11年、評議会に幹部として加わった。一方、評議会は、路線などを巡る内部対立が続く

シリアのアサド政権軍の高官を含む軍人33人とその家族が、隣国トルコに越境した。2012年6月。トルコのアナトリア通信が、政府関係者の話として伝えた。背景は不明だが、反体制派への弾圧を続けるアサド政権に抗議し、離反した可能性がある。33人のうち1人は大将で2人は大佐だという