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目次:

はじめに
原子力規制委員会の設立の背景
3条委員会
独立性・透明性
初代委員長に「原子力村」の田中俊一が就任
原発再稼働をするか、40年で廃炉とするか、の判断基準を作る
その他の業務
原子力規制委員会の公式ホームページ
政府のコメント、2012年9月
内閣府の原子力安全委員会が最終会合、2012年9月
SPEEDI(緊急時迅速放射能影響予測)
原子力を「国の安全保障に資する」に対し、韓国が反発
米国の原子力規制委員会
世界の原発


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はじめに


新たに原発の安全規制を担う「原子力規制委員会」が2012年9月中旬に発足した。今後、新しい安全基準や事故が起きた場合の原子力防災指針などを作る。野田政権は、 孱横娃械闇代の原発ゼロ」を目指す一方、原発は「重要電源」として再稼働する方針。規制委は原発の安全性を確認する役割を担う


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原子力規制委員会の設立の背景


原子力規制委員会。これまで原子力行政は、経済産業省の原子力安全・保安院と内閣府の原子力安全委員会によるダブルチェック。だが福島原発事故で、うまく機能せず。このため一元化した、安全規制を担う新たな組織。また保安院が原子力を推進する経済産業省と一体となっていたことに批判が集まっていた

原子力規制委員会発足の理由。政府の事故調査・検証委員会は「原子力安全・保安院や原子力安全委員会が原発事故で十分に機能しなかった。初動対応のまずさや情報公開の不適切さで国民の強い不信を招いた」。国会の事故調査委員会も「専門性の欠如から規制当局が『事業者の虜』となり、独立性は形骸化」

原子力規制委員会設立の背景。福島原発事故は、原子力発電を推進する「資源エネルギー庁」と規制する「原子力安全・保安院」が同じ経産省の中にあり、同じ人間が省内の人事異動で往復。さらに規制対象である電力会社に天下り。このため規制機関がその機能を果たしていなかったことが原因の一つとされた

原子力規制委員会設立の背景。福島原発事により電力業界と癒着している経産省の保安院が「規制」(?)を担っていたことが批判された。この反省に基づき、環境省に新たに外局として部署を設け、原子力安全・保安院、内閣府の原子力安全委員会、文部科学省科学技術・学術政策局原子力安全課などを一元化


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3条委員会


原子力規制委員会(日本)(Nuclear Regulation Authority、NRA)。行政機関。環境省の外局。委員会の事務局として「原子力規制庁」が置かれる。同委員会は国家行政組織法3条2項に基づいて設置されるいわゆる「三条委員会」で、内閣からの独立性は高い(2条、5条)

原子力規制委員会。政府からの独立性を高めようと、いわゆる「3条委員会」で運営。委員長と委員の5人は独立した職務権限が保障され、中立公正な立場で業務に当たる。原子力規制庁の職員も原子力を推進する側と分離するため、異動で出身省庁に戻らないとする「ノーリターンルール」が適用される。

三条委員会。国家行政組織法第3条に基づいて設置される行政委員会。公正中立性や専門性が必要な問題を扱うとして、内閣からある程度独立した地位が与えられている。 複数の委員によって構成され、特定の行政権を有する合議制が取られている。


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独立性・透明性


国の原子力の安全規制を一元的に担う新たな規制組織、「原子力規制委員会」が、福島の原発事故(2011年3月)から1年半余りたってようやく発足した。2012年9月中旬。初めての会議で、「透明性を確保するために原子力規制委員会や原子力規制庁の会議は、原則すべて公開すること」が決まった。

原子力規制委員会。2011年3月の原発事故で浮き彫りとなった、(経産省や電力業界(原子力ムラ)からの)「独立性」や、(情報開示の)「透明性」の実現のほか、安全規制や防災対策の強化、それに運転再開(原発再稼働)の判断基準の見直しなど、多岐にわたる業務に取り組んでいく。12年9月発足


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初代委員長に「原子力村」の田中俊一が就任


原子力規制委員会の初代委員長に田中俊一が就任。2012年9月。「課題は山積し、国民の期待は多種多様。虚心坦懐に受け止め、地に落ちた原子力安全行政を立て直さなければならない」。原発を推進してきた専門家でありながら福島県出身。福島第1原発事故を防げなかったことを陳謝。その後も除染活動

田中俊一(1945年生)。工学博士(放射線物理)。初代原子力規制委員会委員長。福島市で生。東北大学工学部原子核工学科卒、日本原子力研究開発機構(現JAEA)へ。07年〜09年に原子力委員会の委員。12年、高度情報科学技術研究機構顧問。原発推進派で「原子力ムラ」の一人だという批判も

原子力規制委員会は原発再稼働に向けた新たな安全基準策定などの業務を開始。2012年9月。田中俊一委員長は再稼働に向けた安全基準について「既に10月が近い。早く見直したいが、難しい」と語り、電力逼迫が予想される北海道電力泊原子力発電所など、12年冬の再稼働は不可能との見通しを示した

原子力規制委員会が原子力規制庁で初会合。2012年9月。田中俊一委員長は、原発の再稼働について「ストレステスト(耐性評価)の前に、防災などの基準を作ることが大前提。ただ年内の基準策定は難しいかもしれない。ストレステストは一つの政治的な方策で、とらわれることはない」と慎重な姿勢

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原発再稼働をするか、40年で廃炉とするか、の判断基準を作る


民主、自民、公明3党は、新たな原子力規制組織の設置関連法案をめぐる実務者協議で、原発の運転期間を原則40年とする政府案の規定について、専門家で構成する原子力規制委員会が発足後に改めて判断することで合意。2012年6月。既に緊急時の首相指示権を制限するなど主要な論点の修正で大筋合意

民主党のエネルギー・環境調査会(会長・前原誠司政調会長)の素案は、「原発ゼロ社会を目ざして」と題し、原発ゼロを実現する前提でまとめた。2012年9月。 孱苅闇廃炉」の規定を厳しく適用、停止中の原発は原子力規制委員会の安全確認を得たものだけ再稼働、新増設をしない、という3原則

原子力規制委員会。2012年9月に発足。全国の停止中の原発48基を巡り、政府が公表した「新たなエネルギー政策」では、「原子力規制委員会が安全性を確認した原発は運転を再開する」としていて、今後、規制委員会が運転再開の判断基準を見直していくことになっている。


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その他の業務


原子力規制委員会。安全規制の強化では、地震や津波、過酷事故などに対する新たな知識や技術を取り入れた安全基準を設けるほか、新たな知識や技術をすでにある原発に対しても適合させることを義務づける「バックフィット」と呼ばれる制度を導入。原発の運転を開始から40年に厳格に制限するルールも

原子力規制委員会。原発の直下を走る「破砕帯」(断層運動により地層が粉々に砕かれた部分が一定の幅を持ち一定の方向に延びているもの)を巡り福井県にある敦賀原発や石川県にある志賀原発など6か所に対し調査を行うよう国から指示が出されており規制委員会も自ら現地調査を行うなどして検証していく


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原子力規制委員会の公式ホームページ


環境省、原子力規制委員会 http://t.co/CfApbAUg 仝胸厠呂竜制 原子力防災 E貪妬‥膰業 ぅ皀縫織螢鵐亜´タ恵緇霾鵝´ζ芦菁杰 С特呂慮胸厠六楡濔霾鵝´┻豼反ヅの情報

環境省、原子力規制委員会、東電福島原発(東京電力福島第一原子力発電所事故の対応(原子力災害対策本部)) http://t.co/Tt1NRflE 仝胸厠枠鏈匱垰抉隋雰从兒唆半淵汽ぅ函法中長期ロードマップ(経済産業省サイト)。G兒濮蔀屬妨けた取組(経済産業省サイト)

環境省、原子力規制委員会、原子力の規制 http://t.co/cUGRO4RC ‖竸粍汰汗に関する原子力規制委員会の取組、⊆騨儻胸厦А文胸厠枠電所)設計・建設段階、運転段階、廃止措置段階。8Φ羈発段階炉(もんじゅ、ふげん)。せ邯蓋Φ耋Аデ儡事業。再処理事業。など


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政府のコメント、2012年9月


藤村修官房長官は、現在建設中の原発について、「原子炉の設置許可と工事計画の認可が行われている。今回のエネルギー戦略の決定で(それらの許可を)取り消すとかいうものでない。今後、原子力規制委員会が独立した立場から、その後のこと、安全性の確認などを行っていくことになる」。2012年9月

藤村修官房長官は建設中のJパワーの大間原子力発電所(青森県)と中国電力の島根原発3号機(松江市)について「設置許可を取り消すということではない」と明言。政府は「2030年代に原発稼働ゼロ」をめざす新たなエネルギー環境戦略を決めたが2基の原発については建設継続を容認。2012年9月

枝野幸男経済産業相は建設中の原発について「(原発新設を行わないとした政府の『革新的エネルギー・環境戦略』の)原則の外側にある」と述べ、完成後に原子力規制委員会が安全性を確認すれば稼働を容認する。一方、計画段階の原発に対しては、今後申請があっても着工を許可しない意向。2012年9月


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内閣府の原子力安全委員会が最終会合、2012年9月


「内閣府原子力安全委員会」は、最後の会合を開催。2012年9月。東京電力福島第一原発の事故について「未然に防止することができず、真摯に反省しなければならない」とする報告書をまとめた。安全委は「経済産業省原子力安全・保安院」と共に廃止され、同月発足の「原子力規制委員会」に統合される


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SPEEDI(緊急時迅速放射能影響予測)


日米の退避勧告範囲の違い。2011年3月15日、50マイル(80キロ)先での推定被曝線量を計算したが、16日に計算をし直した結果、依然として高いレベルだった。科学者連合のライマン博士は「このままだと50マイルが安全な距離ではないと米原子力規制委員会(NRC)は判断したのだろう」

放射性物質の広がりを気象条件などを加味してリアルタイム予測できる緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI)。財団法人原子力安全技術センターが持っており2011年3月18日に同センター会長が、「計算を進めている」と話した。政府の求めに応じて通知。国民には公開しない

原子力安全委員会はSPEEDI(スピーディ、緊急時迅速放射能影響予測)で放射性ヨウ素の放出率を推定。2011年3月24日までの放出量は3万〜11万テラベクレル。国際原子力事象評価尺度(INES)は数万テラベクレル以上をレベル7と定義。チェルノブイリは180万テラベクレル

原子力安全委員会は2011年4月25日、緊急時迅速放射能影響予測システム(SPEEDI)を用いて、福島第一原発事故による放射性物質の1時間ごとの拡散予測を今後、公表すると発表した。予測のマップなどは毎日昼ごろ、ホームページに更新していく。事故後2回しか公表していなかった。


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原子力を「国の安全保障に資する」に対し、韓国が反発


原子力規制委員会設置法の付則で「原子力の憲法」ともいわれる原子力基本法の基本方針が変更され、『我が国の安全保障に資することを目的』という文言が追加。将来の核武装が示唆される内容となった。2012年6月。この法案は衆院を通過するまで国会のサイトに掲載されず国民の目に触れない形で変更

「日本が原子力関連の法律に「安全保障の目的」を追加し核の軍事的利用のための道を開いた。野党・自民党が主導し与党・民主党と野党・公明党が同意する形で原子力規制委員会設置法案が国会を通過。付則で原子力基本法を改正し原子力の利用が「国の安全保障に資する」を追加」朝鮮日報、2012年6月

「日本の核武装、原子力基本法が改正され「我が国の安全保障に資する」に関するツイート 20120623まで 3284字」 http://t.co/n6v90Ik9 山本敏晴のブログより


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米国の原子力規制委員会


アメリカの原子力規制委員会はテネシー州にある福島第一原発と同型の原発の冷却装置に不具合が見つかったと発表。ブラウンズフェリー原発では2010年10月に冷却水を入れるバルブが開かなくなるトラブル。緊急時に起きていれば炉心にダメージを与える可能性があったとして重大な安全上の問題と認定

福島第1原発4号機のプールが蒸発し使用済み核燃料が露出、燃料を覆うジルコニウムが溶け、水素が発生、火災に。火災が起きるとジルコニウムが破損し、燃料自体から放射性物質のセシウム等が放出。この現象を米原子力規制委員会(NRC)は『ジルコニウム・ファイア』として警告。2011年3月中旬

文部科学省が委託した原子力安全技術センターがSPEEDI(緊急時迅速放射能影響予測)で日本全域を250メートル四方に区切り1時間ごとに測定。これによる放射性物質が降る範囲の予測が公開されていない。米原子力規制委員会(NRC)は「これを参考に半径80キロ以内の米国人に避難勧告」した

福島第一原発事故に伴い米政府が原発から半径80キロ圏内に住む米国人に避難勧告を出した根拠は、放射線量などの実測データに基づくものではなく、仮想の事故シナリオによるものだった。米原子力規制委員会(NRC)が発表。2号機の核燃料が100%損傷した場合を想定。実際は3分の1程度が損傷。

ウィキリークスが公表した米外交公電。2011年4月。米原子力規制委員会(NRC)の幹部らが自国の原子炉売り込み。2007年2月ベトナムを訪れたNRCのメリフィールド委員は(米国の)ゼネラル・エレクトリック(GE)やウェスチングハウス(WH)を推奨。08年、南アフリカでもWHを推奨

米原子力規制委員会(NRC)は2011年5月、福島第一原発の事故を受け、全米の原発を対象にした緊急検査。福島原発で起きたような全電源喪失への備えでは、3原発で不備。津波・洪水対策で2原発、テロ対策で9原発に不備。全て作業員の訓練上の問題。全米には65の原発で104基の原子炉がある

米原子力規制委員会(NRC)のボーチャード事務局長は2011年5月26日福島第一原発の炉心溶融について「震災が発生した数日後には確信。当時観測されていた高いレベルの放射線は深刻な燃料損傷が起きない限りあり得ないため。それが50マイル(80キロ)圏内の米国人に避難勧告を出した理由」

米原子力規制委員会(NRC)は2011年6月8日ネブラスカ州にあるフォートカルフーン原発の配電室で自動消火装置が作動し、核燃料プールの冷却が一時できなくなった、と発表。その後冷却機能が復活し、事なきを得た。NRCが定める原発の非常事態の深刻さの尺度(4段階)の下から2番目「注意」

米東海岸で大きな地震が発生。2011年8月。震源地はバージニア州ミネラル。マグニチュードは5.9。米原子力規制委員会によると、バージニア州ノース・アナ原子力発電所で、原子炉2基が運転を停止。外部電源が絶たれたものの、ディーゼル発電機は作動している。大きな被害は報告されていない模様

米東海岸を襲った大型ハリケーン「アイリーン」の影響で、メリーランド州のカルバート・クリフス原発1号機が、2011年8月、緊急停止した。米東部では同月の地震で別の原発2基が緊急停止するトラブルがあったばかりで、米原子力規制委員会(NRC)は「フクシマとは違う」と不安を抑えるのに躍起

米原子力規制委員会(NRC)は2011年12月、東芝傘下の米ウェスチングハウスが開発した改良型加圧水型炉AP1000を米国内で使用できる原子炉として認定。これでAP1000の採用が決まっている米国内2カ所4基の原発の建設・運転の申請が年明けにも認可。米国で原発認可は1978年以来

来日中の米原子力規制委員会(NRC)のヤツコ委員長が2011年12月、東京電力福島第一原発で事故収束の工程表のステップ2を達成したことについて「原子炉は安定した状態であり、安心している。災害時に備えた多重の防護策が導入されていた。原発の敷地外に影響を与える状態ではない」と評価した

米カリフォルニア州南部にあるサンオノフレ原子力発電所で、2012年1月、蒸気発生器の配管が破損して放射性物質を含んだ水が漏れ、稼働が停止した問題で、米原子力規制委員会(NRC)のヤツコ委員長は、2012年4月、破損の原因を解明し効果的な対策が提示されるまで再稼働を認めないとの考え

米原子力規制委員会(NRC)は2012年2月ジョージア州のボーグル原発3、4号機の建設・運転を認可。米国内では1979年のスリーマイル島での事故以降は原発の新規建設がなく34年ぶり。福島原発事故以来、欧州で原発凍結の動きが出ているが米国は原子力を主要エネルギー源として維持する方針

米原子力規制委員会(NRC)は、南部サウスカロライナ州サマー原発の2基の増設申請を賛成多数で認可。2012年3月。2基はいずれも110万キロワット級で、東芝傘下の米ウェスチングハウスが開発した新型炉「AP1000」。電力会社では2017年と18年の運転開始を目指している

米原子力規制委員会(NRC)のヤツコ委員長は、不具合で停止中のカリフォルニア州南部のサンオノフレ原発を視察。三菱重工業製の蒸気発生器の配管が破損し水漏れが起きた問題について、「非常に珍しい現象で、深刻な問題だ。原因を究明し、安全が確保されるまで再稼働はしない」。2012年4月

米原子力規制委員会(NRC)のヤツコ委員長が辞意。2012年5月。11年秋、他の4人の委員がヤツコ氏の運営手法を批判。ヤツコは原発の安全に対して厳しい姿勢で知られ、12年2月、NRCが原発建設を認可した際「福島原発事故の教訓がまだ規制に十分反映されていない」として、ただ1人反対票

米原子力規制委員会は2011年5月、改良型加圧水型炉AP1000に技術的問題が見つかったとして東芝傘下の米ウェスチングハウスに説明を要求。AP1000は電源喪失時でも原子炉建屋の上部のタンクにためた水で炉心冷却ができる安全設計が特徴。中国で建設が始まっており米ジョージア州でも予定


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世界の原発


世界の原子力発電所保有数。2011年3月現在。.▲瓮螢104、▲侫薀鵐坑毅検↓F本54、ぅ蹈轡■械押↓ゴ攅顳横院↓Εぅ鵐稗横亜↓Дぅリス19、┘ナダ18、ドイツ17、ウクライナ15、中国13、スウェーデン10、スペイン8、ベルギー7、台湾6

世界の原子力発電所。仝什澤設中の数が多い国は、中国が27、ロシアが10。⊂来の建設予定数は、インド58、中国57、アメリカ32、ロシア24、日本11(2011年3月初頭)。