山本 :私も、今回の講座をするにあたり、調べましたけど、
    結構驚いたのが、
    直接的医療援助をやっている団体が、
    探しても探しても、見つからないって事ですね。

    要するに、本当の緊急援助をやっている、
    災害の赤十字と、
    紛争の国境なき医師団と、
    それらから分裂してできた世界の医療団を除いては、
    いわゆる、平時、
    戦争や災害後では無い、平時、平穏のときに、
    医療をやっている団体ってのは、ほとんど無いと、
    あってもすぐに止めてしまっていると、いう事ですね。

    たった1つやっている団体が、J団体っていう団体で、
    Nさんという人がやっている団体でした。
    そこが、途上国で直接的医療をやりたいという、
    医師・看護師・医学生・看護学生のために、
    その場所を提供している、ということがわかりました。
    よくもわるくも、現地側(途上国側)のニーズではなく、
    ボランティアをしたいほうのニーズに、寄っている印象は、
    いなめませんが、とりあえず、そこには目をつぶると、
    ある意味で、必要な団体なのかな、と思いました。

    J団体の詳細な活動内容については、
    ホームページをみて下さい。
    私も、そのサイトを見ただけですから。

    取り敢えず、
    日本側で、途上国で医療をやりたいという人のニーズに合わせて、
    そういう事をやろうとしている人が居るって事は、
    ま、良い事じゃないかと思いますね。

    ・・・あと、思ったのは、多分、1番良いのは、
    次のような段階的な
    (国際医療協力の)教育の場を作ることだと思います。

    例えば、私が、カンボジアならカンボジアで、
    皆が興味を持ちそうな国のどこかで、取り敢えず医療が出来る、
    直接的な医療ができる場所を作ってあげる。

    すると、それをやりたい人が集まるから、
    そこで直接的医療を、しばらくやらせてあげて、
    昼間、患者さんを診療したら、
    夜には私がこうやって講義をしてあげて、
    最低でも1週間くらいは居てもらって、
    毎日2時間以上、7回に分けて講義する、と。

    この講座で話してきた、その、
    プライマリーヘルスケアとか、
    開発援助の政策とか、
    国連のガイドラインとか、
    直接的医療以外の(保健や公衆衛生の)側面とか、
    全部総合して解説する、ということが、必要だと思いました。

    そして、なぜ、それらが重要なのか。
    なぜ、直接的医療よりも、そっちのほうが、
    途上国側ではニーズがあるのか、ということを、
    興味をもってもらうように話す、という手法自体が大事だと
    思いました。

    直接的医療を皆やりたがるんだけども、
    実際、平時の場合は、あんまり必要が無い事が、
    正直なところ多いので、
    (国際協力を続けている人の)ほどんどが、
    保健と呼ばれる、もっと幅広い仕事に移っていくことが多い、
    ということを、知って欲しいと思いました。

    ま、一つは、現地の保健医療スタッフの育成をして、
    よりわかりやすくいえば、
    途上国の田舎の、小さな診療所で、
    看護師もどきのナース(?)が、
    1.現地で多いマラリアや下痢の診療ができて、
    2、妊産婦の健診、予防接種、出産介助、非常時の転送ができて、
    3.子どもが生まれたら、健診、予防接種、発育チェックをして、
    4.普段から、村の人々に感染症の予防教育などの健康教育をして、
    5.水と衛生、と呼ばれる、安全な水の確保に心がける。
    
    それらができる、ゼネラル・ドクターならぬ、
    ゼネラル・ナースを育成していく。
    こうした活動が、途上国側の人々にとっては、
    一番ニーズがあり、
    「健康な人生を送ること」に貢献するのかな、
    と思いました。

    ちなみに、そのためには、
    そのための研修施設が必要で、そのための教師が必要で、
    そのための教師の教師も必要で、もちろん、予算が必要。
    当然、途上国側の地方自治体の保健担当官との連携も必要。

    と、いうようなことも、まず一つ、あります。

    さて、話しを、最初の最初にもどしますが、
    あなたは、もし、(国際協力を)続けるんだったら、
    直接医療をやりたいって言っていましたが、
    どう思いますか?

    もちろん、それも、ありです。

    もし、どうしても直接的医療を続けたいんだったら、
    私の友達にも、数人、居るように、
    国境なき医師団などの(直接的医療をする)NGOに、
    半年毎にずっと続けて行って、
    もしくは、半年、日本で仕事したら、
    半年、国境なき医師団に行くってのを、
    繰り返していく方法もあります。

    ただ、とにかく驚いたのは1つ。

    平時に、直接医療をやっている団体は、
    少なくても目立つのは、1個だけ、
    J団体、Nさんだけだったと、いう事です。

    大手のAMDAとかは、現在は、もうやってないと。

さおり:そうですね。
    私は、個人的にはJ団体は反対派なので。

山本 :何か、悪い評判は聞いた事がありますか。

さおり:いや、Gを始める時、ぱっと見、
    やっている事が一緒なんですよね。

    看護だけの事業を見た時に。

山本 :そうだよね。

    あなたの話を聞いただけでは、
    やってる事は同じだと思ったよ。

さおり:似ているので、
    こっちは大手に噛み付くわけにもいかないしってところで、
    J団体の事を色々調べて、私の個人的な感想は、
    やっぱりJ団体は、
    日本でやりたい人が主役みたいな感じで、
    広報をしているんですよね。

山本 :そう(ホームページに)書いてあったよ、はっきり。

さおり:でも、やっぱ、J団体に行くとか、
    Gもそうですけど、第一歩を踏み出す人って、
    国際協力って何だって、
    自分達は何をしたいんだってところを考えるってのが、
    私は結構大切じゃないかなって思うところがあります。

    やっぱり現地が必要としている援助をするってのじゃなくて、
    自分達(日本のボランティア)が
    (途上国に診療に)行きたいから行くってところが、
    メインになっているのは、
    私はちょっと賛成出来ないなと、思いました。

    本当にそこの診療所が、今必要なのかとか、
    その診療所に看護師を送り続けている事で、
    その土地の医療がどれだけ向上したかっていうところは、
    私もがっつりは見てないですけど、
    ちょっとホームページとか報告書を見るだけでは、
    なかなかそれが伝わってこないので、
    本当にミャンマーとか、カンボジアの土地にとって、
    J団体が持っている診療所っていうのは、
    どれだけ意味があるんだろうっていうところは、
    私はちょっと疑問を持っています。

山本 :そうですね。
 
    結局、気になったのは、
    その、J団体のキャッチコピーで、
    1日でもボランティアさせてあげます、
    直接的医療をさせてあげます、
    って書いてあるんですけれども、
    その、1日だけ来た(外国人の)医者や看護師が、
    診療の真似事をして、帰っていくのが、
    現地の人(患者さんたち)どころか、
    その現地で働いている、現地側の医療スタッフにとって、
    邪魔以外の何者でも無いんじゃないかなと、
    いうふうに、個人的には思います。

    日本人のボランティアスタッフの自己満足を、
    満たしてやるためにやってるのかって話になりますよね、
    普通に考えると。

    ・・・いや、まぁ勉強になりました。

    ありがとうございました。

さおり:ありがとうございました。

山本 :以上です。



(次回に続く)

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