国連とか、ユニセフとか、ジャイカとか、
そうした団体の名前を聞いたことはありますか?
これらの組織で働いている人たちは
(給料をもらわない)ボランティアではなく、
生活に必要な給料を十分もらって働いています。

私たち日本人は(貧しい国の人たちからみると)
ずいぶん豊かな暮らしをしていますが、
そうした「安全な生活」は、
警察官や消防士、医師や看護師などによって、守られています。

そうした人たちと同じように、
世界中の全ての人々に対して「安全な生活」を提供できるように、
がんばって働いている人たちがいます。
こうした人々を「国際協力師」といいます。

彼ら彼女らが働く場所は大きく分けて三つで、
それらは、国連・政府・民間です。

まずは、国連の説明をします。
約40ぐらいの組織からできていて、
ユニセフ(国連児童基金)、WFP(世界食糧計画),
WHO(世界保健機関)などが、これに含まれます。
日本などの各国の政府が、その運営のためにお金を出していて、
そこで働いている人(国連職員)の給与も、そうしたお金から出ています。
貧しい国などで、子どもを病気から救う仕事、
学校にいけるようにする仕事、
女性が差別されないようにする仕事、
食べ物がない人に食料を届ける仕事、
などを世界中でおこなっています。

次は、各国の政府による援助の話をします。
日本政府の場合は、国際協力機構(ジャイカ)という団体が、
その仕事を担当しています。
こちらは、カンボジアなどの特定の貧しい国に対して、
教育・医療などの支援だけでなく、道路などの交通機関を作る、
発電設備を作る、上下水道を作るなどの、
「国家を形づくる大きな建築物」を造ることも行われます。
それらによって、貧しい国が経済的に豊かな国になっていくことを支援します。
このような仕事をする人は、日本国内のために働く警察官などと同じように
「国家公務員」と同等の給料をもらっています。

3番目が、国連でも政府でもない、民間の人々による活動です。
民間の人々からなる組織を、NGO(エヌジーオー、非政府組織)といいます。
各国の政府とは関係なく、自分たちがやるべき活動を
自分たちで決めて行動していく団体です。
数は、いっぱいあり、
日本だけで百万以上の組織があると言われています。
一方で、国連や政府と比べますと、
安定的に予算(お金)を入手する方法がないため、
募金などに頼ることになり、この結果スタッフの給与も低いです。

以上のため、もしも一生、ずっと世界のために働きたい人は、
基本的に、国連系か政府系に就職することをお勧めいたします。
ですが、そうした職場の数は限られているため、
希望者が多い場合、就職できません。
このため、上記のようなNGOで経験をつんだり、
なんらかの専門性(技術や知識)をもったり、
あるいは国際協力専門家の要請システムに参加することなどが
必要になります。

日本政府のジャイカは、将来、国際協力にたずさわる専門家を
育成するためなどとして、
「青年海外協力隊」という制度を持っています。
これは、20歳以上の人に、2年程度、途上国で、
国際協力活動にたずさわる機会を与える、というものです。
仕事内容は「お手伝い」程度ですが、
生活に困らないだけの給与が政府から支給されますので、
初心者には大変ありがたい制度です。

ですので、国際協力に興味のある人は、ぜひ、
この青年海外協力隊も一つの候補として考えてみて下さい。
2年間「自分と違う国の風にあたる」という経験を持つと、
人生が、がらっと変わるぐらいの大きな契機(きっかけ)
となることがあります。
そこで経験したことを元に、自分はやっぱりこういうことをやりたい
という夢を持てたり、それを実現するためには、
こういう専門性が自分には足りなかった、と自覚したり、
その専門性を身に着けるために、
どこそこの大学や大学院で勉強しなおそうと思ったり、
するようになるかもしれません。

国連やジャイカなどで働く国際協力師になるための、
典型的なコースを紹介しますと、
中学生のころから、将来を見据えて特に英語を勉強。
また世界中のニュースに目を光らせる。
18歳で大学に入ったら夏休みなどを利用して、
「スタディーツアー」と呼ばれる
途上国で活動しているNGOの活動見学ツアーに参加。
22歳で大学を卒業し青年海外協力隊に行き、
24歳で帰国後、自分に必要な専門性を身につけるため大学院へ。
26歳ごろ、国連の各組織、ジャイカ、有名NGOなどへの
就職を目指す、ということになります。

さあ、国際協力師を目指してみませんか?
もしも、まだ将来やりたいことが、見つかっていない場合、
こうした仕事にかかわる可能性も視野に入れながら、
まわりにある情報(日々のニュースなど)に
目を光らせながら生活していって下さい。
そうすれば、いつか、きっと。