山本: あの、(話を戻しますが)
   さっきの、ソーラーシステムが作るエネルギーよりも、
   ソーラーシステムを作るために使われるエネルギーの方が多い、
   という根拠となる、論文とかは・・・

M教授:それはね、それは今すぐにちょっと出てこないけれど、
   T教授さんがいろんなことを書いていますよ。

山本:ああ、地球温暖化の否定で有名な、あの、T教授ですね?

M教授:うん。
   要するに、それはね、さっき言った
   資本主義の原理の問題とリンクして、
   それで例えば、日本でもそのことをやろうとしてね、
   太陽電池の普及を、やったでしょ?

山本:はい。

M教授:それで、一生懸命やったけど、結局政府が、
   その、(太陽電池の設置の)補助金を出さないと
   ペイしない(赤字になる)というので、
   (個人が家を建てた時に)一軒当たり(太陽電池を)設置したら、
   100万くれるとかいうようにして、
   それで(政府と太陽電池の製造)会社がくっついてやる。
   だけど(補助金を政府が、いつまでもは出せないということで)、
   日本は、もうこれやれないと言って、ギブアップしたんですよ。

山本:ああ、なるほど。

補足:
M教授は、微妙に話題をさしかえて回答をしていないが、要するに、
太陽電池が作り出すエネルギーと、太陽電池を作るためのエネルギーの
どちらが多いか、という点についての原典となる論文は不明。
だがT教授が書籍として出版し、いろいろ書いている、とのこと。
だが、
太陽電池の設置費用が、個人の住宅で約200万円なのだが、
それが生み出す電力を、買ってくれる電力会社に売っても
100万円の収入にしかならないので、赤字になる。
このため、政府が100万円の補助金をださなければならず、
当初やっていたのだが、それが続かず、政府は断念した。
だから、太陽電池の普及は、いずれにしろ失敗だ、
とM教授は言いたいのだと思う。

M教授:だけど、こういう問題になってきたやん。

山本:ええ。
   
M教授:で、そうして今度は、同じように政府は保証金プラス、
   (太陽電池普及にかかる費用を)電力会社に押し付けようとしている。

山本:はい。

M教授:余った電気をどうのこうのと
   (家庭で余った電気を電力会社が買うシステムを作るなど)。
   そういうふうにして、今、一生懸命
   (家庭で家の屋根に設置する太陽電池などを)売り込んでるんだけど、
   売り込んでいるセールスの人に聞いたって、元は取れないと。
   で、元が取れるという計算は、
   これからものすごいインフレになると。
   どんどんどんどん、インフレになるから、
   だから、30年40年先にどうなっているかという、
   採算が合うかどうかは、
   インフレの増加率が、ほとんど決めることなんですよ。

補足:
上記は、誤解を生むので、説明する。
電気料金が、今後、高騰していく可能性は高い。
その増加率が、日常生活品(食糧など)のインフレ率よりも、高かった場合、
太陽電池を各家庭が設置し、それを電力会社に売り込む事業は、
(一般家庭でも)採算がとれるようになる、可能性がある、ということ。
もし、逆に、日常生活品(バターなどの乳製品など)の物価高騰の方が高く、
電気料金の値上げ(インフレ)がそうでもなかった場合、
太陽電池の設置はものすごい赤字になる。

山本:なるほど。
   石油とかの資源(火力発電の原料)が少なくなっちゃうから、
   当然、(電気料金の)値段が上がるはずだと。

M教授:上がると。
   それから、あらゆるものがすべてインフレになるでしょ?

山本:まあ、資本主義なので、そうですね。

M教授:資本主義の宿命は、上限が無いインフレだから。
   だから、そこの部分をどう加味するかによって、
   数字の上ではなんとでもなる。
   だから、「原理」で考えるしかないの、こういうものはね。

山本:はい。

M教授:だから、非常に大きな長い時間と、
   長い大きな空間の中で今を考えるということが、一番重要だね。

   そうすると、例えばわれわれは、
   人間だけかわいそうだと思うでしょ?

山本:はい。

補足:
実は、山本は、そう思っていない。
というか、そう思わない考え方も、あると思っている。
要するに、
「自分が、大切だ(かわいそうだ)と思う範囲をどこまでにするか?」
によって、ものごとの善悪や、価値観は、大きく変わる。
「大切だと思う範囲」は、例えば以下のように分類できる。
1.自分だけ。
2.自分の家族(または恋人)まで。
3.自分が会ったことがある人、友達・知人などまで。
4.同じ地域(市町村・都道府県など)に住む人。
5.同じ国(日本)に住む人。
6.同じ人間。
7.同じ生物(同じ命を持つもの)。
8.同じ物質(同じ世界に存在するもの全て)。
例えば、M教授は、第7の「大切な範囲」である、
「同じ生物」であれば、等しい価値の「命」であるはずだ、
という価値観をもって、論理を展開していると考えられる。
このため、他の動物や、家畜・ペットの話が多い。
その上で、人間だけ暴走して、資源を独り占めしている、
だから、「人間が悪い」
(または、現在の人間の経済活動の方向性は悪い)
と考えていると感じられる。
   
M教授:人間だけ、かわいそうだと思って、
   その、ヒューマニズムな概念を生み出して、
   そうして、アフリカ(とか)いろんなところで・・・
   ね(、人道主義的な援助活動をして)。

補足:
ヒューマニズムという言葉には、いろいろな使われ方がある。
肯定的に、迫害された状況にある人を助けようとする人間の性質、
を指す場合もあるが、
否定的に、人間だけが最高で、人間性がこの世の真理を生み出す、
というような人間中心主義を指す場合もある。
M教授が使っているのは、前者の意と思われる。

M教授:それで、アグネスちゃんが出てきて、
   それで、インドに行って、もう大変だと。

補足:
アグネス・チャン。1955年生まれ。香港の歌手。
初代日本ユニセフ協会大使となりインドなど十数カ国を訪問した。
2011年の東日本大震災の際に、
日本ユニセフ協会に募金をよびかけたりしたが、
そのお金を、アフリカの難民にも使うべきだなとど主張したことから
ネット上で物議をかもしだした。

M教授:それで、例えば彼女が私財を投じて
   例えば、30人を助けたとするじゃないですか。
   30年後、(助けた人が、たくさんの子供を生むから)
   300人の新たな難民が生まれるじゃない?
   で、新たな難民の悲劇は、
   アグネスが「そんなの私は知らない」と。
   責任なんか取りようがないわけですよ。

   だから、目の前の人間(を助ける)というヒューマニズムが、
   さらに、その、30年、数十年後に、
   100倍の大きな悲劇の原因になるということを知らないわけ。

   あるいは、そのことを知った上で、
   そういうお涙頂戴的なことをやると、
   女優としての仕事が増えるとかね。

   要するに、そういうふうな、
   したたから計算をしているかは、そこは知らないよ。
   だけど、それはね、非常に誠実な人もあれば、
   無知からくる誠実さもある。
   100倍の悲劇を生むってことをね、理解しなくちゃいけない。

山本:それを言われると、話が脱線しますが、
   黙っていられなくなりますね(苦笑)。
   私も人口問題が最大の問題だと思っているほうなので。

   国際協力をやっての結論は
   (実際は、国際協力を始める前からの方針は)
   アフリカに行って私が必死に医師として働いて、
   300人の患者さんを例えば1ヶ月で助けたら、
   (世界人口を)300人増やしちゃった分、
   必ず家族計画で、その分を減らさなくちゃならない。
   もしくは、それよりも、もっと、
   減らさなくちゃならないというのが私の理論で・・・

補足:
この詳細は、拙著
「世界で一番いのちの短い国」の本文と後書きで詳述。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4094087400
要するに、国際協力は、
困っている人を救う、という人道主義の部分と同時に、
客観的(科学的)に最大の問題である人口増加問題への対処も、
同時に行われなければならない、というのが当初からの私の主張。

M教授:おっしゃられたとおり。
   
山本:ノーベル平和賞を受賞した、
   「国境なき医師団」の理事であった私が、
   このこと
   (世界人口の増加が世界最大の問題で、
    まずそれをなんとかするべきだということ)
   を、テレビに出て、
   「徹子の部屋」でしゃべったりしててもですね、
   結局、日本では、まったく広がらなかったのです。

参考:
テレビ朝日「徹子の部屋」に山本敏晴が出演したのは、
2004年03月30日。
当時、国境なき医師団の日本理事で、自分の団体を立ち上げる直前だった。
また個人(写真家)として、新宿ニコンサロンで
「彼女の夢みたアフガニスタン」という写真展および写真絵本の出版を
行っていたので、黒柳徹子さんに、それらの宣伝もしてもらった。
参考:
彼女の夢みたアフガニスタン
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4838714971/

M教授:ああ、そうですか。

山本:これは何でかと言うと、要するに、人間は本質的に、
   やっぱり、
   種族維持の本能(まず性欲と、子供を産んで増やしたい欲望)
   があることや、
   母親が子供を愛し守りたいと思うことは、
   みんな共感するけれども、
   人間の数を減らすのが大事ってことは、
   (丁寧に説明すれば)頭ではわかるんだけれども、
   実感としては、(その対策を)やる気が起きないから、
   結局、その行動までいかない。
   よって人間は増え続けるという、どうどうめぐりに陥るんですよ。

M教授:それはね、時間がたったら、
   人間が集団自殺に向かってまっしぐらで、
   しかも、そのスピードを上げているということだよね。

山本:そうですね。
   だから、結局、残念ながら私の結論は、
   多分それ(人類の大規模な破局)が起こるまで、
   人間は(人口増加や資本主義の恐ろしさに)気付かないだろうと。

   その、1回目のカタストロフィー(大破局)が、
   先生のおっしゃる、2050年がどうか知りませんけれども、
   とにかく、まあ、その前後で起こるのは、
   (私は昔から)間違いないと思ってるんですよ。

   その、1回めが起こったときに、人間が気付くのか、気付いて、
   「ああ、人口問題への対策、必要なんだ・・・」と思ってくれるのか、
   もしくは、そこでも気付かずに、
   (人間はやはり)バカばっかりで、
   (2回目の破局が起きて)本当に、とどめをさされるのかの、
   どっちに行くのかなというのが私が知りたいことです。
   はっきり言って。

M教授:だからね、まったく、同じことですよ。
   僕はね、まったく同感でね。

   僕が、だから、(あなたには)
   いろんなこと言う必要が無いんだけど、
   あの、そういう問題を、人間は抱えていて、
   でそうして、同時に、人間はね、
   例えば、切り身になっている肉に対しての痛みを感じないで、
   みんな若者は食べるわけでしょ?スーパーに行ってね。

   だけど、人間がね、例えば、学生にね、
   「おい君、1人で豚を1頭殺してごらん」と。
   その痛みね、それから、
   ありとあらゆる感情が沸いてくるでしょ?

   だけど、そういうことを、平気で、皆毎日やってるわけだよね?
   植物だって厳密なこと言ったら、生きてるんだからね。
   だけど、そういう痛みを、もう人間は完全に忘れてしまっている。
   で、それはなぜかと言うと、社会というのは時間がたったら、
   一方的に複雑になっていくでしょ?
   それから、人間の知識も、一方的に膨大な数が増えるんだけども、
   複雑化するでしょ?
   で、そうすると、皆、自分の専門があるわけ。

   (例えば、ある人の専門は)医者だと。医学ね。
   (例えば)私は目、別の人は神経、別の人は歯。
   で、そういうふうにして、人間をパーツに50か60に分けて、
   それで専門家を作って、
   その専門家はそれぞれ専門用語を作るでしょ?
   そうすると、医者ですら
   (他分野の専門用語は)わかんないわけじゃない?

   で、しかし、その、僕が胃が痛くなったと。
   胃に病気があるのか、本当の原因、は人体というシステムがね、
   さっき言ったシステムが、どっかがおかしいから、
   結果として胃が痛くなっているのかもしらんでしょ。
   だけど、わからんわけですよ。

   つまり、システムとして、
   人体を全部理解している医者がどれだけいるか。
   それは、同じで、
   地球というシステムの中で、人類全体が抱えている問題は、
   何なのかということを、
   (複雑すぎて、分野も情報量も多すぎて)誰もわからない。
   で、わからないのに政治家は、なんか前に進まないと、毎日ね。
   予算作らないといけないから。

   そうすると、
   誰か、ある悪意をもった科学者の集団が何かを言い出すと、
   いったん動き始出すと、止まらなくなる。
   それが今のIPCC(気候変動に関する政府間パネル)の問題ですよ。

参考:
気候変動に関する政府間パネル
Intergovernmental Panel on Climate Change:IPCC
国際的な専門家でつくる、
地球温暖化についての科学的な研究のための政府間機構。
数年おきに「評価報告書」を発行し各国の政策に影響を与える。
問題点としては、そもそも温暖化が正しいとする科学者がそのメンバーに
選ばれていることから、温暖化に懐疑的な意見がとりいれられていないこと。
また、温暖化に対する研究のため、各国から莫大な研究予算が得られることから、
(お金のために)「温暖化は正しい」と主張しつづける傾向があり、
それに拍車がかかって(温暖化が正しいとする)データの捏造が、頻発した。
これがマスコミに露呈したのが、世に言う「クライメートゲート事件」。
参考:
クライメートゲート事件
温暖化データが捏造された「クライメートゲート事件」・その1 6247字
http://blog.livedoor.jp/toshiharuyamamoto128/archives/65340863.html
温暖化データが捏造された「クライメートゲート事件」・その2 12569字
http://blog.livedoor.jp/toshiharuyamamoto128/archives/65340866.html

M教授:あれは、気象学者っていうのは、
   今まで、科学の中では本当のマイノリティーだった
   ほとんど、その、研究費も知れててね。
   大学だって、そういうこと育てるシステムもあんまり無くてね。

   ところが世界中と手を組んで、温暖化ということで揺さぶって、
   巨額の銭を集めてやろうという魂胆を始めた。
   すべて、サッチャーの時代、イギリスから始まってるんだよね。

   イギリスがすべて近代文明全部作ったわけです。
   そうすると、それが、
   分家のアメリカがあっという間にでかくなってね、
   それで、その(経済の)中心がちょっとの間、日本に来た。
   で、それがもう今は中国に移った。
   というふうになって、イギリスは斜陽化していく一方なわけですよ。

   イギリス及びEUは。
   で、僕に言わせれば、(温暖化は)イギリスのごく少数の、
   一部の頭のいいやつ(気象学者など?)が仕組んだ罠だと。

山本:うーん。

M教授:だから、その中で一番大変なターゲットは中国でしょ?
   中国が膨大な石油をがぶ飲みするのを、どうやって止めるか?
   だけど、中国にしてみれば、
   今の環境問題とか温暖化ってのは知らんと。

   そんなもんは全部先進国(の責任)だと。
   で、そうすると先進国はどうするかというと、
   誰か、まず率先して犠牲になるところはどこだといったときに、
   おまえ、日本だと。

   まず日本から滅びよという形であって、
   あくまで最終的なターゲットは中国とその次のインドですよね。

解説:
今世紀の半ば過ぎから、人口でも、経済規模でも、
インドが中国を抜き、おそらくアメリカすらも抜き、
世界第一の経済大国(及び軍事大国)になる可能性がある。

M教授:あるいは、その2つの国を含んだアジアが、
   世界の爆弾になっていったんや。
   それで、まあ、使う石油の量もそうだね。
   だいたい100年で半分飲んだんだけど、
   残り100年あるじゃないかって言うけど、
   それは先進国の7億人、7人が100年かけて飲んだんで、
   今、50人(中国・インドを入れた50億人)が
   それを一気に飲もうとしているわけでしょ?

   中国人だけで13億人。
   そうすると、埋蔵量が、
   少しあるとか無いとかいう問題じゃなくて、
   飲む(石油を使う)人口の数が、
   ケタ違いに増えているということが、
   このエネルギー問題の本質で・・・

   だから、温暖化問題ということは、別の言い方すると、
   「エネルギー配分問題」なんですよ。
   どこがどれだけ使うかという、そういう闘争なんであって、
   別の言い方をすると、この資本主義が生まれた、
   それをドライブしてきた最も重要な部分(石油など)が、
   もうあと限られていると。

山本:そうですね。

M教授:つまり、この資本主義文明を、どういうふうにしてね、
   さあ、これ(人類の資本主義の時代)の
   最後の後半の重要な時期をね、
   人類史全体から見たら、そういう時期なんですよ。
   だから、それをどうするかという国際取引の、
   もう、本当の「殺し合いの政治」が始まっているということですね。

山本:実は、今の話(人口増加問題について)は、
   最後にお聞きしようと思ってたんですけれども、
   最初に一番重要な事を聞いてしまって・・・(苦笑)


(次回に続く)

・・・

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