2016年06月23日

ほんの少しだけアイヌに触れて

職場でアイヌ民族の方々による歌と踊り。知識では知ったつもりでいたが、実際にアイヌ語を聴いたのは初めてだし、振る舞いや所作も初めて観た。近代以前の「本州アイヌ」の存在も知らなかった。感銘を受けたのは、さらっと出た「アイヌは物語の民族です。文字を持ちません」という言葉。だからこうして、歌を歌いに、踊りを踊りに、東京の西のほうまでやってくるのだ。〈伝承〉というありかたも知っていたつもりだったが、いままさに〈伝承〉のまっただなかなのだな、と生々しく感じた。知識だけではなく身体が関わってこそ知れるなにかがあるのだろう。と思いつつ、「失われつつあったアイヌの民謡がまた広がったのには楽譜の存在が大きかった」という言葉にもまた、感銘を受ける。こちらは記号化して残すことの重要性を言っているように思えた。最後のほうには「新しい文化に合わせていくことも悪いことではないかもしれませんね」と言っていた。現代においてアイヌ人を生きるとはどういうことなのだろう。

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2016年06月22日

『ミュージックマガジン』特集「90年代の邦楽アルバム・ベスト100」に参加しました!

今月の『ミュージックマガジン』の特集「90年代の邦楽アルバム・ベスト100」に参加しました。ネタバレと言うほどでもないけど、1位は小沢健二『LIFE』で、俺は『LIFE』を1位に推した、意外にも数少ないひとりだったので、結果、1位『LIFE』のレヴューを書いています。書いているときに、勝手に90年代の邦楽をひとりで背負った気分になって、妙に肩が凝りました。他にも知人がちらほら。各人のベスト20も載っていて、それを眺めるだけでも面白いです。自分の場合は、かっちりと。坑闇代という時代感、後代への影響、8朕妖な好み、という自分内基準を設けてセレクトしたので、美人投票的な側面もあります。個人的には90年代というのは、渋谷系、ヒップホップ/R&B、オルタナ(ノイズ/アヴァンギャルド含む)、喫茶ロック、という印象です。他の人と比べて、テクノ成分(ケンイシイ、電気グルーヴ)がないのは自覚していたが、エレクトロニカや音響派前夜(コーネリアス、竹村延和『子どもと魔法』。竹村はむしろ、『Child's View』を選んだ)という感覚もないことがはっきりした気がします。あと、「90年代の音楽」と言われれば小室哲哉のことも言及するかもしれないが、アルバム単位となると小室ファミリーはやはりきつい。「アルバム」という単位も自明でないな、と、これは理屈では認識していましたが、なんかあらためて実感した感じです。よろしければ! あ、そういえば前号のプリンス特集号では、うしろのほうでブランドン・コールマンのライブレポートを書いています。

ミュージックマガジン 2016年 07 月号
ミュージックマガジン
2016-06-20

ミュージックマガジン 2016年 06 月号
ミュージックマガジン
2016-05-20





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2016年06月20日

音楽と政治?

フジロック問題、見聞きしている賛否両方の意見に納得いかない。俺はけっこう、音楽は社会や政治と無縁なピュアな営みだ、と思っているフシがあります。そして、それゆえにこそ社会に対する変革的な力を担ってきた、と思っています。だからそもそも、いちコンテンツである奥田さんと津田さんのトークをもってして、「反体制」的とするのは、政治的・音楽的にぬるい立場だと思う(というか、津田さんトークというコンテンツは以前からやっていたかと思うけど、反対派はどういう了見なのだ)。したがって、これをブルースとかウッドストックとかと並置するのは、これはこれで「音楽イコール反体制」派のぬるいロマン主義だな、と。ロマン主義ならもっと徹底的にロマン主義であれよ、と思う。

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2016年06月08日

今月の『文学界』

今月の『文学界』、特集は「民主主義の教科書」。柄谷行人はともかく、例によって武田砂鉄がいて、内田樹がいて、という悪い意味での「なんリベ」化はどう考えるべきか(とは言え、古谷経衝、浜崎洋介など、いちおう保守側の人も参加していますが。中島岳志の政治的立場はなんとも判断できない)。しばき隊周辺があんなことになっていることを考えても語り口を変えていく必要を感じるが、一方で、ベタに「民主主義」というお題目で近代主義的な正論を貫くことも必要だと感じる。だとすれば、それが『文学界』という権威的な雑誌であることの意義もあるだろう。とは言え気になるのは、さらに他方で、『文学界』自体がカルチャー誌化していることで、カルチャーと政治のぐずぐずな関係を問い直されているのがここ数週間という気もするので(カルチャーと政治が関わるのが良くないと言うつもりはない)、やはりトータル俺は、今月の文学界はあまり良くないと思う。思想と批評をアクチュアルなものにしたいと思っているが、それはこの方向性ではないと感じている。じゃあなにかと問われれば、まずは自分でやるしかなく、その後に理論化して、応用可能性に開いていくべきなのだろう。暫定的に。

文學界2016年7月号
文藝春秋
2016-06-07




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2016年06月07日

10年間、ありがとう。

本業。合間に原稿の直しを少しだけ。うまくいかないことも多いけど、できるだけ力を尽くす。読書の時間が減りすぎているのは、どうにもバランスが悪いように思うけど、とりあえずそういう時期だと思うしかない。TBSラジオのポッドキャストの配信が終わるそうで、ここ10年間をかけて育まれた生活のスタイルが変化せざるをえない。これを機に聴かなくなる番組が出て来そうで寂しいが、そうなったらそうなったまで、という冷淡な気持ちもなくはない。i-podの位置づけがどうなるのか。自分のスタイルに合致するデジタル機器があったりするのか。

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2016年06月06日

教育現場における多様性

先日のLifeでもそういう話が出ていましたが、(少なくとも現代の)教育現場にあふれているのは、そして追求されるべきなのは、画一性ではなく多様性なのだと強く思います。抜本的な改革は現場にいると難しいと感じるので(外からの正当な批判と改革はどんどんすべし)、かつて画一化する装置だったさまざまなシステムを多様性を発見する装置として活用するような実践的なゲリラ戦、と同時に、そのような言説の構築が必要だと感じる。そして、そのさいに参考になると思っているのが、以前から言っていますがサイファーのモデルだと思います。退屈な近代教育批判をしている場合じゃないよ、マジで。

『文化系トークラジオLife』2016年4月放送「いま“大学のコストパフォーマンス”を考える」
http://www.tbsradio.jp/life/2016/05/20160424part5.html

toshihirock_n_roll at 23:04|PermalinkTrackBack(0)教育 | 雑感

2016年05月27日

荷重

本業。合間に荷が重い原稿。荷が重い原稿は荷が重いだけあって遅々として進まず時間切れ。帰宅してからふたたび荷が重い原稿に着手。荷が重いなりに書き進めて終わったが寝る時刻超過。荷が重い原稿で肩が凝った。

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2016年05月25日

さまざまな人の回復を祈ります。

本業。合間にやや原稿。さらに合間に、渡部泰明『和歌とは何か』(岩波新書)を読み終える。午後会議。組織の末端に属して思ったことは、漱石が『坊っちゃん』で会議の場面を描いたのは慧眼だったのだな、ということ。慧眼というかあるあるか。人間の思惑がいろんな水準で交差しているのを見るのは面白い。長くなりすぎるとつらいものはあるが、椅子がくるくると廻せるタイプなのでまだ助かっています。パブリックな意識にあふれた山嵐が良いと思う。本業以外の細かい締め切りがちょこちょこ迫ってくる。本業のやるべきこともちょこちょこ迫ってくる。そして、また腰が痛む。

和歌とは何か (岩波新書)
渡部 泰明
岩波書店
2009-07-22



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2016年05月24日

三元豚のマテリアル

本業。合間に原稿調整。さらに合間に松尾匡『自由のジレンマを解く』(PHP新書)が読み終わる。松尾氏の経済政策については、身近なところから疑問の声も聞くが、それはともかく、経済学の立場からのリベラルの議論は、自分にとって新鮮だった。それにしても、マルクスの捉え直しが鮮烈すぎて、これはどのくらい妥当性が認められるのか。社会的な緒制度はむしろ上部構造なんだ、と。とりあえず詳しそうな人に聞いてみたいです。夜、沖縄料理で懇親会。美味。寝るまえに、坂本龍一とリリー・アレンと「宮さん宮さん」のジャズ・ヴァージョン(超素晴らしい!)を聴く。




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2016年05月22日

まだまだブレインフィーダー・ジャズがアツい。

このあいだ、二ーボディ&デイデラスを買いに行ったのだが、隣に売っていたので買った、ジェイムスズー『フール』が素晴らしいです。2010'sブレインフィーダーのネクストステージといった感じ。あと、買いそびれていたビビオの新譜を。メランコリー系のWARP作品はいつだって、「僕の心のやらかい場所」(SMAP「夜空ノムコウ」)をグッと締め付けるのです。




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