2011年09月

2011年09月21日

【告知】第2回ジャニーズ研究部「ジャニーズと広告ビジネス〜KANSHAしてタイアップしようよ〜」

第2回 ジャニーズ研究部
ジャニーズと広告ビジネス〜KANSHAしてタイアップしようよ〜
OPEN17:30START18:00
CHARGE¥2000(w/1drink)

スマップが体現する団塊ジュニア世代の消費傾向、V6のバレーボールに見られるスポーツ・ビジネス……。振り返れば、私たちが触れるジャニーズの背後にはいつもタイアップがあった。ジャニ研の第2回目は、そんなジャニーズと広告ビジネスの関係について語ります。おなじみのあのCMから懐かしのあのCMまで、実際に映像を見ながら振り返りましょう!

【出演】
大谷能生(音楽家)
速水健朗(編集者・ライター)
矢野利裕(ライター、DJ、漫画家、イラストレーター)

予約はこちらからどうぞ!



例によって胸を借りる立場というか、とくに今回は、『タイアップの歌謡史』(洋泉社新書y)の著者である速水さんの分析が、打ち合わせの時点ですでに面白いわけなのですが、とりあえず広告というのは、ロラン・バルト的にはかっこうの表象分析の対象なので、そういう立場を考えています。光GENJIのマイクロマジック・ポテトは、くり返し観た『ドラえもんのび太のパラレル西遊記』の録画ヴィデオに入っていたので、よく覚えています。というか、一種のトラウマCMです。



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2011年09月18日

ジャズ・ヒップホップやいかに

ここ半年くらい、ジャズ喫茶・四谷いーぐるで、中山康樹さん企画によって定期的におこなわれた「ジャズ・ヒップホップ学習会」を数度、及び、原雅明さん・アズーロさんによる「ヒップホップ・プロデューサーを聴く」を聴きに行っていました。話自体も勉強になることが多かったけど、ジャズ喫茶のステレオで聴くブレイクビーツの鳴りの良さはすごかったです。とくに印象的だったのは、パブリック・エナミーの「ファイナル・カウントダウン」(だっけ? セカンドに入ってるユニゾンのやつ)で、チャックDとフレイヴの声がくっきり分かれすぎていて、すごく不思議な感じでした。あと、RZAのサウンドが、すごく低音質のステレオ向きだと分かったことも興味深かった。これ、磯部涼が神聖かまってちゃんについて指摘したことと同じですよね、ニコニコ動画で見てる方が良い、っていう。

それで、後藤店長のブログには、「ジャズ・ヒップホップ学習会」の総括めいたことも書いてあるのだけど、まあ、こういう話になってくるとジャンル名が途端に無意味になってしまうので、面白おかしく説明が出来たら勝ち、みたいな世界になってくると思います。ただ、事実として言えるのは、ヒップホップのサンプルとして、ボブ・ジェームスを筆頭にフュージョンが採られ、



あるいはファラオ・サンダースが採られ、



その他、アーチー・シェップとかケニー・ドーハムとかアーマッド・ジャマルとか、数えたらキリがないほど、いわゆる「ジャズ」をサンプリングした曲は多い、ということ。元ネタとの聴き比べをするだけで曲によっては面白いので、そういうの並べてみたいですね。

とは言え、「ヒップホップとジャズ」という名目を掲げられたとき、僕なんかは「曲を一旦バラバラに解体して、で、旋律とコード進行って要素に抽象化・分割化して把握し、演奏していく。こうしたやり方をぐーっと推し進めることによって、ビバップっていう音楽は、それまでのアメリカのポピュラー音楽にあり得なかったようなサウンドを作り出して」いったんです。」(菊地成孔・大谷能生『東京大学のアルバート・アイラー(歴史編)』メディア総合研究所)という説明を、ヒップホップの生い立ちを連想しながら読んだことを思い出します。このあいだのジャニ研でもそういう話が出たけど、曲を下部構造(ビート)と上部構造(ヴォーカル含め鳴り物)に分解する発想から、2枚使いやブレイクビーツが登場する、というディスコ期からの生い立ち。で、ビバップにおける演奏のゲーム化なんて、これは改めて指摘するのも野暮なくらいラップのフリースタイルを連想します。こういう説明をつけることに意味があるのかどうかはよくわからないけど、個人的に思う「ヒップホップとジャズ」感であることはたしかです。加えて言えば、大谷さんの活動とかは、こういう即興性の感覚という意味で一貫している気がするし、だからこそ、ジャズとヒップホップとエレクトロニクスがクロスオーヴァーしている気がします。

1年ほど前、佐々木敦さんとお話する機会があったときに、佐々木さんが「ヒップホップとジャズはどちらも、そのジャンルであるということ自体に意味を見出したがる」と(否定的に)おっしゃっていて、たしかにそういうイメージはあります。聞けば、ウルサ型のジャズファンは、クラシックにはコンプレックスを持っているものの、他のポップソングは見下している感があるらしいとのこと。ジャズのことは全然わかりませんが、しかし一目置かれている感は、間違いなくあるでしょう、わかりやすく権威。そして僕が気になるのは、一部のジャジー・ヒップホップが、サンプリングという手法を良いことに、虎の威を借るようにこの権威を借りているという事態。とりわけ、『DIS IS IT』におけるキリコのこの姿勢は目につく。キリコは基本的に応援しているし、このアルバムはけっこう好きですが、「極悪JAZZ」とか「SLOW JAZZ」とかって曲名で、曲によってはブラシで叩かれるドラムのビートが強調されすぎると、ちょっと身を引いてしまいます。そして、知識の無い昨今のBボーイ風のラッパーに嫌味を言い募った挙句、「Blue note 楽譜じゃなくてrythem(ママ)に感じてgroove」(「UNDERGROUND CONVERSATION」)、「知識と経験まるでjazz」(「QUALITY CONTROL」)と歌われてもなあ。「リップスライムはまぎれもなくHIPHOPだがリップスライムのフォロワーはHIPHOPじゃないな」(「90's FLAVOR」)と言うほどに、ヒップホップに対する理念があるのなら、安易にジャズの権威を盾にしないで欲しい。だったら、愚直にUSヒップホップに憧れて、必ずしも似合わないBボーイファッションをしているヘッズのほうが、よほど愛を感じるよ。

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