今回は、R氏とのカメラ・レンズ談義「その69」を報告します。カメラ仲間のR氏が、「焦点距離135mmのオールド望遠レンズについて談義しませんか。それも、大手カメラメーカー各社のTTL一眼レフカメラが出揃った1966年頃のレンズが、造りも良く、オールドレンズの味わいという観点からも面白いのではないかと思います。それと、メーカーごとにレンズ構成が異なり結構個性も異なりますので、色々と試すのも面白いかと思います。お財布にも、優しいですからね。」と言われました。それを聞いて、私は「それは、面白そうですね。昨今のフィルム写真の見直しの動きを受けて、1970年代~1980年代前半の程度の良いMF一眼レフカメラにも見直し買いが入っているようです。標準レンズの次は、コストパフォーマンスの観点からも当時の定番の『135mm望遠レンズ』と『28mm広角レンズ』が狙い目になると考えられますよね。取りあえず、『135mm望遠レンズ』から見て行きましょうか。」と言いました。R氏は、「私は、『CANON New FTb』や『minolta SR 505』あたりに1960年代後半~1970年代前半の135mmレンズを付けるのがコストパフォーマンスが高いような気がします。少し重いですが、レンズの質感も重視したいですね。」と言われました。それを聞いて、私は「私も同感です。ところが、現在のトレンドは、1970年代後半~1980年代前半に販売された軽量コンパクトMF一眼レフカメラに当時の軽量コンパクトなレンズを付けることのようです。私は、個人的には『New FD』が出る前の『旧FD』、『New MD』が出る前の『MD ROKKOR』にも『天使の置き土産?』的な魅力的な『135mmレンズ』がラインナップされていたように思います。具体的には、『CANON FD 135mm F3.5 S.C(後期型)』と『MD TELE ROKKOR 135mm F2.8』は、完全に人気の盲点になっている大穴レンズだと思いますね。正常に稼動するならば、当時の相棒である「CANON A-1」や「minolta XD」あたりと組み合わせるのも、ありなのかなと思いますね。」と言いました。それを聞いて、R氏は「そうなんですかね。」と苦笑いされていましたね。
本日は、以上です。



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右が、「カメラ毎日別冊 カメラ・レンズ白書 '71⇒参考文献」です。
①キヤノンFD 135ミリF2.5
定価:¥29,000(フード・ケース付き)
F2.5⇒絞り開放のときは、像のコントラストは意外にも周辺部は中心部と変わりがなく良かった。デフィニションも中心と変わりなくよい。像に乱れも流れもなく問題のない結像である。(良像面積:100%、平均画質:7.8)
F5.6⇒どういうわけか画質が下がりぎみで・・・(良像面積:100%、平均画質:7.3)
②キヤノンFL 135ミリF2.5
定価:¥24,500(フード・ケース付き)
F2.5⇒絞り開放のときは、像のコントラストは意外にも周辺部は中心部と変わりがなく良かった。デフィニションも中心と変わりなくよい。像に乱れも流れもなく問題のない結像である。(良像面積:100%、平均画質:7.0)
F5.6⇒どういうわけか画質が下がりぎみで・・・(良像面積:100%、平均画質:7.4)

中が、「カメラ毎日別冊 カメラ・レンズ白書 '74⇒参考文献」です。
①キヤノンFD 135ミリF2.5SC
定価:¥35,500(フード内蔵・ケース付き)
F2.5⇒鋭さはないが、コントラストもあり、全画面均等でクセがない。(良像面積:100%、平均画質:8.1)
F5.6⇒ちょっと絞っただけだが向上する。(良像面積:100%、平均画質:8.8)
②キヤノンFD 135ミリF3.5SC⇒3群4枚のテレゾナー型
定価:¥27,500(フード・ケース付き)
F3.5⇒135ミリとしては、まずまずというところ。(良像面積:100%、平均画質:7.9)
F5.6⇒1段以上絞っただけに画質が向上する。(良像面積:100%、平均画質:8.3)

左が、「カメラ毎日別冊 カメラ・レンズ白書 1979年版⇒参考文献」です。
この本の中で、焦点距離135㎜のレンズについて「最高のキヤノンの後を追って、ロッコール、エルマリートとゾナーが三つ巴。」と述べられています。
以下が、テストされたレンズです。
①キヤノンFD 135ミリF3.5SC⇒4群4枚の変形テレゾナー型?(2枚目と3枚目との間に空気レンズ)
定価:¥29,000(フード・ケース付き)
寸評⇒このクラス中最優秀。
F3.5⇒像はあまいが、開放としてはかなり良好。(良像面積:100%、平均画質:8.1)
F5.6⇒大分しまりのある像になり、ほぼ全体に良い画面となる。(良像面積:100%、平均画質:8.4)
②MDテレロッコール135ミリF2.8
定価:¥37,000(ケース付き)
寸評⇒このレンズは最高とは言わないが、最高級である。
F2.8⇒開放でもコントラスト、ディフィニションとも良好。(良像面積:100%、平均画質:7.8)
F5.6⇒それほどではないが質が上がる。(良像面積:100%、平均画質:8.2)
③エルマリートR135ミリF2.8
定価:¥130,000
寸評⇒キヤノンに続いてロッコール、ゾナー、エルマリートの3本が肩を並べている。
F2.8⇒開放でもコントラスト、像のしまりともかなり良い。(良像面積:100%、平均画質:7.8)
F5.6⇒わずかだがさらに質の向上が見られる。(良像面積:100%、平均画質:8.0)
④ゾナーT*135ミリF2.8
定価:¥55,000(ケース付き)
寸評⇒最高のキヤノンの後を追って、ロッコール、エルマリートとゾナーが三つ巴。
F2.8⇒開放でもコントラスト良く、像も割としっかりしている。(良像面積:100%、平均画質:7.6)
F5.6⇒像にあまさはあるが、全体に均質でほぼ良好な画面。(良像面積:100%、平均画質:8.0)
(参考)
⑤KMCコムラノン135ミリF2.5
定価:¥27,800(ケース付き)
寸評⇒開放画質が悪いので気になる。
F2.5⇒ディフィニションが良くない。(良像面積:67%、平均画質:5.7)
F5.6⇒コントラストは割と良いが、像のしまりはやはり良くない。(良像面積:100%、平均画質:7.2)
私見⇒「3群5枚のテレゾナー型?」を採用しており、他のレンズ専業メーカーの135ミリレンズと比較して、設計の古さを感じますね。「フィルム写真派?」の方には、あまりお勧めできませんが、一方、「ミラーレス一眼まうんと仇ぷた~お遊び?」の方にとっては、「パラダイスレンズ?」の可能性があるかも知れません。似たレンズで「KMCコムラノン135ミリF2.8」がありますので、間違えないように注意してください。

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カメラ仲間のR氏が、持参されました。
左が、「カメラスタイル 23(2003年9月25日発行:ワールドフォトプレス)」です。
「究極の珍品カメラ&レンズ特集」です。現物を一生見ることもなく、この本で見るだけで終わる物が多い感じですね。フィルムでの作例写真が多いですので、フィルム写真を始めたばかりの方にも参考になる感じですね。

右が、「カメラスタイル 13(2001年11月25日発行:ワールドフォトプレス)」です。
「ライカ スクリューマウント ノンライツ 特集!」です。フィルムでの作例写真が、素敵過ぎるわけです。M型ライカでフィルム写真にはまった方は、純正レンズ以外にもこんな世界があるということを知ってもらいたいですけどね。しかし、外国製のお高い玉が多いですね。「発色」ではなく、「色ノリ」という単語が多く出てきますね。
「ミランダを創った男たち(文・取材=ガンダーラ井上)」という記事は、たいへん興味深いですね。よく、これだけの人を取材できたと思います。

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カメラ仲間のR氏が持参された1998年のアサヒカメラの広告です。ブラック・ズノーが、「¥320,000」とのことです。「ZUNOW 5cm f1.1(後期型)」の最終型ですよね。ほとんど売れなかったため、数が少ないですよね。私もR氏も、普通の後期型しか経験ありません。この頃は、20万円台ぐらいでしたかね。それでも、買うのに随分勇気がいりました。曇ると、買い取り値段が悲しいぐらい安かったんですよね。値上がりしたので、使わない(外に持ち出すと曇るので)こともあり手放しました。😂R氏の話では、ブラックズノーは普通の後期型の1.5倍程度のお値段で取引されていたそうです。今だと、そんな倍率では済まされませんよね。R氏が、「ブラックズノーは、少しレンズ構成をいじったみたいですよ。」と意味深なことを呟かれたんですよね。😂ちなみに、この本は私と会う前に古本屋で見つけたそうです。「よく見つけるよなあ~。」と感心した次第です。


私が、いまだに「Cマウント、Dマウントのシネレンズのミラーレス一眼まうんと仇ぷた~お遊び?」をしている知り合いのカメラ仲間の方に付き合わされることになったことを聞き付けて、R氏の研究心に火がついたようです。取りあえず、ミニ談義のネタとして最近使ったレンズです。
以下は、「PENTAX Q」に「CINE-ARCO 1/2" f1.8(Dマウント)」を付けて撮影しています。
すべて、開放絞りでの撮影です。
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ペッツバールタイプ特有のグルグルボケが出ていますね。

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夕方の日陰では、青転びします。その特性を生かすために、青色が多い被写体を選びました。




左が、「コシナとフォクトレンダー展(2011年4月5日発行:日本カメラ博物館)」です。
ペッツバールタイプのレンズを初めて搭載したフォクトレンダー ダゲレオタイプカメラ(レプリカ)です。「Dマウント」の8mmシネカメラと同一のイメージサークルを持つデジタルカメラをフォクトレンダー ダゲレオタイプカメラのミニレプリカデザインで出して欲しいですよね。モニターは、スマホでいいですよ。
左のレンズが、「CINE-ARCO 1/2" f1.8(Dマウント)」です。
右のレンズが、「ZUNOW Cine 13mm f1.9(Dマウント)」です。
いずれのレンズも、「ペッバールタイプの4枚玉?」のようですね。8ミリシネカメラの場合、レンズとフィルム面との間にシャッター機構等を入れる必要があるため、バックを稼ぐ必要がありますよね。そのため、レンズ設計上の制約を受けるわけです。そのため、大口径レンズとしては焦点距離の割に長いバックフォーカスの4枚玉のペッバールタイプが、採用されたようです。だたし、明るさが「F1.8」程度が限界だったようで、「F1.4」クラスの標準レンズは、レトロフォーカスタイプが採用されたようです。😂「Dマウント」の平凡スペックのシネ標準レンズ達は、廉価なペッバールタイプの宝庫という意味では、魅力的ではあるとは思います。😂




右が、「写真工業 1966年12月号(写真工業出版社)」です。
「特集/35ミリ一眼レフ用135、200ミリレンズを検討する」で紹介されている「135mm」レンズは、以下のとおりです。
①スーパータクマー 135ミリ F3.5(4群5枚)
②キャノンFL 135ミリ F2.5(4群6枚)
③ヘキサノン-AR 135ミリ F3.5(4群4枚)
④コムラー 135ミリ F3.5(4群5枚)
⑤コムラー 135ミリ F2.3(4群5枚)
⑥REオート・トプコール 13ミリ F3.5(3群4枚)
⑦ニッコール-Qオート 135ミリ F2.8(4群4枚)
⑧コミナー 135ミリ F3.5(4群5枚)
⑨ペトリ 135ミリ F3.5(3群4枚)
⑩テレロッコール・TC 135ミリ F4(3群3枚)
⑪MCテレロッコール・PF 135ミリ F2.8(5群6枚)
⑫オートヤシノンDX 135ミリ F2.8(4群5枚)

上のレンズが、「TELISAR 13.5cm f3.5(Lマウント)」です。ドイツ製の得体の知れないレンズです。
下のレンズが、「Sun Telephoto 13.5cm f3.8(Exaktaマウント)」です。サン光機の古い望遠レンズです。たいへん重たく、造りの良いレンズですので、「Sun Sola 9cm f4(前期型)」と同時代のレンズかと思います。
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