「猿田彦」って誰っ?!
って、神様の名前だったんですね。
頭の中では「コーヒーマイスター、三代目猿田彦が入れる珈琲」的なものかと思った
新宿にあったので、これが猿田彦…と観察しました。


そんな事は関係なく、父の四十九日法要と納骨を先週済ませました。

その間にまたも家族の病気が判明し、
姉の癌→自分の難病→姉の脳腫瘍→父の脳梗塞、そして母…
これだけ続くと「もういいっす」と天に言いたくもなります。
しかし抗ってこそ「生きている」というもの、
楽しく?いやそこまででなくても、ごく普通に生きてないと、より病気に付け込まれる事も…
母にはその心づもりだけは伝えてきました。

そちらはこれから経過を見るとして…
当日は朝が早いので前日に事務所から実家に泊まりました。
礼服は一式実家にあるので、服装は何も準備しませんでしたが
足元がスニーカーだったので、前回遺品の整理をしていた時に高そうな靴が箱にマジックで「新品」と書かれたまま沢山置いてあったのを思い出して、いつもの「まいっか」で、それを拝借。

翌朝父の骨壷持って車でお寺へ移動。
お寺と父親はどうしても結びついていて、いつも迎え火を実家の提灯に移し、
中のロウソク立てが少し斜めになっているので、提灯に燃え移らないよう
「そば屋のスーパーカブ」のように実家に着くまで垂直を保つように父親に厳命されてきた。
それが今は抱えているのは父の骨。
長い時間抱えているうちにわずかな思い出とともに微妙な気持ちになっていく

そんな感じで、珍しく少し神妙な気持ちでお寺に付いて
砂利道を歩き始めたとたんに、義兄が「誰か落としてる」というので
「何?」と振り返ると、靴の「かかと」が落ちていた。

アハハハ……え?嘘?、うっそーん!
はい、前フリで分かったとは思いますが、自分が履いてきた父の靴のかかとでした。
ほんとに一瞬わからなかった。
靴の底を触ると、ポロポロッと触った部分から剥がれていく…

もう片方もバッキバキに割れてくだけてしまった。
状態としてはインソールと表の革をつないでいる接着剤だのみの様相…
スリッパにしても頼りないというか…大地を感じすぎ的な(笑)
ここから先、接着力の頑張りに全てをかけるしかないのか…

新品と言っても何年も前の新品だったようで
たいした手入れもしていないので究極までゴムが硬化していたものと思われる。

ムーンウォークしやすそうな形になった靴を寺の下駄箱におさめ
お経は無事終えましたが、難関は墓までの距離です。
雨が降るとの予報だったので墓の前にビーチパラソル状のものが用意されていて
あれ、お寺でも「パラソル」と言うんだろか
♪墓場に〜黒いパーラソルー

途中で降ってきたら雨が染みてインソールも全部剥がれるだろうな…と
ここは面白さよりも実をとってサンダルを借りる…
親父の納骨はサンダルをつっかけて済ますワイルド系。

案の定途中で雨は降りましたが、住職も短縮した訳でもないでしょうけど
スピードアップで全員線香をあげて避難…というような感じでした。

法要の後の食事は姉が京懐石料理屋を予約していた
姉はそこまでに靴屋に寄ろうと言ってくれましたが
まぁ、これも思い出、などとも思い、父の大地をダイレクトに感じる靴のまま店へ。
凄いコース料理ではありましたが例のごとく半分くらいは周囲の家族が片付ける。

今回は自分だけで挨拶するかと思いましたが
通夜も葬儀にも母が何も言わないのはアレかな…と、
事前に「これ言って」と、プリントしてきた文例の挨拶の冒頭のみ母に頼んだ。
言葉に詰まったらすぐ代わろうと思っていましたが
予定の1行より長め、文例の2行目まで覚えていて、何気にびっくり。

その後を喋る自分がの方が文例を忘れるという…
また適当にその場で作り…靴の底抜けたり、その後姉が線香ぶちまけたりしたお寺での事で笑いを取りに走って
「残された家族もご覧の通り全員ポンコツですので…これからもよろしくお願い致します」
的なまとめ方にしました。でも本当の意味でポンコツだからしょうがない(笑)


締めの言葉はごく簡単に、「残った家族もそれぞれバラバラに住んでいるので
母親が一人にる時間が多くなってしますので、よかったら遊びに来てあげてください。」
的な感じで終えた。
そこまで何でもなかった母親が瞬間的に泣いたので…焦る。
「えーと、ひとり唐突に泣いておりますがぁ」とよせばいいのにツッコんで締めて…全て終了。
あー疲れた。

で、帰ろうとした時に
「あっ!」と声が上がり…よく見るとへばりついていた硬くなった靴底が粉々になって足元に散乱し、小綺麗な京懐石料理店の床に何か爆発した跡のような感じに…
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お店の人に散々謝って店を出た時の靴の様子がこんな感じ
接着剤の頑張りよ…
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どうしてこういう展開になるのか
挨拶でも言った事ですが「しんみりを許してくれない」のが我が家の法事のようです。

自分が元々お調子ものなので「みなさんに笑いを提供できれば」でしたが
「シュッとしたカッコいい人がこれやったら変な空気だろうな」と話をしたら
「そういう人はそんな靴を履かない」そりゃそうです。


今回は父の仕事上で長い付き合いの人にも話を頼んだ。
葬儀では家族にとっての悪行として話した部分も、その人と父にとっては武勇伝のようなもの。
社会的にもこういう功績を残し、こんな豪快な飲み方、こんなモテ方をしてた…と
話せば話すほど自分は「その情熱と使ったお金の1割でも家に残してくれればね」と
現実的な事を考えていたら、周囲の家族も同じ表情…
「えーと…その話、ここら辺では『う〜ん』状態です」とツッコんでオチとするしかなかった。
しかし少なくともひとりだけでも父親を誇ってくれる人がいたのは本人には救いでしょう




あと「トリックアトリート!」って、言った事も言われた事もない。
もし言われたら「お、おう…」となりそうです。