2007年01月10日

鑑定協会の連合会体制への移行について


鑑定協会のパブリックコメントに次のとおり意見を提出しました。

(社)日本不動産鑑定協会 
企画委員会(公益法人制度改革小委員会組織ビジョン検討ワーキンググループ)御中

鑑定協会の連合会体制への移行についての(中間報告)意見

一、結論

企画委員会原案は、強制加入(団体)制度について新たな検討がされておらず、
全面的な見直しが必要である。
いわば仏創って魂入れずの観があり、公益法人改革関連法との関係に留意しつつ、
慎重な検討をすべきである。

二、理由

(1)(社)日本不動産鑑定協会の組織のあり方は、不動産鑑定制度の全般に
重大な影響をもたらすものであり、まずは鑑定協会の内部組織のあり方をどうする
かという視点も重要ではあるが、同時に(社)日本不動産鑑定協会の会員以外の不動
産鑑定士をどの様に組織化するかという視点も社会的に重要である。
原案においてはこの視点が全く欠落している。

(2)(社)日本不動産鑑定協会は制度発足40年にして、初めて「強制加入
(団体)への移行を目指す」との機関決定をしており、委員会原案はこの方向と
矛盾している。
このことは組織改正、連合会体制移行後の最終着地点が強制加入(団体)制度で
あるか否かによって、組織の立て方が異なってくることになるからである。

つまり、強制加入制度であれば、重層会員制度を考慮する必要がないからである。
強制加入制度の下では、連合会制度の場合でも、地方社団の会員イコール連合会の
会員となるからである。

(3)連合会体制への移行と同時併行的に強制加入制度への移行は可能であり、
このことによって現在鑑定協会の会員となっていない不動産鑑定士の組織化が可能
となり、結果において鑑定協会の組織拡大と財政基盤の安定化の可能性が期待される。

(4)連合会が不動産鑑定制度における全国唯一団体となることによって、連合会の
決定や方針が不動産鑑定士内部のみならず、広く社会的に大きな発言の場を持つこと
になる。(不動産鑑定業務を行う不動産鑑定士の全員を組織化することになるので、
不動産の鑑定評価制度についての意見を国民に対し代表的な意見として発言できる
ことになる)

以上(1)〜(2)によって連合会体制移行は最終着地点として、強制加入(団体)
制度を明示すべきである。
従って委員会原案における連合会は、強制加入(団体)制度への過渡的な過程で
あるとの認識が必要であり、かつ重層会員制度は強制加入(団体)制度への暫定的
な位置付けとして再検討し、正案を得るべきである。

三、参考意見

(1)「強制加入(団体)制度への移行を目指す」との理事会決定は、平成18年
11月21日開催の理事会において、最終的な機関決定がされている。

(2)上記機関決定内容は鑑定協会の要望として対外的に内閣府の規制改革・民間
開放推進会議のホームページに掲載されており、規制改革三ヵ年計画は平成19年
3月末を目途に取りまとめられる方向となっている。

(3)強制加入(団体)制度のイメージについては、中間法人全国不動産鑑定士会
が規制改革・民間開放推進会議に要望した事項が指針として参考となる。
 
(4)士法改正に伴うメリット・デメリットについては平成16年12月8日付
「組織改編検討特別委員会不動産鑑定士法検討専門委員会」の報告書に取りまとめ
られている。

(5)鑑定協会の運営上の現況とその問題点に対する個人的見解

1.社会経済の動きが年々加速されていくにもかかわらず、鑑定協会の組織体制は
これに追いついていない。
(社)日本不動産鑑定協会の機関決定はスピーディーに行われていない。
理事会が2ヶ月に一度であるので、発案から決定まで、4ヶ月かかることになり、
不動産鑑定士として社会的な発言がほとんどない。

2.理事会の検討時間は数時間であるため、提案の案件数も多く、深く、本格的な
討論がされていない面がある。反対意見についても徹底的な討論による説得、
合意が得られないまま機関決定がされている現状もある。

3.理事会決定事項について、理事からダイレクトに報告される場面がほとんどない
ので、組織の体をなしていない。
(会員の声が直接反映されにくいので、会員が無関心となるのはある種当然である)

4.執行部の意見、考え方が明確に示されないので、検討、決定機関である理事会が
執行部の追認機関になり下がっている。

5.理事会の構成人数が多く、会議の進行と意見交換に運営上のルールに係る
問題点がある。

6.協会運営費について、理事会及び各委員会における交通旅費のウエイトが高く、
団体意思の決定に係る会議のあり方について、抜本的な改善が必要である。

7.到達目標(どんな協会としたいのか)を明示しないまま、経費節減のみを
優先して、主任研究員制度を廃止(削減)してきたが、主任研究員制度等協会の
シンクタンク機能を強化し、理事会、政府、社会に対し、発言、提案できる機能
を再構築すべきである。



tosikk at 15:29│Comments(0)TrackBack(0)

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