2017年03月26日

『営繕かるかや怪異譚』小野不由美著(KADOKAWA)

 年度末の仕事もそろそろ一段落。残り5件ほどの仕事が、来週無事納品できれば一息つける。

 今日は朝から美容院に行き、カットとマニキュアをしてきた。

 さて、小野不由美さんの『営繕かるかや怪異譚』である。

 ぼくはこの作品を『残穢』の関連作品だと勝手に思い込んでいたのだが、全く無関係の連作短編集であった。

営繕かるかや怪異譚営繕かるかや怪異譚
著者:小野 不由美
KADOKAWA/角川書店(2014-12-01)
販売元:Amazon.co.jp


【母から受け継いだ町屋に一人暮らす祥子。まったく使わない奥座敷の襖が、何度閉めても開いている。(「奥庭より」)
古色蒼然とした武家屋敷。同居する母親は言った。「屋根裏に誰かいるのよ」(「屋根裏に」)
ある雨の日、鈴の音とともに袋小路に佇んでいたのは、黒い和服の女。あれも、いないひと?(「雨の鈴」)
田舎町の古い家に引っ越した真菜香は、見知らぬ老人が家の中のそこここにいるのを見掛けるようになった。(「異形のひと」)

ほか、「潮満ちの井戸」「檻の外」。人気絶頂の著者が、最も思い入れあるテーマに存分に腕をふるった、極上のエンターテインメント小説が誕生しました。】(KADOKAWA HPの内容紹介より)

 家にまつわる怪異を、「営繕」を生業とする尾端が解決するというストーリーである。

 最初の『奥庭より』を読んで、ちょっと意外な感じがした。

 怪異を解決する以上、この尾端という人物は、強烈なオーラや霊能力をまとまっているものだと思っていたからだ。ところが、そういった特別なところが何もない。

 彼から感じるのは、あやかしのような目に見えないものに対しても親身になる「優しさ」である。

 各編とも、読んで最初のうちは、身の毛がよだつような恐怖を味わうが、尾端が登場すると、それだけでホッとする。作品の雰囲気もガラリと変わるかのようだ。

 ぼくが一番好きなのは、『檻の外』。

 単行本には、雑誌『幽』に連載中とあったから、続編が出版されるのを、楽しみに待つとしよう。

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2017年03月19日

『神様のカルテ 2』夏川草介著(小学館)3

 『神様のカルテ』を読んだのは7年前。そのレビューを読み返すと、結構辛辣なことを書いている。

 まあ、それが当時のぼくの率直な評価であった訳だが、その印象が強かったこともあり、続編を手に取ろうという気にはならなかった。

 しかし、ある時、マイミク(今ではFacebookでの付き合いの方が多いが)のけんみかさんが、「続編はなかなか面白いですよ」と教えてくださった。

 ぼくと本の好みが合う彼が面白いというのであれば、一度読んでみようと、前回、図書館に行った時に借りてきた。

神様のカルテ 2神様のカルテ 2
著者:夏川 草介
小学館(2010-09-28)
販売元:Amazon.co.jp


【医師の話ではない。人間の話をしているのだ。
新年度、本庄病院の内科病棟に新任の医師・進藤辰也が東京の病院から着任してきた。彼は一止、そして外科の砂山次郎と信濃大学の同窓であった。かつて“医学部の良心"と呼ばれた進藤の加入を喜ぶ一止に対し、砂山は微妙な反応をする。赴任直後の期待とは裏腹に、進藤の医師としての行動は、かつてのその姿からは想像もできないものだった。
 そんななか、本庄病院に激震が走る。】(小学館HPの内容紹介より、「2」の内容を抜粋。)

 第1作を読んだ時には、時代錯誤的な主人公のキャラクター設定に違和感を覚えていたが、今回はそれなりに受け入れることができた。夏目漱石を崇拝する栗原一止という人物像が付け刃のものではなく、作者の中でよく練られた上で造形されたものだと感じ取ることができたからかもしれない。

 一止の職場である本庄病院は医師にとっても、看護師にとっても相変わらず過酷な環境である。

 ぼくのようなスキャンやデータ入力等を生業としている業界においても繁忙期になり、残業や休日出勤が続くようになると、どうしても疲労から注意力が散漫になり、通常なら起きないようなミスが起こることがある。

 人の健康、時によっては命を預かる医師が、これほどの非人間的な勤務を強いられるというのは、どう考えても異常である。

 <良心に恥じぬということだけが、我々の確かな報酬である>そんな先人の言葉のみを心の支えに、寝食を忘れて、患者に尽くす一止や古狐(内藤)先生の姿を見ていると、目頭が熱くなる。

 <「医者は、患者のために命がけで働くべきだという。この国の医療は狂っているんだ。医者が命を削り、家族を捨てて患者のために働くことを美徳とする世界。夜も眠らずぼろぼろになるまで働くことを正義とする世界。主治医?馬鹿を言っちゃいけない。二十四時間受け持ち患者のために駆けずり回るなんて、おかしいだろう。僕たちは人間なんだぞ。それでもこの国の人々は、平然と中傷するんだ。夜に駆け付けなかった医師に対して、なぜ来なかったのかと大声をあげるんだ。誰もが狂っていて、しかも誰もが自分が正しいと勘違いをしているんだよ。−後略−」>

 血を吐くような新藤の訴えに、ぼくたちは答えるすべを持たない。

 それでも、一止はまだ幸せかもしれない。やはり使命感に燃える上司や同僚の医師、看護師、そして何よりも、彼のことを誰よりも理解してくれる優しい妻がいるのだから。

 それにしても、朴念仁を絵にかいたような一止が、どうやって榛名姫の心を射止めたのだろうね。続編を読んでいけば、その辺りの経緯も分かるのかな?だとしたら、是非ともこの先を読まなければいけないな。

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『仕事が速いのにミスしない人は、何をしているのか?』飯野謙次著(文響社)3

 先週の日曜日は親子4人で、土岐のアウトレットにお出かけ。土岐に向かう途中、『バーム・ド・フォレスト』さんでランチを取った。

 17日の金曜日はノー残業ディ。遊ぶ元気はないので、TSUTAYAに行って、CD
5枚を借り、『ましろのおと』の最新刊を買って、大人しく帰宅した。

 さて、年度末の忙しい時期、仕事でミスをすると、取り返しのつかないことになる。中日新聞の朝刊の広告で見つけ、ミス防止の参考になるかもと買ってきたのが、この『仕事が速いのにミスしない人は、何をしているのか?』だ。

仕事が速いのにミスしない人は、何をしているのか?仕事が速いのにミスしない人は、何をしているのか?
著者:飯野 謙次
文響社(2017-02-01)
販売元:Amazon.co.jp


 【「ミスしない」は、仕事の効率化&できる人になる、最短ルート!

ミスは、「するよりはしないほうがいい」というような軽いものではありません。
実は、「ミスをしない」ということは、それだけで信頼感が高まり、あなた自身の「強み」になるのです。

身近にいる「ミスしない人」をイメージしてみてください。
そういう人たちに対して、あなたはほかに、どんなイメージを持っていますか?
「仕事が速い」「切れ者」「頭がいい」「要領がいい」「信頼できる」……いろいろあると思いますが、そのイメージはどれも、「仕事ができる」と言い換えられるものでしょう。

失敗やミスを回避し、仕事を効率化するには、いくつかのちょっとしたコツがあります。
・チェックリストは日本製よりアメリカ製が使いやすい理由
・「何でもかんでもメール添付」しようとするから、ミスが起こる
・物事の最小がわかると、すべてをコントロールできるようになる
・同じメールは2度読むな
・誤解のないコミュニケーションを実現する「理系思考」とは?
・「どうしたらミスできるか」を考えると、ミスが激減する
・「正しいけれども悪いマニュアル」に踊らされていないか?
・だから、「仕事量が多すぎる」はあり得ない ……

ぜひ、これらのコツを本書で体得し、仕事の質とスピードを同時にあげてください。
ハイスピード&ハイクオリティの仕事はやがて、人生最高の楽しみになるはずです!

誰でもできるのに、意外に知らない「理系思考」の仕事術! 】(amazonの内容紹介より)続きを読む

touch3442 at 21:55|PermalinkComments(0)TrackBack(0)BOOK−ビジネス・実用 | BOOK−その他の「あ」行の作家

2017年03月01日

『インディペンデンス・デイ』原田マハ著(PHP研究所)5

 今日はノー残業ディ。でも、お疲れモードなので、まっすぐ帰宅。

 さて、先週読み終えたのが、原田マハさんの『インディペンデンス・デイ』だ。

 このタイトルを見ると、アメリカ大統領が戦闘機に乗って、宇宙人と戦うあの映画を思い出してしまうね。


インディペンデンス・デイインディペンデンス・デイ
著者:原田 マハ
PHP研究所(2010-02-20)
販売元:Amazon.co.jp


 【閉塞した日常、退屈な仕事、つまらない男、結婚への焦燥……。

 でも――。

 顔をあげ、風を感じてごらん、世界はやさしく豊かだ。

 親元から離れたい娘、スキャンダルに巻き込まれたニュース・キャスター、他人の幸せを見送る結婚式場で働く女性、夢にもがき、恋に悩む……様々な境遇に身を置いた女性たちの逡巡、苦悩、決断を丁寧に切り取り描いた連作短篇集。

 大人になって、知ってしまった。

 社会に出て、知ってしまった。人生甘くないし、不公平だな、理不尽だな、ってことが、たくさんある。いやになるくらい、落ち込んだり、あせったり、つまずいたり……。

 でも、学んだことだってある。人生に潔く向き合う気持ちがあれば、遠くまで歩いていけるんじゃないかな。ふと振り返ると、ずいぶん歩いたな、という日がきっとくる。大切なのは、「潔く向き合う気持ち」を忘れないこと。

 読むほどに、元気になって、視線もグッと上がる1冊。】(PHP研究所HPの内容紹介より)続きを読む

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2017年02月26日

『飲めば都』北村薫著(新潮社)5

 2月17日はノー残業ディ。

 一番、気のおけない人との飲み会であった。

 この人は豚肉はダメ、ニンニク、わさび、しょうが、マスタードがダメ、ビールもアサヒのスーパードライ以外は認めない上、煙草を吸うので、なかなか場所選びに苦労する。

 時々、新しいお店にチャレンジするのだが、今回は、何度か通ってマスターとも昵懇になったお店での飲み会となった。

 今回も「アボガドとマグロのわさび醤油和え」を頼むと、マスターが「普通のお醤油で和えて、わさびは別皿で出しましょうか」と気を利かせてくれた。

 さて、『飲めば都』である。

 タイトルから、居酒屋を題材にしたエッセイかなと思っていたのだが、黒木華さん主演のドラマ『重版出来』が放送されていた頃、確か中日新聞の文化面の『大波小波』の中で、『飲めば都』が出版社の編集者を主人公にした小説だと紹介されていたため、いつか読んでみようと思っていた。

 ふた月ほど前にも借りてきたのだが、その時は時間が足りず読むことができなかったので、今回リベンジを果たした。

飲めば都飲めば都
著者:北村 薫
新潮社(2011-05)
販売元:Amazon.co.jp


 【仕事に夢中の身なればこそ、タガが外れることもある……文芸編集者は日々読み、日々飲む。本を愛して酒を飲む。酒に愛され人に酔う。編集長のシャツに赤ワインをふるまい、泥酔して意識を失くし、大事なものが行方不明に? 思わぬ出来事、不測の事態。こんなこと、ほんとに? の連続、リアルな恋のものがたり。】(新潮社HPの内容紹介より)
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『光秀の定理(レンマ)』垣根涼介著(角川書店)3

 仕事が忙しく、ここしばらくは日曜日以外に休みがない。仕事で一日中PCに向かっていることが多いので、最近は帰宅してからはなるべくPCやスマホを触らないようにしている。そんな訳で、読み終えた本のレビューが3冊もたまってしまった。

 一つずつ書いていかないと、後が大変なので、ボチボチと書いていこうか。

 まずは垣根涼介さんの『光秀の定理(レンマ)』。

 垣根さんの代表作の一つである『君たちに明日はない』シリーズは、読むほどに味が出てきたが、残念ながら終わってしまった。

 時代小説を手掛けるのは、この『光秀の定理』が初めてらしい。光秀とは、もちろんあの「本能寺の変」の首謀者・明智光秀のことである。

光秀の定理 (単行本)光秀の定理 (単行本)
著者:垣根 涼介
角川書店(2013-08-30)
販売元:Amazon.co.jp

 【戦国の世を駆け抜けた三人の男たちが、その行く末に見た“歴史の定理”とは何だったのか!?

永禄3(1560)年、京都の街角で三人の男が出会った。
食い詰めた素浪人・新九郎。路上での博打を生業とする謎の坊主・愚息。そして十兵衛......名家の出ながら落魄し、その再起を図ろうとする明智光秀その人であった。この小さな出逢いが、その後の歴史の大きな流れを形作っていく。
光秀はなぜ織田信長に破格の待遇で取り立てられ、瞬く間に軍団随一の武将となり得たのか。
彼の青春と光芒を高らかなリズムで刻み、乱世の本質を鮮やかに焙り出す新感覚の歴史小説!!】(角川書店HPの内容紹介より)続きを読む

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2017年02月05日

『キャロリング』有川浩著(幻冬舎)3

 2月1日の水曜日はノー残業ディ。しかし、日々の疲れもあって、すぐに帰宅した。

 昨日も仕事。勝手の分からない他の人の仕事をフォローしたために時間が掛かったこともあり、帰宅は9時。ああ、疲れた。

 さて、地元の図書館で見つけた有川さんの本を読み終えた。
キャロリングキャロリング
著者:有川 浩
幻冬舎(2014-10-22)
販売元:Amazon.co.jp


 【クリスマスにもたらされるささやかな奇跡の連鎖―。有川浩が贈るハートフル・クリスマス。】<amazonHPの内容(「BOOK」データベースより)から>

 幻冬舎のHPにも内容についての詳しい紹介がないし、仕方がないので自分で紹介するか。

 大和俊介は小規模の子供服メーカー『エンジェル・メーカー』に勤務している。社長の西山英代を含め、全部で5人しか在籍していない。

 同社はその年のクリスマスの日に廃業することが決まっている。

 俊介は同僚の折原柊子と交際していたことがある。

 しかし、結婚話が具体的になるにつれ、二人の仲はこじれていった。

 俊介は父親の暴力にさらされて育ってきた。思春期になり、体力的に互角になると、俊介は父親に抗うようになった。母親を守るために、父親に反抗したつもりだったのに、母親は、「こんな乱暴な子になるなんて思わなかった。まるでお父さんが二人になったみたい!」と彼を責めた。

 両親はいったんは離婚するが、再婚する。両親と縁を切った俊介をサポートしたのが、西山夫妻であった。

 しかし、そうした事情のすべてを俊介は柊子に打ち明けることができなかった。結婚式に彼の両親を何としても呼びたいと訴える彼女に、俊介は怒りをぶつける。そんな自分の姿に、かつての父親の姿を重ねた彼は、自分は彼女を幸せにすることができないと別れる決心をしたのだった。

 『エンジェル・メーカー』は、事業の一環として学童保育も手掛けていた。

 廃業が決まったため、同業者を紹介する形で利用者は減ってきたが、6年生の田所航平だけは、家庭の事情から最後のクリスマスの日まで預かることが決まっていた。

 航平の母・圭子は化粧品会社が立ち上げた女性向けリゾート事業の重要なポジションを占めている。職場で知り合い、結婚した夫・祐二、つまり航平の父親は、有能とは言い難い人物であったが、夫婦仲は悪くなかった。

 しかし、圭子の海外転勤が現実味を帯びてくると、二人の関係に亀裂が入り始めた。決定的になったのは、海外転勤が決まったら、祐二に会社を辞めてもらって家族で引っ越そうと圭子が提案したことである。

 祐二は職場で浮気をし、家を出て行った。結局、彼は浮気相手とは別れ、職も失ったが、圭子は彼との離婚を決意する。

 何とかして二人の離婚を阻止したい航平は、まず父親を説得する必要があると考えるが、彼一人では父親が暮らす横浜まで出かけることはできない。

 航平は一計を案じ、柊子を籠絡して、父親に会うための手助けをさせるが、それがその後の大騒動につながるとは誰も想像しなかった…続きを読む

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2017年01月29日

『武道館』朝井リョウ著(文芸春秋)4

 昨日の土曜日も仕事。3月末までは、土曜日も祝日もない日々が続くなあ。

 今日は午前中、美容室へ行き、カット&マニキュアをしてもらい、ランチは、妻と上の娘と一緒に名古屋市北区の『尼ケ坂サロン』さんへ。

 前から気になっていたのだが、なかなか出かける機会がなく、やっとお邪魔できた。

 妻は『贅沢なカレーライス』、上の娘は『贅沢なミートソースパスタ』、ぼくは一人だけ豪勢に仔牛のタンとトリッパの煮込み。

尼ケ坂サロン
















 カレーもパスタも味見をさせてもらったら、どちらも美味しかった。それぞれの料理についてくる特製サラダも、手の込んだもので、ちょっぴりお値段は高くても納得。

 雰囲気のいいお店なので、こちらで読書会なんかを開催することができたらいいな。

 さて、映画化された『何者』で話題となった朝井リョウさん。地元の図書館で最新作(多分)の『武道館』を見つけたので、借りてきた。

 アイドルグループの活動をテーマにした小説だというので、あまり興味はなかったのだが、旬の作家さんでもあるので、読んでみようと思ったのだ。

 失礼な言い方だけれども、予想以上に面白い作品だった。

武道館武道館
著者:朝井 リョウ
文藝春秋(2015-04-24)
販売元:Amazon.co.jp


 【【正しい選択】なんて、この世にない。

結成当時から、「武道館ライブ」を合言葉に活動してきた女性アイドルグループ「NEXT YOU」。
独自のスタイルで行う握手会や、売上ランキングに入るための販売戦略、一曲につき二つのパターンがある振付など、さまざまな手段で人気と知名度をあげ、一歩ずつ目標に近づいていく。
しかし、注目が集まるにしたがって、望まない種類の視線も彼女たちに向けられる。

「人って、人の幸せな姿を見たいのか、不幸を見たいのか、どっちなんだろう」
「アイドルを応援してくれてる人って、多分、どっちもあるんだろうね」

恋愛禁止、スルースキル、炎上、特典商法、握手会、卒業……
発生し、あっという間に市民権を得たアイドルを取り巻く言葉たち。
それらを突き詰めるうちに見えてくるものとは――。

「現代のアイドル」を見つめつづけてきた著者が、満を持して放つ傑作長編!】(『文藝春秋BOOK』HPの内容紹介より)続きを読む

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2017年01月22日

『ジニのパズル』崔実(チェシル)著(講談社)3

 20日の金曜日はノー残業ディ。

 足に湿疹ができたので、病院に行って、帰宅。

 20世紀、21世紀のラブソングベストテンが特集されていた『ミュージック・ステーション』を妻とずっと見ていた。うーん、名曲ではあるけれども、山下達郎さんの『クリスマス・イブ』って、ラブソング枠でベストテン入りするかなあ?サザンの『いとしのエリー』の方がピンと来るのだけれども、これはぼくの年齢ゆえかも。

 さて、何かの書評で取り上げられていた、『ジニのパズル』が地元の図書館にあったので、借りてきて読んだ。

 書評の詳しい内容は忘れたけれども、少女のアイデンティティをめぐる作品だということは認識していた。ただ、具体的な内容は、ぼくの想像していたものと全然違っていた。 
ジニのパズルジニのパズル
著者:崔 実
講談社(2016-07-06)
販売元:Amazon.co.jp


 【オレゴン州の高校を退学になりかけている女の子・ジニ。ホームステイ先でステファニーと出会ったことで、ジニは5年前の東京での出来事を告白し始める。

ジニは日本の小学校に通った後、中学から朝鮮学校に通うことになった。学校で一人だけ朝鮮語ができず、なかなか居場所が見つけられない。特に納得がいかないのは、教室で自分たちを見下ろす金親子の肖像画だ。

1998年の夏休み最後の日、テポドンが発射された。翌日、チマ・チョゴリ姿で町を歩いていたジニは、警察を名乗る男たちに取り囲まれ……。

二つの言語の間で必死に生き抜いた少女が、たった一人で起こした“革命”の物語。全選考委員の絶賛により第59回群像新人文学賞を受賞した、若き才能の圧倒的デビュー作!】(講談社BOOK倶楽部の内容紹介より)

<この先、あらすじに触れる部分がありますので、未読の方はご注意願います。>続きを読む

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2017年01月15日

『すみなれたからだで』窪美澄著(河出書房新社)3

 今日は本当はラーメンを食べにお出かけの予定であったが、あいにくの雪で断念した。

 午後からは道路の雪も解けたが、やはり車で出かけるのはこわいので、1.5キロ先のスーパーまで、長靴を履いて、妻と歩いて行った。途中、雪が解けきっていない場所で車がスリップする光景に遭遇し、今日は予定を中止して良かったとつくづく思った。

 さて、昨年末に読み始めて、お正月休みに読み終えた本だ。レビューを書くのを随分さぼっていた。

すみなれたからだですみなれたからだで
著者:窪美澄
河出書房新社(2016-10-17)
販売元:Amazon.co.jp


 【焼夷弾が降り注ぐ戦中の東京で真智子が過ごした峻烈なる一夜、沈みゆく昭和末に文が養父から教えられた喜び……時代を超え、生きることに通底する痛みと輝きを凝視する短篇集。

無様に。
だけど、私は
まだ生きているのだ。

三年前のよく晴れた冬の日、五日市線の終着駅から父が入居予定の施設に向かったわたし。厳格な祖母が取り仕切る古い商家で、家業が傾いてもなおひっそりと生きた、かつての父のすがた。そしていま、自分の人生を選び取ることですれ違っていく夫との関係――わたしにとって、生きるということは、二人の男を棄てることなのだった……(「父を山に棄てにいく」)

   *

【収録作品】
父を山に棄てにいく/インフルエンザの左岸から/猫降る曇天/すみなれたからだで/バイタルサイン/銀紙色のアンタレス/朧月夜のスーヴェニア/猫と春】(河出書房新社HPの内容紹介より)。続きを読む

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ロバート・デニーロ、アン・ハサウェイ主演『マイ・インターン』

 お正月休み用に借りてきた5本のDVDのラストがこの作品。

 どの作品だったか忘れてしまったが、妻と映画を見た時に、『マイ・インターン』の予告編が流れて、妻と見てみたいねと話していた。

 結局、見られず仕舞いだったので、今回借りてきて、妻と二人で見た。

 いやあ、面白かった!

マイ・インターン [DVD]マイ・インターン [DVD]
出演:ロバート・デ・ニーロ
ワーナーホームビデオ(2016-08-10)
販売元:Amazon.co.jp

 【 アン・ハサウェイ扮するファッション・サイトの若い女社長が、ロバート・デ・ニーロ扮するカルチャーのまるで違う70歳のインターンに戸惑いながらも、次第に奇妙な絆が芽生えていくさまを描いたハートフル・コメディ。監督は「恋愛適齢期」「ホリデイ」のナンシー・マイヤーズ。
 ファッション通販サイトを起業し、ニーズを的確に掴んで短期間で急成長させることに成功したジュールズ。そんな彼女の会社に、シニア・インターン制度によって採用された70歳のベン。妻に先立たれ、新たなやりがいを求めて再び働くことを望んだ彼だったが、若者ばかりの会社ではすっかり浮いた存在に。ところが、ベンはそんなカルチャー・ギャップを楽しみ、たちまちオフィスの人気者に。一方、ここまで仕事も家庭も順調そのものだったジュールズは、急速に拡大した会社の経営にうまく対応することができず大きな試練に直面していた。そんな時、彼女の支えになってくれたのは、どこか疎ましく思っていた人生の先輩、ベンだった。】(「allcinema」の「解説」より)続きを読む

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ルゥルゥ・チェン主演『若葉のころ』4

 『小さな恋のメロディ』は、ぼくには印象深い映画である。この映画に使われている曲の中では、『メロディ・フェア』が一番好きだったが、ある時期から『若葉のころ』も捨てがたいと思うようになった。トヨタのカムリのCMソングに使われた頃からかな?

 この映画は、中日新聞の夕刊の映画紹介か何かで知ったのだと思う。ぼくは滅多にアジアの映画は見ないのだが、ビー・ジーズの『若葉のころ』をモチーフにした映画なら、見てみたいと思っていた。

 残念ながら、映画館で見ることは叶わなかったので、正月休みにDVDを借りてきて見た。

若葉のころ [DVD]若葉のころ [DVD]
出演:ルゥルゥ・チェン
ポニーキャニオン(2016-11-16)
販売元:Amazon.co.jp

 【1971年公開の「小さな恋のメロディ」挿入曲としてヒットしたビージーズの「若葉のころ」のメロディとともに、母と娘それぞれの初恋を描いた台湾発のラブストーリー。母が17歳だった1982年と娘が17歳の2013年を舞台に、それぞれの初恋の揺れる思いを瑞々しく描いた。離婚した母や祖母と一緒に台北で暮らす女子高生バイは、親友ウエンと男友達イエの関係に心を痛めていた。そんなある日、母ワンが交通事故で意識不明の重体に陥ってしまう。偶然にも母のパソコンから初恋相手リン宛の未送信メールを発見したバイは、母の青春に思いを馳せる。監督はジョイ・チョウ、メイデイなど人気アーティストのミュージックビデオを手掛け、本作が長編初監督作品となるジョウ・グーダイ。韓国ドラマ「美男<イケメン>ですね」の台湾リメイク版で注目を集めたルゥルゥ・チェンが、若き日の母ワンと主人公バイの2役を演じ、ワンの初恋相手リン役をジョニー・トー監督作品などで知られるリッチー・レンが演じる。】(映画.comの解説より)

 舞台となっているのは台湾。

 上の解説によれば1982年という設定らしいが、日本と比べると、もう少し昔の話のように感じられる。

 好きな女の子に子どもじみたちょっかいを出したり、気になる男の子にツンと澄まして見せたり、高校生の頃の男女の微妙な感情は、30年前の日本でも台湾でも同じなんだね。

 ルゥルゥ・チェンが演じるワンは、髪型のせいか、ぼくには中谷美紀さんに似ているように思われた。

 今を生きるバイを演じる彼女の方が溌剌としていて、ずっとチャーミングに思えた。

 現代のリン役のリッチー・レンは、ちょっと崩れた感じが同性であるぼくの目にも魅力的に映る。

 これといった結末がある訳ではなく、何とも言えない余韻が残る。それを物足りなく思う人もいるかもしれないが、ぼくはこの方が好きだ。

 甘酸っぱい中にちょっとだけ苦さの混じった、良質な恋愛映画であった。

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2017年01月08日

小泉今日子主演『毎日かあさん』4

 かなり昔、まだ小泉今日子さんが永瀬正敏さんと結婚していた頃、キョン2と自宅近くの川沿いの道を歩く夢を見たことがある。

 彼女と手をつなぎながら歩いていて、「永瀬さんは?」とぼくが聞くと、「今日はロケだから」とキョン2が答え、ぼくは「じゃあ、夕食も一緒に食べようか」と言って、そのあとすぐに目覚めてしまったので、それ以上の進展はなかったのだが、夢の中でのやり取りのリアルさに、妙な気分になったっけ。

 ぼくは、ドラマ『最後から二番目の恋』の小泉さんも好きで、そんな訳で、以前から気になっていた『毎日かあさん』のDVDを借りてきた。

毎日かあさん(通常版) [DVD]毎日かあさん(通常版) [DVD]
出演:小泉今日子/永瀬正敏
キングレコード(2011-09-06)
販売元:Amazon.co.jp

 【人気漫画家・西原理恵子が毎日新聞に連載するコミックを実写映画化。「かぞくのひけつ」の小林聖太郎監督がメガホンをとり、実生活で元夫婦だった小泉今日子と永瀬正敏が夫婦役を演じる。西原家で実際に起こったエピソードをもとに、主人公の漫画家・サイバラリエコ(小泉)と元戦場カメラマンの夫カモシダユタカ(永瀬)、6歳の息子と4歳の娘が繰り広げる日常をコミカルに描く。】(映画.comの解説より)

 西原さんの経歴については、おおよそのことは知っていた。なかなか大変な人生だなあと、他人事ながら同情していたのだが、この映画を見て、同情するなんておこがましいと思った。

 主人公のサイバラはイライラしたり、時に爆発したりしながらも、家族に対する愛情を失わない。時折、疲れた表情を見せるものの、笑顔を失うこともない。映画を見ながら、そのたくましさに救われる気がした。

 ぼくは、卒論に太宰治を選択するような人間なので、わが身に災難が降りかかると、やたら悲観的な気分になってしまう。この映画を見ていると、吉田拓郎さんの『ビートルズが教えてくれた』(作詞は岡本おさみさんだ)ではないけれども、♪日陰ばかり好んでいては いじけてしまうんだぜ もっと陽気であっていいんじゃないか と反省させられる。

 実生活で夫婦だったということは別にして、小泉さんと永瀬さんというのは、息もぴったりで、最高の組み合わせだと思った。子役の二人もよかった。娘役の小西舞優さんの「おとしゃん」という呼びかけを聞くと、劇中の永瀬さんではないが、可愛らしくて、頬ずりしたくなる。

 ちょっと気分が落ち込んでいる時には、またこの映画を見て、小泉さんから元気を分けてもらおうと思う。


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ディズニー映画『ズートピア』5

 大みそかに5本のDVDを借りてきた。自分の見たい映画ばかり借りてきたため、妻が見たいと言った作品は2本だけ。そのうちの1本がこの『ズートピア』だ。

 この映画が公開された時に、『アナと雪の女王』よりも面白いという映画評を読み、見たいと思っていたが、結局、見に行くことができなかった。

 お正月の2日に、妻と上の娘と一緒に見た。下の娘は映画館で見たので、パスしてせっせとレポートを書いていた。

ズートピア MovieNEX [ブルーレイ+DVD+デジタルコピー(クラウド対応)+MovieNEXワールド] [Blu-ray]ズートピア MovieNEX [ブルーレイ+DVD+デジタルコピー(クラウド対応)+MovieNEXワールド] [Blu-ray]
出演:ディズニー
ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社(2016-08-24)
販売元:Amazon.co.jp


 【動物たちが高度な文明社会を築いた世界「ズートピア」を舞台に、ウサギの女の子ジュディが夢をかなえるために奮闘する姿を描いたディズニーアニメーション。監督は「塔の上のラプンツェル」のバイロン・ハワードと「シュガー・ラッシュ」のリッチ・ムーア。どんな動物も快適な暮らしができる環境が整えられた世界。各々の動物たちには決められた役割があり、農場でニンジン作りに従事するのがウサギの務めだったが、ウサギの女の子ジュディは、サイやゾウ、カバといった大きくて強い動物だけがなれる警察官に憧れていた。警察学校をトップの成績で卒業し、史上初のウサギの警察官として希望に胸を膨らませて大都会ズートピアにやってきたジュディだったが、スイギュウの署長ボゴは、そんなジュディの能力を認めてくれない。なんとかして認められようと奮闘するジュディは、キツネの詐欺師ニックと出会い、ひょんなことからニックとともにカワウソの行方不明事件を追うことになるのだが……。】(映画.comの解説より)

 確かに、『アナ雪』より深みのあるストーリーで面白かった。

 展開もスピーディーで観客を飽きさせないし、ミステリー的な要素も多少なりとも加味されている。アメリカ社会に対する風刺もよく利いている。

 ミュージカル的な要素のある『アナ雪』は主題歌がヒットしたこともあり、社会現象にもなったが、『ズートピア』にはそうした目玉的な要素がないのが残念だ。

 ぼくは、それほどディズニー映画を見ている訳ではないので、あまり説得力がないかもしれないが、ぼくの知っているディズニーの作品の中では一番面白かった。

touch3442 at 21:23|PermalinkComments(0)TrackBack(0)ANIME/COMIC | MOVIE

2017年01月04日

大泉洋主演『アイ アム ア ヒーロー』4

 大変遅くなりましたが、あけましておめでとうございます。

 今年もよろしくお願い致します。

 さて、大みそかの夕方に見ていたのが、TSUTAYAで借りてきた5本のDVDの中の1本、『アイ アム ア ヒーロー』である。

 ぼくは、ホラーもスプラッタームービーも、ゾンビものも嫌いなので、まずその手の映画は見ない。ゾンビもののこの作品を見る気になったのは、何かのレビューだかコラムだかで「面白い」と紹介されていたからだ。

 I AM A HERO






















 【鈴木英雄(大泉洋)35歳。職業:漫画家アシスタント。彼女とは破局寸前。
そんな平凡な毎日が、ある日突然、終わりを告げる…。徹夜仕事を終えアパートに戻った英雄の目に映ったのは、彼女の「異形」の姿。一瞬にして世界は崩壊し、姿を変えて行く。謎の感染によって人々が変貌を遂げた生命体『ZQN(ゾキュン)』で街は溢れ、日本中は感染パニックに陥る。標高の高い場所では感染しないという情報を頼りに富士山に向かう英雄。その道中で出会った女子高生・比呂美(有村架純)と元看護師・藪(長澤まさみ)と共に生き残りを賭けた極限のサバイバルが始まった…。果たして彼らは、この変わり果てた日本で生き延びることが出来るのか。そして、英雄は、ただの英雄(ひでお)から本当の英雄(ヒーロー)になれるのか!?】続きを読む

touch3442 at 23:27|PermalinkComments(0)TrackBack(0)MOVIE 

2016年12月31日

『明日の子供たち』有川浩著(幻冬舎)5

 今日は、午前中、お墓詣りに行き、お昼ご飯までの間に、ぼくはTSUTAYAに昨日借りたCDを返しに行き、代わりにDVDを5枚借りてきた。午後からは娘たちの「断捨離」で出た衣類を持って、古着屋さんへ。妻が2点、気に入った衣類を見つけてご購入。

 その後、借りてきたDVDを一本見て、夜はボチボチと紅白を見ていた。

 ぼくのお目当ては、欅坂46、土屋太鳳さんがダンスを披露するという郷ひろみさん、絢香さん、いきものがかり、RADWIMPS、星野源さんetc。

 予想外に心を打たれたのは、大竹しのぶさんの『愛の讃歌』。

 彼女の歌を聴きながら、以前見たエディット・ピアフの映画を思い出してしまった。

 さて、今年最後のレビューは、有川浩さん。

 大学時代、補欠入学だったぼくは、大学近くで下宿を見つけられずに、大学から歩いて約50分の社会人相手の下宿にお世話になった。その下宿の前に、「L」(仮名)という喫茶店があって、時折ぼくは、そこでお昼を食べたものだ。

 「L」のママさんと娘さんのIちゃん(ちゃん付けで呼んでいたが、ぼくより五つくらい年上だったはずだ)は、ボランティア活動として、お店の常連さんと一緒に、児童養護施設「L園」の子供たちを招いて、バーベキュー大会を開いたり、ボーリング大会を開いたりした。

 ぼくもバーベキュー大会と、ボーリング大会に一度ずつ参加したことがある。

 当時は、「児童養護施設」という呼び方ではなく「孤児院」と呼んでいたように記憶している。「L」の常連さんは社会人が多く、大学1年生だったぼくは、子どもたちに一番年が近いせいか、子供たちに随分とまとわりつかれた。

 ぼくには九つ下の弟がいたので、年の離れた子供と遊ぶのは苦にならなかったことも関係していたのかもしれない。

 やたらとベタベタとしてくる子供たちに、「やっぱり愛情に飢えているのかな」という感想を抱いたのは、ぼくにそうした施設の子供たちに対する先入観があったせいだろう。

 有川さんのこの作品を読みながら、当時の子供たちのことを思い出すとともに、今もぼくの中にある、児童養護施設に対する先入観というか偏見を改めて認識させられた。
 
明日の子供たち明日の子供たち
著者:有川 浩
幻冬舎(2014-08-08)
販売元:Amazon.co.jp


 【想いがつらなり響く時、昨日と違う明日が待っている!児童養護施設を舞台に繰り広げられるドラマティック長篇。

諦める前に、踏み出せ。
思い込みの壁を打ち砕け!
児童養護施設に転職した元営業マンの三田村慎平はやる気は人一倍ある新任職員。
愛想はないが涙もろい三年目の和泉和恵や、理論派の熱血ベテラン猪股吉行、“問題のない子供”谷村奏子、大人より大人びている17歳の平田久志に囲まれて繰り広げられるドラマティック長篇。】(幻冬舎HPの内容紹介より)続きを読む

touch3442 at 23:53|PermalinkComments(0)TrackBack(0)BOOK−一般 | BOOK−有川浩

2016年12月30日

『太陽が死んだ夜』月原渉著(東京創元社)3

 昨日、29日がわが社の仕事納め。

 午前中は仕事をして、午後からは大掃除。1フロア分の蛍光灯を取り外し、雑巾で拭いてもらい、取り付けたら、背伸びをして作業をするので、足はつるし、上ばかり向いているので、首も肩も痛くなるしで、つらかった。

 今日は、午前中から24時間換気の我が家のあちこちにある換気口を取り外し、フィルターの掃除。昨日と同じような姿勢が続いたので、さらに首と肩とが痛くなった。

 おまけに、昨日の夜と今日の朝とで、大学・高校の友人、会社のOB・OGへの年賀状、30枚強の年賀状の宛名書きと簡単なあいさつ書きをしたので、右手も震える。

 今日のお昼は、年内最後の営業の西区の「串よし」さんへ親子四人で出かけ、ランチ。

 ぼくは、かき・エビフライ定食、妻はチキンフライ・エビフライ定食、上の娘はキノコとクレソンとブロッコリーとトマトのペペロンチーノ、下の娘はロースかつ定食。

 「串よし」さんの定食はかなりボリュームがあるが、朝ご飯を抜いたのと、みんなが別のものを頼んだので、おかずをとっかえひっかえしたのとで、全部食べることができた。

 さて、図書館で、並んでいる本のタイトルと装丁とが似ていたので、気になって借りてきた『太陽が死んだ夜』をかなり前に読んだ。表紙に『第二十回鮎川哲也賞受賞作』と銘打ってある。

太陽が死んだ夜太陽が死んだ夜
著者:月原 渉
東京創元社(2010-10-09)
販売元:Amazon.co.jp


 【第二次大戦中、ニュージーランドの捕虜収容所で、日本兵が謎の死を遂げた。
 数ヶ月後、収容所とは別の島にある全寮制女子校の教会堂で、少女の惨殺死体が発見された。
 そして四十一年後、同じ女子校の教会堂で美しい少女たちを襲った連続殺人−三つの事件を結ぶものは何か?
 ひとりの少女の祖母が遺したもの そこに記されていた謎の言葉は何を語るのか−−?】(単行本表紙見返しの内容紹介より)

 読んでいるときは、それなりに斬新な登場人物や舞台の設定だと思っていた。犯人が誰かという興味もあったし、探偵役と思しき人物が二人いるというのも面白かった。

 だが、犯行の動機や密室のトリックに、説得力がなかったのが残念だ。いっそ、シリアルキラーの犯行という方が、まだスッキリとする。

 ちょっとがっかりの読後感であった。

touch3442 at 23:45|PermalinkComments(0)TrackBack(0)BOOK−ミステリー | BOOK−その他の「た」行の作家

2016年12月25日

『土漠の花』(どばくのはな)月村了衛著(幻冬舎)5

 ずっと、日曜日以外休みのない日々が続いていたが、この3連休は休むことができた。

 22日は会社のクリスマスパーティー兼忘年会。もっとも、忘年会の後も仕事をしていたけれども。 

 23日は妻と西区の「串よし」さんでパスタを食べ、春日井方面にドライブ。閉店セール中のジーンズショップを見つけ、お買い得品を購入してきた。

カキとボロネギとジャガイモとブロッコリーのバター醤油ソース












↑ぼくの頼んだカキとボロネギとジャガイモとブロッコリーのバター醤油ソース

 夜には、録画しておいた『逃げるは恥だが役に立つ』の最終回を見た。こんなに面白いドラマが終わってしまうのかと、「逃げ恥ロス」に寂しい思いをした。

 昨日は朝、交通事故で痛めた腰のリハビリに整形外科に行き、後はバイトや写真展に出かける娘たちのアッシー君として過ごした。

 夜は、我が家で、定番のチーズハンバーグと、ご近所のケーキ屋さんで買ったケーキを味わいながらクリスマスを祝った。

 今日は、下の娘を送って安城までお出かけ。途中、妻と三人で、緑区の『蔵出し味噌 一六』さんで、お昼を食べた。ネットで調べて評価の高かった味噌ラーメンに、期待して出かけたのだが、どうやら北名古屋市にある『田所商店』さんと実態は同じのようで、ガッカリした。ラーメンは、それなりに美味しかっし、チャーシューも食べごたえがあったけどね。

北海道味噌ラーメン味噌漬け炙りチャーシュー








 



↑ぼくの頼んだ北海道味噌ラーメン味噌漬け炙りチャーシュー

 さて、10日ほど前に読み終えた『土漠の花』である。『機龍警察』の月村さんの作品で、過去に2度ほど借りてきたことがあるが、いつも読まないうちに期限切れとなって返却していた。

土漠の花土漠の花
著者:月村 了衛
幻冬舎(2014-09-18)
販売元:Amazon.co.jp

 【ソマリアの国境付近で、墜落ヘリの捜索救助にあたっていた陸上自衛隊第一空挺団の精鋭たち。その野営地に、氏族間抗争で命を狙われている女性が駆け込んだとき、壮絶な撤退戦の幕があがった。圧倒的な数的不利。武器も、土地勘もない。通信手段も皆無。自然の猛威も牙を剥く。最悪の状況のなか、仲間内での疑心暗鬼まで湧き起こる。なぜここまで激しく攻撃されるのか?なぜ救援が来ないのか?自衛官は人を殺せるのか?最注目の作家が、日本の眼前に迫りくる危機を活写しつつ謳いあげる壮大な人間讃歌。】(単行本裏表紙の内容紹介より)

 表紙見返しには、【第一空挺団の精鋭。女を守るも孤立無援。ソマリア民兵、残虐無比にして全員武装。想像を絶する濁流、酷暑、砂嵐。究極の極限状況で、人はどこまで人を想えるのか。壮絶な激闘の終焉は、全滅か、生還か?】という内容紹介もある。

 ソマリアでの海賊対処行動に従事するジブチの自衛隊活動拠点から70キロほどの距離の所で、CMF(有志連合海上部隊)連絡ヘリの捜索救助要請が入る。

 本来であればアメリカ海兵隊が出動するところであるが、折しも米軍はイスラム武装勢力アル・シャバブ掃討作戦の真っ最中であり、加えて海賊対処任務で複数の想定外の事故が発生したため、人員を避ける状況になかったことから、自衛隊へ話が回ってきた。

 拠点外での活動は極めて異例のことであるが、各国の部隊指揮官との話し合いの結果、人道上の見地から自衛隊が捜索救助任務にあたることになった。

 海上自衛隊とともに派遣海賊対処行動航空隊を構成する陸上自衛隊第1空挺団は、直ちに救助隊を編成し、時を措かず出発した。

 救助隊の構成は、隊長に任命された吉松3尉以下、救急救命陸曹1名を含む計12名。隊員は軽装甲機動車2台、高機動車1台に分乗し、墜落地点を目指したが…

 とにかく、読み始めてすぐに、事態は風雲急を告げる。

 そこから先は、手に汗握る展開の連続である。

 詳細は読む人の興を削ぐので書かないが、とにかく次から次へと危機が訪れる。まるで、アクション映画を見ているような気分だ。


 内容紹介では、「人間讃歌」とあるが、実際には暗澹たる想いを抱く。もし、実際の自衛隊がこのようなトラブルに巻き込まれたらと思うと、ゾッとする。
 <この先、ネタバレになりますので、未読の人はご注意ください。>
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touch3442 at 22:26|PermalinkComments(0)TrackBack(0)BOOK−ミステリー | BOOK−月村了衛

2016年12月11日

『太郎が恋をする頃までには…』栗原美和子著(幻冬舎)3

 昨日の土曜日は仕事。

 今日は朝、妻と一緒に、町内会の防災訓練に参加し、その後、ようやく松葉杖なしで歩けるようになった上の娘の要望で、ジャズドリーム長島へ。

 通勤用のコートが欲しいんだってさ。

 ぼくもずっと欲しかったMA−1ブルゾンを探したのだが、予算が少ないので、なかなか気に入るものが見つからない。幸いにして7割引で5700円という品を見つけることができたので、それを購入した。

 さて、先週、地元の図書館で借りてきたのが、この本だ。

 何となく、背表紙のタイトルが気になって手に取ると、あれっ、お猿さんの芸で有名な村崎太郎さんが写っている。隣の女性が誰かは知らないが、タイトルにある「太郎」は、彼のことなのかな?

 どんな内容の本なのかと本の最後をパラパラ見たいたら、参考文献の中に島崎藤村の『破戒』の他に2冊の本が挙げられている。ひょっとして、この本のテーマは…。

 冒頭に掲げられた水平社宣言の文言によって、それは確信に変わった。

太郎が恋をする頃までには…太郎が恋をする頃までには…
著者:栗原 美和子
幻冬舎(2008-10)
販売元:Amazon.co.jp


 【五十嵐今日子、42歳。元亜細亜テレビの看板キャスターであり、新聞記者に転身後も“ラブ&ヒューマン”をテーマに第一線で活躍を続ける、シングル女性のトップランナーである。“お転婆”“じゃじゃ馬”“生意気女”、絶対結婚しないと思われていた今日子が、突然結婚した。しかも、バブルの申し子のような彼女が選んだお相手は、離婚歴ありの猿まわし師、海地ハジメ―。取材がきっかけで出逢った二人は、一見華やかな人生を送っているかに見えるその奥底に、互いに強烈な淋しさを感じとる。連日、今日子の元に押しかけて、プロポーズを繰り返すハジメ。違和感と反発を覚えながら、やがてハジメの人間としての強さ、優しさ、そして底知れぬ哀しさに強く惹かれていく今日子。そんなある夜、ハジメは「俺の…俺の家族の歴史を聞いてくれないか?」と口にする。そして彼はゆっくりと、自分と、自分の家族を縛る事実について語り始めた…。】(amazon HPの内容紹介:「BOOK」データベースより)続きを読む

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2016年12月07日

『初恋温泉』吉田修一著(集英社)3

 12月に入ったばかりの1日の木曜日、会社へ通勤する途中、後ろから来た車に追突された。別に大した事故ではないのだが、それ以来腰が痛い。病院でレントゲンを撮ったところ、骨には異常がないそうなので、しばらく病院でリハビリをすれば、治るかな。

 3日の土曜日は、仕事の帰りに、映画『この世界の片隅に』で独特の歌声を響かせていたコトリンゴさんのCDを借りに会社近くのTSUTAYAへ行った。CDを借り終えて、「帰るメール」をすると、妻から電話が掛かってきて、父が39℃を越える熱を出して、名鉄病院の救急外来にいるとのこと。あわてて病院に駆けつけたが、検査やら点滴やらで、結局家に帰ったのは11時近く。まあ、肺炎とかではなかったので、よしとしよう。

 弟の義父が10月の中旬に亡くなったのだが、12月3日の土曜日に今度は義母が亡くなったとの知らせ。夫が亡くなって、ショックのあまり、寝込んでしまったとは聞いていたが、あまりにも立て続けの不幸に、弟の奥さんが気の毒になる。弟も血圧が200近くまで上がっているというので、気をつけてもらわなきゃ。

 上の娘は名鉄の駅のホームで転んで足の骨を折り、松葉づえをついて通勤している。おまけにその数日後、破れかけていた保護シートをはがしたi−phoneをやはり駅で落し、液晶にヒビが入り、買い換えなきゃいけないという。

 何だか、どたばたしている我が家の今日この頃である。

 今日はノー残業ディだったが、大人しくしていようと、すぐに帰宅して、借りてきたCDを録音し、録画しておいた昨日の『逃げ恥』を妻と見た。

 火曜日は「ハグの日」っていいね。でも、妻をハグしたって、全然ときめかないし、それは向こうも同じだろう。ガッキーや石田ゆり子さんが相手なら…ハグだけじゃ済まないか。

 さて、『悪人』や『怒り』が映画化され、図書館で本を借りようと思っても、なかなか借りられない吉田修一さん。これまで、『横道世之介』しか読んだことがない。それほど厚くないし、手軽に読めると思って、『初恋温泉』を借りてきた。

初恋温泉初恋温泉
著者:吉田 修一
集英社(2006-06)
販売元:Amazon.co.jp

 【温泉に泊まる5組の男女の恋愛小説集。
突然妻に別れ話を切り出され、とまどう夫。雪の一軒宿の謎めいたカップル。初めて恋人と温泉旅館に泊まる高校生。熱海・青荷・黒川ほか、日常を少し離れた温泉宿で繰り広げられる男と女の風景。】(amazon HPの内容紹介より)
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touch3442 at 23:38|PermalinkComments(0)TrackBack(0)BOOK−一般 | BOOK−その他の「や」行の作家