2018年09月06日

卑怯者四天王

 台風が関西に大きな爪痕を残したと思ったら、今度は北海道で地震。

 天災で毎年多くの人が亡くなっているというのに、そんな実情を見て見ぬふりをして、アベ政権は軍事力の強化に血眼になっている。

 中国地方の豪雨の際に、全国でただ1台、愛知県岡崎市に配備されたレッドサラマンダーが注目されたが、あの車両は1台1億1000万円するのだそうだ。

 日本列島の中央だから岡崎に配備されていると聞いたが、アホかと思う。南海トラフ地震のような大災害が起きたら、日本に1台しかなくては役に立たない。道路網が寸断されたら、どうやって現場に駆けつけるんだ。訳の分からないミサイルに血税を注ぎ込むくらいなら、各都道府県に1台ずつ、レッドサラマンダーを配備すればいい。それでも50億円ちょっとしか掛からない。

 もちろん、この車両を使いこなすためには、それ相応の訓練も必要になるだろうし、維持費も相当に掛かるだろう。それでも、ミサイルよりずっと国民の命を守る役に立つ。

 口では国民を守るとかご立派なことを言っていても、アイデアも実行力もなく、ただ自分のお気に入りのオトモダチに便宜を図るしか能のない人物が国のトップとは情けない。

 ところで、自民党は、今回の総裁選について、報道機関に対して、「公平・公正な報道」を求めたそうである。アベ氏自ら憲法改正について、「読売新聞に相当詳しく書いてあるから、ぜひ熟読していただきたい」などと言っておきながら、どのツラを下げて、「公平・公正な報道」を要求するのだろう。

 昨年秋の衆院選前には、中日新聞に『ついにあなたの賃金上昇が始まる!』、『徹底検証 「森友・加計事件」』と題する明らかにアべ氏を擁護する著書の全5段の広告が掲載された。

 今回も、産経新聞にその手の書籍の広告が掲載されたと聞いていたが、実物は見ていなかった。ところが、先日、やはり中日新聞の1面に、『だから安倍晋三政権は強い』という、いかにもな書籍の広告が掲載された。

 もちろん、これは書籍の広告であって、報道の「公平・公正」さを侵すものではない、というのがアベ氏の取り巻き連中の見解なんだろうけどね。しかし、このタイミングで、アベシンパの著者がこの本を出すというのは、何だかなあという気がする。しかも、何でもありのこの内閣のことだから、官房機密費を使って、この本を買い集めて、Amazonの売り上げ1位とかの操作をしているかもしれない。

 高校2年生の時、担任の先生の発案で、生徒一人ひとりが壁新聞を作り、貼りだしたことがある。一番強く印象に残っているのは、中学の部活の仲間でもあったMの新聞の中にあった、「卑怯者四天王」の記事である。

 「卑怯者四天王」とは、

『タイガーマスク』のミスターX、
『マジンガーZ』のあしゅら男爵、
『ガッチャマン』のベルクカッツェ
そして、
『巨人の星』の速水譲次である。

 しかし、その後よくよく考えてみると、大リーグボール1号を破るための花形の特訓を、首脳陣に報告しなかっただけの速水を、あしゅら男爵やベルクカッツェと同列に論じるのは気の毒な気がしないでもない。

 Mは引っ越してしまって、もう何十年も顔を合わせたことがないが、もし彼に会う機会があれば、こう提案したい。

 速水譲次の代わりに、アベシンゾウを卑怯者四天王の一角に据えてはどうかと。

 森友学園に関連して自分や妻が関与していたら、総理大臣も国会議員も辞めると啖呵を切っておきながら、いまだに平然と総理の座に居座る卑怯者ぶりは、他の三人に引けを取らない。

 そうそう、以前、中日新聞のコラムで、浜矩子さんがアベ氏のことを「愛国者」ではなく、「愛僕者」と表現していた。アベ氏が「国難」というときは、国の危機ではなく、ただの「僕難」なのだとも述べていた。

 言いえて妙だなとひどく感心したものだが、こんな卑怯者の「愛僕者」のお坊ちゃまを大勢が神輿に担ぐ自民党という政党も終わっているなと思う。

 でも、石破さんが対抗馬として出馬しただけましか。

 石破さんのことをぼくはあまりよくは思っていなかったが、今回出馬した心意気は大いに評価したい。

 卑怯者にしっぽを振って、唯々諾々と従うだけの連中より、ずっとましだ。

 できれば、アベ氏を負かして、彼や彼の取り巻きに吠え面をかかせてやりたいものだね。

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2018年09月05日

1st NAGOYA JAZZ WEEK 2018 【佐藤竹善&たなかりか】 【レ・フレール×吉田兄弟】5

 知人が招待券を融通してくれたので、9月2日、3日とライブに出かけた。

 2日はCBCホールで開けれた佐藤竹善さんとたなかりかさんのライブに妻と出かけた。

 佐藤竹善&たなかりか











 佐藤さんは昨年の栄ミナミ音楽祭の土曜日(だったと思う)にトリとして登場した時に、初めて生で聴いた。彼のカバーアルバムは3枚ほどMDに録音して持っていた。MDを聴いていた時には、彼の歌唱力というか、声の良さをそれほど感じなかったのだが、生の歌声を聴いて、初めてその実力を知った。ただ、洋楽中心で、ぼくにはなじみのない歌が多かったのが残念だった。

 たなかりかさんは、ZIP FMの番組でその存在を知った。ぼくはジャズのことは全く知らないのだけれども、ラジオで歌声を聴いて、機会があれば、一度ライブを見たいと思っていた。最近では、積和不動産中部のCMソングを歌っているね。

 そんな二人の組み合わせなので、楽しみに出かけた。

 一曲目は、『オズの魔法使い』の『SOMEWHERE OVER THE RAINBOW』を二人で歌った。ぼくにも妻にもなじみのある曲なので、こうした選曲が続くといいなと思っていたが、甘かった。

 たなかさんのソロ、佐藤さんのソロ、そして最後はまた二人でという構成であったが、やはり、ぼくたちの知らない曲の方が多かった。

 一番印象に残っているのはJ−POPの『天の川』という歌。

 帰宅してから調べたら、『Amanogawa』というのが正しいタイトルで、Skoop on Somebodyが「Skoop」という名前だった頃の歌であった。

 アンコールは、井上陽水さんと安全地帯の『夏の終わりのハーモニー』。

 佐藤さんはMCも巧みで、たなかさんとの掛け合いが面白かった。二人の歌唱力と、伴奏の後藤浩二トリオの実力も相まって、ジャズには疎いぼくたち夫婦にも楽しむことができた。

 翌日は、日本特殊陶業市民会館ビレッジホールで、レ・フレール×吉田兄弟のライブ。

レ・フレール×吉田兄弟











 津軽三味線の演者を主人公にした羅川真里茂さんの『ましろのおと』というコミックを読み続けていることもあり、吉田兄弟のライブは一度観てみたいと思っていた。

 レ・フレールの名前は知らなかったけれども、兄弟でピアノの連弾というのは面白そうだ。

 最初は、レ・フレール。それほど長くない椅子に腰かけてピアノを弾くのだが、結構窮屈そうな体勢で、腰を悪くしやしないかと他人事ながら心配になる。二人が場所を入れ替わる演奏もすごいけれども、ピアノであんな音を出すことできるんだという発見があって楽しかった。

 次に吉田兄弟。津軽三味線というと撥でたたく強い音を出すだけの楽器だとぼくは思い込んでいた。ところが、これまた繊細な、かそけき音も出すことができる楽器であった。
こちらも、その撥さばきの激しさに、腱鞘炎になりはしないかと心配になる。

 その後が二組のコラボ。

 こんな言い方は演者の方に失礼だと思うが、ずっとピアノの連弾、あるいは三味線の演奏だけだと、ぼくのような門外漢は飽きてしまう。

 ピアノと三味線とが組み合わさることで、最後まで興味深く演奏を聴くことができた。

 という訳で、普段聴く機会のない音楽を聴くことができた貴重な二日間であった。

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2018年09月02日

『QJKJQ』佐藤究著(講談社)2

 今日は、市の河川美化運動の日。朝から、堤防沿いの通学路のゴミ拾いやら草刈りやらに精を出した。

 さて、佐藤究さんの作品は、『ank』が面白いと評判だったので、前に図書館で借りてきて読んだが、微妙にぼくとは相性が合わなかった。

 しばらく前に、江戸川乱歩賞を受賞したこの『QJKJQ』の設定がすごいと何かで知って、それなら読んでみようという気になった。

QJKJQQJKJQ
著者:佐藤 究
講談社(2016-08-09)
販売元:Amazon.co.jp

 【市野亜李亜(いちのありあ)は十七歳の女子高生。猟奇殺人鬼の一家で育ち、彼女自身もスタッグナイフで人を刺し殺す。猟奇殺人の秘密を共有しながら一家はひっそりと暮らしていたが、ある日、亜李亜は部屋で惨殺された兄を発見する。その直後、母の姿も消える。亜李亜は残った父に疑いの目を向けるが、一家には更なる秘密があった。

「平成のドグラ・マグラ」
「ものすごい衝撃を受けた」
選考委員たちにそう言わしめた、第62回江戸川乱歩賞受賞作。】(講談社BOOK倶楽部の内容紹介より)

 ぼくが認識していたのは、家族全員が「シリアルキラー」で、自身も殺人鬼である女子高生の話というところまでだったんだけどね。

 最初はすごい設定だと思って読んでいたのだが、途中から、「あれっ?」と首をかしげる展開に。ミステリーだとしたら、これはどんな風に謎説きがなされるのだろうと、興味津々で読み進めたのだが、段々とスケールが大きくなって、もう、リアリティどころの騒ぎじゃなくなってくる。途中、「どんでん返し」の面白さはあったけれども、結局は「ふーん、そういう話だったのか」で終わってしまった。
 
 やはりぼくはこの書き手さんとは相性が良くないのかもしれない、と再認識した次第である。

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2018年08月18日

『あこがれ』川上未映子著(新潮文庫)3

 お盆休みは8月11日から15日まで。もっとも、15日はオフィスの一部を引越しするために出勤したので、実質は14日までだった。休みのうち、二日は、解体することになった妻の実家から、荷物を運ぶために瀬戸に行き、残りの日は近間でうろうろして過ごした。

 今日は高校の同窓会。今年は4回生、14回生、24回生、34回生が会費が安くなる年で、4回生に当たるぼくたちの学年の出席者は多いと思い、参加してみたのだが、10年前より参加者が少なくてがっかり。実際に教えていただいた先生も出席しなかったしね。

 ぼくのクラスからは他に誰も参加しなかった。でも、小学校、中学校が同じ男性が3名、2年生の時同じクラスだった男性が2名、1年生の時同じクラスだった女性が1名いたので、それなりに楽しく過ごすことができた。

 小学校から仲の良かった一人の男性は、ついぼくのことを「タコちゃん」と小学生時代のあだ名で呼ぶ。今では、そうぼくのことを呼ぶのは、父方の年下のいとこたち3人と、幼馴染のYちゃんだけなので、何だか懐かしかった。

 同窓会のあとは、なぜか5回生、6回生の後輩たちと一緒に、カラオケに出掛けることになり、古い歌を歌って過ごした。

 さて、川上未映子さんの『あこがれ』である。 中日新聞の新潮文庫の広告を見て、面白そうだと思って買ってきた。いわゆる、「ボーイ・ミーツ・ガール」の話だと思っていたのだが、内容はぼくの思っていたものとは違った。

あこがれ (新潮文庫)あこがれ (新潮文庫)
著者:川上 未映子
新潮社(2018-06-28)
販売元:Amazon.co.jp
 【おかっぱ頭のやんちゃ娘ヘガティと、絵が得意でやせっぽちの麦くん。クラスの人気者ではないけれど、悩みも寂しさもふたりで分けあうとなぜか笑顔に変わる、彼らは最強の友だちコンビだ。麦くんをくぎ付けにした、大きな目に水色まぶたのサンドイッチ売り場の女の人や、ヘガティーが偶然知ったもうひとりのきょうだい……。互いのあこがれを支えあい、大人への扉をさがす物語の幕が開く。】(新潮文庫裏表紙の内容紹介より)
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2018年08月04日

『進化の設計者』林譲治著(早川書房)2

 連日暑い日が続いている。2日は仕事で刈谷の某工場内を回っていたが、ウォータークーラーを見つけるたびに水分補給をしていた。

 さて、地元の図書館で見つけて、興味を惹かれた『進化の設計者』を十日ほど前に読み終えた。

進化の設計者 (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)進化の設計者 (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)
著者:林 譲治
早川書房(2007-09-01)
販売元:Amazon.co.jp


 【先進国がユビキタス社会を実現した2036年、世界中で異常気象が頻発していた。横浜の海洋開発研究機構(JAMTECS)の吉野尚美は、気象予測シミュレーションが大型台風の進路予測を大きく誤った原因の究明に追われていた。阪神北市では福祉事業を妨害する団体を調査中のジャーナリストが失踪、高齢福祉課の日向拓海が警察と合同調査を進めることとなる。その頃、日本主導の巨大人工島建設計画が進行中のスマトラ沖で、原人化石の発掘作業を進める古生物学者が行方不明となった。JAMTECSの山城星良は、事件の背後に潜む優生学的思想を持つ集団ユーレカの影を追う。3つの事件を繋ぐ謎が明らかになるとき、生命観の問い直しを迫る驚愕の真実が顕現する──次なる進化の階梯を予兆する書き下ろし長篇。】(単行本裏表紙の内容紹介より)

 うーん、何というか、説得力に欠ける内容の作品であった。

 三つの事件を結びつけるのも無理やりといった感じがあるし、登場人物たちの人間関係にはご都合主義的なものを感じてしまう。「ユーレカ」の陰謀も、人類の命運をかけるには、幼稚過ぎてお話にならない。最後まで読むと、結局、それが真相なのというガッカリ感も強く、あまり人に薦めたいとは思わない。

 還暦近くなって、残りの人生で限られた冊数の本しか読めないのあれば、書評等で信頼のおける人がおすすめの本だけを読んだ方がいいかもしれないという気がしてきた。

 もっとも、本を読むという行為を、いま世間をにぎわしている「生産性」という言葉で評価しようという気持ちは、さらさらないけれどもね。

 

 



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2018年07月21日

『薩摩スチューデント 西へ』林望著(光文社)4

今日の夜は読書会。テーマは「西」。梨木香歩さんの『西の魔女が死んだ』や太田忠司さんの『名古屋駅西喫茶ユトリロ』といった候補の本があるにはあったが、前に梨木さんの『家守奇譚』を紹介した時に、『西の魔女』の内容にも触れてしまったので、他に何か本はないかと地元の図書館で探して見つけたのが、この本だ。読み終えたのは5月なのだが、読書会が終わるまではレビューをアップすることを控えていた。

 ちなみに、今日の読書会の参加者は8名。常連がぼくを含めて3名で、5名の方が初めての人であった。メンバーの顔触れが変わると、新鮮味があっていいね。

 さて、この本の話である。「リンボウ」先生の名前は以前から知っていたが、著作を読んだことはない。病院の待合室に置いてある週刊誌に載っている林さんのエッセイを気が向くと読むくらいだ。

 この『薩摩スチューデント 西へ』は、予想以上に面白かった。

薩摩スチューデント、西へ薩摩スチューデント、西へ
著者:林 望
光文社(2007-04-20)
販売元:Amazon.co.jp

 【坂本龍馬が西郷隆盛と歴史的対面を果たしていた幕末、若き侍たちが荒れ狂う波濤の海を命をかけて渡った。薩摩藩の命で西を目指したのは俊英十五人と秘密使節四人の十九人。海外列強の前に日本の将来を按じた薩摩藩は、新しい時代を担う者を育てるべく彼らを海外に派遣した。海外渡航禁止の時代、まさにその行為は命がけであった。著者渾身の傑作感動巨編】(光文社HPの文庫版の内容紹介より)続きを読む

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『愚者と愚者 上・孤独な飢えた神々の叛乱 下・ジェンダー・ファッカー・シスターズ』5

 19日は、妻の誕生日。この日は刈谷で6時近くまで仕事をすることになっていたので、ケーキでお祝いをするだけにしておいて、昨日の20日に二人で食事に出かけた。

 中川区のフレンチ、「那智」さん。知人から雰囲気がよくて、誕生日や記念日をお祝いするのにいいと教えてもらったお店だ。

 予約の際に、誕生日のお祝いだということを伝えてあった。珍しくて、美味しい料理を堪能しただけではなくて、お祝いのサプライズもあってたいへん満足した。

 さて、前編の『裸者と裸者 上・下』を読んだのは、もう6年も前のことだ。このシリーズは、作者が亡くなったために、完結していないことを知り、続編を読む気になれなかった。しかし、最近、少年兵をテーマにしたコミックを読んだことがきっかけとなって、たとえ未完であっても、このシリーズを読んでみようと思い直し、図書館で借りてきた。

 読み終わったのは5月中なのだが、なかなかレビューをまとめることができなかった。

 改めて読んでみて、この作品のテーマの深さに考えさせられた。

愚者と愚者(上) 野蛮な飢えた神々の叛乱 〈応化クロニクル〉 (角川文庫)愚者と愚者(上) 野蛮な飢えた神々の叛乱 〈応化クロニクル〉 (角川文庫)
著者:打海 文三
KADOKAWA / 角川書店(2008-11-01)
販売元:Amazon.co.jp


 【応化16年、爆弾テロが激発している内戦下の首都圏で、規律ある精鋭部隊として名を馳せる孤児部隊の司令官に、佐々木海人は20歳にして任命された。教育を受ける機会を逃したまま、妹の恵と弟の隆を養うために軍隊に入り、やがて仲間とともに戦場で生きる決意を固めた。そして、ふと背後を振り返ると自分に忠誠を誓う3500人の孤児兵が隊列を組んでいたのだった―。『裸者と裸者』に続く、少年少女の一大叙事詩、第2弾。】 (AMAZONの内容紹介<内容(「BOOK」データベースより)>)

愚者と愚者(下) ジェンダー・ファッカー・シスターズ 〈応化クロニクル〉 (角川文庫)愚者と愚者(下) ジェンダー・ファッカー・シスターズ 〈応化クロニクル〉 (角川文庫)
著者:打海 文三
KADOKAWA / 角川書店(2008-11-01)
販売元:Amazon.co.jp


 【月田椿子は亡くなった桜子を思って泣いたことは一度もなかった。爆弾テロの惨劇の映像が思い出され苦しめられるような経験もなく、そういう自分を責めたこともなかった。桜子の死を否認しているわけではなく、そもそも死んだのが桜子なのか椿子なのか、いまでもよくわからない。内乱16年目の夏、椿子が率いるパンプキン・ガールズは、きょうも首都圏のアンダーグラウンドで進撃をつづけている―。 】(AMAZONの内容紹介<内容(「BOOK」データベースより)>)続きを読む

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2018年07月15日

『新・御宿かわせみ5 千春の婚礼』平岩弓枝著(文春文庫)2

 本屋さんでこの本を見かけて、購入したのは、もう半年近く前のことだ。読もう、読もうと思いながら、なんだかんだで今頃読み終えた。

千春の婚礼 新・御宿かわせみ5 (文春文庫)千春の婚礼 新・御宿かわせみ5 (文春文庫)
著者:平岩 弓枝
文藝春秋(2018-01-04)
販売元:Amazon.co.jp

 【妹・千春の買い物につきあって出かけた銀座で、神林麻太郎は奇妙な出来事に巻き込まれる(「宇治川屋の姉妹」)。嬉しさと心細さを抱えて、千春は嫁入りの日を迎えた(「千春の婚礼」)。ほかに「とりかえばや診療所」「殿様は色好み」「新しい旅立ち」の全五篇。「かわせみ」の若者たちに訪れる転機と事件を描く、[明治のかわせみ]第五弾!】(文春文庫裏表紙の内容紹介より)

 このシリーズに関しては、「当時はこんな言葉は使われていないんじゃないか」といった野暮なことは指摘しないことにしている。しかし、地の文ならともかく、登場人物たちの会話の中に「おやおや」と思われる言葉が使われているとやっぱり気になる。

 それはともかくとして、今回の作品群は少々読みにくく感じられた。

 ストーリー展開が強引すぎたり、設定がややこしかったり、タイトルと内容とがそぐわなかったりといった具合だ。『オール讀物』に二号連続、あるいは三号連続で掲載される関係で少々長めの話を書く必要があったからなのかもしれないが、ファンとしては物足りない気がする。

 「新しい旅立ち」を読むと、これで『新・御宿かわせみ』の幕が一旦閉じられるように思えるのだが、どうなんだろうね。

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2018年07月08日

『ビブリオ・バトル』5

 随分以前に愛知県図書館で『ビブリオ・バトル』に参加した。

 楽しかったので、また参加したいと思っていたのだが、なかなかチャンスがない。

 そんな折、7月7日に「名古屋ビブリオバトルの会」というサークルが主催するビブリオバトルが鶴舞図書館で開催されることを知ったので、参加してきた。

 前回のビブリオバトルの参加者が随分多かったということはHPで拝見して知っていたのだが、今回も15名以上が集まった(正確な人数は数えていません ごめんなさい)。

 2時間という時間の制約があるので、参加者を二つのグループに分けての発表となった。

 ぼくのグループは司会者の方を入れて全部で8名。

 時間通りに進行したので、司会者の方も、ご自分の本を発表することができた。

 ぼくのグループで、紹介された本を集めた写真が下。

 ビブリオバトル
















 チャンプ本に選ばれたのは、ぼくも一番読んでみたいと思った、高井浩章さんという方が書かれた『おカネの教室』であった。

 ぼくのお勧めの『赤頭巾ちゃん気をつけて』は残念ながら1票の獲得にとどまった。

 ビブリオバトルの後は、時間の余裕のある人たちが、鶴舞公園内のカフェへ移動し、お茶をしながらのフリートーク。

 人数が多かったので、三つのテーブルに分かれてしまったが、漱石や鴎外や中也の話を聞くことができて楽しかった。

 下の娘も、興味がありそうなので、次回、都合がつけば、誘って一緒に出掛けたいと思う。

 → 庄司薫『赤頭巾ちゃん気をつけて』のレビュー


 → 愛知県図書館での『ビブリオバトル』の記事

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6月23日のこと

 このブログはぼくの備忘録も兼ねているので、忘れないように書いておこう。

 6月23日の夜には一番気の置けない人との飲み会。場所は「カクタスドォーロ」さん。

 食べたものは以下の通り。


自家製やさいのピクルス盛

中トロのカルパッチョ


豆アジのエスカベッシュ


茶豆


牛イチボローストトリュフ塩で


焼ロメインレタスとベーコンのシーザーサラダ温玉添え



























































 ちょっと注文の順番を間違えて、サラダを一番最後に頼んでしまったのだが、満腹となってしまい、パスタやピザを食べることができなかった。

 このお店は一つ一つの料理の量が多かったことをすっかり忘れていたのが失敗であった。

 次回は、その辺りを考えて注文をしようと話をしていたのだが、帰り道に、ちょっと相当猛烈な言い争いをしてしまった。

 果たして、次回があるのやら

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2018年06月17日

Yellow Mellow Live

 昨日の土曜日は、女性アカペラグループ『Yellow Mellow』のワンマンライブに出かけた。去年の6月に初めて参加し、今回が2回目。

 ライブ会場は昨年と同じ、今池のパラダイスカフェ21。開場は12:30、開演は13:00。

 ライブに誘ってくれた知人と一緒に、大曽根の「陣屋」さんでラーメンを食べ、会場へ。

 何でも、7月15日に神戸で開催される公演が、このグループの最後の公演になるのだそうだ。寂しいね。

 昨年、ライブ後のアンケートに記入したところ、メンバーのるこさんが、Gmailにメールをくださっていたのだが、個人のGmailには広告以外のメールが来ることしかないため、全然チェックしていない。このため、るこさんのメールに気づかず、ノー残業ディの金曜日に、Gmailを整理しようとして初めてメールが来ていることに気づいた。

 あわてて、返信を出したのが、その話を知人にしたところ、あきれられた。ホントに申し訳ないことをしてしまった。


 <この先、セットリストを紹介しますので、最終公演やレギュラーライブにお出かけの方は、ご注意ください。>

続きを読む

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2018年05月30日

『金曜日の本屋さん』名取佐和子著(ハルキ文庫)4

 昨日は私用があって、3時で仕事を早退してきた。今日も、ほぼ定時で帰宅し、サッカー日本代表対ガーナの試合をテレビ観戦した。

 ガーナ戦のメンバーは、小林祐希選手も鈴木大輔選手も、中島翔哉選手も、堂安律選手も選ばれず。ぼくにとってはワクワク感の全然ないメンバーだ。

 「ポリバレント」な選手を選考したらしいが、複数のポジションをこなすことができることはそれほど重要なのだろうか。

 例えば、ブラジルやドイツ、スペインといった優勝候補のチームが、予選から決勝までを見据え、負傷者や累積警告のために出場できなくなる選手が出ることを考えて「ポリバレント」な選手をチームに加えるというなら分かる。

 日本の当面の目標は、グループリーグを突破することで、そのためには、「ポリバレント」性よりも、これだけは外国人選手にも負けないという、ストロングポイントを持った選手を選ぶべきだとぼくは思う。

 しかも、左利きの選手が本田選手しかいない。小林選手や堂安選手がいれば、本田選手が出場しないゲームでも、左利きの選手に有利な位置でのセットプレーのキッカーを任せることができたのに、西野監督や代表チームのスタッフは、その辺のことをどう考えているんだろうね。

 まあ、そうしたファンの声は十分耳にしているだろうから、あとは我々をうならせるような巧みな戦術で結果を残してもらうしかないのだが、今日の結果を見ると、本大会も期待できないのかな。でも、ハリル監督の時よりは、多少面白かったけれどもね。

 さて、『金曜日の本屋さん』は、『夕刊ゲンダイ』で紹介されていて、庄司薫さんの『白鳥の歌なんか聞こえない』が関わっていると知ったため、本屋さんで買ってきて読んだ。

 『ビブリオ古書堂』シリーズや、コミックの『本屋の森のあかり』は、実在した作家の作品を取り上げている。こうした作品を読むたびに、ぼくは書き手の方の本に寄せる愛情の深さに恐れ入ってしまう。ぼくも読書好きを自認しているが、とてもとても彼・彼女たちのような深い境地には達していない。

 この『金曜日の本屋さん』も同様で、取り上げられた四つの作品に対する作者の愛情がひしひしと伝わってくる。

金曜日の本屋さん (ハルキ文庫)金曜日の本屋さん (ハルキ文庫)
著者:名取佐和子
角川春樹事務所(2016-08-09)
販売元:Amazon.co.jp


 【ある日、「北関東の小さな駅の中にある本屋は“読みたい本が見つかる本屋”らしい」というネット上の噂を目にした大学生の倉井史弥。病床の父に以前借りた本を返すように言われたが、じつは失くしてしまっていた。藁にもすがる思いで、噂の駅ナカ書店(金曜堂)を訪ねる彼を出迎えたのは、底抜けに明るい笑顔の女店長・南槇乃。倉井は南に一目惚れして……。人とホントの運命的な出会いを描くハートウォーミングストーリー開店!】(文庫本裏表紙の内容紹介より)

 この本には四つの作品が収録されている。庄司薫さんについては上で触れてしまったが、他の三つの作品は内緒にしておこう。タイトルを書くだけでも、作品名がばれてしまうだろうから、それもここでも挙げない。

 ちなみにぼくは四作品のうち三作品までを読んでいる。読んでいない作品は、児童文学の名作で、大学の国文時代には、Kさんという女性がこの作品を卒論に取り上げようとしたが、「国文科でこの作品は…」と難色を示されたと聞いている。Kさんは最初の希望通り、この作品を卒論にできたんだっけ?それとも、別の作品に変更したんだっけ?記憶が定かではない。

 残りはハードボイルドの名作と、ぼくのブログでも取り上げたことのある日本の幻想譚である。幻想譚と言っても、『高野聖』や『夢十夜』のような古いものではなく、現役で活躍中の作家さんの作品だ。

 現実的には金曜堂のような本屋さんはあり得ない。あったらそれこそ、ファンタジーの世界だ。でも、こんな本屋さんがあったらと想像するだけでも楽しい。テーマとなった四つの作品以外にも、柴田錬三郎だの大沢在昌だの村上春樹だの江國香織だの、いろいろな作家の名前が登場するのが本好きにはうれしい。『SLUM DUNK』や『ハイキュー!!』といったコミックも登場するしね。

 店長の南と、書店員兼ウェイターの美男子・栖川(すかわ)、金髪角刈りで、どう見てもその筋の人にしか見えない金曜堂のオーナー・和久。高校の同級生だったというこの三人の関係には、まだ明かされていない謎があるようである。

 倉井君の恋の行方とも相まって、是非とも続編を読んでみたい。今度、本屋さんに出掛けたら買ってこようっと。

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2018年05月12日

栄ミナミ音楽祭20184

 11日の金曜日は、仕事帰りに大学時代の友人、東洋史専攻のHと久しぶりに会った。何年ぶりだろうと数えてみると10年ぶり近かった。同じ名古屋にいても、なかなか会えないものだ。その前にあったのは、まだピクシーが現役でプレイしていた頃で、グランパスの試合を見に行った時だから、学生時代、毎週土曜日の夜、一緒に麻雀をしていたことを思えば、随分と疎遠になったものだ。もっとも、大学時代の友人というのは不思議なもので、10年程度の時間は、あっという間に飛び越えて、当時に戻ることができる。

 高校自体のモテ話やら、大学時代の同級生の女の子とのエピソードやらを聞かされたり、大学時代の同級生の消息を報告し合ったりしながら楽しい時間を過ごした。

 さて、毎年出かけている栄ミナミ音楽祭。GWの妻の両親の引っ越しと、体調不良が重なったこともあり、今年はパスして、自宅で12日、13日はゆっくり過ごそうと思っていた。

 しかし、お天気もいいし、一年に一度のイベントに出かけないのは何だかもったいない気がした。

 午前中は甚目寺観音の「手作り朝市」に妻と義母を送っていき、その後大曽根の歯医者さんに行き、父と義父のお昼ご飯を買って、一旦帰宅した。

 午後から、義父の車の廃車手続きをしてもらうために、栄生のディーラーに車を持っていくことになっていたので、そこに車を置いて、その足で矢場公園へ向かった。

 途中、ラシックでのZIP−FMの公開生放送の様子をちょっと見て、矢場公園につくと、ちょうど田村直美さんの出番であった。

栄ミナミ音楽祭2018







 金曜日に、職場で女性社員と栄ミナミ音楽祭のことを話しているときに、「田村直美って名古屋出身なんですって」と聞かされていたが、ぼくは彼女の名前を聞いたことはあっても、プロフィールや代表曲は全然知らなかった。

 一曲目はどこかで聴いたことがあるような気がする曲、二曲目は、「あっ、この歌なら知ってる」と思った。後で調べたら、『ゆずれない願い』という曲で、田村さんはこの曲で「紅白歌合戦」にも出場していた。

 3曲目の『ステップ』という曲が個人的には一番よかった。イーグルスのカバーのカントリーソングも歌った。

 次が奥華子さん。ぼくも栄ミナミで何度か彼女の歌を聞いているが、12回の開催中、10回目の出演だそうだ。栄ミナミに欠かせないアーティストの一人だね。

 『やさしい花』や『初恋』、『ガーネット』といったおなじみの曲であったが、彼女の透明感のある歌声はいつ聴いても素晴らしい。

 ぼくは、『初恋』が好きで、この歌の「名前で呼んだりしないから 隣り歩いたりしないから」のくだりを聴くと、自分の好きな男性が別の女の子と恋人同士になっても、少しでもそばにいさせてほしいと願う女の子の切ない気持ちが胸に沁みて、いつも泣きそうな気分になる。

栄ミナミ2018アーティスト








 奥さんの次は、「jammin’Zeb」(ジャミンゼフ)。男性四人のコーラスグループである。初めて聞くグループなので、興味深い。

 ぼくは洋楽に疎いので、タイトルを紹介されても、覚えていられない。カーペンターズの『青春の輝き』と、何とかいうアーティストの『HAPPY』という曲は聞き覚えたがあったが、『ナイト&デイ』やその他の曲は聴いたことがない。

 SMAPの『夜空のムコウ』も歌ってくれた。もう一曲、日本の歌があるとよかったかもしれない。

 何でもアメリカ公演で『ナイト&デイ』を歌ったところ、現地の関係者に、数あるこの曲のアレンジの中で、ジャミンゼフのアレンジが一番いいと評価されたのだという。

 コーラスはきれいだし、洗練されたパフォーマンスが印象的だった。最後の曲はノリも良かったしね。そう、彼らのステージを見ていて、クリント・イーストウッド監督の『ジャージー・ボーイズ』を思い出した。

 こんなことを書くと営業妨害になりそうだけど、CDで聴くよりも、生で見た方が楽しいと思う。7月7日の七夕の日には、大須でライブがあるそうなので、興味のある方はお出かけください。ぼくもちょっと行ってみたい気がしている。 

 12日のトリは、NORA(from Orquesta De La Luz)Special Latin Unit。

 オルケスタ・デ・ラ・ルスの名前は、昔々、大沢誉志幸さん絡みで聞いたことがあるような気がしたのだが、今、調べた限りでは、ぼくの勘違いだったようだ。

 真っ赤な衣装に身を包んだNORAさん。

 日中は暑かったけれども、日が落ちてからは寒く感じられていたのに、いきなり南国というかラテンのノリで会場を盛り上げる。

 2曲目は、「あれっ、このメロディ聴いたことがある」と思っていたら、サザンオールスターズの『私はピアノ』であった。

 次にカーペンターズの『青春の輝き』、MISIAさんの『Everything』。

 『青春の輝き』は前のステージのジャミンゼフとかぶった訳だが、同じ曲でもアレンジやグループの個性の違いで、ここまで変わるのだという発見があって、面白かった。

 途中からは、客席の前のスペースでサルサ(?)を踊る人たちも出てきて、楽しい。

 ステージと客席が一体となった雰囲気は、ぼくが想像していた以上の熱気に包まれていて、初日のファイナルに相応しい幕切れであった。

 帰りは無性にお肉が食べたくなり、以前、外堀通で見かけたステーキハウス「インディアン・ステーキ・ハウス」まで、矢場公園から一時間以上かけて歩いて行った。

 懐の具合とお腹と相談して、300gのインディアン・ステーキを頼んだ。

 軽く火を通したお肉を、木製のトレイ(?)に置いてくれるので、あとは自分の好きなペースで鉄板にお肉をのせて、アツアツのお肉を食べることができる。

 お肉は、焼肉でいう「ハラミ」で、脂が少なく、赤身肉をガッツリ食べたという満足感が得られる。

 次回は1ポンド(約450g)に挑戦してみようかな?

 そこから自宅まで、歩いて帰ったのが、なんだかんだで延べ3時間近く歩いた計算になる。靴擦れはできるは、足の裏にもマメができるはで、さんざんだったが、最近の運動不足を解消することができたような気がする。

 あわただしかったし、疲労困憊したけれども、楽しい一日であった。

touch3442 at 23:57|PermalinkComments(0) MUSIC 

2018年05月06日

『名古屋地名の由来を歩く』谷川彰英著(ベスト新書)4

 mozoの「フタバ書店」でリサイクル本のコーナーを眺めていたら、見つけた。GWに瀬戸から我が家の近所に引っ越してきた義父が郷土史に興味を持っているので、喜ぶかなと思って購入し、渡す前に読んでみた。

名古屋 地名の由来を歩く (ベスト新書)名古屋 地名の由来を歩く (ベスト新書)
著者:谷川 彰英
ベストセラーズ(2011-10-08)
販売元:Amazon.co.jp

 【名古屋は地名の宇宙だった!
日本経済を支える名古屋は、歴史的にも日本の中心であり続けた。本書はそんな名古屋に眠る地名の謎を探る。多くの戦国武将を生み、ものづくりの町として発展してきた名古屋にはどのような歴史物語があるのか−−。本書は「京都」「東京・江戸」「奈良」に続く、大人気地名シリーズ第四弾。著者・谷川彰英が尾張名古屋の地を丹念に歩き徹底調査。日本最強都市の原動力ともいえる歴史伝説をつきとめた!周辺地図、写真、折り込みマップつきで観光ガイドとしても最適。】(新書表紙見返しの内容紹介より)続きを読む

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『室町繚乱 義満と世阿弥と吉野の姫君』阿部暁子著(集英社文庫)3

 確か『夕刊ゲンダイ』の書評欄で、面白いと書かれていたので、本屋さんで買ってきて、読んだ。

 実は、南北朝時代が舞台なので、読書会のテーマ「南」に使えるかなという下心もあって、買ってきたのだが、タイトルには「南」が入っていなかったので、途中で断念した。

室町繚乱 義満と世阿弥と吉野の姫君 (集英社文庫)室町繚乱 義満と世阿弥と吉野の姫君 (集英社文庫)
著者:阿部 暁子
集英社(2018-01-19)
販売元:Amazon.co.jp


 【京と吉野に二人の帝が存在した、南北朝の時代。南朝の帝の妹宮・透子は、北朝に寝返った武士・楠木正儀を連れ戻すべく、乳母と二人きり、吉野から京へと乗り込む。京についたとたん人買いに攫われてしまった二人を救ってくれたのは、猿楽師の美少年・世阿弥と、透子たちの宿敵である足利義満で……。世間知らずの姫君が混迷する時代の中で見たものは。瑞々しい筆致で描く書き下ろし時代小説。】(集英社文庫裏表紙の内容紹介より)

 南北朝の時代については、30年近く前に山崎正和さんの口語訳で『太平記』を読んだことがあるが、当時はそれほど歴史小説を読んでいなかったこともあり、今一つピンとこなかった。というより、全然内容を覚えていない。

 そんな訳で、室町時代を舞台にした小説を読むのは新鮮だった。

 ただ、登場人物たちの物言いは、現代のそれと変わりがないので、厳密な意味での時代小説を期待している人には、おすすめできない。

 ぼくはそれなりに透子に感情移入しながら読み進めることができたので、彼女が初めて目にする庶民の生活に驚いたり、感心したりする様子も、ごく自然に受け止めることができた。

 南朝の忠臣として名高い楠木一族の武将が、なぜ、北朝に奔ったのか、その理由も次第に明らかになってくる。もっとも、室町時代に詳しい人であれば、皆承知していることなのかもしれないけれどね。

 お坊ちゃま育ちのわがままな性格と、戦乱の世を鎮めなければならないという使命感の二つを併せ持つ、若かりし頃の足利義満の描き方も興味深い。

 けれども、この作品を一番魅力的にしているのは、観阿弥・世阿弥(=鬼夜叉)親子の存在であろう。

 特につかみどころのない観阿弥のキャラクターがいい。ぼくは読みながら、野村萬斎さんの顔を思い浮かべていた。

 続編が描かれるのかどうかは分からないが、透子と鬼夜叉とがお互いに恋心を抱きながら、それぞれの身分の違いが足枷となって引き裂かれるという切ない物語なら読んでみたい気がする。

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『ラブコメの法則』東山彰良著(集英社)3

 GWは4月28日の土曜日から、二日の有休消化を含めて、9連休。

 しかし、5月1日に、瀬戸に住んでいた妻の両親が、我が家から歩いて3分の賃貸マンションに引っ越してきて、その準備やら、後片付けやらで、行楽とは無縁の日々を送っていた。

 しかも、4月の半ばから引いていた風邪が治りきらなくて、微熱の出る日が何日かあり、何をしても楽しくない。今日も平熱より0.8°ではあるが熱があるため、家でゴロゴロしている。

 明日からは仕事か。ヤレヤレ。

 さて、東山さんの本は、愛知県図書館で見つけて借りてきた。4人もの美女が描かれているポップな表紙に、『モテキ』のようなストーリーを想像して読み始めたのだが、違った。

ラブコメの法則ラブコメの法則
著者:東山 彰良
集英社(2014-08-05)
販売元:Amazon.co.jp

【博多で映画評論家をしている松田杜夫、独身。見た目は悪くないくせに、彼女なし。一体なにが災いしているのか?そんな彼がシングルマザーの岩佐まち子に恋をした!甥の裕樹をダシに使い、積極的にアプローチ。そんな中、映画の試写作品盗難事件が発覚する。その取引現場を見たかもしれない彼は、真相を探ることに―。美人でキョーレツなおばたちに振り回されながら疾走する青春恋愛小説! 】(Amazon HPの内容紹介「BOOK」データベース)より続きを読む

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2018年04月22日

『南方熊楠 日本人の可能性の極限』唐澤太輔著(中公新書)5

 かなり前に、確か『少年ジャンプ』に『てんぎゃん』というタイトルの漫画が連載されていたことがある。その漫画の主人公が、南方熊楠であった。少年時代から神童と謳われた人物であること、著名な博物学者であることを知り、興味を持ったものの、彼について特に調べようとまでは思わなかった。

 南方熊楠の名は、その後も民俗学の本などで時々見かけることがあった。

 今回、読書会のテーマが『南』であったこともあり、この機会に南方熊楠に関わる本を読もうと思って借りてきたのがこの本である。

 愛知県図書館に所蔵されている本の中では、一番新しいことと、門外漢でもとっつきやすそうな新書版であることがこの本を選んだ理由である。

南方熊楠 - 日本人の可能性の極限 (中公新書)南方熊楠 - 日本人の可能性の極限 (中公新書)
著者:唐澤 太輔
中央公論新社(2015-04-24)
販売元:Amazon.co.jp


 【百科事典を丸ごと暗記、二十以上の言語を解した、キューバ独立戦争参戦といった虚実さまざまな伝説に彩られ、民俗学、生物学などに幅広く業績を残した南方熊楠。「てんぎゃん(天狗さん)」とあだ名された少年時代、大英博物館に通いつめた海外放浪記。神社合祀反対運動にかかわり、在野の粘菌研究者として昭和天皇に進講した晩年まで、「日本人の可能性の極限」を歩んだ生涯をたどり、その思想を解き明かす。】(中公新書表紙見返しの内容紹介より)

 うーん、南方熊楠という人は、我々凡人の常識では測りきれない人物である。

 十二歳〜十五歳にかけて、江戸時代中期に編纂された百五巻八十一冊に及ぶ大百科事典『和漢三才図絵』を手書きで写そうと試みたとか、大学予備門(現在の東京大学教養学部)では夏目漱石や正岡子規、山田美妙と同級であったとか、今でいうバイセクシャル(あるいはトランスジェンダー)であったとか、ロンドンの大英図書館への出入りを許されながら二度の乱闘騒ぎにより永久追放の憂き目にあったとか、通常であれば桐の箱に入れて天皇に献上する標本をキャラメルのボール箱に入れて献上したとか、伝説は別にして、彼にまつわる実際のエピソードも、まるで物語のようで面白い。

 熊楠は孫文や柳田国男とも親交があったというし、熊楠のご進講を受けた昭和天皇に至っては、彼の死後二十年たってから再度南紀を行幸した際に、『雨にけふる神島を見て紀伊の国の生みし南方熊楠を思ふ』という歌を詠まれたというのだから、彼はよほど強い印象を昭和天皇に残したのであろう。

 南方熊楠は毀誉褒貶の激しい人物ではあったようだが、著者は、熊楠の性格を詳細に分析し、己と対象物との関係性における独特の距離感が、彼の対人関係にも影響を及ぼしていたのだと述べる。

 非常に説得力のある分析で、ぼくには腑に落ちるものであった。

 熊楠のような人物を、友人に持ちたいとは正直思わないが、研究に対する彼の真摯な情熱はすごいと思う。

 1911年、今から百年以上前に、乱伐による環境破壊を憂い、「エコロギー」(今でいう『エコロジー』)という概念の必要性を訴えていた熊楠の先見の明には、ただただ感心するばかりである。

 読書会のおかげで、長年気になっていた「南方熊楠」という人物の全貌を知ることができたのは非常によかった。また、この本は、熊楠の生涯やその業績を理解するのに最適のものではないかとぼくは思う。 

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2018年04月21日

『北半球の南十字星』沢村浩輔著(東京創元社)3

 今日は東区の名古屋芸創センターで読書会。今回は新しい方が4名参加した。男性が3名、女性が1名だ。女性はその方一人で、残りの6人が男性だったので、緊張したかもしれないね。新しい顔ぶれが加わると、普段とは違うジャンルの本が紹介されるので、新鮮でいい。

 もし、今日、参加された方で、このブログを読んでくださる方がいらっしゃれば、コメントをくだされば、Facebookでお友達申請しますので、よろしくお願いします。もちろん、コメント自体は非表示にしておきますので、不特定多数の方の目に触れることはありません。

 さて、読書会のお題が「南」であることは前にも書いた。

 しかし、『第二次アメリカ南北戦争』がピンとこないこともあり、新たに借りてきたのがこの本だ。「南十字星」と聞くと、ロマンティックな響きがあるし、海賊が登場するというのが、尾田栄一郎さんの『ONEPIECE』ファンのぼくにはうれしいので借りてきた。

北半球の南十字星 (ミステリ・フロンティア)北半球の南十字星 (ミステリ・フロンティア)
著者:沢村 浩輔
東京創元社(2015-01-29)
販売元:Amazon.co.jp

 【<王国>周辺の海賊を荒らしまわる海賊連合<南十字星>の首魁アルバート・リスターが、海賊退治で勇名を馳せる海軍提督バロウズ卿を誘拐した。そこで海軍諜報部のマクラミン少佐は、剣の名手であるアラン・クリフォード大尉に<南十字星>への潜入を命じる。マクラミンがアランの相棒として選んだのは、かつての名優で大酒飲みのダニエル・ソープ。底知れなさと適当さとを併せ持つソープに振り回されながらも、アランは剣の腕と運を頼みに<南十字星>への接近を試みる。だが、彼を待ち受けていたのは、大海賊が遺した幻の財宝探しと孤島で起きる連続殺人だった!スティーヴンスン『宝島』に胸を躍らせたすべての大人に贈る、愛すべき海洋冒険ミステリ。】(単行本表紙見返しの内容紹介より)

 残念ながら、ぼくは『宝島』を読んだことがない。サカナクションの『新宝島』を聴いたことはあるけどね。それでも、最初はそれなりに面白く読み始めた。

 主人公でもあるクリフォード、その参謀役のソープ、<南十字星>の首魁・リスター、東洋の血の混じった船長バラクータと、魅力的な登場人物が大勢いるが、ストーリー展開がそれを生かし切れていない。

 バラクータは自分のことを「ぼく」と呼ぶ。ジョニー・ディップの『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズのファンは、「なんてお上品な海賊でしょう」と馬鹿にするかもしれない。確かに、海賊を描いてはいるのだが、どことなく清潔感が漂っているんだよね。

 ミステリー的な謎解きの要素もあるにはあるが、特に斬新なものではない。

 続編を期待させるラストではあるので、もし続編が書かれるのであれば、もう少しページ数の増えた、奥行きのある物語を読んでみたいと思う。

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2018年04月07日

『アメリカ第二次南北戦争』佐藤賢一著(光文社)3

 最近、参加している読書会のお題は、「東西南北」。

 作者の名前に、東西南北が入るのでもOKなのだが、本好きを自認するぼくとしては、やはりタイトルにこの言葉のある本を選びたい。

 東、西、北は思いついたのだが、南に適当な本がない。まさか、「浅倉南」ちゃんが登場するからと言って、あだち充さんの『タッチ』を持っていくわけにもいかないしね。

 愛知県図書館の蔵書を調べ、「南」で検索してみたが、ヒット数が多すぎて表示できない。そこで、「南朝」とか「南北朝」、「南北」といった言葉で検索し、気を惹かれた本がこの『アメリカ第二次南北戦争』である。

 「南北戦争」自体には興味がないし、どういった戦争だったのかについての知識もない。リンカーンが登場するくらいは知っているけど。

 佐藤賢一さんの著書は図書館でも何度も見かけたが、これまで読んだことはなかった。どんな小説を書かれる作家さんなのかと期待しながら読み出したが、ちょっとぼくの抱いていたい印象とは違った。

アメリカ第二次南北戦争アメリカ第二次南北戦争
著者:佐藤 賢一
光文社(2006-08-22)
販売元:Amazon.co.jp


 【二〇一三年、アメリカ第二次南北戦争が勃発。内閣官房室の森山悟はジャーナリストを装い、現地調査にあたった。凄腕のスナイパー結城健人、スーパーモデル級の美女ヴェロニカ・ペトリ―。義勇兵への取材で知り合った二人と共に、森山は南部へと旅立つ。内乱のきっかけとなった大統領暗殺の現場で、「真犯人はニンジャ」と聞かされた彼らは、事件の真相へと迫る。】(Amazon HPの内容紹介<「BOOK」データベースより>から】続きを読む

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2018年04月01日

『あなたの人生を変える睡眠の法則』菅原洋平著(自由国民社)

 昨日は仕事を終えてから、読書会に参加。

 今回のお題は、「北」であった。作品名やテーマに「北」が含まれるものだけではなく、作者名に「北」が付くだけでもいいという縛りなので、北森鴻さんにするか北村薫さんにするか、北原亞以子さんにするかなどと悩みながら、結局選んだのは佐々木譲さんの『北帰行』であった。

 さて、地元の図書館で見つけて借りてきたこの本は、著者の菅原さんのお名前を、睡眠に関する記事でよく見かけたからである。

あなたの人生を変える睡眠の法則あなたの人生を変える睡眠の法則
著者:菅原洋平
自由国民社(2012-09-12)
販売元:Amazon.co.jp

 【睡眠は、脳にとって自身を成長させるアクティブな活動です。その科学的根拠に基づき医療の現場で実践されている方法を一般の方が日常生活で活用できるように「睡眠の法則」という形でまとめました。
脳と睡眠の仕組みを知り 朝昼夕3つのことを心がけるだけで自然にやる気がわき上がります。
この質のよい睡眠をとる習慣があなたの人生を大きく変えます。】(単行本表紙見返しの内容紹介より)続きを読む

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