やっぱし舞台が好き!

芝居、ミュージカル、バレエ、ダンス、クラシック、コンサートなどの舞台観賞が大好きです。 観劇の個人的な感想をつらつらと書いてます。 たまに、ちょっとした体験談や気になったことも・・・。

【観劇】夜、ナク、鳥

夜、ナク、鳥

夜、ナク、鳥

作: 大竹野正典
演出: 瀬戸山美咲
出演: 松永玲子、高橋由美子、松本紀保、安藤玉恵、政岡泰志、成清正紀、井上幸太郎、藤井びん
観劇日: 2018年2月20日(火) 14:00
上演時間: 1時間50分(休憩なし)
劇場: 吉祥寺シアター
チケット代: 4,500円(E列) [パンフレットなし]


【感想】

女の「おそろしさ」というよりは「たくましさ」のようなものを感じた舞台でした。

2002年に発覚した、福岡(久留米)の看護婦4人による連続保険金殺人が元になっています(芝居では、大阪を舞台にしています)。
主犯格はヨシダ(松永玲子さん)。
役名は、犯人の名字そのままのようです(ヨシダ:松永玲子さん、ツツミ:松本紀保さん、イケガミ:安藤玉恵さん、イシイ:高橋由美子さん)。

ヨシダの犯行動機や、彼女を手助けするツツミ(松本紀保さん)の思いなどが、いまひとつ納得しきれないところもありましたが、その含みをもたせた描き方が、いわゆる「稀代の悪女」という感じではなく、却ってリアルでした。

また、互いを名字で呼び捨てにし、大阪弁で口さがなく話す様は、4人の関係性や性格を表すのにマッチしていて、全体的に剣呑な雰囲気を醸し出していました。

何より、この4人を演じる女優陣、渋いキャスティングで素晴らしいです。
一方では看護婦として人の命を助け、もう一方では保険金目当てに殺人を犯す……それが「裏と表」という単純な二面性でないところに、「おそろしさ」というより、どこか本能的な「たくましさ」を感じました。

※ 『夜、ナク、鳥』とは「サヨナキドリ(小夜啼鳥)」のこと。サヨナキドリの別名は……なるほど。

【展示会?】におい展(@池袋パルコ)

におい展

開催期間: 2018年1月12日~2018年2月25日
場所: 池袋パルコ 本館7階 特設会場
入場料: 800円

【感想】

観劇のついでに、今、密かに人気になっている『におい展』(@池袋パルコ)に行ってきました。
いろんなモノ(おもに臭いもの)の「におい」を嗅ぐという展示会です。
世界一臭い食べ物とも言われる、あの「シュールストレミング」もあります。

「怖いもの見たさ」ならぬ「臭いもの嗅ぎたさ」の人たちで連日大盛況だそうです。

入り口から、もう何か不穏な「におい」が漂っています
におい展

最初は、花の匂いなど、いわゆる「いい匂い」でウォーミングアップします。
こんなビンに、香りを湿らせた綿が入っていて、お客さんは、蓋を開けて、鼻を近づけて「におい」を嗅ぎます。
におい展

それが、そこここで行われているので、結構シュールな光景です。
また、人はあまりに臭いものを嗅ぐと笑ってしまう習性があるのか、悲鳴とともに笑い声も起きていました。

他にも「カメムシのにおい」や「ミイラ生成の際に使ったにおい」もあり、徐々にハードルが上がっていきます(嗅ぐ順番は自由です)。
[左:カメムシ 右:ミイラ生成の際に使ったにおい]
におい展におい展

ところどころに、コーヒー豆のビンが用意されていて、鼻をリセットできるようになっています(これが本当に助かりました)。
におい展

そして、いよいよ「くさや」の部屋に……。
特別に臭いものは、個室になっており、さらにアクリルボックスに入っています。
アクリルボックスの上部にはビニール製の蓋がついており、それを外して鼻を近づけます。
におい展
くさやは、食べたことはないですが、何となく想像はついてました。
恐る恐る鼻を近づけ、静かに息を吸い込みます。
やはり、魚臭さをギュッと煮詰めた感じでした。
「うゎくさっ」と思いましたが、一方で、「まぁこの程度か」とも思っていました。

続いて「ドリアン」の部屋に……。
私は、40年ほど前(中学生の時)、東南アジアに住んだことがあり、そこで初めてドリアンなる果物に出会いました。
なので、どの程度の臭さかは知っていましたし(食べたことはありませんが)、「恐るるに足らず」とばかりに、不用意に鼻を近づけたのが間違いでした。
強烈な腐敗臭?で(好物の方には申し訳ないですが)、一気に涙目に……。
思えば、私がドリアンと対峙する時は、皮が剥かれてない(トゲトゲの)状態か、まだそんなに熟していない状態のものばかりでした。
アクリルボックスに入っているのは、かなり熟していて(写真に撮るのも憚るような姿)、なおかつボックスに閉じ込められて「臭い」の密度が高まったものでした。

個人的には、これが最強に臭く、あとに続く「臭豆腐」や「シュールストレミング」が霞んでしまうくらいに感じました。
[左:臭豆腐 右:シュールストレミング]
におい展におい展
いや、もしかしたら、これで鼻がバカになってしまったか、怖くなって、無意識のうちに思い切り嗅ぐことができなくなってしまったからかもしれません。

急いでコーヒー豆のビンに逃げ、しばらく嗅ぎ続けて、何とか落ち着きを取り戻し、「足の臭い」や「加齢臭」なども嗅ぎましたが、もうよく分からなくなってしまいました(リアルな臭さは感じましたが)。
[左:足の臭い 右:加齢臭]
におい展におい展

「なんでこんな展示会に来てしまったんだろう」と少しの後悔を抱きながら(笑)、でも「いい体験ができた」と会場をあとにしました。


が、それから1時間くらい、後遺症に悩まされることになるとは……。

会場内では、「鼻がバカになったかな」と思っていましたが、会場を出ると、逆に敏感に……。
何より、なんでもかんでも「においを嗅ぐ」というクセがついてしまったようで、普段なら気にならないデパートの中の匂い(芳香剤とかショップの衣類や革などの匂いとか)が混じり合って、気になって気になって仕方ありませんでした。
その中に、ちょっとでも不穏な「におい」があると、先ほどの「臭い」がフラッシュバックしてきました。

外の空気を吸って落ち着きましたが、においは記憶と密接に関係すると言われるだけあって、なかなか強烈な印象を残してくれた展示会でした。

※ 「におい」を言葉で説明するのは難しいです。
一口に(いや一鼻に?)「ドブ臭い」と言っても、ドブによっても違いますし、特に、衛生的になった現代では、鼻をつまむような臭さは、滅多に体験しなくなりました。
だから、少しの「におい」でも「スメハラ」なんてことが起きるのかもしれません。
本当に臭いということは、こういうことなんだというのを思い知らされた気持ちです(でも、くさやもドリアンも臭豆腐もシュールストレミングも食べ物なんですよねぇ)。


【観劇】ムサシ

ムサシ

ムサシ

作: 井上ひさし
演出: 蜷川幸雄
出演: 藤原竜也、溝端淳平、鈴木杏、六平直政、吉田鋼太郎、白石加代子、大石継太、塚本幸男、飯田邦博、堀文明、井面猛志
観劇日: 2018年2月16日(金) 13:30
上演時間: 第1部(1時間25分) / 休憩(20分) / 第2部(1時間20分)
劇場: シアターコクーン
チケット代: S席 11,000円(B列) [パンフレット代:1,600円]


【感想】

これまで何回も再演し、その度に絶賛されている舞台ですが、私はこれが初見です。
コメディ的な要素も満載ですが、要所要所では、考えさせられることも多く、なるほど絶賛されるわけだと感じ入りました

今回は蜷川さんの三回忌の追悼記念公演ということで、ホワイエには追善がありました。
蜷川幸雄

芝居は、いきなり武蔵(藤原竜也さん)と小次郎(溝端淳平さん)の対決シーンから始まります。
一撃で小次郎を仕留めた武蔵ですが、検死役の藩医に手当を命じて立ち去ります。
それから6年後、鎌倉にある宝蓮寺の寺開き。
武蔵の前に、小次郎が果たし状を持って現れます。
同席していた沢庵導師(六平直政さん)や柳生宗矩(吉田鋼太郎さん)から、果し合いは参籠禅が終わる三日後にするよう言われた二人は、そのまま一緒に参籠禅を行うことにしますが……。

ということで、この三日間の出来事が繰り広げられる訳ですが、武蔵と小次郎が互いに寝込みを襲わないよう五人六脚で寝るところや、剣術のすり足の稽古がタンゴのステップに変わっていくところなど、コントのようなシーンが満載

長年一緒に演っているからでしょうか、チームワークが最高です(特に吉田鋼太郎さんが楽しんでいるように見えます)。
実力派の役者さんたちがチームワーク抜群で演じるので、間違いありません。

武蔵憎しで、恨みつらみをネチネチ言う、器の小さい小次郎と、それをサラッと受け流す武蔵の「溝端&藤原コンビ」は言うまでもないですが、そこに吉田鋼太郎さんや白石加代子さん、六平直政さんが絡んできて、なんとも贅沢です。

久しぶりに、シェークスピアとはまた違った蜷川さんの世界を感じられて満足至極でした。

※ 今年の1月に放送されたフジテレビの『ボクらの時代』で、吉田さん・藤原さん・溝端さんが対談していました。
番組最後に、吉田さんから「淳平、今後の舞台、このままじゃお前、本当にまずいぞ」と本気のダメ出しをされて半泣きだった溝端さんでしたが、この日の舞台を観る限り……見事です!

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