スリル・ミー (成河×福士誠治)

スリル・ミー (成河×福士誠治) スリル・ミー (成河×福士誠治)

脚本・音楽・歌詞: ステファン・ドルギノフ
演出: 栗山民也
翻訳・訳詞: 松田直行
出演: 成河、福士誠治
ピアノ伴奏: 朴勝晢
観劇日: 2019年1月11日(金) 14:00
上演時間: 100分(休憩なし)
劇場: 東京芸術劇場 シアターウエスト
チケット代: 8,500円(H列) [パンフレット代:2,000円]


【感想】

成河さん好きの私は(福士さんも好きです)、迷わず「成河×福士誠治」組を観に行こうと……でも、先行予約でことごとく外れ、追加公演でようやくゲットすることができました。
すごい人気にビックリです。

日本では2011年に初演だそうですが、私は今回が初見。
二人芝居+ピアノだけのミュージカルというところも興味津々です。
登場人物は、「私(成河さん)」と「彼(福士誠治さん)」だけ(あと声だけで3人ほど)。
ストーリーは、なかなかスリリングな内容でした。

ニーチェに感化され、自分を「超人」だと思っている「彼」。
「彼」を愛すあまり、犯罪に手を貸すようになる「私」。
ある日、二人は少年を誘拐して殺害します。
しかし「私」が犯行現場にメガネを落としてしまったことから、二人は捕まってしまい……。

この話、1924年にシカゴで発生した事件がもとになっているというから驚きです。
「彼」を求める「私」、父の愛を求める「彼」……34年後、「私」の告白で新たな真実が判明します。

お二人の演技、とにかく緊迫感がハンパないです。
「彼」(福士誠治さん)の、ちょっと冷たい感じとか、父親が弟ばかりを可愛がることに対する不満とか、世の中に対する苛立ちみたいなのが、ひしひしと伝わってきました。
「私」(成河さん)の方も、周りから浮いていて、「彼」だけしか拠り所がないといったオドオドした感じがよく出ていました。
だから最後、「彼」を独占するために仕掛けた罠に驚愕してしまいます。

正直、歌の方はアレでしたが(いや、決して下手ではないですが)……。
濃厚なキスシーンがあったり、タイトル通り、かなりドキドキする(スリル・ミーな)舞台でした。

※ 観客の9割は女性。なので、男性トイレも女性用に使用され、男性は多機能トイレ1つだけでした。
ホワイエには大きなパネルもあり、この規模の舞台にしては、グッズの品揃えも多かったように思います。

スリル・ミー (成河×福士誠治)