『Q』:A Night At The Kabuki

作・演出: 野田秀樹
音楽: QUEEN(Inspired by A Night At The Opera)
出演: 松たか子、上川隆也、広瀬すず、志尊淳、橋本さとし、小松和重、伊勢佳世、羽野晶紀、野田秀樹、竹中直人、秋山遊楽、石川詩織、浦彩恵子、織田圭祐、上村聡、川原田樹、木山廉彬、河内大和、近藤彩香、末冨真由、鈴木悠華、谷村実紀、松本誠、的場祐太、モーガン茉愛羅、柳生拓哉、八幡みゆき、吉田朋弘、六川裕史
観劇日: 2019年10月8日(火) 19:00 ※初日
上演時間: 第1部(1時間35分) / 休憩(15分) / 第2部(1時間10分)
劇場: 東京芸術劇場 プレイハウス
チケット代: S席 12,000円(B列) [パンフレット代:1,300円]


【感想】

まず間違いなく、今年一番の注目の舞台でしょう!

昨年、大ヒットした『ボヘミアン・ラプソディ』による再びのQUEENブームに(舞台の企画はこれより全然前だったらしいですが)、朝ドラ主演を終えたばかりの広瀬すずさん、他にも、野田地図には初出演となるキャスト陣も多く、ワクワクする要素がてんこ盛りです。

例によって、あらすじは簡単にまとめられませんが、ざっくり言えば『ロミオとジュリエット』を下敷きにした物語です。
登場するのは平の瑯壬生[ろうみお]と源の愁里愛[じゅりえ]。
平家と源氏の禁断の恋ということです。
原作では二人とも死んでしまいますが、この舞台では、生き別れたまま30年が過ぎたある日、愁里愛(松たか子さん)の元に瑯壬生(上川隆也さん)からの手紙が届きます。
しかし、それは白紙の手紙で……。

そこから物語は、過去に遡るわけですが、若き日の瑯壬生を志尊淳さん、愁里愛を広瀬すずさんが演じます。

上川隆也さんと松たか子さんが、がっしりと主軸を固めてくれているので、とても観やすいです。
上川さんは野田地図初出演だそうですが、やっぱし舞台映えしてカッコイイし、松さんも相変わらずの安定感。

他にも橋本さとしさんや竹中直人さんなど、豪華すぎるメンバーが、どっぷりと野田ワールドに浸っていて、贅沢極まりないです!

そして広瀬すずさん、初舞台とは思えないほど馴染んでいて、さすが吉永小百合さんが認める若手女優の筆頭だと。
映画やドラマなどでは拝見してましたが、この方の演技というか感情表現というか、天性のものなんじゃないかと思います(『海街ダイアリー』の時から凄かった)。

BGMには、もちろん随所にQUEENの曲。
これがまた、いい場面でいい曲が……バックで流れると言うよりは、きちんと聴かせる感じで挿入されていました。

いつものように言葉遊びもありながら(今回、比較的少なく感じましたが、私が気がつかなかっただけかも)、物語は深く深く進行します。
「ロミオとジュリエット」でスタートしたのが、源氏vs平家になり、それがエスカレートして第二次世界大戦に移り、最後にはシベリア抑留にまでつながっていきます。
家どうしのいがみ合いが、国どうしの戦争に発展していく構図は、やはり野田地図ならではだと感じます。
ロミオとジュリエットを隔てる壁は、さしずめベルリンの壁だったり、嘆きの壁だったりするんでしょう。

果たして、運命は変えられるのか……壮大な物語のラストに涙しました。


※ チケットの本人確認の時、こんなステッカーをいただきました。

『Q』:A Night At The Kabuki