ユニバーサルデザインとは、障害者や高齢者、外国人など誰でもが使いやすい商品や施設のことを言います。
ノースカロライナ州立大学のロナルド・メイスによって提唱されました。もともとある壁を取り除くというバリアフリーと違って、最初からバリアを作らないという発想から生まれました。
ロナルド・メイスは7つの基本原則を示しました。すなわち①誰でも公平に使えること②柔軟な仕様ができること③使い方が簡単でわかりやすいこと④情報がすぐに理解できること⑤失敗しても許されること⑥身体への負担が少ないこと⑦利用するために必要な空間が確保されていることです。
ユニバーサルデザインは、住みやすくやさしい社会を作っていく上では欠かせないものといえます。やがてユニバーサルデザインはグランドニューの考え方として未来志向の思想となっていきました。
残念ながら従来の我々の社会は人に住みやすくやさしい社会とは言えません。競争主義を強調するあまり弱肉強食の貪欲な社会です。現代社会では、多くの人々がその競争主義社会に倦んでいます。必要最低限は守らなければいけないこととして、多くの法律を制定してきましたが、法律を制定しても実態は変化しないということが厳然として存在しています。
さらに、競争主義による人間性の欠如は決してより良い社会を作らないことに気づき始めました。障害者や高齢者、児童など今まで社会福祉の対象とされてきた人々に加え社会的困難を抱える人も多くなってきました。むしろ社会的問題を抱えている人のほうが多数ではないかとも思います。
その問題を抱えた人々の支えとなるのが、オーセンティックなユニバーサルデザインなのです。それを、俗なる「法」で実行し、聖なる「法」で下支えすることが必要となっています。