糖鎖ブログ

異常な細胞の除去を誘導する新たな仕組みの解明に成功

〜がんの予防的治療法の開発に期待 〜


生体系を構成する多様な生物個体が、限られた生息域内で互いに生存を賭けて争い、その結果「競合による適者生存」が起こることは広く知られています。

同様に、生物個体を構成する細胞社会においても、異なる性質を持った細胞間で多彩な「競合」現象が生じることが近年の研究によって明らかになってきました。

「細胞共合」と名付けられたこの現象は、個体発生における組織構築過程、優良な幹細胞の選別、前がん細胞の排除やがん細胞による正常細胞の排除など、多様な生命過程に関わっています。しかしながら、細胞競合の分子機構についてはほとんど未解明の状況です。

今度、東京医科歯科大学の仁科博史教授の研究グループは、同大学院の小川佳宏教授、神戸大学医学系研究科の鈴木聡教授、北海道大学の藤田恭之教授のグループとの共同研究で、哺乳動物の組織や器官に出現する異常な細胞を排除する現象の新たな仕組みの解明に成功しました(2016年6月21日リリース)。

本研究では、器官サイズを制御するYAP分子が異常な細胞を除去する細胞競合現象に従来とは異なる仕組みで関与することを明らかにしました。

本研究成果は「異常な細胞を早期に除去することでがんを予防する」という新規治療法の前段階として重要な示唆を与え、今後の開発的研究が期待されます。



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腸内細菌の大腸組織侵入を防ぐメカニズムを解明

〜潰瘍性大腸炎の新たな治療薬開発に期待 〜


近年患者数が増加の一途をたどる潰瘍性大腸炎などの炎症性腸疾患の原因の1つとして、腸管上皮によって主に形成される腸管粘膜バリアの破綻が考えられています。

おびただしい数の腸内細菌が存在する大腸においては粘膜バリアの1つである粘膜層が厚く表面を覆っており、腸内細菌が容易に大腸組織に侵入できないことがわかっていますが、どのように細菌の侵入を抑えているかはよくわかっていません。

今度、大阪大学大学院医学系研究科の奥村龍特任研究員、竹田潔教授らのグループは、腸管上皮細胞に発現するLypd8というタンパク質が鞭毛を持つ腸内細菌(有鞭毛細菌)の侵入を抑制し、腸管炎症を抑えるメカニズムを突き止めました(2016年3月31日リリース)。

本研究で、野生型マウスは腸管の内粘液層はほぼ無菌状態に保たれていますが、Lypd8遺伝子欠損マウスでは、内粘液層に腸内細菌が多数侵入し、腸炎の実験モデルにおいては野生型マウスと比較して重篤な腸炎を発症することを見い出しました。

また、Lypd8は高度に糖鎖で修飾されるGPIアンカー型タンパク質で、大腸管腔に分泌され特に鞭毛を持つ腸内細菌に結合し、運動性を抑えることで細菌の侵入を防止していることが明らかになりました。

潰瘍性大腸炎は、現在根潘的治療がなく、今後、Lypd8タンパク質の補充療法などの粘膜バリア増強による潰瘍性大腸炎への新たな治療法の開発が期待されます。


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人工透析を回避できる!?

〜慢性腎臓病の予後推定に有効なアミノ酸を発見 〜


慢性腎臓病は世界的な問題であり、日本においても人口の1割近くが慢性腎臓病であると推定されています。腎臓病が進行すると心不全、心筋梗塞を代表とする循環器疾患など致死的疾患の合併症のリスクが上昇し、合併症の治療も必要となります。

また、最終的に血液、腹膜透析療法が必要となりますが、日本の現状として毎年3万人以上の慢性腎臓病患者に透析療法が導入され、32万人の透析患者がいます。

透析療法は患者の生活の質を大きく落とすものであり、また医療費を切迫する問題でもあります。そのため、慢性腎臓病を進展させないことが極めて重要な課題でありますが、現在のところ、慢性腎臓病の予後を推定する有効な方法はありません。

今度、大阪大学大学院医学系研究科の猪阪善隆教授、医学部付属病院の木村友則医員、九州大学薬学部の浜瀬健司准教授、三次百合香助教らの研究グループは、慢性腎臓病の予後推定に、血中に微量しか存在しないD−アミノ酸の測定が有効であることを発見しました(2016年5月18日リリース)。

本研究で発見されたD−アミノ酸を測定することで、腎臓病の進行を抑制し透析導入に至ることを抑制するだけでなく、糖尿病などの生活習慣病や心不全などの循環器疾患の予後改善などにも期待できます。


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神経ネットワーク活動を統合するメカニズムの解明

〜てんかんや自閉症の解明と治療法に道 〜

私たちの脳では、無数の神経細胞が「シナプス」を介して互いに結合し、神経ネットワークを形成しています。シナプスではグルタミン酸が放出され、その次の神経細胞のグルタミン酸受容体に結合することによって興奮が伝達されます。

このグルタミン酸受容体のうちカイニン酸受容体は、記憶・学習に重要な脳部位である海馬の特定のシナプスに特に多く存在し、他の受容体に無いゆっくりとした伝達速度によって、海馬の神経ネットワーク活動の統合に必須の働きをします。

しかし、カイニン酸受容体がどのような機構で特定のシナプスにのみ組み込まれるのか、そのメカニズムはよく分かっていませんでした。

今度、慶應義塾大学医学部の柚木通介教授と松田恵子講師らは、神経ネットワーク活動の統合に必須であり、てんかんや自閉症を引き起こす原因のひとつと考えられるカイニン酸受容体がシナプスに組み込まれるメカニズムを解明しました(2016年4月29日リリース)。

本研究グループは、神経細胞がC1q12およびC1q13と呼ぶタンパク質を分必することによって、カイニン酸受容体を直接集めてくることを発見しました。

さらに、C1q12とC1q13を欠損したマウスの海馬では、カイニン酸受容体がシナプスに組み込まれず、てんかんを人工的に誘導する刺激を与えてもてんかん発作が起きにくくなることが分かりました。

今回の成果は、てんかんや自閉症の原因解明と治療法開発に役立つことが期待されます。


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免疫細胞が敗血症の発症を促進する“常識”を覆す新発見

敗血症は、細菌による感染症を発端として、細菌が産出する毒素が全身に広がり、多臓器不全、血圧低下、ショックなどの症状を引き起こす重篤な全身疾患です。腹膜炎や肺炎、術後感染症などを原因とする敗血症の発症数は世界的に増えつつあり、その死亡率は非常に高く、新たな治療法が望まれています。

脾臓の辺縁帯に存在する特殊なB細胞の辺縁帯B細胞は、これまで抗体を産生することで、血液中に侵入した細菌からの感染防御に働く細胞として知られていました。

今度、筑波大学医学医療系の渋谷彰教授、本多伸一郎研究員らは、東京大学医科学研究所の三宅健介教授と共同で、敗血症の発症を促進する新しい免疫細胞をマウスを用いて、世界で初めて発見しました(2016年5月6日リリース)。

本研究では、今までの常識とは反対に、敗血症においては、辺縁帯B細胞がその発症を促進させる細胞であることを発見しました。

さらには、その際、辺縁帯B細胞から産生されるインターロイキン6(IL−6)が、敗血症の発症を促進する因子であることを発見しました。

そこで、IL−6の働きを阻害する抗体を投与したところ、敗血症による死亡率を顕著に減少させることに成功しました。今後、ヒトの敗血症への治療への応用が期待されます。


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ダウン症研究に新展開!

〜合併症の新たな治療法開発に光 〜

ダウン症候群は21番染色体の数が2本から3本に増えることで発症します。そのため、単一遺伝子疾患とは異なり、数百個以上の遺伝子の量的変化が同時に起こります。

病態の本質を理解するためには21番染色体上の330個もの遺伝子のうち、どの、そしていくつの、遺伝子変化の組み合わせが病態に関与しているのかを知ることが重要ですが、膨大な組み合わせの解析を必要とするため非常に困難でした。

今度、大阪大学大学院医学系研究科の大薗恵一教授、北畠康司助教らのグループは、ヒトiPS細胞にゲノム編集技術および染色体工学を組み合わせることで、ダウン症候群の多様かつ詳細な疾患モデル細胞を樹立し、同症の新生児に高頻度で発症する一過性骨髄異常増殖症(TAM)病態メカニズムを明らかにするとともに、21番染色体上の病態責任領域および主要遺伝子の同定に成功しました(2016年4月29日リリース)。

本研究の成果は、ダウン症候群で頻発する白血病の診断・治療法の確立につながると期待されるだけでなく、精神発達障害や認知機能異常など同症で見られる多様な病態研究の新たな手法を提示するものであり、今後のダウン症研究を発展させるきっかけになると考えられます。


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神経変性疾患発症に重要なメカニズムを解明

パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、アルツハイマー病などに代表される神経変性疾患の治療は今なお対症療法に限定され、進行抑制効果を持つ根治療法は存在しないのが現状です。

これらの疾患では、脳内に毒性を有する異常なタンパク質が凝集・蓄積することで神経細胞が除々に変性し、やがては死滅してしまいます。

正常な神経細胞では、オートファジーとよばれる細胞内機構が働いており、異常タンパク質は適切に分解され蓄積しない様になっています。

今度、東北大学大学院の長谷川隆文講師、青木正志教授らのグループは、宮城県立がんセンター研究所の田中伸幸教授との共同研究により、神経変性疾患の脳内にみられる異常凝集タンパク質蓄積と神経細胞死のプロセスに、小胞輸送制御因子ESCRT(エスコート)が重要な役割を果たすことを明らかにしました(2016年4月25日リリース)。

本研究は、神経変性疾患発症メカニズムの一端を解明するものであると共に、同疾患の新たな治療開発へ貢献することが期待されます。


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折れ曲がった形の糖鎖を可視化

糖鎖は生体内で、細胞同士や細胞の外から内への情報伝達、タンパク質の機能調節など多くの重要な役割を果たしています。糖鎖は一般に柔軟な構造をしており、1つの糖鎖がいくつもの形をとることが知られています。つまり、形に揺らぎがあります。しかし、糖鎖の形は非常に速い速度で相互に変換し、糖鎖の個々の形を実験的に正確に捉えることはこれまで困難でした。

今度、理化学研究所の山口芳樹チームリーダー、長江雅倫研究員らの共同研究グループは、形に揺らぎのある糖鎖を特定のタンパク質「レクチン」と結合させて固定することで、折れ曲がった状態の糖鎖構造を原子レベルで可視化することに成功しました(2016年3月23日リリース)。

同共同研究グループは、揺らぎのある糖鎖を特定のレクチンと結合させることにより、揺らぎを止めた状態の糖鎖の構造を可視化しようと考えました。糖鎖をモデルとして、これまで折れ曲がった構造をとると予想されていた「バイセクト型糖鎖」を選びました。

バイセクト型糖鎖を各レクチンとの複合体を作製して、X線結晶構造解析およびNMR(核磁気共鳴)解析を行い、構造を調べました。その結果、どちらのバイセクト型糖鎖−レクチン複合体も、糖鎖は折れ曲がった構造をしていることが分かり、原子レベルでの可視化に成功しました。

本研究は、糖鎖の形の揺らぎと機能を理解するための重要な知見になるとともに、糖鎖とタンパク質の相互作用原理や、糖鎖がタンパク質を調整するメカニズムの理解につながると期待できます。


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