糖鎖ブログ

ネコに腎不全が多発する原因を究明

興味深いことに、ネコは腎不全が原因で死亡する率が、他の動物に比べて突出して高いことが以前から知られています。ネコは5〜6歳頃に尿管結石や腎炎などによる急性腎障害に罹った後、腎機能が完全に回復しないまま慢性腎不全、尿毒症となり15歳前後でなくなるケースが多い。

しかしながら、これまでなぜネコは腎機能が回復せず、最終的には致死性の腎不全に至ってしまうかは謎であり、そのために腎不全に対する確かな治療法もありませんでした。

過去に、東京大学大学院医学系研究科の研究グループは、腎臓の機能が低下すると、通常血液中に存在するタンパク質AIMが活性化し、尿中に移行してゴミを掃除する役割を果たし、迅速に尿細管の詰まりが解消され、その結果、腎機能は速やかに改善することを明らかにしています。

今度、同研究グループは、ネコ型AIMはIgM五量体との結合親和性が著しく高いために、急性腎不全時に機能せず、そのためにネコは正常な治癒・回復が障害されていることを見出しました。

さらに、ネコ型AIMに起因する急性腎不全の治癒障害は、AIMタンパク質の投与によって治療法できることを見出しました(2016年10月13日リリース)。

今回の成果は、これまで謎であった、ネコで高頻度に腎不全が生じる原因を解明し、ネコの腎不全の革新的治療法の開発につながるとともに、ヒトにおいても、AIMによる急性腎不全の治療法や慢性化の予防への期待と現実性をさらに高めるものと期待されます。


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神経障害性疼痛の概日リズムの仕組みを解明

神経障害性疼痛は、神経のダメージで発症する慢性的な痛みで、軽い触刺激でも激痛を引き起こす「痛覚過敏」を特徴とします。

発症には、脊髄のミクログリアという細胞で増えるプリン受容体が重要な役割を担っており、この受容体はアデノシン三リン酸(ATP)で刺激されて強い痛みを引き起こします。

一方で、神経障害性疼痛における感覚過敏の程度は、時刻によって変動することが知られていましたが、その仕組みは不明でした。

今度、九州大学大学院薬学研究院の大戸茂弘教授、小柳悟教授らの研究グループは、副腎から分泌されるホルモンの概日リズムに着目して、神経障害性疼痛が時刻により変動する仕組みを明らかにしました(2016年10月17日リリース)。

同研究グループは、マウスを用いた実験によって、副腎皮質からのホルモンの分泌が上昇する時間帯に、脊髄のアストロサイトという細胞からATPの放出が増える事を見出しました。放出されたATPはミクログリアのプリン受容体を刺激して痛みを悪化させていました。

すなわち、副腎皮質ホルモンによって生じるATP放出の概日リズムが、神経障害性疼痛の時刻の違いを引き起こしていることを突き止めました。

今後、これらの知見から、痛みを特定の時間帯に悪化させる分子を標的とした治療薬の開発や神経障害性疼痛の新しい治療法の構築に繋がることが期待されます。


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がんの転移を風邪薬で止める

我が国では毎年2万人が膀胱がんに罹患して、8千人が死亡しています。膀胱がんは、何度も再発を繰り返すのが特徴ですが、深さが浅いがんと膀胱の壁の筋層に到達する深い浸潤がんに分けられます。

浅いがんは予後が良好ですが、深いがんは肺などに転移しやすく、予後不良です。深いがんは通常シスプラチンなどの抗がん剤で治療されますが、薬剤の耐性になり、なおかつ遠隔臓器に転移し、これら2つの理由が予後の悪い原因となります。したがって、薬剤耐性を解除して、さらに転移を抑えることが完治のためには必要です。

今度、北海道大学大学院医学研究科の研究グループは、薬剤耐性を獲得して転移した膀胱がんでは、アルドケト還元酵素が3倍から25倍に増加していることを発見しました。また、この酵素ががん細胞の動きを高める作用があることをはじめて見出しました。さらに、この酵素はシスプラチンなどの抗がん剤の効きめを阻害する作用があることも証明しました(2016年10月5日リリース)。

そこで、風邪薬の成分のフルフェナム酸はこのアルドケト還元酵素を阻害するため、フルフェナム酸を膀胱がんの細胞に投与すると、がん細胞の動きが止まり、抗がん剤の作用の効きめが回復することがわかりました。将来の治療法の道筋を発見しました。


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インスリン分泌を阻害しているタンパク質の機能を発見

これまでタンパク質のSNAP23は、様々な細胞においてホルモンや酵素などの分泌を促進すると考えられていましたが、生体内における機能については解明されていませんでした。

今度、大阪大学の國井政孝助教、群馬大学の原田彰宏教授、北海道大学の根本知己教授らの研究グループは、マウスの生体内において、ホルモンの放出を調節するタンパク質SNAP23が、膵臓ランゲルハンス島のベータ細胞からのインスリン分泌を阻害していることを明らかにしました。

さらに、理化学研究所の長田裕之グループディレクターらとの共同で、SNAP23の機能を阻害する低分子化合物MF286を同定し、その化合物がインスリン分泌を増加させる効果があることを明らかにしました(2016年10月4日リリース)。

今後、既存の糖尿病治療薬とは作用の異なる、SNAP23を標的とした、新たな治療薬の開発が期待できます。


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筋ジストロフィー症の原因となる糖鎖構造を解明

先天性筋ジストロフィー症は全身の筋力が低下する遺伝子疾患であり、厚生労働省の難病に指定されています。東京都健康長寿医療センターと理化学研究所の共同研究グループは以前に、糖鎖の異常を原因とするタイプの先天性筋ジストロフィー症を発見し、発症のメカニズムを調べてきました。

これまでに18種類の原因遺伝子中17種類の機能が明らかになりましたが、これらの遺伝子が作る糖鎖の構造には未だ不明な部分があり、残る1種の原因遺伝子TMEM5の機能と、これにより作られる糖鎖構造の完全解明が期待されていました。

今度、同研究グループは、TMEM5がこれまで解明されていなかった部分の糖鎖をつくる糖転移酵素であることを明らかにしました。さらにNMR(核磁気共鳴)法を用いてTMEM5によりつくられる糖鎖の構造を詳細に解析し、先天性筋ジストロフィー症の発症に関わる糖鎖の完全な構造を明らかにしました(2016年10月17日リリース)。

この糖鎖は脳と筋肉の発達や機能において重要な働きをしていると考えられています。本研究により、これまで部分的にしか分かっていなかった糖鎖の構造が完全に明らかになったことから、先天性筋ジストロフィー症の研究の飛躍的な進歩が期待されます。


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謹賀新年

2017 年賀

新年明けましておめでとうおめでとうございます。

皆様のご健康とご多幸をお祈り申しあげます。
今年も「糖鎖ブログ」を宜しくお願いいたします。

2017年 元旦


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長期記憶しやすい時刻の発見とその脳内の仕組み

これまで、一日のうちの時刻によって記憶のしやすさに違いがあるのではないかと考えられていましたが、それが、体内時計によって制御されているのか、また、どのような仕組みで記憶しやすさが変化するのか、わかかっていませんでした。

今度、東京大学大学院理学系研究科の清水貴美子助教と深田吉孝教授らの研究グループは、マウスを用いた長期記憶テストを一日のさまざまな時刻に行ったところ、学習する時刻によって記憶しやすさが大きく異なることを見出しました。この日内変化は脳の海馬に存在する体内時計が司り、SCOPというタンパク質により調整されていることを発見しました(2016年9月30日リリース)。

同研究グループは、海馬に存在する体内時計が記憶の日内変化を生み出すことを見つけ、海馬におけるSCOPタンパク質の量的変化と学習による分解が重要であることを世界で初めて突き止めました。

ヒトでも記憶しやすさに日内リズムがあることは知られており、今回の発見したメカニズムはヒトの海馬にもあてはまると考えられますので、時刻による学習効果の違いを利用して、より効率よく学習効果を上げることが期待されます。



今年も残すところ数日となりました。

慌ただしく一年が過ぎて行こうとしていますが、
皆様にとって今年はどんな一年でしたでしょうか。

今年も「糖鎖ブログ」にお付き合いいただき有り難うございました。
溢れる様な情報が存在するなか、少しでも皆様の健康な生活の
一助となる事が出来れば嬉しい限りです。

どうぞ、よいお年をお迎え下さい。

来年も「糖鎖ブログ」をよろしくお願いいたします。




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他人を記憶するための海馬の仕組み

記憶には「誰が、いつ、どこで、どうした」という情報がありますが、その中で「誰」という部分を担う社会性記憶については、神経メカニズムの詳細がほとんど分かっていません。

今度、理化学研究所の奥山輝大研究員、利根川進センター長らの研究チームは、他の個体についての記憶(社会性記憶)が海馬のなかでどのように貯蔵されているのかをマウスを動物モデルとして使用して解明し、その記憶に直接アクセスして、記憶を操作することに成功しました(2016年9月30日リリース)。

本研究では、記憶中枢である海馬の中で、これまであまり着目されてこなかった腹側CA1領域という領域に社会性記憶が貯蔵されていることを発見しました。腹側CA1領域では、ある決まった神経細胞集団が、決まった相手のことを思い出しているときにだけ活性化することから、細胞集団として記憶を保持していることが推測されました。

そこで、光によりその細胞集団を人工的に活性化させるさせる手法を使ったところ、社会性記憶に直接アクセスすることが可能となりました。

その結果、忘れていた相手を人工的に思い出せたり、特定の相手についての記憶に恐怖や快感の感情を人工的に付加すること(メモリーインセプション)により、マウスは相手を避けたり、相手に近寄ったりするようになりました。

今後、社会性記憶の低下が認められる自閉症患者さんや自閉症モデルマウスにおいて、腹側CA1の細胞機能がどのように変化しているのかを解明することは、神経科学的にも臨床応用的にも興味深い問になります。


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