糖鎖ブログ

折れ曲がった形の糖鎖を可視化

糖鎖は生体内で、細胞同士や細胞の外から内への情報伝達、タンパク質の機能調節など多くの重要な役割を果たしています。糖鎖は一般に柔軟な構造をしており、1つの糖鎖がいくつもの形をとることが知られています。つまり、形に揺らぎがあります。しかし、糖鎖の形は非常に速い速度で相互に変換し、糖鎖の個々の形を実験的に正確に捉えることはこれまで困難でした。

今度、理化学研究所の山口芳樹チームリーダー、長江雅倫研究員らの共同研究グループは、形に揺らぎのある糖鎖を特定のタンパク質「レクチン」と結合させて固定することで、折れ曲がった状態の糖鎖構造を原子レベルで可視化することに成功しました(2016年3月23日リリース)。

同共同研究グループは、揺らぎのある糖鎖を特定のレクチンと結合させることにより、揺らぎを止めた状態の糖鎖の構造を可視化しようと考えました。糖鎖をモデルとして、これまで折れ曲がった構造をとると予想されていた「バイセクト型糖鎖」を選びました。

バイセクト型糖鎖を各レクチンとの複合体を作製して、X線結晶構造解析およびNMR(核磁気共鳴)解析を行い、構造を調べました。その結果、どちらのバイセクト型糖鎖−レクチン複合体も、糖鎖は折れ曲がった構造をしていることが分かり、原子レベルでの可視化に成功しました。

本研究は、糖鎖の形の揺らぎと機能を理解するための重要な知見になるとともに、糖鎖とタンパク質の相互作用原理や、糖鎖がタンパク質を調整するメカニズムの理解につながると期待できます。


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神経回路が免疫機能を抑制するメカニズムを発見

脳や脊髄の障害後の死亡原因の第1位は感染症です。免疫機能の低下により感染症にかかると考えられますが、免疫機能が低下するメカニズムは不明でした。

今度、科学技術振興機構の上野将紀さきがけ研究員、シンシナティ小児病院の吉田富准教授、オハイオ州立大学のフィリップ・ポポビッチ教授らの研究グループは、脊髄損傷後に起こる免疫機能の低下が、免疫を制御する神経回路の異常な活動により引き起こされることを発見しました(2016年4月19日リリース)。

本研究グループは、免疫器官である脾臓と接続する神経回路に着目しました。脊髄損傷により一度神経回路が破綻すると、免疫器官を制御する神経回路が、脊髄内で代償的に新たな回路網を形成することを見い出しました。

さらに、新たな回路内での神経細胞の活動を遮断すると、免疫機能の低下が回復することも明らかにしました。

本研究は、脳や脊髄の中枢神経障害後に神経の作用が元で起こる免疫機能低下の新たな病態のメカニズムを明らかにしました。神経系を制御して免疫機能を改善する新たな治療法の開発につながると期待されます。


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世界初、手術が不要の注射による簡便な顎骨造成をマウスで成功

歯が抜けたり、合わない入れ歯を長年つけていると顎の骨は少なくなり、安定したかみ合わせが得られません。顎の骨が少ないと、人工歯根も植えられません。また、口蓋裂など生まれつき骨が足りない小児には骨の移植が必要です。このため、歯科臨床では顎の骨を造成する方法が数多く開発されてきましたが、いまだに手術をせずに骨造成を促進する方法はありません。

局所の骨を造成する薬として骨形成因子BMP−2があげられますが、この因子単独で骨が十分作られる用量を使用すると、ヒト口腔内では歯肉が腫脹するなどの副作用を引き起こすことが指摘されています。このため、BMP−2の使用量を抑えて、骨を効率的に誘導できる骨形成促進薬が求められています。

今度、東京医科歯科大学大学院の青木和広准教授の研究グループは、京都大学再生医科学研究所と米国Cedars-Sinai研究所との共同研究により、これまで困難とされてきた口の中への注射により、顎の骨を造成させることに世界で初めて成功しました(2016年3月16日リリース)。

本研究では粒子状のゼラチンハイドロゲルを用いてBMP-2とペプチドCP3−4とを組み合わせた薬剤をマウスの上顎に注射しました。4週間後、注射した部位には明らかな骨造成が認められました。注射1週間後からすでに、骨形成関連遺伝子の発現が亢進していました。

今後、このような患者に負担の少ない骨造成法は、将来、歯科臨床への応用が期待されます。


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何度裏切られても見た目で人を信頼し続ける高齢者の傾向

私たち人間は、信頼できる人がどのような顔をしているか、また、信頼できない人がどのような顔をしているかについて、共通のイメージを持っています。しかしながら、実は、そうしたイメージはあてになりません。

そのため、人を信頼するか否かを決定する際には、顔の見た目ではなく、その人が過去に実際どんなことをしてきたか(自分に協力してくれたか、裏切ったなど)に基づいて判断することが肝要です。顔の見た目に頼っていると「羊の皮を被った狼」に騙され続けます。

今度、名古屋大学大学院環境学研究科の鈴木敦命准教授は、お金の投資を模した心理ゲームを利用した実験を通じて、高齢者には何度裏切られても見た目で人を信頼し続ける傾向があることを明らかにしました(2016年4月1日リリース)。

本研究では、65歳以上の高齢者と主に20代の若年者を参加者とする心理実験をおこない、人の信頼性を判断する際に見た目と過去の行為から影響を受ける程度を調べました。

その結果、若年者とは異なり、高齢者は見た目で人を信頼し続ける傾向があること、つまり、過去に自分を幾度となく裏切った人であっても信頼できる顔であれば信頼してしまうことが分かりました。

以上の研究結果は、高齢者を取り巻く詐欺被害に関係する心理学的リスク要因の1つを明らかにしたものであり、予防・啓発に向けた今後の取り組みに役立つものと期待されます。


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免疫系が骨を治す

〜骨折治癒の仕組みを解明 〜

骨折治療では、折れた骨を元の位置に戻して固定し、安静に保つことで治癒を図ります。固定期間は数ヶ月に及ぶこともあり、場合によっては日常生活や仕事に大きく支障を来たすことがあります。

また、高齢者の場合、長期間ベット上で安静にすることが原因で筋力が低下し、寝たきりとなることもあります。患者の早期の社会復帰や寝たきり防止のためには、治癒期間の短縮が骨折治療における重要な課題となります。

新しい手術法や固定材料の開発といった進歩は見られるものの、今もなお、治癒の遅延例や治癒不良例は少なくありません。

今度、東京大学大学院医学系研究科の小野岳人博士研究員と、岡本一男助教、高柳広教授らの研究グループは、マウス骨折モデルを用いて、骨折治癒における免疫系の役割を検討しました。

その結果、骨折に伴い骨欠損部位でガンマデルタT細胞が増加し、IL(インターロイキン)−17を産生することを見い出しました。IL−17は骨折部位に含まれる間葉系幹細胞を増やし、骨芽細胞に成長させることで、骨の形成を促進しました。なお、IL−17やガンマデルタT細胞を欠損するマウスでは、骨折治癒が遅延していました(2016年3月11日リリース)。

以上により、IL−17を産生するガンマデルタT細胞が骨折治癒を促進するという、免疫系による骨折治癒制御の新たなメカニズムが明らかになりました。今後、IL−17やガンマデルタT細胞を治療標的とした骨折治療法の開発が期待されます。


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緑内障の進行を抑制、マウスで成功

緑内障は、日本において視覚障害原因の第1位の原因疾患であり、40歳以上の日本人の5%に緑内障の兆候があり、はっきりとした症状がある患者数は日本では300万〜400万人と推定されています。

この病気では、網膜の神経節細胞(光信号を頭に伝える働きをする細胞)と神経線維(網膜の情報を頭に送る神経の線維)が変性・脱落することにより、視野障害・視力障害が徐々に進行します。

現状では、薬剤や手術治療によって眼圧(目の中の圧力)を下げることが唯一の治療法ですが、眼圧を十分に下げるのが難しい例や、眼圧を十分に下げてもなお視野障害が進行する場合が少なくありません。

今度、京都大学医学研究科の池田華子准教授、吉村長久同特任教授、生命科学研究科の垣塚彰教授、ダイトーケッミクス(株)らの共同研究グループは、神経保護効果をもつ化合物KUS剤が、緑内障の進行を抑制することを、3種類のモデルマウスを用いて明らかにしました(2016年4月22日リリース)。

本研究によって、現在眼圧を下げることが唯一の治療法である緑内障に対して、神経保護という新たな観点からの治療薬の開発に繋がることが期待できます。さらに、網膜神経の細胞死によって引き起こされる他の眼疾患や神経変性疾患など、他の疾患への応用も期待できます。


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癌細胞の浸潤や転移に関わる細胞運動の仕組みを解明

ヒトの悪性腫瘍の90%以上は上皮細胞という細胞同士が接着する細胞に由来します。上皮細胞が悪性腫瘍になると互いの細胞接着が壊れて、高い運動性を獲得し他の臓器へ転移します。

癌細胞が高い運動性を示す原因として、癌細胞はブレブ(Bleb)と呼ばれる細胞膜の突出を使った移動方法を利用していることが近年の研究で明らかになりました。

我々の体を構成している細胞を取り囲む細胞膜は、恒常的にアクチン細胞骨格と呼ばれる線維状のタンパク質によって裏打ちされていますが、ブレブを形成している癌細胞では、何らかの理由によりアクチン細胞骨格が細胞膜から離れて細胞膜が突出し、細胞外マトリックスと呼ばれる細胞外のタンパク質の網目の中をかいくぐるようにして動き回ります。

しかし、このようなブレブの形成に関する分子機構については、これまで詳細なメカニズムの解明が行われていませんでした。

今度、九州大学大学院理学研究院の池ノ内順一准教授らの研究グループは、癌細胞の浸潤や転移に関わるブレブ(Bleb)と呼ばれる細胞膜の突起構造の形成に関わる分子メカニズムを明らかにすることに成功しました(2016年3月15日リリース)。

今回のブレブの形成メカニズムの解明は、癌細胞の浸潤や転移を抑制する新たな治療法の開発に繋がることが期待できます。


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女性不妊の原因となる母体側の重要分子の同定

世界初の体外受精、いわゆる試験管ベビーの誕生から38年の月日が経ちました。現在27人に1人が体外受精によって誕生しており、我が国の不妊に対する生殖補助医療は目覚ましい発展を遂げています。

しかし、胚培養技術や良好胚選択技術が向上している一方、2012年の胚移植治療数は約30万人で、その成功率は約30%です。良好胚を子宮に戻しても妊娠が成立しない着床障害に関しては、明確な診断法,治療法が未だなく、その改善が求められています。

今度、東京医科歯科大学大学院の平手良和講師、金井正美教授らの研究グループは、東京大学、フランスマルセーユ大学との共同研究で、良好胚が着床出来ない原因の1つが、母体子宮内膜上のSox17遺伝子発現量の低下であることを遺伝子改変マウスの解析でつきとめました(2016年4月7日リリース)。

本研究成果は、着床障害の新たな原因診断につながるとともに、この疾患モデルマウスを更に詳細に解析することで、良好胚を移植した際の妊娠成功率向上への道が開かれることが期待されます。


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