〜末梢神経浸潤マクロファージによる異常蛋白除去が中枢神経を守る〜


筋萎縮性側索硬化症(ALS)は、国指定の難病で、原因は解明されておらず根治療法はありません。現在、我が国で約9,200人(平成25年度特定疾患医療受給者数)の患者さんがいます。

多くの方は60〜70歳代で発症し、徐々に全身の運動神経細胞が死滅し、発症2〜3年で人工呼吸器がないと呼吸できない状態になると言われている難病中の難病です。

今度、九州大学大学院医学研究院の山亮准教授、大学院医学系学府博士課程4年の白石渉らの研究グループは、ALSの新たな病態メカニズムとして、末梢神経に蓄積する異常蛋白が脊髄の運動神経細胞障害に深く関わっており、末梢血由来のマクロファージが異常蛋白を貪食・除去し、炎症を抑制する方向に活性化している事を明らかにしました(2021年8月20日リリース)。

今後、これらのマクロファージ浸潤を促進したり、保護的活性化を促進する事ができれば、ALSの発症を予防したり、症状の進行を遅らせる事ができる可能性があります。