洞泉寺住職の日常

長野県伊那市美篶の曹洞宗 洞泉寺のブログです。

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最近、やけに「日本人はスゴイ!」といった論調が多過ぎやしないか、と感じる。
WBCの時もそうだった。
優勝したのだから褒められていいんだが、それ以外のことで持ち上げられている。

佐々木投手がデットボールを当てた相手にお菓子をプレゼントして謝った、とか・・・
あるいは、侍ジャパンのダグアウトはゴミも落ちていなくて綺麗で驚く、なんてのもあった。
大谷選手など、何をしても絶賛の嵐である。 

そういうことが海外メディアで報じられているというのだ。
素直に受け取ってもいいのだが、なんだか気持ち悪い。

いつから、こんな感じになったのだろうか。
一昔前は違う扱いだったではないか。

とはいうものの、やはり日本人は良いなあ、と思う。

先日のことである。
出張があり、高速道路を使った。
途中でサービスエリアでトイレ休憩をした。

個室に入って少しすると、外が賑やかになってきた。
しかも女性の声である。
どうやら、清掃の人たちが仕事をしているようだ。
そういえば、トイレの入り口に「女性清掃員が作業しています」という掲示があった。

掃除をする側にとっては、早く出ていってもらいたいはずである。
私は、自分で言うのもなんだが、空気を読むタイプである。
すぐに退散したいところだったが、こちらにも事情というものがある。

女性たちの声が、さらに近くなってくる。
他のところが終わって、集まってきているに違いない。

気まずいのである。

気まずいが、これは誰かの落ち度ではない。
それぞれが自分の持ち場で、仕事?をしているだけである。

掃除を諦めて、他へ行ってくれないかなあ・・・
そんなことも思ったが、そうもいくまい。
いい加減な仕事ができないのも、日本人の美徳であろう。

ようやく、こちらの仕事?も済み、トイレを出る段になった。
やましいことはないのだが、なんとなく申し訳ない気持ちを抱きつつ、外へ出た。

ドアを開けたら、思った以上の人数が掃除をされていて驚いた。
5、6人はおられた。

その方々が、一斉にこちらを見た。
反射的に視線をそらした私は、足早に立ち去ろうとした。

と、その瞬間・・・

「ありがとうございました〜!」

一斉に放たれた元気な声に私はたじろいた。
マスクで隠れてはいるが、明らかに満面の笑みである。

いやぁ、それほどでも・・・
そんなお礼を言われるような仕事?してませんから・・・

まさか、こんな場面でお礼を言われるとは思っていない私。

「あ、どうも・・・へへ・・・」

何が「どうも」じゃ。
全くなっちゃないのである。

中途半端な愛想笑いをしながら、そそくさと、その場を後にしたのであった。
今思えば、「いつも綺麗にしてくださって、ありがとうございます!」と言うべきだった。

それが仕事?終わりの私を迎えてくれた皆さんへの礼儀であろう。

彼女たちの対応はマニュアル通りなのかもしれない。
しかし、そこに心があった。

やっぱり、日本人は素晴らしいのである。

先日(4/30)に「大般若会とおてら座」が無事終わった。

4年ぶりに賑やかな会を行うことができて、感謝である。
ご参加いただきました皆様、どうもありがとうございました。
そして、運営を担ってくださった総代の皆様、ありがとうございました。
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そして、好太郎師匠、熱演に感謝申し上げます。
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久しぶりに行事らしい行事を行った感じであった。
準備は大変ではあるが、やはり本堂に大勢集うのはいいものである。

人と人のつながりが分断された3年間であったが、新たな結びが始まったように感じる。
これからも皆さま、どうぞよろしくお願い申し上げます。





 

明日は、「大般若会とおてら座」の開催日である。
たぶんだが、準備はだいたい終えた。

天候が怪しいが、どうやら雨は午前中で上がりそうだ。
開催は午後2時からなので、なんとか大丈夫そうである。

どうぞ皆様、お誘いあっておいでください。
何せ、入場無料である。
来なきゃ損ですぞ。

さて、世の中はかなりきな臭い状況になってきている。
残念ながら、人の世に争いはつきものである。
個人的な喧嘩から、戦争まで、人は常に争い続けてきた。

端的に言えば、争いの根には不機嫌がある。
不機嫌だからこそ、もろもろ気に入らないことも出てくる。
どうして皆んな、こんなにも不機嫌なのだろうか。

戦争に勝ったら、大いに喜び、そして仲間同士で笑い合おうというのか。

その目的はどこにあるのだろう。
戦争に勝つことなのか。

いや、そうではなかろう。
喜び、そして笑い合うことではないのか。

であれば、戦争の理由や結果など関係なく、今喜び、そして笑い合えば良いではないか。
それができれば、もう戦う気も失せてしまうだろう。

まず笑え!

明日のテーマは「笑来一福」である。

腹を抱えて笑うことからはじめよう!

岩戸に隠れた天照大御神は、笑い声に誘われて顔を出されたそうだ。
笑っていれば、自分の中に隠れた神仏が顔を出すに違いない。

そうすれば、世界は神と仏の宴になる。

それが私の願いである。
洞泉寺がそんな場になることを祈る。
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じゃーん!
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この3年間というもの、コロナの陰でコソコソ生きてきた私たち。
だが、もう限界である。

というわけで、今年はいくいのだ。
今回の趣旨は、こんな感じでいくぞ〜
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 それぞれ身の上には色々ありますが、まあ、とりあえず笑顔で歩き出しましょうや!

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