今年は何となく蜂の姿を見ることが多いような気がします。

境内でもよく出会います。
先月は玄関の付近にあった巣を駆除してもらいました。

信州人はあまり蜂を怖がりませんよね・・・

それどころか、蜂を走って追っかける人までいるんですから・・・

たくましい・・・

実は私は蜂が苦手なのです。
生まれが東京だから・・・というばかりではありません。

幼児体験と言いますか・・・

若干トラウマが・・・

あれは小学校の低学年、いや幼稚園の頃だったか・・・

私の父親は盆栽だとか庭いじりだとかが好きな人でした。
せま~い庭でしたが、色々な花が咲いていました。
その花を目指して蜜蜂がやってくるのです。

花にとまって蜜を吸っている蜜蜂を見ていた私・・・

蜂が刺すことは知っていました。
もちろん、刺されると痛いことも知っていました。

しかし、私は無性にその蜜蜂の羽をつまみたいという衝動に駆られてしまったのです。

いやいや、ダメダメ・・・

心の中で抵抗する私・・・

だがしかし、私の衝動は理性を軽く乗り越えてしまったのです。

そ~っと近づき、ゆっくり蜜蜂に両手を伸ばす私・・・

そして、両手の親指と人差し指で、蜜蜂の両方の羽をむんずとつまんだのです。

驚く蜜蜂・・・

マジ?マジ? 何?何? 何しちゃってくれたの この人間?

きっとそんな感じだったでしょう。

え? 刺すけど? 私刺すけど? それわかっててこんなことしてるわけ?
それともバカなの? ねぇ!

一方、私も慌てていました。
羽をつまむまでは考えていたのですが、その後のことは何も考えていなかったのです。

どうしよう、え? これどうする? 離す? いや離したら怒った蜂に刺されるでしょ!

パニック状態の私・・・

一方、蜜蜂はもがきながら体を右へ左へと振ってきました・・・

コラ! 離せ! もう刺すから! オリャオリャ~!

すでに打つ手なしの私・・・

そして・・・

チク!

痛~!!!

「どうしたの~!」

母が私の異変に気が付いて飛んできました。

「蜂に刺されたぁああ~」

「なんで刺されたのぉ?」

「羽つかんだのぉ」

「・・・」

こうして私は、蜂をとっても恐れる大人になったのでした。
いまだに蜜蜂ですらビビるのです。

でも、蜂の子は食べられます。

だって、つまんでも刺さないでしょ、蜂の子は・・・