2007年02月23日

サッポロビールはREITになるべきだ!?

先日来、サッポロビールへの米系ファンド会社からの買収提案のニュースが報じられている。 国内市場の縮小やグローバル企業との競争激化のため、従来、大企業と呼ばれてる企業も安穏としていれる時代ではなくなってきている。 私のビジネスパートナーの国際ビジネスコンサルタントの石崎氏も先日のミーティングで熱く語っていた。。


今回のサッポロの買収話も、業績悪化というか、本業の低迷が要因のようだ。 ニュース記事を読んで驚きましたが、 サッポロHDの2006年12月期の連結決算によると、不動産事業の営業利益は64億円(前年同期58億円)で、ビールなど酒類事業の41億円(同65億円)を上回った。営業利益率では本業の不振がさらに際立ち、不動産事業が28%なのに対して、酒類事業はわずか1.2%。グループ連結では、営業利益86億円(同103億円)。飲料事業は4億円の赤字なので、不動産がほとんどの収益を稼ぎ出している構図だ


これでは、ビールメーカーなのか、不動産会社なのか分かりません。 銀座や恵比寿に優良不動産(恵比寿ガーデンプレイス、銀座ライオン等)を保有しているので、昨今の不動産市場の活況で賃料UP、不動産の資産価値が向上してるのは当然なので、これは経営努力以上に、優良立地に不動産保有していたという、ある意味、過去の資産で食べてる会社とも言えるのではなかろうか。 極論を展開すると、この利益構造だけみたら、本業をやめて、不動産賃貸業というか、REITに姿を変えた方がいいかもしれない。 投資パフォーマンスも良く、親しみやすくていいREITになるかも。。


今回の買収提案に対しても、企業防衛的な意味合いで、アサヒビールを初めとした国内ビールメーカーから資本提携の打診もされてるようだが、先に書いたような、サッポロビールの持つ、優良不動産狙いで、不動産関連企業も打診してくるところが出てきてるらしい。 案外と本当にそうなるかもしれない。。


今回のニュースを他人事とせずに、本業重視というか、本当の強みを持つこと。 これは大企業も、中小企業も、個人でも共通することです。 また不動産オーナーも自分の物件が持つ、強みや、ターゲットとするテナント、入居者を明確にしていくべきだろう。 幅広いニーズに応えようとする物件はかえって特長もなく、賃貸市場の中で埋没していきます。 一例を挙げると、大手ハウスメーカー系の物件は品質的には当然良いのだが、その物件数の多さが逆に弱点となる可能性もはらんでいることを知っておいてください。 時代の流れ、トレンドには常に敏感に何かを感じ取るようにしたいものです。




サッポロビール  

2005年10月25日

空室対策〜確率論の世界 その2

前回に引き続き、空室対策は情報量と確率論の世界だと考え方をまた異なる角度から検証してみよう。地主・大家さんからはなかなか見えにくい部分ですが、不動産業者に入ってる来る入居情報はどんなルートから入ってくるだろうか。 そしてその割合はどうだろうか。 ここで紹介するデータは当社データです。他社の状況や賃貸住宅市場ごとに異なることだと思いますのであくまで参考値ということです。 1.賃貸情報誌経由 2.直接来店 3.インターネット経由 4.他社(不動産業者)経由‥の4つで調査してみました。


この4つのルート経由で当社へのファースト・コンタクト数(最初の問合せの数)を調査し、その割合を表してみると、1.賃貸情報誌36% 2.直接来店18% 3.インターネット12% 4.他社34% という結果になりました。 いかがでしょうか? より詳細に分析するには2.直接来店ルートも、現場看板や、入居者紹介、本当にふらっと来店された方など細かく区分できるはずです。また、4.他社ルートも専任物件が結構あるので客付け業者から情報が入ってくるからという数値なので、専任物件の割合がどれほどかということにも影響を受けます。


空室を減らすために、この各ルートに関して、情報量を増やすためにどのように不動産業者が対応しているか。 地主・大家さんは、こうした部分から、管理や仲介を委託している不動産会社を選択していかなければいけない。 コンサルの現場でも驚かされることは多いのだが、大家さんの空室にそれほど悩んでない不動産業者のなんと多いことか。悩んでいても何ら有効な対策を打たないところも多いものです。 にも関わらず、地主・大家さんは、嫌われて入居者を紹介してもらえなくなると困るから、厳しいことは言えない、不動産業者を変更できない‥というジレンマ。 


本当にお悩みの地主・大家さんは多いのです。 そういえば、先日このようなセミナーで講演しました。 建設、不動産会社は完全シャットアウトのシークレットセミナー? 参加者も自由に発言できる内容だったので、盛り上がり?ましたね。 こんなに皆さん悩んでるんですね。 “安心して任せることができる不動産会社の選び方20か条”というものを紹介しましたが、セミナー終了後に資料を欲しいという要望が続出。 プロジェクターをデジカメで撮影してる方も。。  でも、地主・大家さんの逡巡を許容するほど賃貸住宅市場は甘くないのです。いろんな部分で決断することもサバイバルのためには必要なのです。
  
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2005年10月18日

空室対策〜確率論の世界

大家さんの一番の願い。 それは所有する賃貸住宅が常に満室であることです。しかし、常に満室‥ということは一種の幻想であり、いかに空室を減らすか、いかに空室期間を短くするかということが永遠の?悩みになることに気付くはずです。


このため、賃貸住宅を建設する企業は、地主・大家さんの不安を取り除くことが、受注拡大のポイントとなることを身を持って感じているため、一括借上げ方式、家賃保証、サブリースといった、空室の有無に関わらず、一定の賃料を保証するシステムを付帯的に提供しています。 しかし、家賃保証、一括借上げの真相にも書きましたが、大家さんにとって完璧なシステムであるはずはないのです。


金融機関によっては、これらのシステムを融資の条件などにしているケースもあるので、融資が付き易いという大家さんにとってもメリットも確かにありますが、実は金融機関の担当者が楽に稟議書を書きやすい‥ということだけで、この種の仕組みがあれば安心して融資できると本気で彼らが考えているとしたら、それは自ら不勉強極まりないこと、真剣に地主・大家さんのことを考えてないことを証明してるようなものだと思います。


空室対策はある意味、情報量と確率論の世界だと思うのです。いかに情報量を増やすか‥、いかに確率を上げていくか‥。 そのことを検証するために、私は経営してる不動産会社で、様々なデータを蓄積しています。とくにインターネット関連の効果判定は、面白いデータが集まってきました。 物件ごとの閲覧率、問い合わせ率、どこのサーチエンジン経由かなど、これからのコンサルティングに必要な具体的な数字、データが浮かんできつつあります。 



当社数値ですが、入居者からの問合せ件数を100とすると、そこから現場見学にアップするのが20、そして入居申込が12という確率です。問合せというアクションの前段階には、賃貸情報誌、募集看板、ネット情報などの賃貸情報の確認という行動があり、ここは計測するのが難しいのですが、最近のインターネット経由のデータから分析すると、インターネット経由の問合せ件数を1とすると、インターネット上の物件閲覧数は73でした。 当たり前のことですが、各段階の情報量を増大させ、上位の段階へアップさせる確率を上げることがサバイバルのための必要条件であり、具体的な数値から検証し、具体的な空室対策の効果を判定していくことが必要なのです。


勘?と度胸?と経験?が支配している不動産の世界にも、そろそろ具体的データが必要な頃でしょう。REITなどの大規模な不動産投資の世界だけでなく、個人レベルの不動産投資の世界にも、きっと確率論の世界に支配されるある種の法則性のようなものが存在するはずだと思います。 
  
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2005年04月21日

賃貸住宅市場動向 三重県亀山市編

3月下旬にJA鈴鹿さんのお招きで、三重県亀山市に講演に行きました。JAの組合員向けに不動産活用に関するテーマでお話して来ました。都市近郊のJAでは本来の農業収入もそれほど見込めないので、金融事業などに事業展開をシフトして行かざるをえません。JAの担当者もたくさん聴講していました。急激に都市化していく中で日常的に不動産投資に関する、ご相談が増えているためらしいです。何かのお役に立てたら嬉しいですね。  続きを読む

2005年04月18日

東京ルールを逆手に取る!

昨年10月より東京都の条例で賃貸住宅紛争防止条例が施行された。 通称、東京ルールと呼ばれている。 どのような法律か、簡単にいえば、アパート入居者と大家さんとの間で退去時の原状回復に関するトラブルを防止するために、賃貸借契約の前に不動産業者が入居者に対して原状回復に関するルールを明確にし説明せよというもの。  続きを読む

2005年04月17日

GEの住宅ローン参入から分かること

世界的な総合電気メーカーで、ノンバンクとしても世界最大級のGE、ゼネラルエレクトリックが4月から日本でも住宅ローン事業に参入との記事を最近見ました。 住宅金融公庫の直接融資が縮小、廃止されることなどをビジネスチャンスに捉えてのことだろう。  続きを読む
Posted by tousi_juku at 18:31Comments(0)TrackBack(0)ローン、融資

2005年02月04日

各地の賃貸住宅市場動向 浜松編

今年すでに2回講演に行った浜松の賃貸住宅市場に関して簡単にレポートしたい。静岡県第二の都市でアクセスとしては、名古屋から新幹線ひかりで30分、こだまで50分。東京からひかりで80分、こだまで2時間。 戦国時代は徳川、今川、武田の激戦区。 音楽と自動車の街でヤマハ、河合楽器、ホンダ、スズキなどの上場企業が存在してます。 これだけ大企業があるのは賃貸住宅市場としてはプラスです。


昨年、浜名湖花博が開催されました。この花博のために道路を拡幅したり、かなり交通の利便性も向上していると聞きました。 とくにイオンの大型店が出店した地域は大規模な区画整理地が作られ、宅地の供給、ひいては賃貸住宅の供給が進みそうな風景に見えました。


人口は60万。賃貸住宅賃料相場として、2LDK(60屐砲韮沓毅娃娃葦漾蔽鷦嵶腺佳羚)、1LDK(35屐砲韮毅毅娃娃葦漾複餌羚み)ほど。賃料的には一般的な地方都市レベルです。不動産関係者のはなしでは入居率も良い(大手ハウスメーカー調べ 空室率2%)。地価相場は、土地の時価で30万円ほど。路線価で65000円/屬曚鼻


この浜松の特徴は外国人の多い街ということがひとつだろう。とくにブラジル人は多いようです。 賃貸住宅も外国人向けなど工夫も必要かもしれない。そして今後の浜松の賃貸住宅市場動向を占うときのキーワードが政令指定都市だろう。 平成19年をめどに周辺の市町村と合併し政令指定都市を目指すようです。 政令指定都市は全国に13都市あり、今後、同じく静岡市を初めとして8都市が名乗りを挙げています。ひとつの市が県と同等の権限を持つようになり、大都市としての格みたいなものです。市の中に区が出来たりとか‥。


この政令指定都市化は賃貸住宅市場としてはプラスとマイナスが並存します。大都市化することは当然人口流入が予測できるのでプラスなのですが、実は、生産緑地法という農地に関する法律が適用になるため、結論的にいうと宅地化する農地が急激に増え、結果的に税負担の回避のために賃貸住宅建設が促進されることになります。 税金対策で賃貸住宅を建設する農家が増えるのです。


この生産緑地法は平成3年に一部改正法が施行されました。 そのとき適用になったではかなりの賃貸住宅が建設されました。約3年分の受注残を抱えた建設会社、ハウスメーカーも有りました。 三大都市圏の賃貸住宅市場は活況を呈しましたが、まさに市場原理が働き、需要と供給のバランスが崩れ、数年ほど三大都市圏では空室がかなり増えた地域も出てきました。。


これから各地で不動産投資を始めようという方も増えてきてます。とくに東京などの大都市ではある意味バブル状態なので、その周辺の政令指定都市の物件を狙う方も多いと思いますが、これから政令指定都市を目指す都市では、プラス面だけに注目せずに、生産緑地法の施行 → 宅地増 →新築アパート増というメカニズムも知っておいてください。


注意: このエリアに根ざしてコンサル業務を行っている訳ではありませんので、あくまで講師などで訪問した地域の特性を簡単にレポートした内容です。概要を紀行文的にお伝えするという観点で気楽にご覧下さい。
  

2005年01月28日

江戸時代の地価?から分かること

江戸時代は封建時代でありました。このため所有権は認められず、土地の占有権、利用権は認められていたようです。土地の値段、地価に相当する概念も存在しており、土地の証文である沽券の売買価格というものが記録として残っています。男の沽券に関わる‥の沽券です。


実は、江戸時代の人々は現代の我々以上に合理的な考え方をしていました。 なんと江戸時代の土地は、最近はやりの”収益還元法”によって地価形成のメカニズムが働いていたのです。 ”収益還元法”というと難しく聞こえるかもしれませんが、簡単にいうと、土地の価格はその土地から生まれる収益性に基づいて価格形成されるのだという考え方です。


バブル崩壊以降になって、欧米より積極的に導入されてきた考え方なのですが、それまでの日本では常に土地は右肩上がりで、上がり続けるものという日本特有の概念が存在していました。このため、その土地からどれくらい収益が生まれるという、賃料収入等のインカムゲイン重視ではなく、ただ保有するだけで値上がりしていくのだから、売却益(キャピタルゲイン)重視であったのです。


こうした日本特有の考え方から、土地の価格は、過去の類似した土地の取引事例から推測する方法である”取引事例比較法”という考え方が、重要視されていました。 この”取引事例比較法”は、合理的な理論値を算出せず、悪く言えば、勘と度胸と経験を頼りに算出する非合理的かつ非論理的な手法と言えるかもしれません。


バブル崩壊以降には過去の地価は何ら根拠にならず価格形成されています。今は下がりだすと止まらないような状態です。地囲公示価格の平均も平成3年以降、13年連続で値下がりし続けています。都心部から下げ止まりや値上がりが始まったところが少しづつ出てきましたが、これも一部の商業地などの収益性の高い土地から、収益還元法を根拠に地価が上がってきているのです。


さて本題の江戸時代の地価に戻りますが、収益還元法的なメカニズムにより地価が形成されていたと書きましたが、当時もっとも地価が高かったのは、日本橋でした。 江戸の中心地であり、商業、運輸の中心だったからです。同じ日本橋の中で、より地価の高かったのは、収益性の見込める大通り沿いや、水運の便が良い堀に面した土地でした。


江戸時代の日本橋と銀座を比較すると、沽券の売買事例からですが、
銀座 3.13両/坪 銀座(1800年)
日本橋 36両/坪(1744年)
日本橋は銀座の10倍以上も地価が高かったのです!

ちなみに平成16年の地価公示価格で両者を比較すると、
銀座4丁目 1700万円/
日本橋2丁目 1020万/
銀座の方が高いですが、2倍も高くありません。世界のブランドショップが集まり、江戸時代とは収益性も逆転したということです。しかし、江戸時代ほどの10倍の差は生じていませんから、江戸時代の方がより収益還元法が有効に機能していたともいえます。


合理的なメカニズムが作用していた江戸時代の不動産価格。儲かる、利益を生む土地は高い‥という価値観ですね。現代日本の不動産も現在進行形でこの収益還元法という合理性が浸透していく過程にあります。


ある意味、どの業界よりも古い体質である不動産業界の口さがない連中は、この収益還元法を欧米流の押し付けだ! 何が収益還元法だ!と憤慨している連中も多いようですが、よくよく調べてみると江戸時代の先人たちは現代不動産のグローバルスタンダードな手法を既に取り入れていたのです。


過去に学ぶ、歴史に学ぶ、やはり大事なことだと思います。
  

2005年01月27日

賃貸住宅市場動向 佐世保編

4829515a.jpg1月23日に某新聞社主催の長崎県佐世保市に不動産投資セミナーで講師を担当しました。今回はその際にリサーチした佐世保周辺の賃貸住宅市場に関して、簡単にリポートします。 当然ですが、このエリアに根ざしてコンサル業務を行っている訳ではありませんので、あくまで概要を紀行文的にお伝えするという観点で気楽にご覧下さい。


アクセスとして博多からJR特急で約2時間。そういえば九州を走ってる特急はとても派手です。これも土地柄なのでしょうか? もともと軍港として発展してきた街で、戦後も米軍基地として朝鮮戦争のおりには積極的に活用されていたようです。 現在も自衛隊や米軍が貴重な産業として位置づけられています。 TVコマーシャルで有名なジャパネットたかたの本社も有ります。ハウステンボスも佐世保です。


人口も約24万人で、ほぼ横ばい。世帯数は核家族化の影響で微増。賃貸住宅賃料相場として、2LDK(60屐砲韮沓横娃娃葦澆ら75000円(駐車料1台込)、1LDK(35屐砲韮毅僑娃娃葦澆ら59000円(1台込み)ほど。地価相場は、土地の時価で20〜30万円ほど。路線価で55000円/屐腺沓娃娃娃葦漾伸屬曚鼻


この佐世保の賃貸住宅の特徴は、このエリア特性にもなると思いますが、とても平坦地が少ないということでしょうか。 このため、道路も狭く賃貸住宅のとって適地がなかなか存在しないようです。地方都市の常で、車での移動を想定し、駐車台数の確保は安定経営の必須条件なのですが、敷地が狭いことも相まって、駐車台数が確保されたアパートが少なく、入居率に悪影響が出てきているようです。また傾斜地にアパート建設することも多く、擁壁工事のため工事費がかさみ、収益性を圧迫する要因になっているようです。


今後の市場予測としては、通常の地方都市と同等の考え方で良いと思われるが、高速道路の延長などで福岡と直接アクセス可能になるようで、人口流入等の人の流れが生まれ、プラス要因なのではないでしょうか。


最後に余談ですが、日本のハンバーガー発祥の地として、佐世保バーガーが密かにブレイク?しつつあります。手作りハンバーガーの店がたくさんあります。私も食べてきましたが、なかなかの味です。一度食べたら、マックは食べれないかも? 詳しくはこちらから。
  

2005年01月19日

日本橋の風景から見える投資価値の変遷

c82fa093.jpg私の東京オフィスの所在地は中央区日本橋1丁目になります。東京駅八重洲口から徒歩8分。 銀座線・東西線・浅草線の日本橋駅徒歩0分の立地です。 東京駅をはさんで反対に丸ビル、丸の内オアゾなどの三菱地所が積極的に開発している丸の内のビジネス・エリアがあります。 一方、東京駅をはさんで八重洲側の日本橋は、百貨店として一店舗あたりの売上高が日本一の三越日本橋本店が新装開店したことが話題となっています。


この日本橋は江戸時代に遡れば、東海道の基点となった場所で、日本各地への里程はこの日本橋から測られていました。江戸幕府もこの日本橋に全国統治のシンボルとして、統治の意図を明示した高札を立て、違反したものを見せしめ的に処刑する晒し場も存在したようです。かつて、この日本橋は、江戸の中心地であり、日本の中心であった場所と言えます。


最近のお気に入りが歌川広重の浮世絵鑑賞なのですが、彼の作品"名所江戸百景”の中にも日本橋を描いたものが数点有ります。宿場町であり、繁華街でもある日本橋の賑わいや江戸の人々の往来なども息遣いを感じるほどに綺麗に描かれてます。この名所江戸百景の”日本橋1丁目通略図”という夏の景色を描いたものがちょうど私のオフィスが有るビルの中央通りを挟んで迎え側の構図なのです。


詳しくは、下記リンクでイメージを掴んで頂ければと思いますが、白木屋というかつては三越に匹敵するほどの大きな呉服屋が描かれています。 時代の変遷で白木屋から、東急百貨店日本橋店になり、そして昨年から、コレド日本橋という、現在の日本橋のシンボルタワー的なビルに生まれ変わっております。


あまり綺麗に写ってませんが、上の写真がコレド日本橋を映したものです。
帆船の帆をイメージして作られていますが、歴史の街、日本橋が新しい時代の風を帆に受けて突き進むようにということらしいです。


時代とともに不動産の投資価値は変遷していきます。 最高の立地と考えられていた地域といえども時間の経過とともにその優位性は周辺地域との相対的な比較により変化するものです。 利便性、収益性も変化していきます。 時間の経過による環境の変化に臨機応変に対応していくこと‥。不動産投資といえどもこうした投資の原則には逆らえないことを理解しておきましょう。



江戸名所百景色 日本橋1丁目通略図 に関するリンク
http://homepage3.nifty.com/morikawa_works/hiroshige33.html
  

2005年01月14日

家賃保証、一括借り上げの真相

賃貸住宅経営セミナー参加者からの質問でよく聞かれることが、家賃保証やサブリースならば空室リスクが無いから安心していいのか?というものです。この質問に対して次のように答えてます。


空室保証はバイアグラですね!
その心は、本来、建たないもの(勃たないもの)がたつから!? 
ちょっと下品ですみません。。


つまり空室保証を妄信したオーナーが市場家賃から逸脱した条件等で、通常なら不動産投資には適さない立地条件でも賃貸住宅を建設し賃貸住宅投資を始める状況を指してこのように言いました。 正直、こう答えてから少し恥ずかしかったけど。。


実際は空室保証といっても最初の条件が何年も継続しないようになってます。というか継続できる訳が無いのです。 数年ごとの賃料見直しなど、抜け道はたくさんあるのです。 このため、空室保証を利用して賃貸住宅経営を初めても、最終的には市場賃料に収斂していくようになっています。 また、こうした市場原理により保証料率などが決まるため、管理会社が損するようにはなっていません。 つまりオーナーにそのリスクはしっかりと転化されているわけです。


私の持論では、空室保証を利用してもしなくても、同条件で同じ仲介会社が入居募集すれば最終的(10年〜30年というスパン)にはオーナーの収益に差が出るはずがないと考えます。 それゆえ空室保証がなくても投資に踏み切れるだけの条件の案件やオーナーの心構えがないと結局うまくいかないと思います。まさに不安心理を付き、空室リスクから目を逸らさせるようなものが空室保証というシステムだと思います。 妄信したら駄目ですよ。 


将来的には管理会社等が空室保証などの保証料をどのように運用しているのか、大家さんに明示するような方向性に進むと思ってます。 現在のところ、この保証料などは自由に管理会社が運用しており、明確に管理会社固有の財産とは区分されていません。このため、賃貸住宅市場の受給バランスが崩れ、空室率が悪化した場合に、家賃補填するための保証料がすでに無くなっていることなども可能性として想定できると思います。


このため、保険会社や銀行を選択するとき、その財務力から判断するよう、管理会社や建設会社の財務力もしっかりチェックして選択したいものです。
  

2005年01月08日

日本の地価‥、これからどうなるの?(2)

さて、ひきつづき、今後の日本の地価、土地の資産価値の将来予測について、コメントします。少々、難しいかもしれませんが、このあたりのことも、地主・大家さん、これから地主・大家さんを目指す方、不動産投資したい方、アパート経営したい方には、とても大事なポイントだと思います。 まさに木を見て森を見ず‥の愚を犯さないように。。


前回に引き続き、世界から見るという観点で、今後の地価動向を予測しましょう。今回のアプローチは、不動産の時価総額における土地と建物の構成比を日米比較をしてみることからはじましょう。以下のようになります。

アメリカ  土地対建物の構成比は約2対8です。 
日本    土地対建物の構成比は約8対2です。

いかがでしょうか? 全く正反対なのですね。 つまり、アメリカでは土地が安い、逆に日本では、土地が圧倒的に高い‥のです。 どうしてここまでの差がついているのでしょうか?


欧米と日本の不動産に対する考え方の違いから答えが導き出せるかもしれません。欧米では、土地そのものには資産価値はない!‥という考え方が一般的です。 つまり土地の上に建物があって、どれくらいの利便性や収益性を生み出すのか! そこではじめて資産価値のある不動産だという発想です。 これまでの日本では、地価が一環して上昇し続けてきたので、持ってるだけで、つまり土地そのものに資産価値があるという、土地至上主義がまかりとおっていました。


この結果、建物そのものに対する考え方にも影響がでて、スクラップアンドビルとを繰り返す日本。 メンテナンスし続け、収益性の確保に努める欧米。 住宅の寿命に明確に現れてます。 日本は30年 アメリカ103年 イギリス141年、本当に大きな差ですね。


以上の日本の特殊性は、今後、というか現在進行形で、欧米型に転換していきます。こうした観点からも、まだまだ日本の地価は下がり続けるだろうという仮説が導き出せます。 地主・大家さんのための不動産サバイバル術の基本は、この日本の不動産の特殊性を認識することから始めないといけません。 
  

2005年01月07日

日本の地価‥、これからどうなるの?

不動産投資関連のセミナーや、土地活用コンサルティングの現場で、地主さん・大家さんからよく聞かれる質問が、これから地価はどうなるの? ‥という質問です。 まだまだ下がり続けるのか? そろそろ反転するのか? 世の中の景気次第なのか?‥等々。やはり、従来からの発想かもしれませんが、地主・大家さんらが不動産の資産価値を表現するひとつが“いくらで売れるだろうか?”という地価という概念です。


さて、地価とひとことで言っても、日本では4つの地価?が存在するのをご存知でしょうか? 実際の売買価格を表す1.時価(実勢価格)。 売買する際の目安、公的な土地取引の指標となる2.公示価格。 それを補完する基準地価格。 相続や贈与の基準となる3.路線価。 固定資産税などの基準となる4.固定資産税評価額。 この4つの地価が、利用目的や課税主体の違いにより、使い分けられているのです。なんとも複雑怪奇な日本の地価なのです。
 

さて、はなしを戻しましょう。今後の日本の地価ですが、この公示価格でいうと、平成3年から13年連続で平均価格は値下がりし続けています。 もちろん全国平均のことですから、個別で見ると、一部では値上がりに転じ始めています。このあたりの分析も改めてお話ししたいと思いますが、全国平均ベースではまだまだ値下がりし続けることが予測されています。それも景気が好転しようともです‥。


ここからは世界から見るをキーワードに今後の地価を予測しましょう。各国の地価水準を比較する上で面白い公式が存在します。 その国の地価が割安か、割高なのかを分析する公式です。 面白いのでぜひ、地主・大家さんも知っておいてください。 どんな公式かというと、先進国の地価水準は、その国の土地の時価総額=その国のGDP(国内総生産)となっているのです! 何とも不思議なことに‥。


過去50年ほどのデータですが、アメリカ、イギリスなど、それぞれ国土面積も異なる国で、ほぼこの公式が当てはまっているのです。つまり、その国の土地の時価総額は、その国の経済規模と同等の金額になる‥ようなのです。


では、日本はどうなのか、1990年には何と、地価総額がGDPの5.5倍となり、国際水準からかなり割高でした。いかに異常値か分かると思います。そしてバブル崩壊以降、地価は下がりましたが、いまだGDPの3倍ほどの地価総額です。世界水準になると仮定すれば、まだまだ全国平均ベースの地価は値下がりし続けるかが予測されています。このような将来予測を踏まえ地主・大家さんはどうしたら良いのでしょうか?
  

2005年01月03日

プロ野球再編問題から見える、地主・大家さんの未来!?

昨年の話題となったことにプロ野球の再編問題がありました。 多くの識者やプロ野球関係者はこの問題をパリーグの凋落や、産業構造の転換の象徴と語っていました。戦後日本の発展に貢献した、小売業のダイエー。 鉄道を引き、その周辺を宅地開発し駅前周辺を商業地にして所有していき、会社の含み益を増大させる私鉄モデルの近鉄や西武など‥。こうした企業が本業の業績悪化で球団経営を維持出来なくなりました。


一方、ライブドア、楽天、そしてソフトバンクなど。いわゆるIT系の企業がそのビジネスモデルよろしく、買収を繰り返し成長を目指すスタイルで、プロ野球経営にも乗り出してきました。たしかに日本の基幹産業となる業態が転換していく過程にあることをダイナミックに世間に知らしめしたのが、今回のプロ野球再編問題だったかもしれません。


しかし、この現象を企業経営という観点でより深く洞察していくと、もう少し異なる分析もできるように思います。 つまり、このプロ野球再編問題はオーナー企業の不動産への取り組み方の巧拙を表したとも言えるのではないかと仮定します。


ダイエーはイトーヨーカ堂と比較されますが、自社所有店舗にこだわり多大な不動産保有を進めました。 また近鉄、西武は当然、私鉄会社なので、やはり不動産保有を積極的に進めました・。 都心から郊外へと進んでいくことがこの私鉄モデルの特長です。ところが、不動産バブル崩壊以降、こうしたビジネスモデルが大変なお荷物になったわけです。収益が上がらない、含み損が大きくなる、売れない‥。


現在の不動産、不動産投資の世界のキーワードのひとつが、”保有から利用へ”というものです。地価が右肩上がりで上昇し続けた時代ならば、ただ保有していれば資産価値は自動的に大きくなりました。どの資産より不動産が有利と考える方が多かったのも当たり前だったかもしれません。ところが、バブル崩壊以降は“いかに保有している不動産から収益を上げるように利用するか”、または“保有にこだわることなく身軽に借地などで利用していくか”ということがポイントになっています。


この大きな不動産の資産価値の転換に臨機応変に対応していけなかったのが、ダイエー、近鉄、西武‥だったのかもしれません。多くの地主・大家さんは、このプロ野球再編問題をただ対岸の火事として捉えることは危険かもしれません。 この現象は皆さんの明日を先取りした現象かもしれないことを自覚して頂きたいと考えます。この"保有から利用へ"というキーワード、決して忘れぬように‥。  

2005年01月02日

地主・大家さんの地殻大変動

現在、地主・大家さん、そして、これから地主・大家さんを目指している方には、実は大きなピンチと大きなチャンスが同時に舞い込んでいます。それも百年に数回あるかどうかの‥。しかし、ほとんどの皆さんは気付いてないかも知れません‥。それをチャンスとして掴むか、ピンチとして危機的状況に陥るか‥、それは、皆さんのこれから選択する行動に全てかかっています。 


歴史から学ぶ‥。私の好きな言葉のひとつですが、この言葉は不動産、不動産投資の世界にも適用できると思います。ここ百年あまりの日本の不動産、土地所有に関して大きな転換点がこれまで2回存在しました。明治維新と農地解放の2つです。ここで詳しい説明は割愛しますが、この2度の転換点では、大きく土地所有者が代わっていったのです。武士から平民へ、地主層から小作農へ‥というかたちで。


近代日本では、社会制度を変革すべき時には、同時に土地所有・利用の形態を変化させてきています。そして結果的に土地所有者が代わってきているのです。 最近の状況を見ると、先の2つのイベントと同じくらいインパクトを持って土地の所有権移転が加速度的に進みだしています。まさにバブル崩壊以降の“現在”が、ここ百年間あまりで三回目の転換点だと考えます。


都心部の一等地はREITや“青い目をした大家さん”などと揶揄されたモルガンなどの外資系投資会社などが不動産証券化スキームを活用して、不動産を買い漁っています。高級ブランドショップも銀座、表参道などにビルを建てています。都心部の一等地を大企業などが手放すのは、不良債権処理や今年からの減損会計の適用などが主な要因です。


こうした動きは都心だけではありません。地方企業でも社有地の処分の動きが進んでます。また一般の地主さんの間でも、下落し続ける地価、税負担、収益性の悪い賃貸物件‥などを堪えきれずに処分するという動きが確実に増加しています。そして、こうした物件を普通のサラリーマンが購入していく‥。こんな現象が水面下で、しかし、はっきりと姿を現してきました。


コンサルティングの現場で、こうした現象を見ているだけでなく、不動産投資に関する講演やセミナーに講師として話している際にも、確実に“変わってきている”という印象を持ち始めています。従来は年金世代などの高齢層の参加者ばかりだったのですが、目を見張るほど、若い世代の参加者が増えてきているのです。


手放すしかない人、新たに手に入れる人‥。いま確実に、この不動産、不動産投資の世界で、やはり二極化が始まりました‥。 まったく正反対の投資行動ですが、どのような戦略を取れば良いのでしょうか? 持ちえた人がこれからも持ち続けることを可能にするには、持ってない人が新たに手に入れるには‥。 不動産投資サバイバルのための戦略はいかに!
  

2005年01月01日

「実践!地主・大家サバイバル塾」開講

皆様明けましておめでとうございます。そしてはじめまして。今日から「実践!地主・大家サバイバル塾」を開講します。当塾では、地主・大家さん、そして、これから地主・大家さんになりたい方々向けに、現在進行形で大きく変化していく不動産、不動産投資の世界でいかに生き残りを賭けて戦うのか、そのための大きな戦略、戦術に関して私なりの見解を披露していきたいと思います。


現在、不動産の世界は大きく二極化が進展しています。大都市の中心部では、REIT(不動産投資信託)などの物件争奪戦のため、路線価の3倍でもなかなか購入できないほど地価は高騰し、土地取引は活発です。一方、地方都市ではそれこそ底なし沼に沈んでいくかのように地価は値下がりし続け、土地取引も低調なままです。路線価で売れたらラッキーというのが地方都市の現状です。


また、資産運用の世界では長引く超低金利や株式市場の低迷、そして今年4月からのペイオフ完全解禁などで、運用先の無い資金が一斉に不動産投資の世界に流れ込んでいます。この流れは、昨年の年金改革法の成立や雇用の流動化の進展などでいっそう強まったかもしれません。将来の年金を当てに出来ない若年世代や中高年層も安定運用のひとつの選択肢として不動産投資を目指す方が増えてきています。


こうした状況のため、都心や都市部、地方都市に関係なく、不動産投資、とくにアパート経営はひとつのブームになっています。この状況はある意味バブルかもしれません。不動産投資に関わる者としては喜ばしい状況かもしれないのですが、当塾でははっきりと警鐘を鳴らしておきたいと思います。


不動産投資、アパート経営は株式投資などと比較すると安定性はあります。しかし、他の運用と比較すると、リターンは小さい、投資期間は非常に長い、実物資産ゆえ管理が面倒、保有するだけでコストが発生するなど様々なマイナス面の特徴も持ってます。そして何よりも加速度的に進展する人口減少時代にいかに入居者確保するかなど大変厳しい競争に晒さらされ、ここでも“勝ち組”と“負け組み”の不動産投資に二極化し始めました。


そこで当塾では、土地・不動産、不動産投資・アパート経営、税・相続対策、入居者募集・管理、建物維持・管理、収益の運用、生命保険活用、ペイオフ対策など、まさに不動産投資の入口から経営、そして出口戦略までの文字通り、はじめから終わりまでを一環してレクチャーします。 まさに不動産投資サバイバル、生き残りのための、負けないための実践的な知恵を学習し、ぜひとも実戦でお役立てください。