生命活動の大切なエネルギー源である糖分を、何らかの異常によって、体内において正しく消費することができなくなったときに、アセトン体が作られます。いくつかの種類があり、各アセトン体を総称してケトン体と呼ぶこともあります。

尿を採取して行ないます
アセトン体はいわば糖分の代用品で、肝臓で産生され、エネルギー源として各組織へ送り出されます。ところが、異常の程度が著しくて、組織の処理能力を超えてしまうと、アセトン体が血液中にあふれて尿中にもれ出てきます。そうなると、尿に甘酸っぱいような臭いがあらわれ、息にも同じような臭いがするようになります。糖尿病の人の尿や息が甘酸っぱいのは、このアセトン体の臭いなのです。

糖尿病になると、体内の糖分をエネルギーとして正しく利用することが困難となります。
また、なんらかの異常により、からだの組織において糖質をうまく消費することができなくなる場合もあります。さらに、極端なダイエットによって糖分の供給が不足する(糖質飢餓)こともありえます。

これらの原因のなかで、尿中のアセトン内が異常増加しているとき、もっとも強く疑われるのが糖尿病です。したがって、糖尿病を発見したり診断したり診断したりするだけでなく、糖尿病治療の効果が十分にあがってるかどうかを確認するためにも、この検査が重要になります。

どのような検査か?
試験紙を尿につけ、色の変化で判定する簡単な検査です。

検査結果の判定
陽性と出たら要注意の状態です。インスリン不足のため、糖ではなく脂肪がエネルギーとして使われているということなので、糖尿病のコントロールが不十分だと考えられます。ただし、激しい運動をしたり、高脂肪食を食べたり、怪我や発熱をしたときも陽性になることがあります。