(転載)
除虫菊工場 |
●2003.4.10 紅河森菊生物有限責任公司本社訪問 昨日空港に迎えにきてくださっていた森菊の棟社長とともに、会社訪問に向かいました。 工場では、畑から収穫された除虫菊を加工していく作業が行われています。除虫菊は収穫されて等級別に倉庫に保管をされています。 |
倉庫の温度と湿度管理はしっかりと行われています。 | これは、等級の高い除虫菊です |
「かえる印のナチュラルかとり線香」でも使われている粉末ができるまでの工程になります。機械に入れた瞬間にこんなに細かい粉末になって出てきます。 | |
CO2で圧力をかけ、成分の抽出を行います。ここでは、抽出された汁液の成分を圧力をかえることにより調整することができるのです。 現在は、50%のピレトリン(ピレトリン1,2)等、6種類の有効成分が抽出されるように、温度と圧力を調節されています。抽出するターゲットを調節技術を実用的に使われているところは、世界的にここにしかないのです。 |
中国側の研究装置は最新式の分析機が使われております。 除虫菊は日本では約46年前に化学農薬の普及に伴い一気にその姿を見ることができなくなりました。 そのため日本の研究機関で使われている装置は、その46年前に使われていた3世代も前の古いタイプのため精密な測定が不可能な現状があります。 |
工場視察を終えて、除虫菊栽培をしている畑をみにいきました。なんといっても旅行前に見せていただいた資料で、「ここで花に埋もれたい!」と思った所なのです。ぜひぜひぜひ。埋もれにいかなければなりません。 |
■除虫菊収穫体験~一人一人の力~ |
これから展開される除虫菊の農薬そしてその他の商品は、こうやってひとつひとつ丁寧に摘み取られる作業によって作られていっているのです。 |
知って体感するということは、ただ知識を得るというのではなく、そこにある想いを汲みとろうというきっかけをつかむことかもしれません。 |
■求められる有機栽培の現状 |
紅河州濾西県の町並みです。 きれいなんですよね。とにかくレンガ造りの町並みなのです。赤土なので町全体がおいしそうにみえてしまいます。あまいおやつのようなのです。 | 昼食後、紅河州濾西県の県長さんをはじめとして、県の役員の方と森菊の唐社長との意見交換が行われました。紅河州は、3つの少数民俗からなる民族自治政府になります。13の県と市で構成されており、人口は401万人の土地になります。 海抜が3000m~40mと、大変高低さの激しいところに位置されています。 ここでの除虫菊栽培は、州政府として推進されており現在、2002年度は、2100トンの実績があり、今期は2600トンを目標に栽培を進めているとのことでした。今はまだ始まって3年の産業になりますので、これから成長させていく上で、日本への輸出拡大も視野に入れ栽培がされてゆきます。 |
日本では230万の農家のうち、50万の農家が有機農法をしたいとの希望をもっているとのことですが、現在実際に有機農法の取り組みをしていっているのは約1万の農家になります。 これがこれから除虫菊が特定農薬に指定されることにより、増えていくことを期待しています。残留農薬の害が叫ばれるなか、安全な農作物を栽培してゆくために何ができるか、何を使っていくか、今日本の農業の大きな岐路にたたされているように思いました。 |