野菜・キク科

除虫菊

除虫菊の産地 雲南
(転載) 
除虫菊工場



●2003.4.10 

紅河森菊生物有限責任公司本社訪問 

昨日空港に迎えにきてくださっていた森菊の棟社長とともに、会社訪問に向かいました。
工場では、畑から収穫された除虫菊を加工していく作業が行われています。除虫菊は収穫されて等級別に倉庫に保管をされています。
除虫菊工場- 除虫菊の線香 無農薬・無添加


蚊取り線香の原料 - 除虫菊の線香 無農薬・無添加
倉庫の温度と湿度管理はしっかりと行われています。
除虫菊 - 除虫菊の線香 無農薬・無添加
これは、等級の高い除虫菊です

かとりせんこうの原料 - 除虫菊の線香 無農薬・無添加
無農薬線香の原料 - 除虫菊の線香 無農薬・無添加
無農薬蚊取り製造工程無農薬かとりせんこう原料
「かえる印のナチュラルかとり線香」でも使われている粉末ができるまでの工程になります。機械に入れた瞬間にこんなに細かい粉末になって出てきます。
蚊取り線香のエキス  - 除虫菊の線香 - 化学成分なし除虫菊線香製造工程 - 除虫菊の線香 無農薬・無添加
除虫菊のエキス - 除虫菊の線香 無農薬・無添加除虫菊線香原料 - 防虫の線香 無農薬・無添加

CO2で圧力をかけ、成分の抽出を行います。ここでは、抽出された汁液の成分を圧力をかえることにより調整することができるのです。

現在は、50%のピレトリン(ピレトリン1,2)等、6種類の有効成分が抽出されるように、温度と圧力を調節されています。抽出するターゲットを調節技術を実用的に使われているところは、世界的にここにしかないのです。

昔は植物からエキスを抽出するというのは、アルコールでおこなわれていましたが、どうしてもエキス自身にアルコールが残留したり変質したりしていました。また、濃度も26%くらいしかとることができなかったのです。
それが、この技術により濃度は倍になり、安全に抽出が行われるようになりました。

この抽出液は、ごらんの通り「純粋な天然由来の」殺虫剤や農薬としてつかわれます。


中国側の研究装置は最新式の分析機が使われております。

除虫菊は日本では約46年前に化学農薬の普及に伴い一気にその姿を見ることができなくなりました。

そのため日本の研究機関で使われている装置は、その46年前に使われていた3世代も前の古いタイプのため精密な測定が不可能な現状があります。

測定数値において安定した結果がでず、除虫菊本来の持っている特性を確定することが、現在日本ではできていない状況です。

中国では、最新式のダストクロマト分析装置(島津製作所製)を導入し、抽出物等の分析がおこなわれています。この除虫菊研究は世界的に認められており、アメリカ関連業界の注目も浴びている研究機関になります。


工場視察を終えて、除虫菊栽培をしている畑をみにいきました。なんといっても旅行前に見せていただいた資料で、「ここで花に埋もれたい!」と思った所なのです。ぜひぜひぜひ。埋もれにいかなければなりません。



■除虫菊収穫体験~一人一人の力~

除虫菊収穫 - 除虫菊の線香 無農薬・無添加
見渡す限りの除虫菊畑。見渡す限りというのは本当に見渡す限りでした。この見渡す限りの除虫菊の花をすべて手で摘んでいくのです。機械で花を刈ってしまいますと、花だけではなく、茎の部分も一緒に入ってしまう為に、上質のものにならないとのことでした。ひとつひとつの花を手で摘むという作業を私も体験。

ですが、結構コツがありましてそのまま花をつまんで摘み取りますと、機械と同じように茎も一緒にとれてしまいます。少し花をななめにして摘み取りますと、きれいに花だけがとれるのです。

除虫菊の線香収穫 防虫線香しかし、私がそうやって摘む速度は、普段摘んでいるスタッフの方の何分の1のスピードでしょうか。大変遅く、これでは咲いている花に実がつきそうでした。この花の状態でも、花粉がきれいにのり、花粉部分が開きすぎないまでに摘んでしまわなければなりません。
少し開いてしまっただけで、その除虫菊の等級は落ちてしまいます。

これから展開される除虫菊の農薬そしてその他の商品は、こうやってひとつひとつ丁寧に摘み取られる作業によって作られていっているのです。
普段除虫菊のかとり線香を見ていても、この線香ができあがるまでにどれだけ沢山の人が除虫菊を丁寧に手摘みをしているかなど、考えもしませんでした。 

線香に限らずにいえることかもしれません。私の目の前にあるものすべて、たくさんの人が、関わって作られたものであることを、意識することなどほとんどありません。

何も自分の手を汚さずに、ご飯を食べ、お肉を食べ、服をきる…。口では「感謝をしましょう」ということをいっていても、いったいどれだけのことをわかって、感謝をしているのかと。そう思うと、わかりきったようにしていた行動がとても恥ずかしくなってしまいます。口ではなんとでもいえますが、物の本質をとらえて言っていたのだろうか、と。



蚊取り線香の花 - 除虫菊の線香 無農薬・無添加
この瞬間に摘み取らなければならないため、まさに時間との勝負!


ただ、今まで知らずに過ごしていたことを知ることができたというその喜びでした。日本では決して見ることのできない、広大な土地に果てしなく広がる除虫菊。そしてそれをひとつひとつ手で摘み取る現地の農家のかた。除虫菊を集めて加工してゆく森菊社。

知って体感するということは、ただ知識を得るというのではなく、そこにある想いを汲みとろうというきっかけをつかむことかもしれません。





■求められる有機栽培の現状

除虫菊の里
紅河州濾西県の町並みです。
きれいなんですよね。とにかくレンガ造りの町並みなのです。赤土なので町全体がおいしそうにみえてしまいます。あまいおやつのようなのです。
昼食後、紅河州濾西県の県長さんをはじめとして、県の役員の方と森菊の唐社長との意見交換が行われました。紅河州は、3つの少数民俗からなる民族自治政府になります。13の県と市で構成されており、人口は401万人の土地になります。
海抜が3000m~40mと、大変高低さの激しいところに位置されています。

ここでの除虫菊栽培は、州政府として推進されており現在、2002年度は、2100トンの実績があり、今期は2600トンを目標に栽培を進めているとのことでした。今はまだ始まって3年の産業になりますので、これから成長させていく上で、日本への輸出拡大も視野に入れ栽培がされてゆきます。
日本では2003年4月10日現在、除虫菊は特定農薬に指定がまだされておりませんので、現段階での輸入は大変少ないものになります。しかしながら、特定農薬に指定されれば日本への輸出も増えていき、紅河州の産業発展にも繋がっていくはずです。

日本では230万の農家のうち、50万の農家が有機農法をしたいとの希望をもっているとのことですが、現在実際に有機農法の取り組みをしていっているのは約1万の農家になります。
これがこれから除虫菊が特定農薬に指定されることにより、増えていくことを期待しています。残留農薬の害が叫ばれるなか、安全な農作物を栽培してゆくために何ができるか、何を使っていくか、今日本の農業の大きな岐路にたたされているように思いました。
 

レタス 苦味(3)

レタスの苦味成分は

ラクチュコピクリン(Lactucopicrin、ラクツコピクリン)は、 鎮静効果と鎮痛効果のある苦味物質であり、中枢神経系に作用する。この物質は、セスキテルペンラクトンに分類され、ラクチュカリウム(lactucarium)の構成物質であり、ワイルドレタスから発見されており、同様に関連植物のCichorium intybus(キク科植物のチコリーの一種)からも発見されている。
鎮静剤や鎮痛剤の用途として伝統的に利用されているとともに、これらの植物は抗マラリア薬としても使用されており、ラクチュシンやラクチュコピクリンはともに抗マラリア効果がin vitroで検証されている。ラクチュコピクリンは、コリンエステラーゼ阻害剤としての挙動も示している。 



レタスの苦味成分(セスキテルペンラクトン)
(転載)
レタスやチコリーの苦み成分はセスキテルペンラクトン類(sesquiterpen lactone)である。ラクチュシン(lactucin),8-デオキシラクチュシン(8-deoxylactucin)およびラクチュコピクリン(lactucopicrin)の3種類が苦みに寄与しているとされる。
 
ラクチュコピクリンは含有量が多いうえに,苦みを感じる閾値が低いことから,最も苦みに貢献しているとのこと。リーフレタスの様々な品種において調査された結果では,この成分の苦みへの貢献度は72%以上になると報告されている。 

レタス 苦味(2)

『カット野菜が苦いと感じる原因は
「原料となる野菜の栽培過程」と「野菜の持つ成分」に関係しています。

成長し過ぎたレタスは苦い
レタスには「ラクチュコピクリン」という物質が含まれています。
これは苦味成分の一種で、一般的に鎮静作用があるとされています。

レタスは元々苦味のある野菜ですが、栽培中の天候によって育ち過ぎたりすると、葉がかたくなり苦味の強いレタスになってしまいます。

「ずっしりとした重みのある野菜は、中身が詰まっていて美味しい」とは良く言われますが、レタスの場合は軽い方が苦味がなく美味しいです。

しかしながら、カット野菜のレタスの場合、一袋ごとの見た目や分量が全て同じなので、成長し過ぎたレタスが入っているかどうか、見分けが付きません。

🔴窒素肥料の与えすぎ
野菜の栽培時には、肥料の存在が欠かせません。
窒素肥料を多く与えてしまうと、味として「苦さ」が出てきます。

カット野菜の千切りキャベツは、複数個のキャベツが混ざって一つの袋にパッケージされます。
その中の一つでも苦味のあるキャベツが入っていると、千切りキャベツ全体が「苦い」と感じてしまいます。

🔴空気に触れると苦味が増加する
キャベツなどのアブラナ科の野菜は「イソチオシアネート」という成分を含んでいます。
辛味成分の一つで、ワサビや大根おろしが辛い理由にもなっています。

野菜をカットすると、切り口が酸素に触れることで酵素が働き、時間が経過するごとに苦味が増していきます。
またカットしたキャベツから異臭がする場合もありますが、これはイソチオシアネートが酸素と化合したことでジメチルジサルファイドとなって、独特のニオイを発生させる為です。

●工場のカット野菜だから「苦い」訳ではない

「カット野菜だから、工場での加工に原因があるのでは?」と考えてしまいがちですが、苦い理由は野菜自身にあります。

苦味自体は身体に害のある成分ではないので、食べても大丈夫です。
苦いキャベツやレタスは、加熱することで苦味が薄くなります。

最初から苦い野菜は食べ方次第で何とかなりますが、空気(酸素)に触れることで苦くなるのは、心がけ次第で防げます。

食べる直前までカット野菜の袋を開けない
千切りキャベツは食べる分だけ切る
カット野菜は苦くなる前に早めに食べ切る
これらの対策を取ることで、カット野菜を美味しく食べられるのではないでしょうか。』

レタスの美味しさ

(転載)
『レタスのおいしさに関する研究例は国内外とも多くない。特に国内での研究報告が少ないため、国外での研究を中心にとりまとめることになるが、季候、風土、品種が異なるため、どこまで日本の玉レタスにも応用できるかについては検討を要する。
(1)食味特性
 中村ら1)は施肥窒素量と品質の関係を解析し、窒素施肥量の増加とともに、柔らかさと甘さが低下した。また、総合評価と甘さ、苦さの評価の間には相関関係が認められ、甘くて、苦味のないレタスがおいしいとされた。Brixについては窒素施肥量や結球重が増すにつれて低下する傾向にあった。 
 レタスの苦味成分については、乳汁中に含まれるとされsesquiterpene lactone類との関係が示唆されている。レタスとチコリの官能的な苦味と成分との関係はPriceら2)によってなされている。その結果、苦味スコアとの相関の高いsesquiterpene lactone類はlactucin glycosideであった。一方で、Sessaら3)はglycoside体とされてきたのは誤りとしている。彼らは、レタスの乳汁からlactucin, lactucopicrinなどsesquiterpene lactoneとそのoxalate体やsulfate体を同定している。これらの組成は品種や生育ステージにより変化し、老化した植物において苦味が強いのは、sesquiterpene lactone類の増加によるものと考察している。荒川ら4)は、レタスと野生種のsesquiterpene lactone類を比較し、lactucopicrinについては、栽培種ではクリスプヘッド型(玉レタス)で少なく、コス型が多いとしている。また野生種のLactuca salignaはクリスプヘッド型の75倍以上のsesquiterpene lactone類を含んでいた。

 レタスには強い苦味が嫌われる傾向にあり、それはsesquiterpene lactone類によるものと考察される。しかしながら、個々の成分の苦味強度が明らかにされておらず、また簡易な分析法がないことから、品種や栽培条件と苦味に関する詳しい解析は現状行われていない。

(2)物性・食感
 Simonneら5)は肥料として与える窒素源と品質の関係について解析した。窒素源により収量は変わらなかったが、官能評価の結果、硝酸カルシウムで施肥したものが、硝酸アンモニウムで施肥したものより硬(crunch)かった。
 Schofieldら6)によれば、(カナダでは)玉レタスは輸送中傷みにくいことから硬い(firm)ことが望まれる。従来玉の硬さは手で押すことによって評価されてきたが、彼らは、物性評価機器を用いて平板で押すことにより評価する手法を開発した。

 食感の品種間差を機器で評価した報告は少なく、カット野菜として貯蔵との関係で評価されている場合が多い。Martin-Dianaら7)は薬剤洗浄後のカットレタスの食感を直径1cmの棒を貫入させ、かかる力の最大値を評価に用いている。その結果、カット直後のレタスの場合には処理薬剤間で差は検出できなかった。一方で、カット1日後と10日後で比較すれば10日後の方が値が高く、10日後の試料ではシャキシャキ感(crispness)を失ったことによるふにゃふにゃ感(flexibility)の増加によるものと考察される。Baurら8)は、貯蔵中の食感評価のために、10枚刃のシェアセルを用いている。彼らも薬剤処理条件の差の検出を試みているが、差違は検出できなかった。さらに、試料の不均一性のため、機器測定が困難であり、官能評価とはあまり一致しなかった。一方Baurらの方法はWeiら9)にも用いられている。彼らは、官能評価によって得られた食感スコアとSpecific energy of deformation の間に相関を認めている。

 Martin-Dianaら10)は、8枚刃のKramerシェアセルを用いて、カットレタスの貯蔵によるッシャキシャキ感(crispness)の変化の評価を試みている。彼らは、シャキシャキしたレタスとしなっとしたレタスの差違から、crispness coefficient(CC)の計算方法を考案した。そして、乳酸カルシウム処理は塩素処理に比べてシャキシャキした食感であることをCCの値から示している。

 レタスは部位によって不均一であり、食感の評価は非常に難しい。機器評価においても、通常用いる円筒ではなく、複数刃で押し切る方式が主になりつつある。これは、物性の部位間差が非常に大きいレタスを対象にする場合当然の流れであろう。一方、日本では軟らかく巻いたレタスが好まれるが、むしろよく締まったものが高品質とされる国もあるようである。食感評価法については外国の評価法を取り入れるだけでなく、日本人の嗜好に合った方法にアレンジする必要がある。』

レタスの苦味

(転載)
『レタスにはもともと苦味成分が入っています。
それと、苦味が強くなるのは「生理障害」と言って栽培期間中の天候の影響などによって(野菜は自然物)できの悪い子になる場合があります。これは、原種特性が現れたり、苦味が強く出たりします。
アブラナ科のブロッコリーなどは石油臭がすることがあります。
レタスの場合、一番に考えられるのは「過熟」です。先も言いましたように、天候の関係で収穫時期を逸し(雨が降って収穫を先延ばししたり)畑に置きすぎた場合などに良く見られます。

レタスはできるだけ軽いものをお選びください。』

ラディッキオ・タルティーボ

イタリアの野菜
ナポリ周辺でとれるという。

ラディッキオ・タルティーボ




 

トレビス

◆キク科キクニガナ属 (英)Red-leaved chicory、red lettuce(仏)Trevise

トレビスはヨーロッパが原産のキクニガナの一種で、チコリ(アンディーブ)の一種です。トレビスという呼び名はフランス語の呼び名で、イタリアの産地「トレビーゾ(Treviso)」の地名からつけられたものです。イタリアでは「ラディッキオ・キオッジャ(Radicchio Chioggia)」や「ラディッキオ・ロッソ」と呼ばれているパラロッサの仲間です。またアメリカではレッドレタスと呼ばれています。

◆同じラディッキオの仲間

トレビスはイタリアでラディッキオとしてポピュラーな野菜ですが、同じラディッキオの仲間にはいくつかの種類があります。長さが20cm程になる縦に長くなるトレビーゾや葉が細いタルティーボ、 砲弾のように結球するプレコーチェなど、それぞれ主な産地の名前がつけられています。また、結球するものとしないタイプもあります。

◆紫キャベツとはまったく別物

トレビスと一見よく似た野菜に紫キャベツがありますが、全く別の植物で、味も違います。外見上の違いは、紫キャベツは軸の部分も紫色で、ボール状の固まり全体が濃い紫色となっています。味はもちろんキャベツの香りと味がします。一方トレビスは軸の部分は白く、刃先の部分が赤紫色で、そのコントラストがとても綺麗です。そして味はキャベツの香りは無く、苦味があります。

レタスをシャッキリ

(転載)
レタスを切るなどすると、その部分が赤くなるのは、切れた部分を酸性にして、虫などを追い払うためのレタスの反応です。レタスの変色は、実は細胞が生きているしるしなのです。
レタスは、細胞が死ぬと赤くなりませんが、「細胞が死ぬ」ということは、食べられなくなるということです。しかし、50℃のお湯につけると、細胞を生かしたまま変色を防ぐことができるのです。
これは、「熱」というショックを与えることによって、「切る」「ぶつける」というショックから“気をそらす”ことによって、変色するのをレタスに“忘れさせる”という原理です。
それだけではなく、レタスの表面に流れる電流を計測してみると、「丸ごと」「半分切る」に比べて、「お湯につける」ほうが活性化することがわかりました。
 
熱ショックは他の植物でも同じ?
50℃前後のお湯につけると免疫力が上がることは、キュウリ、稲、イチゴなどの植物でも実証され、実際に栽培の現場で使われています。また、同じ現象が人間でも確認されており、現在、「温熱療法」として臨床でも使われているほか、研究も進められています。
レタスの切り口から出る汁
レタスを切ると出てくる白い汁は、ポリフェノールの一種であり、害はありません。ただ、非常に苦いです。
この汁を甘さに変える知恵も“熱”。そこで、いつもは食べない芯に注目しました。たった10秒湯通しするだけで、驚きの甘さに変わります。
作り方
レタスは、丸ごとでも、カットしたものでもどちらでも結構です。丸ごとの場合は、吸水しやすいように、茎を一度切ってください。
50℃のお湯に2~3分つけます。
※50℃のお湯は、沸騰したお湯と、水道水を同量まぜればできます。
水気を切り、新聞紙などに包んで必ず冷蔵庫で保存してください。見た目も味も採れたて同然のまま1週間近く保存できます。
食べるときにまたお湯につけると、一層のシャキシャキ感が得られます。
※沸騰したお湯と水道水(10~18℃)を同量混ぜると、50℃~55℃の温度帯のお湯ができあがります。
※番組では、50℃がシャッキリもさせ、変色も防ぐとお伝えしていますが、50~55℃の温度帯であれば同様の効果が得られます。

レタス 腐敗病

レタス 腐敗病
 


 病原細菌が3種あり、それにより症状が下記のように二つに分かれるが、発病末期には見分けが困難になることと、混合感染も認められることから、一括して腐敗病と呼ばれている。
 1)褐斑型:病原細菌(1)によるもので、結球期以降、下葉から数枚上位の葉の中肋に、暗褐色不整形で光沢のある病斑ができ、拡大して葉が暗褐色に腐敗する。多湿の時は、病斑が結球全体を覆い、暗褐色水浸状となり、乾燥すると干しのりか油紙で結球を包んだようになる。腐敗臭はなく、結球の内部や茎の内部が侵されることはない。
 2)褐色腐敗型:病原細菌(2)と(3)によるもので、初め外葉の下葉縁や中肋から褐変して水浸状の病斑を形成し、葉脈が褐変して急速に拡大する。病斑部と健全部の境界は不明瞭である。結球では、外囲葉の葉縁が暗緑色~緑褐色水浸状となり、拡大して腐敗し、湿度が高いと軟化崩壊する。乾燥すると表面が紙のようになる。結球の表面は健全に見えるが、その内側1、2葉が褐色に腐敗することもある。結球内部や茎の内部が侵されることはない。


  


 病原:細菌
  (1)シュウドモナス チコリ
  (2)シュウドモナス マージナリス
  (3)シュウドモナス ビリデイフラバ
 1)褐斑型は高冷地の8~9月収穫の作型、平坦地の秋から初冬に収穫する、気温の比較的高い作型に発生し激発する。冬作には発生が少ない。発生適温が20~25℃と高温であり、病原細菌(1)の病原性が強いことによる。
 2)褐色腐敗型は平坦地の冬から春どりのトンネル栽培に発生する。発生適温は25~30℃と高温であるが、病原細菌(2),(3)の病原性は弱く、無傷のレタスを侵すことはほとんどない。ところが、凍霜害を受けることの多い冬作レタスには侵入しやすく、トンネル内の高温・多湿条件が発病を助長するため冬作レタスに多発する。
 いずれの病原細菌も、被害作物残さとともに土壌中で生存し、第一次伝染源となる。降雨・風・病原細菌に対して防除効果のない農薬散布、そのほか管理作業によって植物体上に運ばれて感染する。

 


 冬春どり・トンネル栽培で発生が多い。霜害に付随して発生するので、トンネルがけは早めに行う。また、多発地の栽培は避ける。防除薬剤として発生圃場では、発生初期にアグリマイシン-100(レタスのみ)、カスミンボルドー、スターナ水和剤(レタスのみ)を散布する。またキノンドーフロアブル(有機銅水和剤)、Zボルドー、コサイドボルドー(銅水和剤)などを予防散布する。生物農薬のベジキーパー水和剤も利用できる。銅水和剤および生物農薬名は、有機JASでも使用できる


レタスの病気

べと病
<被害の特徴と発生生態>
外葉に輪郭が不明瞭で不整形の黄色斑紋ができ、やがて葉脈で囲まれた角形の病斑になる。湿度が高いと葉の裏面に白い霜状のカビがみられる。激しい場合、葉全体が枯れあがり、乾いて紙のようになる。
春、冬期で湿度の高い時に発生する。
べと病

軟腐病
<被害の特徴と発生生態>
地際の茎、葉柄に淡褐色水浸状病斑ができ、やがて軟腐状となる。結球期では茎、葉柄基部から発病し、球全体が腐敗し悪臭を発する。
高温多湿条件下で発生が多く、特に、初夏から秋にかけて気温の高い季節に発生が多い。
<防除>
冬期に収穫する作型では発生が少ない。
軟腐病

ビッグベイン病
<被害の特徴と発生生態>
葉縁部分から葉脈が透け、編み目状になる。やがて葉脈に沿った部分の色が薄くなり葉脈が太くみえる。
土壌中のカビにより媒介されるウイルス病である。
<防除>
連作によって発病が増加する。土壌のpHを低くすると発病が抑制される。
ビッグベイン病

発生消長

レタス 軟腐病

レタス 軟腐病


 収穫期のレタスで、茎葉の形状には異常がないのに、株全体に生気がなくなり、外葉がしおれる。このような株では、地際の、外葉の付け根付近に、初め水浸状の病斑ができ、次第に拡大して髄部に及び、黒く腐って空洞化し悪臭を発する。病勢が進むと株は容易に持ち上げられる。結球葉の葉脈は赤みを帯びる。さらに病勢が進むと結球葉も軟化、腐敗して形が崩れる。収穫後や輸送中に切り口から腐敗が進行して市場で問題になることもある。
  
 


 病原:細菌 エルビニア カロトボラ subsp. カロトボラ
 土壌伝染性細菌病である。本病原細菌は雑草根圏に生息する土壌常在菌であるが、極めて広い範囲の作物、雑草を侵し、軟腐症状を起こす。
本病原細菌は潅水や降雨による土壌のはね上がりでレタスに移り、その生育にともなって葉面で増殖し、結球期以降にレタスの感受性が増すと、傷口・水孔などから体内に侵入し、急速に増殖して組織を軟化、腐敗させる。
 土壌水分が多く、空気湿度も高い条件で発生しやすい。強風、軟腐病に効果のない農薬散布や除草などにより、葉に傷がつくと発生しやすい。降雨は病原細菌の飛散を助ける。結球期に温暖・多雨の年は発生が多くなる。多肥栽培により植物体が軟弱に育つと発生しやすい。

 
 


 初夏から晩秋にかけて発生が多い。夏どりなど被害の多い時期の栽培では、抵抗性品種を使う。排水の悪い圃場では高畝栽培とする。また、ヨトウムシなどの食害性の害虫やナメクジの多いところで被害発生が多く、害虫類の駆除が重要。常発地では銅剤の予防散布で対応する。防除薬剤としては、キノンドーフロアブル、スターナ水和剤(レタスのみ)、ヨネポン水和剤、ベニドー水和剤(有機JASで使用可)などを散布する。

ヨモギ

ヨモギ(蓬、学名:Artemisia indica var. maximowiczii)は、
キク科の多年草。別名モチグサ(餅草)。

日本全国いたるところに自生している


地下茎はやや横に這い、集団を作る。茎は立ち上がり、やや木質化する。葉は大きく裂け、裏面には白い毛を密生する。夏から秋にかけ、茎を高く伸ばし、目立たない花を咲かせる。

セイタカアワダチソウと同様に地下茎などから他の植物の発芽を抑制する物質を分泌する。この現象をアレロパシー(他感作用、allelopathy)と言う。

利用

特有の香りがあり、春につんだ新芽を茹で、おひたしや汁物の具、また草餅にして食べる。また、天ぷらにして食べることもできる。香りの主成分はシネオール、ツヨン、β-カリオフィレン、ボルネオール、カンファー、脂肪油のパルミチン酸、オレイン酸、リノール酸、ビタミンA、ビタミンB1、ビタミンB2などである。

灸に使うもぐさ(艾)は、葉を乾燥させ、裏側の綿毛を採取したものである。葉は、艾葉(がいよう)という生薬で止血作用がある(なお、艾、艾葉には、ヨモギの他にヤマヨモギ(学名A. montana)も使われる)。

若い芽や、育ち始めた若い株は、干しておいたのちに煎じて飲むと、健胃、腹痛、下痢、貧血、冷え性などに効果がある。また、もう少し育ったものは、これも干しておき、風呂に入れると良い。腰痛を始め、痔にとても良い。

南西諸島にはニシヨモギ A. indica Willd. var. orientalis (Pamp.) Haraが自生し、沖縄方言では「フーチバー」と呼ばれる。これは沖縄料理の沖縄そばの具やヤギ肉の臭み消しとして用いられる。この語は長崎弁など九州方言に見られる「フツ」、「フツッパ(フツの葉の意)」と同根であると考えられる。雑炊に入れた「ふーちばーじゅーしー」も著名な調理法である。

道路工事にヨモギを使用する例としては、山や斜面を切り崩して道路を作った際に、雨水などで法面(のりめん)の表土が流出しないように成長の早い低木のアカシア(一般に見られるアカシアおよび、ハチミツのアカシアはニセアカシアのこと)や、草の種などを混ぜた土を吹きつける。ヨモギは成長が早く、多年草であるため、地上部が枯れても残った株が生きており、土壌の固定に適している。ただ、ヨモギの花粉はブタクサと同様に秋の花粉症のアレルゲンでもあり、人工的に多用するには問題点もある。

シュンギク

シュンギクの家系図(出身地)(転載)
シュンギクは地中海原産で、ハナゾノシュンギクの変種とされています。ハナゾノシュンギクはヨーロッパでは観賞用して栽培されていますが、中国・インド・南洋方面では野菜として広く利用されています。このことから、シュンギクは地中海原産のハナゾノシュンギクが東アジアで野菜用に改良されたものと考えられます。
シュンギクの分類
葉の切れ込み程度により、大葉、中大葉、中葉と小葉などに分類されます。
1.大葉、お多福葉
葉は大型で、葉縁の欠刻(切れ込み)が浅くて少ない葉形です。葉肉が厚く、葉色は鮮緑です。中葉と比べて葉がやわらかく、苦みが少ないです。鍋物だけではなく、レタスなどと組み合わせるとサラダとして生でもおいしく食べられます。

2.在来種(中大葉、中葉、小葉)
在来種は欠刻が深く、この欠刻の多少、深浅によって中大葉、中葉と小葉に分類されます。
(1)中大葉・中葉
現在、最も広く栽培されているもので、大きく分けて二つのタイプがあります。一つは側枝の分枝が多く、根元から株が張る株張り型の品種で、もう一つは節間が伸長しやすく主茎・分枝を継続的に摘みとっていく摘みとり型の品種です。

(2)小葉
葉は小型で欠刻が深く、葉肉が薄いです。生育はじっくりとしており、収量が低く、栽培は減少しています。
シュンギクは地方によって品種・栽培方法が異なる
シュンギクの品種は地方によって嗜好が異なっており、一般に関西以東では欠刻の多い品種、関西から西に向かうにつれ、中葉から中大葉、大葉が好まれています。
また、関西では根付き出荷が多く、節間伸長しない品種が好まれることから、株張り型の品種が多くなります。関東以東では、節間の伸びにとらわれない傾向があり、逆に節間の伸びることを利用して、摘みとり栽培が多くなります。
わが国のシュンギクの栽培面積と収穫量
平成17年(2005年)
栽培面積(ha)収穫量(t) 栽培面積(ha)収穫量(t)
全 国2,53040,900茨城県1703,510
大阪府2394,240兵庫県1612,260
千葉県2295,490群馬県1583,230
福岡県1772,580   
シュンギクの種子
種子には休眠があり、採種後2カ月くらいは発芽が悪い状態です。また種子の寿命は2~3年で、採種後1年以上経過した種子を使うと炭そ病の発生が少なくなります。このことからも、前年産種子を使うとよいでしょう。
シュンギクの住みやすい環境
冷涼な気候を好みます。
発芽適温
15~25℃で、比較的低めの温度を好み、35℃以上の高温、10℃以下の低温では発芽が著しく悪くなります。種子の発芽はやや好光性であるので、播種後の覆土は薄めとします。また、乾燥するようなら、稲わらや寒冷紗などを被覆し、地温の上昇を防ぎます。
生育適温
15~20℃です。低温に対してはホウレンソウよりも弱いので、5℃以上に保つようにし、また30℃以上にしないようにします。
土壌酸度
土壌が酸性になると生育が悪くなるので、pH6.0くらいを目標に酸度を矯正します。
シュンギクの品種特性
品名タイプ品種特性
きわめ中葉春菊摘みとり中葉寒さに強く、濃緑で良質な中葉の摘みとり種。低温伸長性と側枝の発生力が強い特性です。根付きの束ね出荷にも適します。
株張り中葉春菊株張り中葉種よく揃った良質品が収穫できる、分枝性の強い中葉の株張り種です。
菊次郎株張り中葉種石灰欠乏症に強く、揃い抜群の株張り中葉種です。特に高温期栽培で威力を発揮します。草姿は立性、葉は濃緑で、葉柄がしなやかで折れにくく、収穫作業がしやすい品種です。
大葉春菊大葉種葉は大葉で切れ込みが少なく、葉肉は厚くてやわらかく、風味がよいのが特長です。
中葉春菊摘みとり中葉側枝が多く発生する中葉の摘みとり種。根付きの束ね出荷にも適します。
シュンギクのハウス栽培で作柄安定と良品生産
ハウスを利用して、梅雨時期と夏季栽培では雨よけ、遮光を行い、冬季には保温することにより、作柄が安定して良品を生産できます。
シュンギクの発芽を揃える
特に夏季栽培で、高温で乾燥したり強い雨に打たれたりすると発芽不良になりやすいので、天候の確認を行い、稲わら・寒冷紗などを被覆します。
シュンギクはどれくらい肥料が必要か?
保水力があり、排水のよい、有機質に富んだ土壌が適します。土づくりとして、1~2作ごとに完熟堆肥を10a当たり2t程度投入することが大切です。
・株張り型
基本的には追肥は行わず、元肥は10a当たりチッソ20kg、リン酸15kg、カリ15kgが標準です。
・摘みとり型
元肥は10a当たりチッソ20kg、リン酸15kg、カリ15kgが標準です。追肥は、側枝の発生や伸長を良好にするために、生育状況に合わせて適宜行っていきます。
シュンギクのトウ立ち(抽苔)はなぜ起きるか?
シュンギクは高温・長日条件で抽苔・開花します。日長が長い5~8月は特に抽苔しやすくなります。
摘みとり型の品種の場合、花芽が分化していなくても節間が伸長するので、蕾ができない限り、節間伸長か抽苔かの区別は難しいです。
シュンギクの播種
・株張り型
10a当たり約6~7Lです。適温下での生育日数は35日前後で、収穫適期は3~4日と短いため、収穫・出荷労力に合わせ、連続的・計画的に播種します。
・摘みとり型
移植栽培を基本とし、本圃10a当たり2~3Lの種子が必要です。苗床に条間10~20cmに条まきし、本葉2~3枚時に3cm間隔に間引きをします。本葉4~5枚のころ、床幅約120cmの畝に、条間15~20cm、株間15cmに定植します。
シュンギクの収穫
・株張り型
病害虫の被害がなく、品質も良好なものを草丈20cm程度で収穫します。
・摘みとり型
(1)主枝の草丈が25cm以上になれば、4節(本葉4枚)を残して主枝を摘芯・収穫します。主枝の摘芯位置が高すぎると、1次分枝の発生が多くなり、茎が細くなって徒長気味となります。
(2)1次分枝以降は、出荷規格の20~25cm程度になったら、2葉を残し各枝2本ずつの分枝を発生させ順次摘みとります。

シュンギクの病害
病害症状・発生要因対策と防除
べと病不整形の退緑色病班を生じ、葉裏に白いカビが発生します。10~20℃の冷涼な気象条件で雨や夜露が多い時に多発します。密植を避け、排水・通風などの条件をよくします。
炭そ病高温多湿条件で、春・秋に発生しやすくなります。優良種子を用います。
ウイルス病
(TuMV、
CMV)
モモアカアブラムシ、ワタアブラムシなどにより伝播します。初期感染の被害が大きいことが特徴です。生育初期のアブラムシの飛来防止・防除と発病株の抜き取りを行います。


シュンギクの芯腐症
症状
芯葉から展開2~3葉にかけて、葉縁が茶褐色ないし黒色に変色します。
原因
芯葉でカルシウム不足となり、発生する生理障害です。しかし、土壌中のカルシウムが不足していることはほとんどなく、カルシウムが高温・乾燥条件により蒸散量の多くなる外葉・中位葉に、主に水と一緒に移行し、芯葉への移行が不足して起こります。また、土壌の肥料濃度が高まると発生しやすくなります。
対策
・発生に品種間差があるので「菊次郎」など、発生が少ない品種を選択します。
・ハウス内が高温・乾燥にならないように、潅水・換気に留意するとともに、過繁茂を防ぐため施肥量に留意します。
・カルシウム剤の葉面散布が、発生の軽減に効果があります。

 

ニガヨモギ ワームウッド

ワームウッド
『よもぎ同様料理やティーに。浸出液や乾燥させて細かくしたものは、ハエやチョウ・ガを寄せつけない。虫がわくような所にまいたり、庭の周りに植えておくとよい。銀白の葉はブーケやリース等に映えて美しい。』

ワームウッド
『ニガヨモギ(苦蓬、苦艾、学名:Artemisia absinthium)はキク科ヨモギ属の多年草あるいは亜潅木。生薬名:苦艾(くがい)。英名はworm wood(ワームウッド)。ワームとは蛇のことで、楽園から追放された蛇が這った跡からこの植物が生えてきたという伝説に由来する。
高さは40 - 100cmほどで、全体を細かな白毛が覆っていて、独特の臭いがある。葉は15cmほどの羽状複葉で互生する。葉の表面は緑白色、裏面は白色。花期は7 - 9月で、多数の黄色い小さな花を円錐状につける。
原産地はヨーロッパ。北アメリカ、中央アジアから東アジア、北アフリカにも分布している。日本には江戸時代末期に渡来した。
学名は聖なる草を意味するエルブ・アブサントに由来する。英名はエデンの園から追放された蛇の這った後に生えたという伝説に由来するとも、防虫剤に使ったからともいわれる。北欧のバイキングの間では死の象徴とされていた。
葉、枝を健胃薬、駆虫薬としてもちいる。干したものを袋に詰め衣類の防虫剤として使う。
清涼飲料水、リキュール、ハーブ酒などに香り付けなどの目的でつかわれる。食品添加物として認可されており、狭義ではカフェインと同じく苦味料に分類される。ニガヨモギを用いたリキュールでは、「緑の魔酒」ともいわれるアブサンが有名だが、白ワインを主にニガヨモギなどのハーブを浸けた、チンザノなどのベルモットの方が一般的である。
一度にたくさん摂取すると含まれるツヨンにより嘔吐、神経麻痺などの症状が起こる。また、習慣性が強いので連用は危険である。

チェルノブイリ・聖書との関係
チョルノブイリ (Artemisia vulgaris)
近縁種にオウシュウヨモギ Artemisia vulgaris があり、ニガヨモギよりは弱いが防虫剤として使われる。この種はウクライナ語の「チョルノブイリ」 (чорнобиль / chornobilʹ) でも知られ、チョルヌイ (chornyj) は「黒い」、ブイリヤ (bylija) は「草」の意味で、直訳すれば「黒い草」となる。一方、ニガヨモギはポリン (полин / polin) という。
チョルノブイリはニガヨモギとともに、原発事故で有名なチェルノブイリ(ウクライナ語ではチョルノブイリ)周辺で自生し、その地の地名になっている。なお、ロシア語では、オウシュウヨモギは「チェルノブイリニク」(Чернобыльнык Chernobylʹnyk)、ニガヨモギは「ポルイニ」(Полынь Polynʹ)である。これらが混同され、しばしば「ウクライナ語(あるいはロシア語)でニガヨモギはチェルノブイリ」などと言われることがあるが、正確ではない。
新約聖書・ヨハネの黙示録では、苦よもぎという星が落ちて多くの人が死ぬという預言がある。ただし、これは正確にはニガヨモギではなく、Artemisia judaica だとする説が有力である。』

ホソバワダン オキナワニガナ

ホソバワダン 沖縄ニガナ
『ホソバワダン
    :     植物界 Plantae
    :     被子植物門 Magnoliophyta
    :     双子葉植物綱 Magnoliopsida
亜綱  :     キク亜綱 Asterdiae
    :     キク目 Asterales
    :     キク科 Asteraceae
    :     アゼトウナ属 Crepidiastrum
    :     ホソバワダン C. lanceolatum
ホソバワダン 
ホソバワダンの花 
学名 Crepidiastrum lanceolatum (Houttuyn) Nakai
ホソバワダン(細葉海菜、Crepidiastrum lanceolatum)は、キク科の多年草である。近縁種のワダン C. platyphyllum より葉が細いことから命名された。
分布は島根県・山口県の日本海側から沖縄、朝鮮半島南部・中国の海岸の岩場から山裾にかけて生育する。高さ約2030cmで、地表面にロゼット状の葉を広げ、長さは2030cmに達する。長楕円形のものと羽状に深裂した葉の2形がある。基部から多くの茎を出し、太く木化する。 花は1011月に、黄色の舌状花を約12個もつ頭花を散状に開く。23.5cmほどの痩果になる(冠毛は35mm)。
近縁種のアゼトウナ C. keiskeanum に酷似しているが、ホソバワダンは葉が茎の基部を抱くことから区別できる。
強い苦味を持ち、沖縄県では、葉をニガナ(ンジャナ)の名で食用としている(日本に自生するニガナ Ixeris dentata は別種)。』

茼蒿 シュンギク

茼蒿 とは シュンギクのこと。でもちょっと、日本と形状が違う。
『茼蒿 tónghāo即蓬蒿。一年生或二年生草本植物,叶互生,形羽状分裂,花黄色或白色,瘦果棱,高二三尺,茎叶嫩可食,亦可入亦称“蓬蒿”。
称:      打某菜、春菊、茼蒿菜
二名法:    Chrysanthemum coronarium
概述
菊科植物茼蒿的茎叶。又名蓬蒿、菊花菜、蒿菜、同蒿菜、()  茼蒿艾菜,菊属一、二年生草本植物。茼蒿的根、茎、叶、花都可作材使用,有清血、养心、降肺、清痰的

功效。茼蒿具特殊香味,幼苗或嫩茎叶供生炒、凉拌、做耐食用。欧洲将茼蒿作花花卉。茼蒿属浅根性蔬菜,根系分布在土壤青。茎形,绿色,有蒿味。叶形,圳波状或深裂,叶肉厚。状花序,花黄色,瘦果,褐色。栽培上所用的种子,在植物学称瘦果,有棱角,平均千粒重1.85克。茼蒿性喜冷凉,不耐高温,生适温20℃左右,12℃以下生长缓慢,29℃以上生不良。茼蒿光照要求不,一般以弱光照好。属日照蔬菜,在日照条件下,养生不能充分展,很快入生殖生而开花籽。因此在栽培上宜安排在日照短的春秋季。肥水条件要求不,但以不佳。茼蒿的品种依叶片大小,分叶茼蒿和小叶茼蒿两。茼蒿又叫蓬蒿、蒿子杆,由于它的花很像野菊,所以又名菊花菜。茼蒿的茎和叶可以同食,有蒿之清气、菊之甘香,香嫩脆的誉,一般养成分无所不,尤其胡卜素的含量超一般蔬菜,黄瓜、茄子含量的1.530倍。

虫害有:蝽类和斑潜和甜菜夜蛾,蚜虫和线虫病

病害有:霜霉病,炭疽病,灰斑病

植物形
1.蒿子杆,一年生草本,高30-70cm。茎直立,光滑无毛或几光滑无毛,通常自中上部分枝。基生叶花期枯萎,中下部茎叶倒卵形至长椭圆形,8-10cm二回羽状深裂,一回深裂几全裂,裂片3-8,二回深裂或浅裂,裂片披形、斜三角形或线形,1-4mm状花序通常2-8个生茎枝端,有花梗,但不形成明房花序,或状花序生茎;‘苞直径1.5-2.5cm苞片4,内层长约1mm;舌片15-25mm。舌状花的瘦果有3翅肋,特是腹面的1条翅肋延于瘦果先端并超出花冠基部,伸成喙状或芒尖状,肋不明,或背面的尖肋稍明;管状花的瘦果两侧压扁,有2条突起的肋,余肋稍明。花果期6-8月。2.蒿,本种与蒿子杆的区是:叶边缘有不规则锯齿或羽状分裂。舌状花瘦果有2条明突起的椭圆肋。

性味归经
性温,味甘;入肝、肾经


茼蒿又称“皇帝菜”
在古代,茼蒿为宫廷佳肴,所以又叫皇帝菜。皇帝菜的茎和叶可以同食,清气甘香,香嫩脆,一般的养成份无所不,尤其胡卜素的含量极高,是黄瓜、茄子含量的2030倍。有“天然保健品,植物养素”之美称。其中含有特殊香味的挥发油,有助于中理气,消食开胃,增加食欲。丰富的粗纤维有助道蠕。含有丰富的养物,且气味芬芳,可以养心安神、定情,降压补脑,防止记忆力减退。

繁殖栽培
1.整地施肥。选择深厚、疏松湿、有机丰富、排灌方便、保水保肥力良好的中性或微酸性壤土宜。播前深翻土壤,每施腐熟1000公斤。做成1.5米的高,沟深2025厘米。

2.栽培季。山省一年四季均可栽培,在秋冬季需施栽培。播种至采收一般需3060天。

3.播种。茼蒿植株小、生期短,可与其他蔬菜、套作。生上多采用直播,撒播、条播均可。撒播每用种45公斤。条播每用种22.5公斤,行距10厘米。出苗,播种前用30℃~35℃的温水浸种24,洗后出放在15℃~20℃条件下催芽,每天用清水冲洗,34天种子露白播种。春季晴天播种,播后用薄膜覆盖,出苗后适当控水,保持适宜的温度,促使幼苗健壮生。夏秋气温高,播种后用遮阳网膜等覆盖物覆盖,保持土壤湿。幼苗期时间苗,保幼苗有一定的养面

4.田管理。播种后至出苗前保持土壤湿67天即可苗。冬春播种出苗后适当控制水,幼苗23片真叶时进苗。撒播的,大叶茼蒿6厘米方留壮苗,中叶或叶茼蒿34厘米方留苗;条播的,大叶茼蒿株距5厘米,中叶茼蒿4厘米,叶茼蒿3厘米。充足供水,保持土壤湿

株高10厘米左右随水追12次速效氮肥,株高20厘米左右开始收割。割完第一刀后再水追肥,促进侧生,2030天后再收。每次追施腐熟人畜500公斤、尿素34公斤。

5.病虫害防治。①病害。主要病害有立枯病、叶斑病及菌核病等。防治立枯病,重点强农业综合防治措施,要注意适期播种、防止播种密、幼苗徒药剂防治可采用百菌清可湿性粉。叶斑病,防治上应实作,加管理。②虫害。虫害主要有菜螟、蚜虫等,防治方法同一般的栽培蔬菜,但要避免施用高、中毒农药

6.适采收。株高20厘米即可采收。在茎基部留23片叶割下,以促进侧生。

食用方法
200克茼蒿,洗放入微波加盒,加少许盐,放入微波加3,即可使用。

茼蒿 

レタス(8)鉄欠乏症

レタスの要素欠乏の説明は タキイ種苗のウェブ
がわかりやすい。 
(転載する)
鉄(Fe)欠乏

症状

上位葉の葉脈部を除いて黄化する。写真は鉄を欠如した1/2園試処方の水耕栽培で再現した様子。症状は処理1週間後に発生し始め、最初は上位葉の葉の先端部がわずかに黄化し(写真1)、その後2週間目には葉脈部を残し、上位葉のほぼ全体が黄化する。その時、葉の展開そのものは目立った障害は認められなかった(写真2)。また根はきれいな白色で、伸長が抑制され、先端部が棍棒状に肥大した(写真3)。
写真1

写真2
写真3

原因

pH8を超えるようなアルカリ土壌で発生が多い。この場合、土壌中には多量の鉄が含まれるのが普通であるが、アルカリにより不溶化して欠乏症を示す。またほかの重金属が多量にある場合競合を起こし、欠乏することも多い。
診断法

鉄欠乏は一般に上位葉から現れ、葉脈を残して黄化する、。レタスの場合も同様であるが、葉脈の退色も比較的大きく、場合によっては上位葉が一面に黄化するようにも見える。土壌診断ではpHを確認したい。また、重金属を多量に含むような用水が流入していないか確認する。

対策

一時的には硫酸第一鉄や塩化第二鉄の0.1~0.2%程度の葉面散布を数回行うと効果があるが、完全ではない。土壌pHによる場合は石灰質などアルカリ資材の施用を見直し、硫安などの酸性肥料を用いる。場合によっては硫黄華などを施用する。』

レタス(7)シナノホープ

レタス根腐病抵抗性品種'シナノホープ'
(転載) 
'Shinano Hope', a Fusarium Root Rot-Resistant Lettuce
『最近レタス根腐病が,日本におけるレタスの主産地である長野県において深刻な問題になっている.一方レタス根腐病に抵抗性を有し,夏における栽培に適した玉レタス品種は存在しなかった.我々はレタス根腐病レース1に抵抗性を有し,夏の栽培に適した玉レタス品種'シナノホープ'を育成した.'シナノホープ'は晩抽性を有する玉レタス選抜系統とレタス根腐病レース1に抵抗性を示す玉レタス育成系統の交雑後代から育成された.'シナノホープ'のレタス根腐病レース1に対する抵抗性は父本と同程度であり,長野県内産地で盛夏期に栽培されたレタス品種に比べ高かった.'シナノホープ'の葉色は緑色で,葉の光沢は多かった.黄緑の切れ込みはやや浅く,黄緑の波打ちはやや少であった.収極球の外観品質は,優れる〜かなり優れるであった.また'パトリオット'と同程度の早晩性を示し,抽だい性も盛夏期栽培に必要な晩抽性を具備していた.

レタス(6)根腐れ病

レタス根腐病
(転載)
『群馬県において、レタス根腐病の発生が初めて確認されましたので、特殊報として発表します。特殊報とは新しい病害虫を発見したり、あるいは、発生のしかたが例年と異なるなど特異な現象が認められたときに発表する情報です。

1 特殊報の内容
(1)対象病害名 : レタス根腐病
(2)学名 : Fusarium oxysporum Schlechtendahl:Fries f.sp. lactucae Matuo & Motohashi
(3)発生作物 :レタス
(4)発生地域 : 利根地域

2 発生概況
(1)発生確認の経過
2009年8月、利根地域のレタス2ほ場で、下葉の黄化やしおれを伴う生育不良株が確認されました(図1)。本県農業技術センターにおいて、発病株の根部から病原菌を分離・同定を行った結果、この菌はレタスに対する病原性を有し、本県では未確認のレタス根腐病であることが判明しました。

(2)国内の発生状況
結球レタスにおける本病の発生については、1996年に長野県、2007年に茨城県、2008年に長崎県から特殊報が発表されています。

3 病徴および被害
はじめ外葉の一部が葉縁から黄変・萎凋し、その後症状が進むと株全体がしおれ、重症株は枯死に至ります(図2)。軽症株は結球が不十分となり、収穫が不可能となります。また、主根を縦に切断すると、維管束の褐変を確認できます(図3)。なお、被害株はほ場内で連続的に発生する傾向にあります。

4 病原菌の特徴と発生生態
(1)病原菌の特徴
病原菌は糸状菌の一種で、レタス、サラダナ等のレタス類にのみ発病を引き起こします。土壌伝染性病害で、被害株の根部に形成された胞子が土中に残り、伝染源となります。病原菌は根から侵入し、導管を侵して生育を抑制します。病原菌の生育適温は28~30度と高温性であり、夏季に定植・生育する作型で発生が多い傾向が見られます。

(2)病原菌のレース
国内で発生するレタス根腐病菌は、レタス品種間の発病の違いにより3つのレースに分類されます。県内で採集された6菌株について、本県農業技術センターでレース判別品種を用いた検定を実施した結果、レース2と判定されました(表1)。また、IGS領域の塩基配列相同性を比較した結果においてもレース2と確認されました。
図2 レタス根腐病株の外観(右は発病初期、左は症状が進んだ状態) 

5 防除対策
(1)発病株や被害残渣は、ビニール袋等に密封し、太陽熱で高温処理(50度以上で数日間)するか、ほ場外に持ち出してレタスを作付けしない場所に土中深く埋めてください。
(2)発病ほ場の土壌は、ほ場外に持ち出さないでください。発病ほ場での作業は最後になるように計画し、作業終了後はトラクター等の農機類や長靴等の洗浄を徹底してください。
(3)連作により発生が増加するので、レタス類以外の作物との輪作を行ってください。
(4)高温期に発生が多いため、夏季の栽培はできるだけ避けてください。高温期の作型では地温上昇抑制マルチを使用してください。
(5)本病に対する耐病性品種が販売されていますが、導入にあたっては、発生しているレースと品種の耐病性を確認し、作型や地域で求められる品種特性等にも考慮してください。
(6)強風や大雨等により、被害残渣や発生ほ場の土壌が飛散・流出すると、発生地域を広げる原因となります。ほ場周縁部や休耕地には麦類を栽培したり、防風ネットを張るなどして、風による土壌の飛散を防止してください。また、ほ場には明きょを設け、大雨による土壌の流出を防いでください。
(7)本病に適用のある土壌消毒剤が農薬登録されていますが、使用にあたっては農薬の最新情報を確認してください。また、土づくりや耕種的防除を積極的に取り入れた総合的な防除を実施してください。』

スイゼンジナ(4)加賀野菜 キンジソウ

加賀野菜 キンジソウ
(転載)
『加賀野菜“金時草(きんじそう)”の茎は円柱形でよく分枝し、紫褐色。葉は長楕円形で先が尖る。葉の表は緑、裏は紫色で、柔軟・粘液質である。葉と若い茎を食用にし、夏場の野菜として独特の風味があり、ゆでるとぬめり(粘り)がでる。

生育適温は2025度で、冬季には地上部が枯死する。耐暑性がすこぶる強く、夏季には良く繁茂する。半日日陰で温度差が大きいと葉の裏の赤紫色がきれいに出る。土壌の適応性は広いが乾燥には弱い。

作型は普通栽培で、定植は4月下旬から5月上旬に行い、収穫は定植後5060日目ごろから随時収穫し、7〜9本を1把として出荷する。

金時草は、和名はスイゼンジナ(水前寺菜)といい、キク科ギヌラ属の多年草で、熱帯アジアが原産である。

日本へは18世紀に中国から渡来したものであるが、九州の熊本市で古くから栽培されていたのでこの名(水前寺菜)がついたとされている。このスイゼンジナが江戸時代に、北国である石川県で栽培されていた記録(農業開志 著者農学者 村松標左衛門 1775年頃)がある。しかし、商品としての栽培が広がり始めたのは昭和初年頃のことで、以来70年間、全国的に多く栽培されているのは、金沢だけである。

歴史と現状
金時草は、主に山間地の花園地区で栽培されているが、近年は砂丘地でのハウス栽培も行われるようになった。この花園地区への初めての金時草の導入は、地代町の木びき職人 中田龍次郎氏が、大正時代に県内のどこかから持ち帰り、一株だけ畑に植えたのが始まりである。息子の中田義久氏が、隣村から金沢近江町の八百屋に嫁いだ人からの薦めで、昭和初期から料理屋向けとして栽培が始まった。

中田氏の出荷によって村の人も関心を持ち、次第に金時草の栽培が広まっていった。しかし、そのころは自家用野菜として作られ、昭和37年頃から地元金沢市場へ出荷されるようになり現在も続いている。

金時草(キンジソウ)の名の由来であるが、これは葉の裏面の色が「金時芋(キントキイモ)」に似た美しい赤紫色であることから「金時草」と表記されるようになり、これをキンジソウと呼ぶようになったようである』

このサイトには キンジソウ の料理方法が 詳しく書かれている 

スイゼンジナ(3)Gynura bicolor

Gynura bicolor (キク科)転載

『タイ国北部チェンマイ近郊の少数民族の集落を訪れた際に、民家の軒先に植栽されていたのか、野生化しているのか花を咲かせていました。熱帯アジア原産の多年草で、野菜として利用され、柔らかい葉を摘んでおしたしにし、ぬめりがあってツルムラサキのような風味を楽しみます。本種は南蛮貿易などを通じて、原産地熱帯アジアから中国南部に伝わり、18世紀には日本に伝わったようです。本種をハンタマ(琉球・石垣)、スイゼンジナ(九州・熊本)、キンジソウ(石川・金沢)など日本各地では様々な名前で呼ばれ利用されています。』
 

スイゼンジナ(2)

スイゼンジナ(転載)
『スイゼンジナ(水前寺菜)  キク科  
学名:Gynura bicolor
別名:キンジソウ(金時草)
原産地:熱帯アジア
花期:不明

photo 

18 世紀ころに中国から伝わったようで,熊本(水前寺)の伝統野菜です。石川県(金沢)ではキンジソウ(金時草;キンジソウ)と呼ばれ,江戸時代に加賀野菜として栽培されていたそうです。商品としての栽培は金沢で行われているそうです。

柔らかい葉を摘んでおしたしにする。ぬめりがあって,ツルムラサキ(蔓紫)のような風味だそうです。九州南部ではしばしば野生化しているとか。葉の裏は紫色ですね。bicolorというのは,これをあらわしているのでしょう。多年草で,橙色のマリーゴールドに似た花が咲くようです。

Gynuraということで,パープル・パッションとかビロードサンシチなどと同属です。』

キンジソウ として 今も加賀野菜として 使われている。

スイゼンジナ(1)紫背天葵

紫背天葵
(転載)
提高紫背菜的知名度商家使用了名贵药 紫背天葵的名字作,并叫做特菜紫背天葵
中文学名      紫背菜
拉丁学名      Gynura bicolor (Roxb.) DC.
科中文名      菊科
科拉丁名      Compositae.
属中文名      土三七属
俗名      红凤毛蕃、背菜、菜、叶下玉菜、血皮菜、血匹菜、当菜、音菜、木耳菜

特征      多年生草本,全株。根粗壮。茎直立,高0.5-1米,多分枝,紫色,有棱,嫩茎被微毛,后无毛。叶互生,茎下部叶有柄,上部叶无柄;叶片椭圆形或卵形,6-10厘米,先端尖或急尖,基部下延,边缘有粗锯齿,有下部具1浅裂片,上面绿色,被微毛,下面紫色,无毛。10-12月开花,状花序直径0.5-2厘米,在茎房状疏散排列;花序梗高出于茎苞筒状,苞片草2,外近条形,小苞片状,长仅为1/3-1/2,内条形,边缘;花黄色,全两性管状花;花基部,先端有附片;花柱分枝,具长钻形有毛的附器。瘦果矩形,扁,有纵线条,被微毛;冠毛白色,毛状。
生境   生于平原及低山区阴湿,或家种于园圃。
地理分布 分布于浙江、福建、台湾、广、广西、四川、云南等省区。
繁殖方式 用枝条插繁殖极易成活
 

长习
1、温度:  紫背天葵(3)喜冷凉气候,要求全年日均气温15-19℃,最高气温≤39℃,最低气温≥-5℃。适宜根状茎萌的日均气温8-22℃,嫩茎生最适宜温度日平均20-28℃。30℃以上其茎化速度加快,30℃以上或8℃以下生长缓慢。茎、根可露地越冬,只要温度适宜,可周年生,无明休眠期。秋季开花至翌年春季。
2、湿度:全年降水量1300-2100毫米的地区均可生。其根部耐旱,在夏季高温干旱条件下不易死亡。
3、光照:喜光照,若光照不足长细弱,全年日照数需1700-2000。在半阴也可开花。8月下旬花芽分化,9月上旬抽薹,9月下旬开花到翌年3月份。
4、土壤:土壤要求不,黄壤、沙壤、壤均可种植。适宜pH值为5.5-6.5
 

栽培技
1、育苗 紫背天葵的茎部易生不定根,目前多采用插繁殖育苗。春季从健壮的母株上剪取6厘米-8厘米的芽,若芽很,可再剪成1 2段,每段3 5叶片,摘去枝条基部1-2叶,插于苗床上,苗床可用土壤,或沙加草灰,也可插在水槽中。插株距6厘米-10,枝条入土2/3透水,盖上塑料薄膜保温保湿(保持20℃),水,10-15天成活,而后即可土移植。在无霜的地方,周年可以繁殖,在北方在保地内育苗。
2、定植 应选择排水良好、富含有机、保水保肥能力、通气良好的壤土,土壤微酸性。每平方米施4.5公斤腐熟的有机肥作基肥,深翻,耙平,做成平畦。
3、田管理 灌的原是土壤湿,雨季注意排水防,在开始采收后,每采收1次追肥1次。每平方米施腐熟的人尿1.5公斤,或尿素15 22克。
4、采收 摘取嫩稍15厘米,先端具5-6个叶片每一次采收,在茎基部留2-3叶片,使新生的嫩茎略呈匍匐状,半月后,又可行第二次采收。从第二次采收起茎的基部只留一这样可控制植株的高度和株形。南方地区周年均可收,北方地区温室生可周年采收,8-9采收旺季。 

食用蔬菜“紫背天葵”实为菊科红凤5、母株的保存 初霜前,在田间选择健壮的植株,截取芽,插在保地内,留作母株来年使用。保地内的温度控制在5℃以上。
 

紫背菜经济
一、养成分
紫背天葵是一种很好的集养保健价与特殊一体的高档蔬菜。每100g叶片中含水分9279g、粗脂肪018g、粗蛋白211g、粗纤维094g生素A5644际单位、生素B1 001mg生素B2 013mg生素C078mg13641mg8966mg161mg、磷1873mg、烟酸059mg嫩茎叶和嫩梢的生素C含量高,含有黄苷等。据定,每100g干物中含14--30g、磷017--039g134--252mg2097mg260--722mg047--1487mg
二、保健作用
紫背天  葵属于膳同用植物,既可入,又是一种很好的养保健品。富含造血功能的素、生素A原、黄酮类化合物及剂锰元素,具有活血止血、解毒消等功效,儿童和老人具有好的保健功能。特需要指出的是,紫背天葵中富含黄苷成分,可以延长维生素C的作用,减少血管紫癜。紫背天葵可提高抗寄生虫和抗病毒的能力,对肿瘤有一定防效。具有治咳血、血崩、痛、支气管炎、盆腔炎及缺血等病症的功效,在中国南方一些地区更是把紫背天葵作一种血的良,是女食用的主要蔬菜之一。

紫背天葵的食保健作用有以下两个方面:
(1)提高机体免疫力和治某些疾病。大量的研究料表明,生素E、黄酮类等成分具有增机体免疫力的作用。一些血液病(养型)有很好的效。
(2)生理活性物有清除自由基和抵抗衰老的作用。按照自由基衰老学,抗氧化作用减弱或不能及清除自由基是人体衰老的一个主要原因。人体内清  紫背天葵(7)除自由基的防御体系主要有两套:一是防御体系,如超氧化物歧化(SOD)氧化物等;二是非防御体系,如生素C生素E生素A、黄酮类等。紫背天葵含有生素C,而等微量元素又是上述基,因此,必然会行抗氧化和清除自由基的作用,从而达到延衰老的目的。

紫背天葵具有丰富的养价常食用可均衡养。可凉拌、做,也可素炒、炒,柔嫩滑爽,具一格。在当代,人常将紫背天葵泡酒、泡水做成酒或保健茶用,具消暑散、清心肺的功效。紫背天葵泡水后呈淡紫色,味微酸甘甜,郭沫若之曰“客来不用茶和酒,紫背天葵酌情”。

三、开利用
保健品开,一是将紫背天葵作原料之一添加到传统食品或料中经过简单配伍、浸制等手段加工成传统食品或品,如糕点、味雪糕、醋  毛茛科天葵有毒植物(8)、酒、茶等。二是紫背天葵经压榨取得汁液,制成蔬菜汁。其工流程紫背天葵--→去----→浸提--过滤----浓缩--浓缩汁。用蔬菜汁,可增儿童记忆力,充儿童菜的不足。老年人用可防止思衰退,增抵抗力,、胆等方面的老年疾病。三是代食品加工新技、新工、新设备,来生系列保健()品,如用紫背天葵配上山、山楂、枸杞子、耳等,经过蒸煮、打酶处理、均流程加工制成养液料,可起到补肾壮阳、健体身的作用。高效生理活性成分的提取 利用代生物工程原理与技,将紫背天葵中的生理活性成分提取出来,作添加,用于各种品和食品中,以充分提高其利用价
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四、推荐菜肴

紫背天葵拌香干
原料:紫背天葵200克,豆腐干150克,蒜、花椒、干辣椒、精、糖、油、醋、香油各适量。
做法:将紫背天葵洗,切成段,撒少许盐腌制片刻用;炒里放入少油,待油后,把花椒、干辣椒倒入油里炒香,把炸好的油料倒入一个小碗中冷却用;豆腐干切薄片,放入炒里稍微炒一下,盛冷却用;大蒜成蒜蓉后,倒入油料里,加入、糖、醋、精、香油匀制成混合料;把冷却的豆腐干先倒入混合好的料里,腌制20左右(中途最好翻一翻,这样入味更均匀);最后把腌制好的紫背天葵去水分,倒入料里与豆腐干一起拌均匀,一道美味的凉拌菜就做好了。

紫背菜用价
用功效
中国医学认为紫背天葵味甘,微酸,性凉。具清解毒、肺止咳、散瘀消、生津止渴之功效,治外感高、中暑发烧,肺咳嗽,伤风声嘶,痈肿疮毒,跌打痛等症。紫背菜矿质营较为丰富,微量元素的养成分含量  紫背天葵(9)高,特是紫背菜含有黄酮甙成分,在紫色的菊科植物的叶子生早期,其含量达到高峰,以后逐渐递减。据文献述,黄酮类对恶性生长细胞有中度抗效,有延抗坏血酸作用和抗寄生虫、抗病毒作用。另掘《全国中草药汇编述,紫背菜有治咳血、血崩、支气管炎、盆腔炎、中暑、阿米巴痢疾和外用创伤止血等功效。

紫背天葵属于食同源植物,既可入,又是一种很好的养保健品。富含造血功能的素、生素A原、黄酮类化合物及剂锰元素,具有活血止血、解毒消等功效,儿童和老人具有好的保健功能。特需要指出的是,紫背天葵中富含黄苷成分,可以延长维生素C的作用,减少血管紫癜。紫背天葵可提高抗寄生虫和抗病毒的能力,对肿瘤有一定防效。具有治咳血、血崩、痛、支气管炎、盆腔炎及缺血等病症的功效,在我国南方一些地区更是把紫背天葵作一种血的良,是女食用的主要蔬菜之一。

鉴别
性状鉴别:埠根呈不规则短柱状、纺锤状或状,略弯曲,有的有2-3短分叉,1-3cm,直径0.5-1cm。表同暗褐色至灰黑色,具不规则皱纹根或根痕;端常有茎叶残基,外被数黄褐色鞘状片;中部通常膨大。质较软,易折断,断面皮部白色,木部黄白色或黄棕色,略放射状理。气微,吵甘、微苦辛。  以个大,断面皮部色白者佳。

临别根横切面:木栓层为多列胞,含棕色物。皮层较窄。皮部较宽广,射线宽管群明。形成。木部射线宽20余列胞,管束呈放射状排列,管直径40μm,中央部位管稀疏散在。有的中央薄壁胞。

理化鉴别
1)本品断面置紫外光灯下(365nm)察,黄白色光,加酸或加碱后光不明
2)取本品粉末1g,以70%乙醇10ml回流30min滤过液蒸干,残渣加酸溶液(1-10)5ml使溶液,滤过液分置两支管中一管中加碘化铋钾试1-2滴,生成橘色沉淀;另一管中加硅1-2滴,生成黄色沉淀』

ニガナ(2)

ニガナ(転載)

『ニガナ(苦菜、学名:Ixeris dentata)は、キク科の多年草である。

路傍・田畑・山野に普通で環境により多形を示し、日本全土、東アジアの温〜亜熱帯に分布する。高さ約4070cmで、茎は上部が枝分れし白汁を有し、苦味が多い。根出葉は柄が長く、茎葉は基部が茎を抱き、下のものほど細長い。白汁を有し、苦味が多い。57月に、黄色の5弁花に見える舌状花を57個もつ頭花を散状に開く。

沖縄料理で野菜として利用する「ニガナ」(ンジャナ)はホソバワダンという別種である。
Ixeris dentata2.jpgニガナの花 

変種

タカネニガナ Ixeris dentata var. alpicola

クモマニガナ Ixeris dentata var. kimurana

シロバナニガナ Ixeris dentata var. albiflora

ハナニガナ(オオバナニガナ)Ixeris dentata var. amplifolia

ニガナ(1)苦菜

苦菜介:一种用食用兼具的无毒野生植物,一年生草本,名叫“败酱草”,异名女郎花、鹿肠马草,民俗称苦菜,名天香菜、荼苦、甘菜、老菜、无香菜等,菊科植物苦定菜的嫩叶。每100克苦菜嫩幼苗含蛋白2.8克,脂肪0.6克,粗纤维5.4克,糖4.6克,胡卜素540微克,生素B10.09毫克,生素B20.11毫克,生素 PP0.6毫克,生素C19毫克,生素E2.93毫克,180毫克,66毫克,9.4毫克,0.86毫克,磷41毫克,含有17种氨基酸,其中精氨酸、氨酸、谷氨酸含量最高,占氨基酸量的43%。此外,另含有蒲公英自醇、甘露醇、蜡醇、胆碱、酒石酸等多种成分。苦菜具有清解毒、凉血、止痢等功效,主治痢疾,黄疽,血淋,痔瘘等病症。
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山苦

『山苦荬别名:苦菜、、小苦麦菜、苦叶苗、败酱、苦麻菜、黄鼠草、小苦苣、活血草、陷血丹、小苦、苦丁菜、苦碟子、光叶苦菜、燕儿衣、败酱草。菊科植物山苦的全草或根。早春采收,洗用或晒干。生于山地及荒野,间杂草。分布于中国北部、部和南部。

山苦学名:Ixeris chinensis (Thunb.) Nakai
英文名:China Ixeris
:菊科(Compositae),苦菜属
名: 苦菜、兔儿菜、兔仔菜、小金英、仔菜、燕儿尾、陶来音—伊达日阿(蒙古族名)
 

特征

山苦多年生草本,高10—30cm,全体无毛,有乳汁。茎少数或多数簇生,直立或斜生。基生叶座状,条状披形、倒披形或条形,7—20厘米,05—2厘米,先端尖或,基部狭成柄,全或疏具小牙齿,或呈不规则分裂,灰绿色。

花茎直立,高20—40厘米,上有1—3叶,无柄抱茎,全或有稀疏浅齿,与基生叶形似而短。状花序多数,排列成稀疏的房状,筒状或卵形,7—9mm2—3mm,苞片小,68,内较长7—8,全舌状花,黄色、淡黄色、白色或淡紫色。瘦果棕色,狭披形,稍扁,4—6mm,有长约3毫米的喙,具10条等形的肋,冠毛白色。

分布与生

山苦地理分布:山苦分布于我国北部、部、南部及西南部,原苏联、朝、日本、越南也有。

生物生特征: 山苦荬为多年生中旱生草本,它的适较强,广泛地分布于海拔500—4000m的山坡草地乃至平原的路田或荒地上,一种常草。

本种耐旱也耐寒,在北方干旱地区的固定,半固定沙丘及其他沙地上也有生。它在海拔3300—4000m高寒的青藏高原亦可适。在我国北和内蒙古等地区,返青早,而在晚秋季霜后亦可短期存活。山苦荬为根蘖型草本。以种子和根蘖行繁殖,但以养繁殖主,在内蒙古地区一般4月上、中旬返青,4—5为营养期,5—6开花期,6—7结实,其后果后养期,10月上旬枯黄。

化学成份

山苦本品地上部分含一新二糖化合物,含苦苣菜sonchusideABCD,葡萄糖中美菊素(glucoza-luzaninC9-基葡萄糖中美菊素(macrolinisideA,假阳参crepidiasideA及毛picrisideBC。木犀草素-7-O-吡喃葡萄糖cinaroside),金hyperoside),蒙花linarin),芹菜素(apigenin),槲皮素(quercetin),山柰酚(kaempferol)。花中分到木犀草素(luteolin),槲皮素,槲皮黄quercimer-itrin),木犀草素-7-O-吡喃葡萄糖,木犀草素-7-O-喃葡萄糖isocynaroside)及木犀草素-7-β-D-glucuronopyranoside。种子油中含玟菊酸(vernolicacid13.7%。叶中生素(vitaminC 

夏レタスの動向

夏の高原レタス 価格低迷(転載)2011年7月25日
『農林水産省の統計によると、
2011年の夏秋レタスの作付面積は8,860ha。収穫量は約25万トンで、長野県が62%、群馬県が19%と上信地区で全国の80%を超える。長野県では、川上村が最大産地で、南牧村を合わせた八ヶ岳山麓で収穫量の約6割を占める。

その他、小諸・御代田などの浅間山麓、上田市の菅平近辺、塩尻・朝日村周辺が主要産地となっている。畑の標高が700m900m程度の朝日村は、1,1001,500m程度の八ヶ岳山麓より早く、5月中下旬から出荷するため、盛夏の今はレタスの出荷は一休みの時期だ。

例年7月はレタスが安い時期ではあるが、今年も価格低迷が続いているようだ。川上村でも朝日村でも農家さんの嘆きを聞いた。東京都中央卸売市場の7月の卸売価格(総平均単価)をみると、月初の115円前後からジリジリと下げ、21日には100円を切り、23日は92円となった。ちなみに、一時レタスを上回っていたキャベツの価格もここにきて急降下し、レタスを下回る77円となっている。キャベツはまだ、価格安定事業の平均価格を上回っているが、レタスはずっと下回ったままだ。6月下旬から好天が続いて梅雨明けが早く、生育も早まっているといった天候の影響もあるだろうが、放射線問題などによる外食の客離れもひびいているのではないかというのが、農家さんの受け止め方であった』

ヤーコン(7)

(転載)
第61回 ヤーコンは糖尿病予防の救世主か
今夏、一冊の本が出版されました。本の名は“根も葉もあってみになる本~生活習慣病を予防する10種の野菜~”(河北新報社)です。日本の医療費が増え、健康保険組合が破産する現状から、生活習慣病を予防する啓蒙活動は大切な仕事でもあります。ここに取り上げられた野菜は、1.苦瓜(ニガウリ)、2.韃靼蕎麦(タツタンソバ)、3.ステビア、4.ヤーコン、5.明日葉(アシタバ)、6.砂糖黍(サトウキビ)、7.アマランサス、8.ブルーベリー、9.ウコン、10.紫蘇(シソ)です。読み終えて感じることは「10種の野菜の中で目玉はヤーコンだ」とは私の思い上がりでしょうか。この本は、昨年春に出版した“奇跡の健康野菜ヤーコン”(廣済堂出版)を参考にしてまとめたようです。

前回、ヤーコンの3つの特徴を含有成分の面から書きました。即ち、①オリゴ糖含有量世界一②抗酸化物質を数多く含有③インスリン様作用成分を含むという3点です。これが私達にどのように役立つかという視点から上記3点に対応して書き換えますと、1.腸をきれいにし元気にする、2.活性酸素を除去し老化を防止する、3.糖尿病を予防する野菜であると表現できます。だからこそ、今、製薬会社を中心に産官学を含めて、専門家が熱く注目している所以です。特に、糖尿病予防は国家の大問題ですし、最大の健康課題です。この課題に応え得る植物がヤーコンのような植物インスリンを有する野菜だといっても過言ではなく、まさに、ヤーコンは時代が求め、時代にマッチした野菜であるといえましょう。私自身も、ヤーコンに関する研究成果を入手するたびに、ヤーコンがもっている底力に驚かされています。標題に“ヤーコンは糖尿病予防の救世主か”と一応疑問符をつけましたが、疑問符をつける余地がないと思えるほど内容及び臨床実験の成果が続々出ているのです。糖尿病が急増している今日、ヤーコンなる野菜が日本に導入されたのは幸運であったと思えてなりません。

私達ヤーコン協同組合では、上に述べたヤーコンの特性を生かし、さらに他の有用植物と組み合わせて、糖尿病予防のための新茶を開発し、販売することにしました。また、いつでもどこでも飲めるように小さなビン入りの濃縮ドリンク剤も準備中です。

長い間、ヤーコンを研究してきましたが、“これで皆様のお役に立てそうだ”との確かな手応えを感ずる今日この頃です。 

第62回 ヤーコンは糖尿病予防の救世主か
「ヤーコンがこれから有望な食材になる」と考え、日本一を目指してヤーコン協同組合を設立したのは平成7年5月でした。その間、常に自然、本物、健康の3拍子揃った商品を開発することをモットーにして、今もなお努力を続けています。 今回は私達の考え方に賛同してもらっている地元のお店を紹介することにします。
 
初めは、下松市笠戸島の“国民宿舎大城リゾートホテル”の取組みについてです。当ホテルでは、これまでも健康をテーマに、笠戸ひらめで話題をつくり実績を出した後、ハーブに力を入れて市民の憩いの場にもなっていることはご承知の通りです。実は、ヤーコンもハーブの仲間であると私達にもお誘いがあり、催しの場にも毎年参加させてもらいました。本年からは、ホテルの客室、レストラン、宴会場にヤーコン茶王が採用され、また、レストランのメニューに、ヤーコン麺の料理3種が登場し、ヤーコンジュースも並びました。折角食してもらえるのですから、少しでも体に良いものを出したいとのホテルの皆さんの思いが実現したのです。今秋からは、ヤーコン芋の料理もメニューに加わるでしょう。

次は、柳井港駅近くの国道188号筋にあるハーブのお店“花かご”の取組みを紹介しましょう。当店の社長ご夫婦が心からヤーコンに魅力を感じ、これを広めるためにお店を出されました。話しを伺えば、一度薬害を経験し、生命にかかわるほどの重い病にかかった後、体がむくみ、体重が増えたとのこと。それが私どものヤーコンジュースで長年に亘って腸内に蓄積した老廃物がすっきり出て、元気になられたのです。未だ開店間もない“花かご”ですが、店内に入るとハーブの香りでストレスも解消し、リフレッシュできると、広島テレビ局が取材にきて放映しました。

その他県内には、紹介したいお店が多くありますが、例えば、田布施町のパン屋さん“レザンジュ”です。ヤーコン入りのパンを開発して、少しでも体に良い商品をと努力されています。ヤーコンで村を興し、お店を興し、そして、地元の皆さんの健康維持に役立ちたいと多くの方が活躍されています。

先日も、「糖尿病で食事制限を受けているが、麺が好物であり、これにヤーコンが入っているので、体に良いわね」と感謝されました。
“ヤーコン入り即健康”とのコンセプトはやがて定着するでしょう。 

第63回 21世紀に期待されるヤーコン産業
(1)国の有望テーマに選ばれる

新しい世紀を迎えました。20世紀が戦争の世紀といわれ、競争に明け暮れたのに対して、21世紀が平和の世紀であってほしいと願います。すべての人が神の化身として、寛容、清廉、奉仕に生きれば平和の世紀が築けると思う元旦です。
昨年の秋、富士銀行のシンクタンクの訪問を受けました。訪問の目的は通産省が21世紀の有望産業として、私どものヤーコン事業を選んだとの事で通産省の委託を受けてのヒヤリングでした。15の成長分野の中の「健康・医療・福祉」の分野での有望テーマだと聞かされました。

ヒヤリングのポイントは、第一に、ヤーコンが産業としてどの位の規模になり得るのか。第二に、中山間地の活性化ばかりでなく、都市と中山間地の人の交流・移動がどの程度のものになるかの2点でした。

ヤーコンが事業を超えて産業となるためには何が必要なのかといつも自分に問いつめてやってきました。ヤーコンを食材として製品づくりを進める時、ヤーコンでどの位の広がりをもたせ得るのか。その可能性を含めた全体像を求めて進めてきました。ヤーコン栽培を中心とした一次産業、これを加工し製品化する二次産業、そして都市と田舎の交流を中心とする三次産業の姿を描くよう努めてきました。

勿論、何よりも重要なことは食材としてのヤーコンの持つ力です。そして展開性、波及性の大きさです。原料としての鉄鋼、石油、パルプほどの影響力がないまでも、小麦、米、トウモロコシやジャガイモ、サツマイモなどのように利用範囲の広いことが必須です。

このような視点でヤーコンを見つめると、先ず成分に2つの大きな特徴があります。一つは、オリゴ糖を最高に含む植物であり、腸を元気にする最高の食材であること。他の一つは、抗酸化物質の宝庫でありインスリン様作用成分を含有し糖尿病予防の救世主であることです。

お通じをよくすることと糖尿病を予防することの2点でダントツに力をもつ植物であるとすれば、21世紀に期待される食材原料となることが夢ではありますまい。その上、ヤーコンは地上部、即ち葉茎も、地下部、即ち塊根も全部利用でき、かつ単位面積当たりの収穫量も、すべての野菜、穀物を超えています。大いに期待してよいと思います。 

第64回 21世紀に期待されるヤーコン産業
(2)工業化社会での成功体験と決別を
ヤーコンが産業として期待され、実現するためにはヤーコンに係る仕事を事業として進める企業家が増えることです。これに伴い雇用の創出が始まりそして広がります。利用の中身もヤーコンが単に健康食品として、珍しい奇跡の野菜レベルから脱皮して主食に近い存在感あるものになる必要があります。また、主要な副食からお菓子に至るまで幅広く活用されて初めて産業といえるものになるでしょう。

さらに私はもっと確かな地位を獲得するために、いくつか残された課題解決に向けて研究を進めたいと考えています。例えば、ヤーコンワインやヤーコンから生分解性プラスチックの開発を進めて、環境にやさしく同時に21世紀の人々が真に求める商品づくりをすることです。生分解性プラスチックはジャガイモを原料として始められ、現在では食堂や弁当の食べの残りの生ゴミから造られ始めています。近い将来、100万トンの需要が見込まれており、このことで現在のプラスチックゴミを減らすことにつながるのです。

このようにヤーコンが、これから成長する産業として期待のふくらむ中にあって、胸の痛む心配ごとが1つあります。それはヤーコンを中国、インド、インドネシアなど海外で栽培する動きです。これから始まる有望な産業を初めから放棄して、人件費が安い海外の大地で生産しようとする考え方はいかがなものでしょうか。これまでの工業化社会の成功体験が大いに災いしているとしか思えません。戦後、欧米に追いつき追い越せと、豊かさを目指して工業化社会を驀進してきました。そしてキャッチアップに成功して世界第2の経済大国となりました。その後半で人件費の安いアジアの国々に生産技術を輸出し、これによって日本産業の空洞化をまねいたのが実体です。これ迄のような追随型では、これからの企業が生存できないことは確実です。これから新しい挑戦をして夢や希望を実現しようと考える時、安易な発想に毒されたかつての成功者に破壊されてはたまりません。情けない企業家が多いのに怒りさえ覚えます。政治家や官僚、それに企業家に至るまで、自分の所属する組織をひたすら守ろうとするこの国のリーダーたちに不満がつのります。今こそ、革命家になる強い精神力をもった行動する人が現れてほしいと願います。 

第65回 21世紀に期待されるヤーコン産業
(3)急拡大する日本のヤーコン事情
ヤーコンが産業として発展するためには、地域興しの段階を経て、栽培が全国に広がることです。どこの家庭でも栽培され、誰もが知る野菜とならねばなりません。

昨年は日本の各地に栽培が広がり殆どの県で地域興し的に栽培されることとなりました。私もその実体を確かめるために、車で栽培地を訪れ、また電話で収穫の状況を聞き情報収集に努めました。すでに述べたように、昨秋、通産省のヒヤリングを受け将来のヤーコン産業規模を聞かれたのも、実はヤーコン栽培が全国に広がりを見せ始めたことに気づいた結果でしょう。

ヤーコンの栽培は埼玉県の種子業者である“改良園”が1万本の苗を全国発売した1985年に始まります。今日では栽培適地が標高500メートルであることが判明しており、このような情報は全国に伝波し、中山間地の人々を勇気づけました。鹿児島では霧島高原、熊本では阿蘇高原、鳥取では大山周辺、岡山の蒜山高原、長野県を中核とする周辺各県などでは品質がよく、収穫量も10アール当たり、6~10トンと好成績をあげています。

暑さに弱いヤーコンですから、沖縄県では無理だろうと考えていました。ところがヤーコン葉や茎の利用が広がり、むしろ成長の早い沖縄を選んで製薬会社が栽培を広げているとの事です。ひょっとしたら、太陽エネルギーの強いところで栽培したヤーコン葉は、インスリン様作用成分や、抗酸化作用成分の含有量が多くなるかもしれません。この点を確かめたいと今考えているところです。

私のところに届いている情報では、平成13年度は、さらに拡大する気配です。特に北海道と徳島の企業がそれぞれ100町歩の栽培計画を発表しています。背景にヤーコン葉の利用が進んでおり、これが推進力になっているかと思います。私も地元の皆さんと力を合わせて負けないように頑張ります。

日本は今、高齢化が世界一のスピードで進んでいます。そして、すさまじい薬漬医療に多くの人は気がついています。特定の臓器に特異性のある薬は存在せず、必ずといって良いほど副作用を伴います。私達は薬に頼ることを止めて植物の力に頼るべきです。ヤーコンは質的にも量的にもすぐれものであり、それ故に産業として期待され始めているのです。 

第66回 21世紀に期待されるヤーコン産業
(4)自信を失った日本人
今、日本人は必要以上に自信を失ったように見えます。1990年代を失われた10年といい、今年は更に悪化すると予想する人が知識人の半数に及んでいるように思います。どうしてこんな国になったのでしょうか。

NHK以外のテレビ局は毎日星占いをしています。今日のあなたの運勢を占ってくれています。新聞や雑誌も例外ではなく、星占い、カード占い、血液型占いのないものを探す方が難しい有様です。人は弱く迷い苦しみの連続ですから貯えがあっても不安になります。私の人生の中で、これほど精神的にもろさを露呈した時代を知りません。ハングリー精神を失い、豊かな時代の到達先がこの有様とは情けなくなります。“末は博士か大臣か”と貧しいながらも希望のもてた時代に過ごしましたが、総理大臣でさえ尊敬されず、みじめな姿をさらしている現代は息苦しささえ覚えます。「少しでも良いことをすれば、すべての人は救われる」と親鸞聖人は説きましたが、信念をもって継続的に努力すれば誰でも少しは良いことを残せるのではないでしょうか。

飽食の時代を迎え、食べ過ぎが問題となり、生活習慣病が増え続ける社会を目の前にして、私は平成の初めヤーコンと出会いました。ヤーコンが低カロリーであり、オリゴ糖のかたまりの根菜であり、食物繊維の多い天然甘味料であることを知った私は“これからの社会が求める健康野菜だ”と直感しました。幸いなことに今では農水省が米に代わる作物だと品種改良に努め、通産省は新しい産業として民間への応援策づくりを始めています。

メディアもヤーコンを取り上げることが多くなりました。医療関係の雑誌は言うまでもなく、朝日新聞の天声人語にまで登場しました。平成12年8月31日号の週刊新潮に「よろず医者いらず。生活習慣病の救世主ヤーコン」と題する記事があり、ヤーコンへの期待の大きさが伺えます。今後も、この種の記事はどんどん増えていくでしょう。

“たかがヤーコン”とお考えでしょうが、全ての人が夢を持ち、自分の生きる役割を認識して継続的に努力すれば自信も生まれ成果を出せることは確実です。やがて、政治家にもすぐれたリーダーが現れて、日本の進むべき目標をつくり国民に自信を与えてくれると信じています

第68回 スポーツ選手の体力強化に貢献す
大山自然学校の先生から、興味深い話を聞きましたので紹介します。
 
将来のスポーツ選手をめざす子供達の体力が最近落ちているそうです。どうやら食事が原因のようで、加工食品やインスタント食品が多くなって、腸の働きを弱め、お腹に力が入らなくなっているとの仮説をつくりました。お腹に力の入る食事とはどんなものかを専門家に問い、得られた回答の中からヤーコンに着目し、過去5年間、種々の実験を重ねてきました。ヒントになったのは、中南米のスポーツ選手、特に持久力を必要とするサッカーや陸上選手たちが、生のヤーコン芋をかじり、ノドを癒している姿に出会ってのことだそうです。例えば、ヨーロッパの大会などでも、このような光景が見られ、好成績をあげている点に、スポーツ役員は注目しました。

大山自然学校には全国からスポーツ少年団の人々が体験学習に訪れます。また、高校生、大学生そしてプロのスポーツ選手も、周辺のスポーツ施設を利用しにやってきます。これらアマ及びプロスポーツ選手にヤーコンの効用を伝え、試食・試飲をしてもらったのです。昨年は、シドニーオリンピック選手の中で、柔道とサッカーを中心に、一部の陸上選手もヤーコン茶やヤーコンジュースを飲みました。ご承知の通りの好成績をあげ、お礼の電話を頂戴した次第です。この時、初めて私どもの製品を活用してもらっていた事を知りました。

その他にも、高校ラグビー全国優勝校の伏見工業の選手たちも長く飲んでもらっているとのことでした。
驚いたことに、外見上とても華やかなスポーツ選手ですが、極度のストレス状態にあり、緊張のあまり便秘がちになるのだそうです。それがヤーコンを食べることで、新陳代謝が高まり、お腹に力が入るようになり、また、緊張がほぐれて調子がよくなったとのことです。

スポーツ少年団は(財)日本体育協会に属し、全国に約85万人の団員と18万人の職員がおり、父兄を加えれば300万人の団体であります。また、その上に高校や大学のスポーツ関係者がおり、頂点にプロの選手がいる訳です。

ヤーコンが腸を元気にする最高の食材であることが認められ、スポーツ関係者に受け入れられ、また医学界の間でもそのことが実証されつつあります。本年中には、学術的にも発表されるとのことで、それを待ち望む私です。 

第69回 ヤーコン栽培のコツ
ヤーコンの栽培については以前にも書きました。栽培上で特に留意することは①水はけの良い土地を選ぶ②早期生育に努める③窒素分の少ない有機肥料にするの3点でした。

本3点の条件を満たせば、途中雑草に負けないようにするだけで、無農薬で手をかけないでも収穫できる生命力旺盛な野菜といえます。

去年から今年にかけて鳥取県大山町を訪れ、大山自然学校の栽培方法を教わることができました。大変参考になりましたので皆さんにお伝えします。

大山はご承知の通り、中国一の富士山に似た山姿をしています。その裾野は広く、ヤーコンの栽培適地である標高4~500メートルはいくらでもあるところです。普通ヤーコンは11月に収穫しますが、本年2月の最も寒い季節に訪れ、私も一緒に収穫しました。1株当たり5~7キロもの芋が実り、芋の形も良好でした。驚くことに、掘りおこした芋は凍みついておらず、秋に収穫したものと同じです。聞けば、この原因は木炭効果のようで、大山にて作った顆粒状の木炭を10アール当たり1トンすき込んだ結果だそうです。厳寒を迎えても木炭が保温効果を発揮し、また、水はけもよくするようです。木炭も粉末状では土を固め、空気層も少なく、効果少ないといいます。肥料もEM菌を用いて独自に作り、植付け前に10アール当たり1~2トンを、そして8月末から9月にかけて追肥を施します。追肥すると収穫量が明らかに増すようです。

栽培は早期育成のために温室にてポットで苗を育て本植えします。5月に入り一度土かけすると、除草にも役立ち、かつ、芋の収穫増にもなります。

早期育成することで夏場に弱いヤーコンを特別に散水せずとも夏越しできます。夏場に水を与えすぎると、種ばかり多く出来て、肝心の芋のできが悪い点は私の経験と同じでした。

ヤーコンで一番苦労するのは収穫時の芋掘り作業です。何しろ1株当たり、平均4~5キロの大きな芋が実ります。山口県では皆、手作業ですが、大山ではサツマイモ掘り機を使い、専任の若い技術者がすべての耕地に出かけて掘り起します。今年は、20ヘクタール強の栽培を計画しています。栽培者はお年寄りが多いようですが、収穫作業をしないので、農家にとってヤーコン栽培は魅力的です。残るは除草作業だけが負担ですが、温室で育苗する結果、草に負けないでヤーコンが生育できるとのことです。

栽培者が全国に広がるにつれ、栽培上の知恵も生まれ、私もだんだん賢くなります。

第70回 若返りの秘訣はヤーコンだった
ヤーコンに関し、これほど反響の大きかったテレビ番組はかつてありませんでした。「老ける体、若返る体」を特集したTBSの“回復スパスパ人間学”がそれです。

3月8日(木)夕方7時からの1時間番組で関東地区を中心に放送され、山口県では3月17日(土)TYSから午前中に放送されました。3月9日には私どものホームページには1,000人以上の方がアクセスされる盛況ぶりです。放送の中身がよく時間帯もよかったために大きな反響を呼んだものと思います。
 番組では、体を若返らせる方法として3つの視点からまとめられていました、第一は、筋肉をつけることの重要性とそのための効果的運動方法。第二は腸を若返らせる重要性とそのための食材。第三は脳を若返らせるために恋をせよ。といったポイントでの進行です。

今回は、第二のポイントである食事による体内からの若返りについてお伝えする事にします。番組では3人の女性が体験者として登場します。名前と年齢は、佐藤(39)、杉中(47)、米田(19)の3人です。佐藤さんは、体に良いと言われる健康食品は何でも食し、同時に意欲的に体も鍛えています。結果として若く見え、肌もツヤツヤしています。杉中さんも年齢よりも若く見られる主婦です。一方、米田さんは一番若いのに、とても老けて見られます。日常の食生活は、杉中さんが野菜中心であるのに対して、米田さんは加工食品、インスタント食品に加えて肉食中心です。理化学研究所(日本を代表する国の研究機関)の辨野博士による腸内細菌・腸内写真撮影の結果、杉中さんは善玉菌の腸内に占める割合は始めから50%を超えているのに対して、米田さんは10%です。そこで米田さんにヤーコンを使った料理を1週間食べ続けてもらいます。その結果、善玉菌が50%を超えました。

腸内には、100種100兆個の微生物がいます。ビフィズス菌に代表される善玉菌、ウェルシュ菌に代表される悪玉菌、それに日和見菌といわれる環境次第で善玉にも悪玉にも変わる菌がいます。たんぱく質を栄養源にする悪玉菌、オリゴ糖を栄養源にする善玉菌ですので、オリゴ糖を食べて善玉菌を元気づけ、腸内細菌バランスを善玉菌優勢にすることが重要です。

スタッフがオリゴ糖と食物繊維の豊富な植物を探し、ヤーコンがダントツに多い事を知って番組が作られたのです。テレビを見られた方も多いとは思いますが、見逃された方の為に書きとめました。 』 

ヤーコン(6)

(転載)
第28回 キク科の有用性
ヤーコンはキク科の植物です。そこで今回はキク科の植物にどんなものがあるのか、どんな機能・効能をもつのかを調査しました。

キク科の植物は地球上に約1,300属、2万種存在しているようです。その中で代表的なものは、観賞用として、キク、コスモス、ダリア、ガーベラ、アスターなど。食用として、レタス、ゴボウ、フキ、シュンギクなど。植物油や甘味料の原料として、ヒマワリ、ステビア、紅花などがあり、これらは誰でも知っています。キク科の植物は双子葉植物網に属し、最も進化したもののようです。草本が多く、多数の花が集合した頭状花を着生します。他家受粉し易い形態をもち、環境への適応能力に優れ、生命力旺盛です。私達の生活に馴染みのある主たるものを以下に見てみましょう。

1、タンポポ族 この中に70属、1,000種が分布。レタスが多食されており、他にチコリーやタンポポの根も薬用に供されています。
2、アザミ族 この中に79属、2,610種が分布。ゴボウはオリゴ糖やイヌリンの宝庫です。紅花はリノール酸を多く含有し植物油として利用されています。
3、キク科 この中に107属、1,650種が分布。シュンギクは食用として、ヨモギはもぐさに、エストラゴンは香辛料に、ニガヨモギはアブサン酒に利用されています。
4、メナモミ族 この中に266属、1,965種が分布。ヤーコンはここに属します。その他、ヒマワリは油脂原料として、キバナオランダセンニチは歯磨きの清涼剤の原料に利用され、ダリアもこの属です。
5、サワギク族 この中に100属、2,000種が分布。フキやツワブキがこの属です。

キク科の植物には共通して、フラクトオリゴ糖やイヌリンを含みます。また、トリテルペンなどテルペン配糖体を含み、整腸作用、制ガン作用が強いことで知られています。キク科の野菜を調べる中で、ヤーコンのすばらしさを私自身が再確認できました。キク科の野菜は私達の健康を支えているのです。

第29回 芋として見たヤーコンの特徴
ヤーコンはキク科の根菜です。地上部(葉)も地下部(芋)も共に食べられるのが最大の長所です。芋の形がサツマイモに似ていることから、「ヤーコンとサツマイモの違いは何ですか。」とよく質問を受けます。そこで芋の仲間を調べ、ヤーコンとの違いを明らかにしたいと思います。

私達になじみのある芋は①サツマイモ②ジャガイモ③サトイモ④ヤマイモ(長イモ)でしょう。ほかに⑤紅サツマイモ(ベニハヤト)⑥白サツマイモ(シモン、カイアポ)⑦アピオスなどの特殊な芋があります。根っこのものは芋に限らず体によいと一般に信じられ受け入れられています。これは朝鮮ニンジンに見られるように、大地からミネラルや微量成分を栄養素として吸収し、食物繊維やミネラル、ビタミンなどをバランスよく含んでいるからです。

ヤーコンが他の芋と決定的に違うのはでんぷんを含まないことでしょう。ヤマイモもでんぷんは少ないのですが、ヤーコンは全くといってよいほど含まず、オリゴ糖の固まりのような芋です。ヤーコンとヤマイモはどちらも生で食べられる点に特徴があります。

主成分がでんぷんの他の芋は熱を通す必要があります。特に、ジャガイモはソラニンという有害物質の存在が知られており、必ず煮て、これを除きます。芋類は共通してカリウム含有量が大で、体内に溜まった余分な塩分を排出してくれるので血圧を下げる効果があります。また、多くの芋に血糖値を下げることが強調されており、これがいかなる成分によるものかは解明されていないようです。

次に個別に芋の特徴を見ますと、ヤマイモとサトイモはネバネバがあります。これはムチンという物質によるもので、肝臓や腎臓を補益し、老化防止や糖尿病、便秘に効くといわれます。またサツマイモはビタミンCが、紅サツマイモ(ベニハヤト)はカロチンやビタミンAが、白サツマイモ(シモン)はビタミンEが多い点に特徴があります。アピオスは北米原産のマメ科の芋で、強壮作用があるといいますが余り根拠はないと思います。

以上、芋類を見てきましたが、ヤーコンとヤマイモは特に神秘的で、ヤーコンはオリゴ糖を、ヤマイモはムチンを多く含み、私達の健康を守ってくれています。ヤーコンはオリゴ糖のほかに、あらゆる病気の原因となる活性酸素を消去する力が強く常食される健康野菜となること請け合いです。芋類のほとんどが南米原産とは驚きである、アンデス地方が世界一長寿であることも納得できるのではないでしょうか。

第30回 ヤーコンの料理法
私の出会った農家の人で「ヤーコンは早くから栽培していたが、ちっとも美味しくないので栽培をやめた」といった話をよく聞きました。私達がヤーコンジュース“アンデスヤーコン”を製品化して各種イベントで試飲会を開いた折も、「ヤーコンって美味しくないよ」と少々侮辱をこめて呟くように去って行く人も結構おられました。それくらい、ヤーコンが珍しい野菜で食べ方・料理方法がわからないため誤解されているのです。

過日、韓国を訪問した折、収穫して20日間、天日に干しているとの金東春さんの話を思い出してもらえれば、読者の皆さんに理解してもらえるかと思います。

料理方法については、1997年に農水省から、ヤーコン料理集が出されました。発行者は農水省農林水産技術会議事務局研究開発課新需要創出計画高機能生物チームと長いチーム名がついていますが、四国農業試験場(善通寺)に電話すればよいのです。

今1つは、平成10年3月1日のヤーコン研究会(第1回)で発表された女子栄養大学教授の高橋敦子さんの「ヤーコンの調理性と食べ方」が参考になります。こちらは、ヤーコン研究会事務局のある茨城大学農学部に問い合わせればよいでしょう。

高橋教授の話は私も聞きましたが、サラダ(ビネグレット味サラダ、中華風サラダ)、煮物(キンピラ味、中華味、酢煮が好評で、油と醤油をベースに味つけた筑前煮、きんぴら、ベーコン煮がよい)、炒め物(油で炒め、調味料で味つけると、ほとんどのものが好評)、揚げ物(油と相性がよく、てんぷらは勿論、他の食材との組み合わせもよい)、パンや餅などの主食の中に入れると甘味がつき好評であるなど、食べ方のポイントを指摘しています。

私達の経験でも、サラダ、天ぷら、きんぴらはとても美味しく、天ぷらはレンコンのそれに似ており、きんぴらも砂糖なしで料理できる長所をもっています。ヤーコンはアクが強いので料理に先立ち、これを除くことが必要です。アクは皮の部分に多いものですから、皮を厚めにむくとか、水に晒したり、酢で洗ったりして取り除きます。でも、水に晒すと折角のオリゴ糖が溶け出してしまいます。私達の経験ではヤーコンの皮をむいた後、電子レンジにかけて、表面を熱処理するのが最良と考えています。

上に述べた料理以外に、私達のヤーコンジュース同様に、ミキサーにかけ、ビタミンCを加えてジュースにし、これを毎日飲むのもヘルシーライフですね。

第31回 ヤーコンの里づくり
日本は今、未曽有の長寿社会を迎えています。成人病や老人病は増え、人口の大半が住む都市部において、高密度な現代生活が生み出すさまざまなストレスや心身の慢性的な不調に悩む人々が増え、「一億総半健康人」ともいえる状況が現出しています。

このような社会に対応するために考えられたのが、リフレッシュ・ビレッジ構想です。その推進母体として、平成6年3月にリフレッシュ・ビレッジ協議会が設立されました。構想によれば、農水省の支援のもとに、全国各地に「食と養生の里」をつくろうというものです。

食と養生の里は次の3つの輪から成り立ちます。
①安全で良質な農産物の生産地拠点であり、また薬草やハーブなどの新しい作物の生産・加工拠点とする。
②地域の食文化を掘り起こし、これを東洋医学の体系に裏付けられた薬膳の知恵と技術で再評価し、現代栄養学・健康医学の知見も取り入れ「日本型薬膳」を構築する。
③農産物を栽培した空間を心のふるさと・安らぎといこいの空間とし、日常生活で蓄積した疲れやストレスを癒し、心身をリフレッシュして、しなやかな心と体を取り戻す場にするものです。

私が4年間、東京に単身赴任している時にヤーコンを知り、そしてヤーコンを通して将来のあるべき姿を描いたのは、まさにこのような絵であり構想でした。

今私も、ヤーコンの里づくりに着手しようとしています。ヤーコンを中核においた理由は
①ヤーコンは成人病予防に好適な薬効ある野菜であり、塊根部も葉茎部も薬になること
②広大な大地に、サツマイモ同様に栽培でき、収量はサツマイモを超え、人手を余り要さないことの2点です。

ヤーコンに加えて他の薬草をこの里に集積し、薬草植物の勉強の場にします。ここで収穫した野菜は、ヤーコンジュースとヤーコン茶を製品の中核とし、他の商品開発も行い、工場見学することもできます。農園の周囲に薬効ある果樹があり、花と実を楽しめます。ここに入れば、健康状態や体調を多角的にチェックでき、それに基づく養生方の提供もしてもらえるしくみがあります。ヤーコンの里は食と養生の里、食と健康のテーマパークであり、心と体のリフレッシュの場であります。先ずは本構想を実現するにふさわしい場探しから始まります。そして多くの人々の力を結集しなければなりません。実現までには大変なエネルギーを必要とするでしょう。

第32回 健康食品の現状
いつまでも元気で若々しくありたいという高齢者ニーズの高まりを背景に、今、健康食品市場は伸びています。健康食品の主流は有用性が化学的に解明されている素材を使ったもので、医薬品に代替しうる素材が中心です。連載を締めくくる意味で、健康食品の現状をまとめたいと思います。

まず、消費者の知る健康食品はどんなものがあるのでしょうか。少し古い調査結果(1990)ですが、よく知っている順に
①ローヤルゼリー
②クロレラ
③カルシウム含有食品
④乳酸菌利用食品
⑤ビタミンC含有食品
⑥ニンニク製品
⑦アロエ類
⑧梅エキス
⑨ビタミンE含有食品
⑩高麗人参
⑪プルーンエキス
⑫食物繊維加工食品
の順だそうです。これに対して市場の実態は次の通りです。1996年の健康食品市場の売上は全体として6500億円に達したと見られています。内訳を販売チャネル別に見ますと、薬系チャネルでの売上は1300億円、専門店・百貨店チャネルでは1200億円、残り4000億円はダイレクトセーリングです。専門店・百貨店は伸び悩み、逆に通販が伸びる傾向です。品目別に末端市場規模を見ますと、
①ローヤルゼリー 600億円
②クロレラ 500億円
③アロエ 500億円
④プルーンエキス 450億円
⑤高麗人参 350億円
⑥たんぱく質、ビタミンC、ビタミンEが各々250億円
⑨アボガドオイル 200億円
その他、食物繊維、カルシウム含有食品、マンネンタケ(霊芝)、青汁、スッポン乾燥品粉末がそれぞれ150億円となっています。続いて、ニンニク、プロポリス、スピルナ、ガルシア、アガリクス、コラーゲン、ギムネマ、イチョウ葉エキスなどが100億円前後の売上です。このほかに、キチン・キトサンが年間700トン生産され、この中にランクインされるべきですが、食品以外への用途が大きいので省略しました。

ヤーコンは日本に導入されて日が浅く、これから注目される食品です。調査された野菜の中で最高にオリゴ糖を含む上に、活性酸素を消す強力な抗酸化物質を多々含んでいますので、生活習慣病防止のための医薬品代替食品となりましょう。ヤーコンはアロエ、プルーン、高麗人参などと肩を並べるか、むしろそれらを越えるものと考えています。健康産業は21世紀の基幹産業になり得ると期待されています。それは2025年には国民の4人に1人が65歳以上の高齢者となり、この層が健康需要の中心になるからです。

「ヤーコンと健康」についての連載を始めて以来、私自身が「植物のお陰」を再認識することができました。長いご愛読を感謝いたします。』

ヤーコン(5)

(転載)
第21回 ヤーコン冷麺を食す
韓国におけるヤーコンの第一人者である金東春さん(55歳)を本年5月31日に訪問しました。“百聞は一見にしかず”で、目から鱗の出るような話でしたので数回にわたり紹介します。

金さんはソウルの北西、北朝鮮との軍事境界線に近い韓国の江華島に住んで食堂を経営しています。当日は日曜日だったこともあり、30坪位の食堂と、50坪位の芝生の庭に用意された6ヶのパラソルは、ヤーコン麺を食べにきた客でにぎわっていました。一帯は広い農園で中にポツンポツンと民家があり、その中に金さんのお店が1軒あるといった風景です。

金さんについてはNHKの映像と読売新聞の記事を引用して既に私も取り上げましたが、今回は自ら会い、自分の質問を通して知りたいことを確かめることができました。

金さんは1987年3月、単身で北朝鮮から韓国に亡命しました。北朝鮮では平城市にある故金日成主席の別荘の管理課長を務めた実績があり、北朝鮮で30数年の歴史をもつヤーコン事情を知る数少ない人と言えましょう。現在韓国でヤーコンの栽培適地を探し当て、江原道の高地で、2000tのヤーコンを契約栽培しています。さらにヤーコン冷麺の製法特許を取得し、自宅横の食堂でヤーコン麺(金日成冷麺と命名)を中心に各種ヤーコン料理を韓国人に食べさせています。1軒のお店で2000tのヤーコンを消費しているのですから、年間の利用客数を計算できるかと思います。

今回の訪問の目的の1つはヤーコン麺の味を確かめることでした。将来ヤーコンが日本の農業振興に役立ち、米に代わる転作用の野菜として地位を得るためには、大量消費される商品を作り出す必要があります。麺は1つの選択だと考えたからです。ヤーコン麺が日本人に合うかどうかは別として、とても美味しいものでした。

驚いたことには第1に韓国でのヤーコン収穫量が10アール当たり10~12tと山口県の実績の2~4倍と多く、かつ品質が良いことです。日本のヤーコンはヒビ割れが多いのですが、それが全くないとのことです。第2に、ヤーコンの塊根部ばかりでなく、葉や茎も全部食べているとの事です。私達も葉の料理方法を検討しましたが、これをヌカ漬けして油炒めしてもニガウリのように苦いのですが、食べるとほうれん草のゴマあえのように何の抵抗感なく食せるのです。

韓国でも北朝鮮でも芋は冷蔵し、葉茎は冷凍して1年中食べているとの事です。ヤーコンを食べると若返り、肌を美しくし、糖尿病や高血圧によいとのことです。これはアンデス地方の人々の認識と共通するものです。金さんは自信に満ち、若さと満足感が顔の表情に出ていました。

第22回 ヤーコンに賭ける人生
南米原産のヤーコンは私達の健康増進に役立つすぐれた野菜です。北朝鮮から家族を捨てて亡命し、韓国でヤーコン事業を始めた金さんのエネルギーが何によるものかを知ることも訪問の目的でした。さらに可能なら北朝鮮の皆さんが30数年も前に、南米にしかないヤーコンを知り得たきっかけを知りたいと思いました。

独裁者が不動の座につき、政権も安定してくると、死のみが残された課題です。そこで側近に命じて不老長寿の薬を探させるというのが1つのストーリーかと思います。

しかし北朝鮮の場合は、忠実な側近たちがいて、金主席に長生きしてもらいたいとの願いから世界を巡り歩き、各国で話題になっている食べ物を探し求めました。

南米アンデス地方を歩いていると、インカの子孫たちはヤーコン芋を生でかじり、喉の渇きをいやしています。私達がみずみずしい梨を食べるように。そしてヤーコンの葉や茎を普通の野菜のように食べて若さを保っています。地元ではヤーコンが若さの根元であり肌を美しくし、糖尿病や高血圧によいとあたかも中国人が漢方薬を開発したように、子孫に伝えています。ヤーコン葉は、ハーブティーとして日常飲まれています。

このような光景に北朝鮮の人は30数年も前に接したに違いありません。そして、ヤーコンの種を自国に持ち帰り、原産地に近い環境の下で栽培し、北朝鮮の高官のみが食べる野菜にしました。冷麺の好きな国民性に合わせてヤーコン冷麺を開発し、ヤーコン葉もおかずの1つに取り入れる料理方法を開発しました。北朝鮮での30数年前の実績によって原産地での伝承が実証され、これが金東春さんの自信の背景になったと考えて良いかと想像しました。愛する家族と別れ、韓国にヤーコンの存在しないことを知って、これを広めようとした背景には、ヤーコンのもつ神秘的魅力だけでは推進力になりますまい。限りなく薬草に近いヤーコンの効果能力が実証されて始めてやる気が起こり、それがやがて自信になったのでしょう。

若々しく元気はつらつとした笑顔や、私の質問に答える金さんの表現や表情には、1つのことをやり遂げた自信と満足感がみなぎっていました。「秋の収穫時にまたおいでなさい。もっと肌で判るでしょう」との別れの挨拶の中に、そのことが伝わってきました。

再訪の折、上に述べた北朝鮮がヤーコンを導入した経緯を今一度確かめたいと思っています。13年を迎えた日本のヤーコンも、次々と薬効が解明され、科学技術に支えられ新しい成分も発見されています。しかし、農薬と化学肥料で成り立ってきた日本の農業ではヤーコンの栽培の未来はないことを確認できた旅でもありました。

第23回 植物は環境によって作られる
長いサラリーマン生活の中で私は「人は環境によってつくられる」ことを数多く体験してきました。自然の中に身を置いた今、「植物もまた環境によってつくられる」との感を強くしています。ヤーコンも環境に適応する能力をもっているからです。

「ヤーコンと健康」について書き始めて後、改めて世界の長寿地方にあげられているフンザとビルカバンバの映像をテレビで見ました。注意深く見ると、どちらも人が住むには余りにも厳しすぎる地形であることに気づきます。

例えば、フンザのアンズの里は、花の咲く季節はまさに桃源郷であり天国のように見えますが、ヒマラヤの山間に位置し、地形も気候も厳しいものです。穀物の栽培風景を見ても、耕す機械はなく、すべて人力による光景は明治以前の日本に似ています。

一方、ヤーコンの里であるビルカバンバも標高2000mの山間にある過疎の村です。山の裾野の段々畑に栽培されたヤーコンにとって、水はけが良い点では恵まれていますが、肥沃な土というよりも厳しい風土ばかりが目立ちます。しかし、形状の良い立派な塊根を収穫しているようです。

人も植物も厳しい環境が逞しく生存する知恵を授け、結果として過酷な環境に耐える術を見につけさせたように思えてなりません。

北朝鮮でもヤーコン栽培は日本の高度成長の始まった昭和30年代半ばからですが、標高500mの高地が栽培適地だといいます。決して平坦な土地に良質なヤーコンは育たないと、海に近い金さんの畑にあるヤーコンを指して説明してくれました。昼夜の温度差が大きいほど良く、これは原産地の条件に近いのです。また、葉野菜ならともかく根菜のヤーコンにとって化学肥料は土を固くしてよくないといいます。肥料も私達の常識である窒素、リン酸、カリは必須ではなく、推肥に牛糞を混ぜたものが良いようです。牛糞のほかには豚糞がよく、鶏糞は窒素分が強すぎて、芋がヒビ割れを起こすとか。

30有余年の栽培経験によって培われた実績は心強い見方を得た思いです。「日本はヤーコンの栽培適地ではないというのが北朝鮮の調査結果です」と金さんは笑っていました。

ヤーコンを注意深く観察すると、生命力旺盛な理由が納得できます。1つは逞しい球根(塊茎)にあり、今1つは長くて丈夫な無数の根毛にあります。1株に多くの球根をもち、その下に塊根をつけます。球根から芽が出て種の保存をすると共に、ヤーコンが成長するまでの栄養源になります。数多い丈夫な根毛は地中深く根をおろして栄養を吸収し、どんな厳しい環境の中でも生き抜くことができる根源となっています。ヤーコンほど地中深く、かつ多くの根を張る植物は珍しいのではないでしょうか。

第24回 ヤーコン応援歌の誕生(略)
第25回 マスコミの見たヤーコン事情
ヤーコンがテレビを通して全国の茶の間に流れたのは平成8年の秋でした。平成9年には新聞や健康雑誌がヤーコンを次々と取り上げました。日本にヤーコンが導入されて10年余り。こんなに早く日本中に広がった背景には「ヤーコンが格別すぐれものであることと、神秘的で話題性に富んでいる」からだと思います。私自身も同じ思いでヤーコンに情熱を傾注しました。

マスコミはヤーコンをどのように取り上げてきたのでしょうか。ヤーコンは種苗業者によって栽培者に紹介されました。そして平成5年11月の「農耕と園芸」に“これから普及させたい野菜”として茨城大学の月橋先生がヤーコンを紹介されたのも、まず栽培してもらおうと思われたのでしょう。先生の基礎研究を成分特性と栽培方法の面から農業者に判りやすくまとめています。

一般消費者向けには、先ず、山口放送が取り上げてくれました。「ヤーコンという聞き慣れない野菜に夢中になっている男がいる。一流企業を辞めてまでも夢中になれるヤーコンとは何か。どこでヤーコンを知ったのか。この男の提案を通産省が事業テーマとして認め、山口県も支援している。ヤーコン協同組合まで出来た」などが取材の動機となりました。

ローカル放送が終わった後、局の若いアイディアマンは「ヤーコンが梨に似ているので、そっくりさんに登場させよう」と考え、これが実現して、福留アナウンサーの司会する日本テレビのズームイン朝で生放送されたのです。

ヤーコンの商品化が進み、退職金まではたいてジュース工場が完成したと山口朝日放送から、ジュースの手作り現場を放映しました。加えて、米の転作作物にもなりそうだと、NHKが経済番組で大きな期待をふくらましてくれました。

地元の新聞や日経新聞が記事として大々的に扱ってくれた後、健康雑誌のレポーターたちが山口県まで取材に来てくれました。「ヤーコンジュースはお通じをよくする。長く飲み続けることでダイエットできる」「ヤーコン茶はお通じをよくし、血糖値を下げる」などです。10ページ、16ページと無償で書いてくれることで健康に関心のある全国の消費者の目にとまることとなりました。機能や効能が明確で、読者に理解し易いものでしたから、大きな反響を呼ぶこととなりました。

改めて、自然の恵み、植物のお陰を人々は認識しました。このようにして日本から遠い地球の反対側にしか存在しなかったヤーコンという植物を日本人が知ることになりました。

第26回 究極の便秘解消野菜ヤーコン
前回、マスコミが取り上げたヤーコン事情を書きました。今回もマスコミの話題を提供します。

平成10年7月13日。毎日放送が便秘についての特集を組み、主婦向けに放送することを決めていました。ヤーコンが便秘を解消する究極の野菜であることを知り、ヤーコン探しの旅をするのだといいます。

夏にヤーコン芋があるはずもなく、少々無理な話ではありました。事前の調査で山口県にヤーコン協同組合があり、ヤーコン製品もあるので取材させてほしいとの申し出でした。放送は漫才師のハイヒール(リンゴとモモコ)が司会を務める1時間番組で近畿地区では人気があるとのこと。ヤーコンを多くの人に知ってもらうチャンスでもあり、思いがけない突然の訪問者に喜びをかくしきれませんでした。

ヤーコンがお通じをよくする究極の植物であることは、オリゴ糖と食物繊維をこれ以上多く含有する植物が他にないことから明らかです。ただ、このように明解な結論を出してくれたディレクターに敬服し、また、創造的で好奇心の強い関西で放映されることに、その反響・反応を期待したのです。

毎日放送の取材は大変興味深いものでした。ヤーコンを探し求めてリュックサックを背負った1人の青年が新幹線に乗り組み、山口県をめざす。途中、車内や駅でヤーコンを知っているかと聞く。そして目的の山口県大和町のヤーコン畑にたどり着く。三千本栽培された畑をみて青年は感激する。栽培者に頼み1本掘り出してもらう。多くの根っこの中に親指ほどの大きさで長さ15cmほどの芋があり、紙で土を払って青年は野武士のようにかぶりつく。「うん。梨の歯触りと若干の甘味がある。でも残念だ。親芋が見られないのは」とつぶやく。「大丈夫。芋は秋まで待たないと得られないが、1年中飲めるヤーコンジュースがあるよ。」と私が叫ぶ。青年は喜び「ヤーコンジュースを飲みたいので協同組合に案内してくれ」と。そして、ジュースを飲んで・・・。その感想は司会のハイヒールのリンゴさんが当日答えることになっているのだという。便秘特集の番組がこのようなストーリーで作られていく。

便秘を解消する究極の野菜ヤーコンを探す毎日放送の旅はアンデスの地に長寿野菜を求めて旅した北朝鮮の人たちのことを私に思い出させました。ヤーコンを探し当てて北朝鮮に定着させ、国民性に合わせて冷麺を開発した先人の苦労に思いを馳せたのです。すべとの事は調査にあり、志にありです。

第27回 栽培適地は標高500m
日本の食糧問題はきわめて深刻です。自給率が40%そこそこで、先進国の中で極端に低い国となりました。農水省は米の減反政策を強化しており、それでなくても脆弱な日本の農業を一層苦しめています。農水省は米に代わる転作用作物の開発を進めていますが、その中で有望視されているのがヤーコンです。

成果を四国農業試験場の場長である小野良孝氏が、平成10年7月9日の農林経済に発表しています。それによると、平成3年から研究を開始し、特に栽培技術の確立をめざした結果、日本における栽培適地は標高500mの高寒冷地だと結論しています。本結論は北朝鮮や韓国で到達したものと偶然にも一致しており、この点に私は大変興味をもちました。

勿論、北朝鮮はヤーコンに関して大先輩であり、30年余りの間に築きあげた技術です。日本は4~5年で追いつこうとしているのです。小野場長のレポートを少し詳しく述べますと、平坦地でヤーコンを栽培すると、高温期(夏)に新葉の伸長が悪く、成葉のしおれや枯れ上がりなどの高温障害が観察されます。この障害により塊根の肥大は著しく阻害され収量は極めて低くなります。一方、標高500m前後の中山間地では、高温障害は軽微であり、収量も3~7倍に達し、裂根の発生もほとんどありません。今後は
①平坦地での高温障害回避の方策
②そのための品種改良
③利用法の開発を進める
としています。そして米の減反政策に対応できるように、ヤーコンの普及に努める方針を表明しています。

このような方針を出せる背景には、
①ヤーコンが健康によい機能性野菜であり、
②美味しい料理方法も開発され、
③大量消費が見込まれ、
④日本の農業振興に役立つ
との自信があるからでしょう。

ヤーコンの機能性として着目されているのは、
①天然フラクトオリゴ糖を多量に含んでいること
②活性酸素を消す抗酸化能力が極めて高いこと
の2点をあげています。本レポートでは、土壌のことや肥料のことは言及していませんが、いくら標高500mの栽培適地だからといっても、化学肥料を使って、安易に栽培すれば、北朝鮮での失敗の経験を繰り返すことになりましょう。土壌を固め、微生物を死滅させてしまいます。やはり推肥を中心に牛糞を混ぜることで、好結果をもたらすはずです。今回は農水省の試験結果を紹介しました』 

ヤーコン(4)

(転載)
第16回 ヤーコン中のポリフェノールの効用
ワインブームが続いています。特に赤ワインは昨年の秋から急上昇し、今年になってワイン各社は増産体制に入りました。この背景には、赤ワインに含まれるポリフェノールが動脈硬化を予防する効果があるからです。

事の発端は、ワインの本場フランスでは心臓疾患が少なく、その原因の1つに赤ワインに含まれるポリフェノールが関与しているとの論文発表がきっかけとなりました。その後日本でも、国立健康栄養研究所とサントリーは「赤ワインに含有するポリフェノールに動脈硬化の予防効果がある」との研究結果を公表しましたから、現在では科学的に裏付けられたといって良いと思います。

ビールやウィスキー、清酒が頭打ちとなる中、ワインのトップメーカーであるサントリーは生産能力を3~4割引き上げるといい、2位のメルシャンも50%アップ、3位のサッポロビールも47%アップなどの記事が新聞紙面を賑やかしています。

ワインブームで注目されたポリフェノールの効用は、最近他の清涼飲料や食品にも広がりを見せています。
メルシャンは粒状食品に、宝酒造は清涼飲料に、明治製菓はチョコレートにポリフェノールを投入しました。
メルシャンが発売したのは「ブドウ種子&果皮エキス」でポリフェノール含有量の高いブドウ種子を粒状食品としたものです。宝酒造はポリフェノールを強化したブドウ果汁入り飲料「赤ぶどう搾り」。明治製菓はミルクチョコの3倍弱を含む「チョコレート効果」を発売、いずれも売れ行き好調と、本年4月12日の日経新聞は紹介しています。

景気が低迷する昨今、健康への関心の高まりを示す現象かと思います。

このことに関して強調したいのはヤーコンにポリフェノールが多いことです。愛媛県工業技術センターの分析によれば、ヤーコン塊根100g当たり、203mgのポリフェノールを含みます。100g当たり水分83gを含みますので、水を除いた有効成分ベースに換算しますと、実に0.1%強もポリフェノールを含んでいることになります。

ヤーコンの塊根を搾って作ったヤーコンジュースこそ、血液をきれいにし、動脈硬貨の予防に役立ちます。ワインはアルコールを含みますが、ヤーコンジュースは果物ジュース感覚で飲むことができ、今後大いに話題になり、広く普及すると信じます。

第17回 無農薬栽培できる理由
ヤーコンは生命力旺盛な野菜であり、また完全に無農薬で栽培できる不思議な野菜です。無農薬で栽培できる野菜は少なく、この点でも魅力的な野菜といえます。なぜ無農薬で栽培できるのでしょうか。

例えばニンニク球はいくら鼻を近づけてもそれ自身臭いを発しません。しかし刃物で傷つけるか、動物や昆虫にかじられるとニンニク特有のイオウを含む化合物が強烈な臭いを出して身を守ります。ヤーコンもこれに似たところがありますが、もっと素晴らしい働きを持つ成分を有して昆虫などから見を守るしくみを2つの研究グループが解明しました。

第1のグループは、社団法人・植物情報物質研究センター(北海道・恵庭市)の角田専務理事のグループです。研究の結果、ヤーコン葉にごくありふれた微生物が棲み、ヤーコン葉が昆虫にかじられると、葉からヒドロキシケイ皮酸という物質を分泌します。この物質を微生物が食べてフンを出し、そのフンがカビなど病原菌の発生を抑えていることが分かったのです。「ヤーコン葉の表面からは、いつも微生物の格好の餌となる物質を大量に出します。これで微生物を養い自分の身を昆虫から守っている」と角田専務は話しています。

第2のグループは、北海道大学農学部の橋床泰之助教授のグループです。日経新聞(平成9年11月10日)で紹介されました。それによると、ヤーコン葉から分泌される物質をもとに微生物が抗菌物質を作り病原菌を撃退するしくみを発見しました。すなわち、ヤーコン葉が昆虫などにかじられ傷つけられて分泌する物質「カフェ酸」を確認、この物質を原料として微生物が新しい抗菌物質を作り出すというものです。微生物によって合成された抗菌物質のおかげで植物も微生物も共に、カビや病原菌の侵入を防いでいるのです。

ヤーコン以外ではハマナスの葉にも同様の現象が観察されているのです。ハマナスの葉はその表面に特定の細菌を棲まわせ、カフェ酸と違った物質を放出し、別の抗菌物質を作らせているといいます。

植物が微生物に安定な生活環境を提供する一方で、微生物が抗菌物質を合成して植物を守るという共生関係が成り立っていることがわかりました。ヤーコンは世にも珍しい神秘的な野菜であります。

第18回 栽培上の特性
ヤーコンは南米アンデス地方の原産ですが、日本でも北は北海道から南は九州までたくましく生育しています。単純に表現すれば、サツマイモやジャガイモ感覚で栽培できます。

4月に植えつけ11月に収穫しますが、その間、6月頃まではゆるやかに生育し、7月頃から生育は旺盛となり、10月中旬まで急速な生育が続きます。草丈は栽培条件や気象条件によっても異なりますが、地上1.5m前後になります。時には2mを超えることもありました。

地下部の塊根は9月から10月にかけて肥大化します。茎の基部に赤味を帯びたサトイモの小いものような塊茎をつけ、これが種芋となります。サツマイモやジャガイモと異なり塊根からは芽が出ないので、不思議ないもだと皆驚きます。

秋になると黄色い可憐な野ギクのような花をつけますが、少し開花期が遅れると霜で茎が枯れ、花を観察できないこともあります。

原産地では標高900~3500mに生育していることからもわかるように、日本でも真夏には葉がしおれ苦しがります。夏の干ばつに弱いので、暑い夏が訪れるまでにヤーコン葉を茂らせるよう初期生育に力を注ぐことです。かくして葉が大きく草丈が長いため台風シーズンが心配です。風害を避ける目的から台風前に地上80cm位に上葉を切断することは有効です。このことで塊根の収穫量が落ちることはないようです。

形や外観のよい、ヒビ割れのない芋を作るのは必ずしも簡単ではありません。特に、ヒビ割れの問題については解決すべき課題が残されていますが、この点は別に取り上げます。ヤーコンは繁殖力が強く農薬もいらない比較的手のかからない植物ですが、7月までの除草作業はとても重要です。この間は雑草の伸び方が早くて、その中に埋もれ、やがて生存できなくなります。草取り作業を省略する目的でポリマルチを用いているのは有効であり、これによる収穫量への影響はないようです。

なお台風前に上葉を切り取った場合はこれを直射日光のもとで幾日もかけて乾燥させます。これは後述するように琺瑯鍋で焙煎してお茶にします。

第19回 栽培方法
ヤーコンの栽培に関し、いくつかの重要な点を記載します。
サツマイモやジャガイモと異なり塊根(芋)から芽が出ないことはすでに述べました。種芋(塊茎)を写真で示しましたが、形も大きさもまちまちです。

まず、植える場所ですが、水はけの悪い田や日照の少ない場所は避け、ジャガイモの育つ畑を選びます。土質は畑土(レキ質)が一番適しており、粘土質の畑土や田土、まさ土も、推肥などを施して微生物の棲む土壌にしてあれば別段問題はないようです。

種芋を20~30g程度に切って植えつけます。この際、仮植するか、または省力のために種芋を直接畑に植えつけるかの2つの方法があります。前者の方が手はかかりますが、育成レベルが揃い、かつ確実に芽や根が出たのもを植えるので、欠苗の心配がありません。植えつけは3月末から4月初めに仮植し、4月末から5月中旬までに本植します。寒高冷地ではビニールハウスなどの中で芽出しする方がよいでしょう。

うねは高うねとし、うね幅は90cm以上、株間は50cmまたはそれ以上とし、10アール当たり、1800~2000本を目安にします。株間が近すぎると、大きな塊根が育ちにくいようです。

施肥料については、確たる処方箋はありませんが、月橋先生の研究によると、窒素10、リン20、カリ20kgを標準にしています。化学肥料を使って栽培すると、塊根部は太り、収穫量はあがりますが、芋の表面が粗雑でヒビ割れをおこし、糖度も9~10度とあがりません。推肥を入れ有機栽培をすれば、収穫直後の糖度も15度と高く、オリゴ糖の含有量も高い良質なものが得られます。ヒビ割れの多いものは、オリゴ糖が分解して生成する果糖やブドウ糖が増え、オリゴ糖も40~50%に減少します。従って、有機肥料で畑を豊沃にし、ミネラルを補完して畑づくりをしておきたいものです。8月末から9月初めに追肥を施します。

収穫は降霜前の11月に行い、サツマイモと同じ要領で貯蔵します。種の保管は温暖地と寒冷地では異なり、温暖地では畑の隅に山積みし、その上に土を厚めにかぶせて春までねかせます。寒冷地では室内にて乾燥を防ぐ工夫をして保存します。芋は5℃の低温で保存できればオリゴ糖の分解を妨げて好適です。

第20回 栽培適地と連作障害
世界における穀物生産の増加率は、1961年以降2.2倍に達しています。ここで問題なのは収穫量は増えているのに、農地面積は1981年をピークに減少していることです。収穫量が2.2倍に増えたのは、品種改良や農薬や肥料の成果かもしれませんが、減りつつある農地から2倍以上の食糧を無理して収穫したことにもなりこれが大問題で、結果として世界の農地が劣化し、アジアでは28%、アフリカでは24%の農地が使えなくなりました。

古代文明の発祥地は今、砂漠です。黄河上流もインダス川上流もメソポタミアやエジプトも今はすべて砂漠です。これらの文明地はすべてすばらしい農業生産地でした。その肥沃な大地を収奪した結果、砂漠化してしまったのです。

同じ事が今、世界規模で起きています。ヤーコンの根っこはサツマイモよりも収量が多く、地上部はヒマワリ以上に茂り、いずれも食用に100%利用できるというすごい野菜です。これは人間にとっては有り難いことですが、大地にとっては劣化を早める野菜かもしれません。

これまでヤーコンは
①日本中どこでも栽培できる
②栽培は簡単で人手がかからない
③無農薬で栽培できる
④連作O.K.
⑤肥料はあまりやらなくて良い
など言われてきました。私の経験ではこのような考え方は安易すぎると思います。特に良質で形の良い塊根を作るにはもっと愛情が必要です。連作も大丈夫と聞いて、長いところで7~8年大々的に耕作して4~5年連作しています。推肥を中心に100アール当たり3~5tの有機肥料を施していますが、年々品質が低下しています。特に、葉茎部を刻んで大地に戻している時はまだ救われましたが、お茶の原料として100%収穫し始めてからは農地の疫幣は激しいようです。可能な限り連作は止め、耕地は肥沃にする努力が大切だと思っています。

栽培適地については、平成9年度の栽培実績をもとに農水省四国農業試験場(香川県善通寺市)の発表がありました。それによると高冷地や寒冷地がよく、温暖地にみられる高温障害がないこともあって2~3倍の収穫が得られるようです。私が山口県内各地で栽培した経験からも同じ結果を得ています。温暖地で栽培すると、梅雨明け頃から盛夏にかけて新芽の伸びが鈍ったり成葉がしおれたり、ひどい場合は枯れたりしました。しかし、一方で対策も見つかっています。人は自然に順応する知恵をもっているとつくづく思います』 

ヤーコン(3)

(転載)
第11回 ヤーコン先進県・山口
ヤーコンが日本に上陸して7年目の平成3年に、ヤーコンと出会った私です。その年からヤーコン栽培を始め、平成4年には収穫量がサツマイモよりも多く、工業的原料になり得ることを確認しました。

翌年から商品化研究を開始し、平成7年にヤーコン協同組合を設立、この年に通産省と山口県の助成を得て製品評価分析機器を導入し、本格的な研究に入りました。そして現在では、豊北町、阿武町、阿東町、下松市、光市、大和町、柳井市と栽培者が広がりました。

この過程で新事実を発見しました。それは日本にヤーコンが導入された直後から栽培法を研究された先生が山口県におられたことです。

山口県奈古高等学校の松岡恒昭先生(現在は日置農業高校)です。先生はヤーコンの栽培法を確立して、これを阿武町に広めたいと考え、「南米原産の珍しい野菜ヤーコンの栽培」をテーマに学生の指導にあたりました。研究の背後には、日本人に欠乏するカルシウムをヤーコンで補足できるとの思いがあったようです。

その後、町内の農家の関心を深めることとなりましたが、何分にも新しい野菜です。料理方法が分からないこともあって、市場に出しても売れず、耕作意欲は急激におとろえ自然消滅してしまいました。

これを知って村川忠寛先生(現在は宇部西高校)は、ヤーコンを食材にした加工食品の開発に取り組んだとの事です。試行錯誤の末に開発したのが「鉄骨ヤーキー」です。これはヤーコンを酒粕に漬け薄く切って乾かしたものです。鉄とカルシウムに富むヤーコンであり、牛肉の乾燥保存肉ジャーキーによく似ていることから名付けたといいます。

松岡先生の後は、別府静二先生と大津久美子先生が受け継いで今日に至っています。栽培方法の研究の傍らヤーコン入りコンニャクの製造や、ヤーコン茶の製造に力を注がれました。

このように、日本におけるヤーコンの歩みは、学会誌などに公表された表舞台の世界と、地域に根ざし教育現場に生かした地味な世界のあることを改めて感じました。私達も現在ヤーコンからヤーコンジュースやヤーコン茶、ヤーコン粕漬を山口県の名産品として全国へ販売していますが、山口県がヤーコン先進県であるとの確信をもちました。奈古高校の先生方の継続的な研究に感謝し敬意を表するものです。

第12回 アンデス地方の植物
アンデス地方にだけ生息していたヤーコンが「オリゴ糖のかたまりである」と判ったのは、たった10数年前のことです。それまでアンデス地方以外の人間は、この不思議で神秘的な野菜を知らないで過ごしてきました。広大な大地をもつ中国大陸にもヤーコンは存在していないのですから、長い歴史をもち、漢方薬を生み出した中国人も当然知る由もありません。

ヤーコンと同じように自然の植物の中には、まだまだ私達の知らない有用なものがあるはずです。世界中から今、注目を集めている南米アンデス地方は大部分がジャングルですから、それだけに未知への期待も大きいといえましょう。

さて、神秘的なアンデス地方の植物について、現ペルー駐在大使の有富ビクトル氏から話を聞くことができました。

ペルーは世界の植物の6割があり、アンデス山脈の周辺まで広げると、世界中のほとんどの植物がこの地に生息しているようです。有富大使の話から、その意味する中身が分かりました。エクアドルという国名は赤道直下を意味しますが、この地は赤道直下の熱帯から、富士山よりも高い5~6000mの山々がそびえる、1年中雪を頂く超寒冷地まであります。インカ帝国はペルーを中心に栄えましたが、彼らの移住地はヤーコンが生い茂る標高900~3000mの山あり谷ありの厳しい所でもありました。

このようにアンデス地方は、さまざまな気候をもつ国々を、ここアンデスに集めたと考えれば、世界の植物がここで生まれ育った理由も分かると思います。世界の野菜の20%はペルー原産です。サツマイモ、ジャガイモ、ピーナッツ、トウモロコシ、ヒマワリなどが例として出されました。

今日、アトピーに効果があると話題になっている、シジウムやアマランサスもこの地のものです。アマランサスといえば、田布施の神協産業㈱は早くから着目し、お酢の形で売り出しており、皆さんもご承知だと思います。

アンデス地方の新資源作物としては、アマランサスやヤーコンのほかに、タルイ、オユコ、キノア、アヒパ、オカ、マシュウなどが紹介されました。また、日常使っている綿にも、緑色や茶色など色も豊富で、今後着目されそうだと、現物を見せながら話をしてくれました。

ヤーコンでさえ、色も多々あるとのことで、私もこの地を訪れて、珍しい植物探しの旅に出たい思いに駆り立てられました。

第13回 日本の長寿村の話
ヤーコンは今、人気上昇中の野菜です。その理由は「オリゴ糖を食べて腸を元気にする事の大切さ」を多くの人が情報として持っているからでしょう。

このことで思い出すのは日本の長寿村の1つである山梨県の棡原のことです。「なぜここが長寿村なのか」をNHKの“ためしてガッテン”の番組が科学的に調査しました。

その結果、長寿の人の腸内の善玉菌は悪玉菌に比べて絶対的に数が多いことを実証できました。彼らはオリゴ糖を含む野菜をよく食べているのです。

今日では誰もが知っていることですが、腸内の善玉菌と悪玉菌を足した数は100兆個と一定で、腸内での両者の生存競争は激しいものです。小腸で吸収されないたんぱく質を大腸まで持ち込む(肉中心の食生活をしている)人は悪玉菌を元気づけます。一方、オリゴ糖をよく食べる人は善玉菌を増殖します。

かつて長寿村であった棡原の人も、最近の若年者の食事は変わってきていました。つまり、若者は欧米風の食事になりつつあり、子供用の食事と年寄り用の食事のメニューは別という家族が増えてきたようです。「長寿村である棡原がこれからも長寿村であり続ける保証はない」と司会の立川志の輔さんは付け加えました。

長寿といえば、沖縄県の徳之島がかつて話題になりました。ギネスブックにも登場した長寿世界一の故泉重千代さん(120才)など長寿者の多い土地柄です。この地のお年寄りは腰の曲がった人は少なく、陽気です。豚とニガウリからつくるチャンプルは有名で、豚をよく食べます。また、昆布を多食し、サンゴからできた岩山から湧き出る水を飲んでいます。この水はカルシウムに富んだイオン化された天然水です。これでお米を炊くと真珠のように光沢のあるご飯ができあがります。野菜もこの水で育ちます。海草、野菜、水と実にカルシウムに恵まれています。

今、私達の食卓は6割を輸入に頼っていますが、このような国は他にありません。山だらけのスイスでさえも、65%の自給率です。「野菜に含まれる成分は育つ環境によって変わる」ことを水から分析して知りました。自分たちの周辺で収穫した食材を選ぶのが健康に一番良いのです。農業を軽視してきた日本は、いつかひどい仕打ちをうけると思います。

「オリゴ糖よありがとう」「ヤーコンよありがとう」と思う今日この頃です。

第14回 デザイナーフーズ計画のその後
1990年にアメリカで発表された「デザイナーフーズ計画」のその後の成果が気になるところです。

まだ研究半ばのようですが、この計画に日本から参加した名古屋大学農学部の大澤俊彦先生が「ガンを防ぐ52の野菜」を平成6年に出版しました。この中にヤーコンは入っていないのですが、もしヤーコンが検討されていたら、芋も葉も確実に上位にランクされたであろうと思います。それほどヤーコンは日本人にとってもアメリカ人にとっても新しいこれからの魅力ある野菜なのです。

ガンの発生原因について最近、私達のライフスタイルが大いに関与しているとの見方が主流になってきました。これは1981年に、イギリスのドル郷とピート博士の発表したものです。

例えばガンを引き起こす要因として、タバコの占める割合が非常に高く30%、食物に原因があると推定されるものが35%で、両者を合わせると全体の65%にもなります。このような報告から分かることは、ライフスタイルに注意すれば、大半のガンを予防できるということです。同様のことはその他の生活習慣病にもいえることです。

本書では52の野菜についてガンを予防するどんな成分を含むのか、そして食べ物・調理方法を書いています。私達をガンから守ってくれる食品成分として
①発ガン物質を吸収する食物繊維
②ガンを予防するビタミン類(A、B1、C、Eなど)
③近年注目の元素「ミネラル(セレン、モリブデン、鉄)
④遺伝子を守る「クロロフィル」
⑤ニンニク、タマネギにある「イオウ化合物」
⑥その他、インドール化合物、テルペン類、フェノール、ステロール、アルカロイド、ベータ・ カロチンなど
をあげ、これらの成分の含有量を示しています。日本の中でも特に山口県で話題になっている「ウコン」も52の野菜に入っています。ただ、ショウガ科にも種類が多くあり、その中に含まれる成分も栽培環境によって変わるようです。京都大学農学部の大東肇先生は、ショウガ科の中でもタイに育つ「ナンキョウ」に強い制ガン物質を見い出し同定しています。

私も、山口県内の農家の方にヤーコンを栽培してもらい、どんどん新しいことが分かってきました。栽培条件によってヤーコンに含まれる成分は大きく変わります。微量成分が欠乏するとひどい結果に終わります。人間もそうかなと考えると、ゾッとしてきます。

第15回 全国へ広がるヤーコン
ヤーコン研究会の第1回会合が本年3月1日、茨城大学農学部で開催されたことはすでに述べました。全国から100名あまりの関係者が集い、日本におけるヤーコン事情を知る機会となりました。

ヤーコンが日本に導入されてわずか13年目ですが、こんなに早く普及するとは日本の第1人者である月橋先生も驚かれるほどでした。

導入当初から地域ぐるみでヤーコン栽培に取り組んだのは、北海道の置戸農協や若松農協であり、また埼玉県の種苗業者である改良園を核とする周辺農家の皆さんでした。この段階では、ヤーコンを栽培して生芋や種を全国の栽培者や消費者に販売するものでした。

それが最近では、ヤーコンを通じて地域興しをめざし、商品加工するところまで進展してきました。

平成8年には、ヤーコン協同組合(山口県光市)が便秘改善に役立つ芋ジュース「アンデスヤーコン」を発売。また、同年に全薬工業㈱がヤーコン葉を使い、血糖値を下げるお茶として「谷阿坤」の商品名で、引き続きダイエットティーとしてヤーコン入り「ヘルスメイト」を発売しました。平成9年には、ヤーコン協同組合も血糖値を下げるお茶としてヤーコン茶王を発売。同年には茨城大学の指導を受けて、茨城県阿見町がヤーコン入りのコンニャク、ガンモドキ、トウフなどを季節商品として発売し町興しを始めています。第1回のヤーコン研究会に参加した折、友人の計らいでこれらを買い求め、私のために食卓にのせてくれました。平成10年に入り、JA陸前高田市(岩手県)がヤーコンジュースを発売した旨、同市の観光課長から直接聞きました。高田市の名産ができたと誇らしげに話してくれました。その他にも、秋田県総合食品研究所の指導のもとに、大曲市でジュースの製造を計画中のようです。また、茨城県塩谷町で町役場が中心になり、ヤーコンで地域興しを始めたとローカルテレビは放送しました。

このように日本の各地でヤーコンが地域興しの食材として着目され始めた背景には、飽食に起因する日本人の生活習慣病を予防する上で、ヤーコンが大変すぐれており、私達の健康維持にとても大切な野菜として認められてきた結果であります。さらに加筆すれば、ヤーコンはサツマイモよりも収穫量が多く、工業的原料としての位置づけも見逃せません。ヤーコンが珍しい野菜でなくなる日も近いものと思われます』

ヤーコン(2)

(転載)
第6回 ヤーコンの成分特性
日本食品分析センターの分析結果によると、食用にするヤーコン塊根のカロリーは、可食部100g当たり54kcalです。これはサツマイモ123kcalの半分以下で、ジャガイモ77kcal、サトイモ70kcalよりも低カロリーです。また食物繊維は0.5%とサトイモやジャガイモ程度に多く含んでいます。

しかし、ヤーコンの最も大きな特徴は、塊根中に極めて多くのフラクトオリゴ糖を含んでいることです。収穫直後のヤーコンは、生の重さの約10%のオリゴ糖を含み、これまでに多量にオリゴ糖を含んでいると言われてきたゴボウでも3.6%、その他大豆3%、タマネギ2%、ニンニク1%ですから、ヤーコンのオリゴ糖含有量は群を抜いています。実にゴボウの3倍近くのオリゴ糖を含んでいるのです。

ゴボウを例に考えてみましょう。私たちが健康であり快腸を保つ為には、1日に5~10gのオリゴ糖を摂取することが求められます。ゴボウで摂取しようと思えば、約280gも食べる必要がありますが、これだけの量を1回に食べるのは大変です。それに対してヤーコンの場合は100gで済みます。この程度の量ならサラダにすれば生の状態で簡単に食べることが出来ます。しかも加熱調理されていないので、豊富に含まれているビタミン類を損なう恐れもありません。

その他にミネラルとしては、可食部100g当たり、カリウム271mg、カルシウム14mg、マグネシウム11mg、鉄0.3mgを含んでいます。またアスパラギン酸などのタンパク質、ビタミンA、B1、B2およびビタミンCを含みます。

ヤーコンの主要成分であるフラクトオリゴ糖は、人体に対して以下のような働きを持っていることが知られています。
①優れた甘味を有し、毒性がない。
②虫歯菌に利用されにくいため、虫歯になりにくい。
③難消化性であり、胃や腸でも消化吸収されない。
④腸内ビフィズス菌等などの善玉菌を増加させ、大腸菌等の悪玉菌を減少させる。
⑤血中コレステロールを低下させ、脂質代謝を改善する。
⑥ビフィズス菌の増加により、便秘を改善する。
特に難消化性である為に、オリゴ糖は肥満を招かない甘味料とされています。つまり糖尿病などの糖分を制限されている人々も安心して食べることの出来る甘味料がオリゴ糖であり、ヤーコンが血糖値の高い方に人気があるのもこの点からであります。

第7回 ヤーコンの効用
ヤーコンがオリゴ糖を最高に含む野菜であることが理解できたと思います。ヤーコンは様々な健康効果をもたらしますが、第一に腸内バランスを維持し、腸内免疫力を高める優れた整腸作用が挙げられます。腸内環境が改善されるので、便通もよくなります。しかも低カロリーなので、ダイエット食品にもなります。第二に、いくら食べても血糖値を上げる心配がないので、糖尿病患者の甘味料に適しています。第三に、血中コレステロールを低下させると同時に、カルシウムの吸収を助ける働きもあり、高血圧やカルシウム不足からくるストレス性疾患にも効果があります。

ヤーコンが整腸作用に富む野菜ということで、今少し食べるところから排便まで、ヤーコンの働きを考えてみましょう。私たちが食事をすると、胃では胃酸を分泌して食べ物と共に入ってきた雑菌を殺菌し、攪拌して半消化状態にしたものを小腸に送ります。ここで胆汁やすい液が分泌されて本格的な消化が始まり、炭水化物やたんぱく質、脂質は小腸で吸収されます。大腸には小腸で消化吸収されなかったものが入ってきます。また、消化されなかった食事性たんぱく質と消化酵素等の内因性たんぱく質が大腸まできてしまいがちです。

腸内には、有益、有害含めて沢山の細菌が住み着いています。これら腸内細菌は「善玉菌」と「悪玉菌」に分けられ、100種100兆個いるといわれています。

善玉菌の代表が乳酸菌で、ビフィズス菌はこれに属しています。乳酸菌は悪玉菌の増殖を抑制し、腸内をきれいにし、腸管の機能を活性化させる働きがあります。一方、悪玉菌は人体になんらかのトラブルを引き起こす菌で、下痢を起こす大腸菌、ウエルシュ菌等があります。簡単にいえば腐敗を起こす菌です。

これらの腸内細菌は、大腸に入ってきた栄養素に飛びつきますが、善玉菌であるビフィズス菌は、オリゴ糖がくると、これをとって増殖します。一方、悪玉菌はたんぱく質を食べて増殖します。食物繊維は腸壁を刺激して排便を促し、便の主な材料となって排出されます。

最近、肉食が増えて大腸がんや大腸ポリープ等の病気が急増しているのも、ストレス等が原因で腸内バランスが崩れた為、といわれています。オリゴ糖と食物繊維をたっぷり含むヤーコンを食べることで、腸を元気にすることが出来ます。

第8回 アンデス地方のヤーコン事情 
ヤーコンについての調査が進むにつれ、ヤーコンの魅力の虜となりました。「これこそ飽食時代の今日、生活習慣病の予防に役立つ野菜である」との認識を深めたのです。以後、ヤーコンの原産地であるアンデス地方のヤーコン事情が知りたくなりました。

しかし、文献からはアンデス地方のヤーコンの生育分布が分かった程度で、現地の栽培状況や食べ方等の情報は得られませんでした。ブラジルやベネズエラに住んで帰国してきた人から「ヤーコンは知っているよ。焼きいもにしてよく食べた」と個別の話は聞けても、彼らも全体像は知らないのです。

日本におけるヤーコン研究の第一人者であり、ヤーコンがオリゴ糖のかたまりであることを発見した、茨城大学農学部の月橋教授に尋ねても「現地を未だ訪れてないのでよく分からないよ」でした。

ところが、偶然現地の事情を知る絶好のチャンスが訪れました。それは先刻述べた平成
10年3月1日のヤーコン研究会(第1回)の場でした。本会は月橋教授の提案により開催されたもので、次の2人の講師の興味ある現地の話です。
①「アンデスの植物資源と農業」と題する、ペルー共和国大使の有富ビクトル氏の話
②「ヤーコンの故郷を訪れて」と題する、国際農林水産研究センターの伊敷弘俊氏の話

有富氏はフジモリ大統領の就任と共に、日系2世の好誼もあって1991年大使として来日されました。日本語が上手で「予め現地のヤーコン事情を調べた」と誠実なところを見せてくれました。

また、伊敷氏はアンデス地方の植物を調査する目的で3年間留学、ヤーコンの栽培風景を中心にたくさんの写真を見せてくれました。両氏の話はとても面白く参考になりました。

ヤーコンに関しては“1854年にペルーでも熱心に研究され、以後、主として薬草として使われてきた。現地のヤーコンは海岸線から3000mの高地まで栽培されており、地下60cmくらいのところから掘り出す。皮をむいて生で食べて喉を潤している。
ヤーコンは種類も多く、色もピンク、白、黄、紫とあり、それぞれ呼び名も違っている。ヤーコンの葉茎は主として動物の餌としているが、薬草として、また、お茶としても利用している。
栽培は雨季に入る前の9~11月に植え、乾季の6~8月に収穫し、背丈は2m以上にもなる。糖尿病に良いと言われて、イヌリンを含むからと現地では説明されている。南米で広く栽培されているのは、ペルーよりもブラジルのようで、多くの人々の日常の野菜となっている”など現地を見ているような興味深い話でした。

第9回 世界のヤーコン事情
ヤーコンの故郷・南米では、アンデス山脈にそって北からベネズエラ、コロンビア、エクアドル、ペルー、ボリビアと南下し、アルゼンチンまで広く自生し、また栽培もされています。そして最近では、ブラジルで最も多く栽培されているようです。

その他の世界の国々への広がりはどうでしょうか。
まず、手始めに、ニュージーランドの事情を商社の友達に調べてもらいました。ここを経由して日本に入ってきた経緯もあり、また日本の気候とは反対なので、輸入出来ればヤーコンを1年中食べられる可能性も出てくるとの思いもあったからです。しかし、調査の結果は期待に反するものでした。

次にヨーロッパやアメリカの事情はどうでしょうか。ここでも栽培された経緯はあるものの、狭い地域に限られた形での栽培で、日本の状況に似ているようです。

世界の中で一番熱心にヤーコンを導入し、日常の食事に取り入れようとしたのは、意外にも北朝鮮で、すでに30年余りの歴史があります。しかも高官のみが食べる不老長寿の秘薬扱い、といった感じです。この辺の事情は1989年3月、北朝鮮から単身で韓国に亡命した金東春さんによって、新情報がもたらされました。現在、金さんはソウルの西、韓国の江華島・良道面の農村に1ヘクタールの畑を買い、ここでヤーコンを栽培しています。そして金日成が食べていたのと同じヤーコン麺を作り、韓国へ広めています。

この辺りの事情を1995年8月に、NHKの「おはよう日本」で放送し、また、読売新聞でも同年11月11日付“世界のFOOD記”の中で紹介しています。

金さんは平城市にある故金日成の別荘の管理課長を務め、別荘を訪れる主席父子の衣食住の世話をするのが、国家から任された仕事だったのです。

「主席父子は冷麺が好きで、週2回は食べる。ああいう国ですから、父子の健康を気遣って新しい麺を作り上げました。医師団は父子の長寿を願い、あらゆる努力を重ねた末に、ヤーコンの効能に着目したのです。ヤーコンは低カロリーのアルカリ性食品。ビタミンとミネラルが豊富で、消化促進、高血圧、糖尿病に良いと医師団は言っていました。北朝鮮では一部の権力者だけしか食べられないヤーコンを、韓国の人達に広く食べてもらいたいと思って亡命したのです」と金さんは語っています。

独裁者が不老長寿を願うのは歴史の示すところです。近々私も金さんに直接会って、皆さんに更に詳しい情報をお伝えしたいと思っています。

第10回 日本のヤーコン事情
日本にヤーコンが導入されて今年で13年目を迎えました。日本に輸入されたヤーコンはどのような歩みをたどったのでしょうか。

13年前、日本の種苗業者によって1万本の種が農家に売り出されました。これは50アール分に過ぎませんが、1株が次の年には20株に増殖しますので、13年を経た今日では日本中がヤーコンで満ちあふれていたはずです。

しかし、実際には食べ方・料理方法が分からず、収穫直後には甘味も少なく水っぽいので、大多数の農家に忘れ去られたようです。

当時はヤーコンの栄養成分も不明で、ヤーコンの価値が見い出されなかったとしても当然かも知れません。

日本におけるヤーコン研究の第一人者である茨城大学農学部の月橋輝男教授でさえ、成分分析をするまでは「あまり美味しくない芋だ」が第一印象だったといいます。

結局、先生の地道な研究により「ヤーコンはオリゴ糖の固まりである」ことが発見され、これが最大の功績となりました。

平成3年になって農林水産省もヤーコンの特性に着目し、研究テーマに取り上げました。研究の中核になったのは、四国農業試験場の中西建夫先生です。農水省の強味は、日本各地に試験場があり、気候の違う場所で比較研究が出来ることです。

品質改良を続けるかたわら、高寒冷地での栽培が高品質・高収穫量に結びつくことを見い出しています。私がヤーコンを知り、ヤーコンの栽培を開始したのが平成3年でしたから、丁度、農水省がテーマとして取り上げた時と一致していました。この点は次回取り上げます。

さて、日本における一般農家での栽培状況はどのように進んでいったのでしょうか。私の知る限りでは、北は北海道から南は九州まで篤農家で栽培されました。

新潟県の久保埜光男さん、愛媛県の西川房次さん等はローカルテレビにも登場しました。組織的に地域ぐるみでヤーコン栽培に取り組んだのは北海道であり、中でも置戸農協や若松農協は熱心でした。しかし、北海道はヤーコンにとって寒過ぎ、むしろ本州の内陸部の方が適しているようです。山口県でも昨年は4ヘクタール耕作しており、日本の中でも熱心な耕作地域です。

また、茨城県は月橋教授の指導を得て、かなり耕作者が増えたと聞きました。ヤーコンの研究活動も、大学並びに各県の研究センター等で活発となり、確実に広がっています。健康雑誌や新聞、テレビ等でも、ヤーコンが人気上昇中の新しい野菜として紹介され、話題になってきました』 

ヤーコン(1)

(転載)
第1回 食生活と健康
わが国は今、世界中のどの国も経験したことのない超高齢化社会を迎えようとしています。「長生きしたい」は万人の願望ですが、最近では「健康で世間に迷惑をかけないで老いたい」との思いから、健康を考える人が多くなりました。縄文時代には平均寿命が37歳であったものが、昭和10年には50歳、それが今日では80歳に延びました。

これは医学の進歩のお陰ですが食生活もまた長寿に貢献していると思われます。飽食時代の私たちは美味しいものだけを好んで食べ、偏った食生活になりがちです。そして皮肉なことに、多くの現代病の原因は食べ過ぎによるとも言われています。

戦後、豊かになりたいと欧米に学び、科学万能、工業技術優先で近代化を達成しました。この間、自然の恵み、特に「植物のお陰」を忘れてしまった感があります。そして地球上にある新しい植物を発見できず、あるいは知らないままで過ごしていると思います。中でもヤーコンは、日本人の知らなかった、遠くインカの文化が今日に伝えられた植物の一つです。

このたび本紙に「ヤーコンと健康」と題して、ヤーコンを紹介することになりました。“洋風化し肉食中心の食生活がもとでおこる現代病”、これを予防する上で、ヤーコンの果たす役割は大きいと確信しての連載です。

植物を中心にした伝承的な薬や治療法(民間療法)を、それぞれの民族が子孫に伝えてきました。代表的なものは、中国の漢方薬ですが、他にも西欧のハーブ、インドのアーユルヴェータ医学、アフリカの呪い師(ウィッチドクター)があり、そして今、中南米アンデス地方に熱い視線が注がれています。この地域には、インカなどの古代文明とともに世界の緑の宝庫アマゾンに神秘性があります。そして、世界の植物の殆どがここに存在しているのが興味深い点だと思います。先人たちが食べていた食品の中には、現代人も考え及ばない魔力が隠されていても、何ら不思議ではありません。

それが現在の食生活の見直しや、自然食品への回帰を望む機運になっていると思われます。ヤーコンにも、インカ帝国の昔から食されてきた食品としての歴史や秘密があるようです。最近、ヤーコンに生理活性物質が見つかり、自然薬としても注目されています。

本紙を通して、ヤーコンのすべてを書きたいと思っています。私たちの健康維持にとって、ヤーコンがどのように働いてくれるかを紹介し、また山口県がヤーコンの先進県であることも知ってもらいたいと考えています。

第2回 ヤーコンとの出会い
山口県内の農家の方にヤーコンを栽培してもらい、これを原料としてヤーコンジュースとヤーコン茶を製造販売し始めて以来、質問攻めに遭うのは「ヤーコンとの出会いについて」でした。

「ヤーコンを知ったきっかけは」「ヤーコンのどこに魅力をもったのか」「ヤーコンが事業になると思ったのはいつ頃からか」などです。私は生まれも育ちも光市で、自然の中にどっぷりつかって生きてきました。農家の子ですから、小さい頃からお米作りも手伝い、食べる野菜もすべて自家製でした。身近にある自然の神秘・奥深さと、時に急変する自然の怖さを同時に体感してきました。

社会人となり地元の企業の研究所で働きはじめ、しばらく自然から離れて研究室に閉じこもりました。研究所では新しい材料の開発に取り組み、特にシリカに興味を抱きました。そして新しい機能と形状をもった素材を生み出しました。しかし、よくよく調べると世界で初めて生み出した新素材ですが、自然界の中にはそれ以上にすぐれた見事なものが存在することは、驚きの連続でした。これらの経験から「人間の知恵など自然の力にはとうてい及ばない」との思いに至り、自然への畏怖の気持ちを強く持つようになりました。

単身で東京に赴任していた平成2年(1990年)に、大学の先輩が「ヤーコンという面白いものがある。見かけはサツマイモのようで、生で食べると梨のような歯触りと甘さがある。この甘さはオリゴ糖によるもので、イヌリンという成分を含み糖尿病の人に良いそうだ」と教えてくれました。早速、神奈川県の先輩の畑から収穫したヤーコンを頂戴して光に持ち帰り、サラダ、キンピラ、天ぷらにして食したところ、先輩の言葉通りの珍味でした。

職業柄、文献調査は得意なもので、すぐに調査を開始しました。しかし殆ど文献らしいものが見つからず、自らの手で明らかにしたいとの思いがつのりました。そこで先輩からヤーコンの種をもらい、平成3年には自ら栽培して工業的原料となり得るかの確認作業に入りました。

ヤーコンは生命力旺盛な植物だと聞き、気軽に栽培を始めましたが、初年度は見事に失敗に終わりました。葉や茎は青々と茂ったのに、食用部分となる肝心の塊根が育たなかったのです。それもそのはず、日本に入って5年目のヤーコン、歴史が浅すぎて判らないことが多すぎたのです。

その後、ヤーコンの化学組成が、サツマイモやジャガイモと異なり、デンプンは殆ど存在せず、固形物の大部分はオリゴ糖であることが、文献から判りました。これがヤーコンを知るきっかけであり、ヤーコンにのめり込む第二の人生の出発点となりました。

第3回 デザイナーフーズ計画を知る
ヤーコン栽培を開始した丁度その年(1990年)に、アメリカ国立ガン研究所からデザイナーフーズ計画が発表されました。野菜や果物の重要性をガン予防の面から研究しようというものです。

「デザイナーフーズ」とは、「ガン予防に有効な成分を含む食品」といった意味で、ガン予防の可能性のある野菜、果物等を実際の食生活に取り入れて、ガンを予防するのが狙いです。制ガン剤が次々に開発され臨床実験が進む中、国立ガン研究所が自然の恵みに着目したことに大変新鮮な驚きを覚えました。

特に野菜や果物からガン予防に効果のある成分を抽出し、錠剤等に応用するというのではなく、あくまで自然の形を保ちながら日常の食事でガンを防ぐというのですから。

本計画を知ってからの私は、珍しい植物を収集し育てることに一層の興味を抱き、趣味として定着することになりました。計画に取り上げられたガン予防の可能性のある野菜、果物として40種類をリストアップ、重要と考えられる順にピラミッドに並べています。

上位にガーリック、キャベツ、カンゾウ、大豆、ショウガ、ニンジン、セロリ等、中位にタマネギ、茶、全粒小麦、玄米、オレンジ、レモン、グレープフルーツ、トマト、ナス、ピーマン、ブロッコリー、カリフラワー、芽キャベツ等、下位にマスクメロン、カラス麦、ハッカ、キュウリ、アサツキ、ジャガイモ、小麦、ベリーなどがあげられています。上位にあげられたものには、イオウ化合物を含むニンニクやキャベツの他、ベータカロチン等を多く含む野菜ばかりです。

日本での研究は、これにニラ、セリ、ダイコン、カブ、カンピョウ、ゴボウ、シュンギク、シソ等日本人がよく食べる20種類の野菜を加えています。

この中にヤーコンはありませんが、米国でも日本でも栽培された実績が殆ど無いので、当然のことでしょう。その後、日本での成果はデザイナーフーズ計画に共同研究の形で参加した名古屋大学農学部の大沢俊彦先生が本にまとめて出版されています。

過日、京都大学農学部の大東先生に話を伺う機会がありました。「太陽エネルギーの強い地方で育った野菜や果物は、強い紫外線に耐える為の成分を自らの中に作り出しており、これを人間が食することで、人は皮膚ガンにもならないのです」と話されました。事実、先生の研究から赤道直下の国々に生存する植物から、制ガン性の強い成分が続々と見つかっています。

第4回 世界の長寿村の食生活
ヤーコンについていろいろ調べているうちに、世界の3大長寿村のことを思い出しました。確か昭和60年前後だったと記憶していますが、NHKがコーカサス、フンザ及びアンデス地方のビルカバンバを訪れ、これらの地方の人々がどうして長寿なのかを食生活の面から調査し放送しました。

コーカサスはカスピ海と黒海に挟まれた肥沃な所として知られ、ヨーグルトとプル-ンを常食にしています。フンザはヒマラヤ山脈を背にしていますが、この地方も杏が多く、またカルシウムに富んだミネラルウォーターを飲んでいます。そして3番目のビルカバンバはインカ帝国の栄えたこところで、この地は植物の種類が多く、野菜や果物の原種が世界一多く自生しており、野菜をよく食べる民族だということでした。

ふと私は、この地にヤーコンという植物が古くから栽培されており、これがアンデス地方の人々を世界一長寿にしているのではないかと創造を逞しくしたものです。 

これら3つの長寿地方の人々の食生活に共通しているのは、第一に水が良いことです。特にカルシウムを含むアルカリイオン水を飲んでいることです。第二に、ヨーグルト等の乳酸菌を食べたり、オリゴ糖を多く含む野菜を食べており、腸の丈夫な人々であることがあげられていました。そして杏も長寿に寄与しているようだと報じていました。

この番組の影響で、私も畑に数本の杏を植えました。今も毎年たくさんの実をつけていますが、大部分はカラスやヒヨの元気の源になっています。

杏といえば古代中国の話の中にも、治療費を払えない貧しい患者から杏の苗を受け取る名医がいて、これがやがて林となって人々の生命を救ったとの伝説があるようです。現在でも漢方薬の中に杏が多用されているとのことで、杏は長寿の素なのかもしれません。

ヤーコンは中南米アンデス地方の原産ですので、アンデス地方のことについてはヤーコンの現地の情報を中心にもっと詳しく調べて書きたいと思っています。

これら世界の3大長寿地方の人々は、アップダウンの激しい厳しい環境の中で生活しており、よく働き足を動かしていることは、NHKの映像から十分理解することができました。この番組を通して、長寿の人々はとても腸の元気な人々で、オリゴ糖を含む野菜や果物、そして乳酸菌などを含む食品をよく食べているということを知ることができました。

第5回 ヤーコンって何?
ヤーコン(YACON)は南米アンデス高地原産のキク科の多年草(根菜)で、学名をPoly-minia SonchifoliaまたはPoeppig&Endlicherといいます。

1985年に、ニュージーランド経由で種苗業者により日本に導入されました。今年で13年目を迎える極めて新しい作物です。ヤーコンの名称については、南米の中でも国により呼び方が異なり、ヒキーマ・ヒキミーリャ(ベネズエラ、アルゼンチン)、アルボローコ(コロンビア)、リヤコン・ヤコン(ペルー、ボリビア、アルゼンチン)、アリクーマ・アリコーマ(ペルー、ボリビア)と呼ばれています。

日本では「熱帯植物要覧(1986年)」にヤコンとして記載されていますが、現在はなぜか「ヤーコン」と呼ばれています。現地では、アンデス山地(標高900~3300m、平均2000m地帯)でインカ帝国の昔から栽培されていました。主に塊根(芋)が食されており、長い歴史のある植物です。キク科といっても生育すると、草丈は150cm或いはそれ以上にも達し、ヒマワリに似た大きな葉と茎をたくわえます。そして、地中にサツマイモに似た塊根を1株あたり1~6kg形成します。これが食用になります。葉茎部はそのまま食すると甚だ苦く、乾燥してお茶や飼料にします。

ヤーコンはサツマイモやジャガイモに比べて水分量が多く、梨のような歯触りと甘さがあり、生で食べられるのが特徴です。カロリーも低く、ダイエット食品として期待できます。ヤーコンは生命力が大変旺盛で栽培し易く、現在日本でも北は北海道から南は九州まで栽培されています。水はけさえ良ければ、比較的土壌を選ばず、完全無農薬で栽培できます。

以上のように、ヤーコンは栽培し易いこと、無農薬栽培できること、低カロリーであること、塊根部のオリゴ糖含有率が調査された植物の中で世界一高く、食物繊維も多いので、整腸作用に優れていること、そして葉茎部に興味ある生理活性物質が発見され、薬草として注目されること等、地下部から地上部まで、すべて食用になる点に特徴があります。

本年3月1日に茨城大学農学部において、日本で初めてのヤーコン研究会が開催されました。健康への関心が国民の間に高まっている今日、ヤーコンが健康効果を秘めた野菜として有望視され、今後一層の普及を求められているのも当然のことと思われます』 

ヨモギ フーチバー

琉球野菜
ヨモギのことです。沖縄では、公設市場はじめスーパーでもヨモギを売っています。

何に使うかと云いますと、代表的な物が2つあります。 
まず、「フーチバージューシー」。
「ジューシー」は炊き込み御飯という意味。
つまり、ヨモギの炊き込み御飯です。とても香りの良い御飯です。

米カップ3に、カツオだし汁と豚の茹で汁を合わせたモノをカップ3強、茹でた豚肉150g、干し椎茸中2枚、ヨモギ50g、醤油大さじ1、泡盛大さじ2、塩小さじ1半の割合で合わせて炊き込みます。

そして、山羊汁(ヒージャー汁)。沖縄では、山羊は夏負け防止の栄養食とされ、祝い事や疲れなおしに食べられます。 しかし、山羊肉はたいへん臭みが強いモノです。そこで、ヨモギをたっぷり入れて臭みを消すのです。

ヨモギには、ビタミン・ミネラルが豊富です。カロチンの含有量は、ホウレンソウより多いそうです。血行を促進する効果があり、貧血にも良いそうです。貴方も、沖縄感覚で野菜として使ってみて下さい。天ぷらですと簡単でしょう。油を使うことで、カロチンの吸収も良くなります。(野菜果物大百科第27号より)

●ヨモギ
漢方では艾葉と言います。体を温まるので冷え症の人向き。最近ではヨモギローションつって痒み止めに使ったりもします。冬場は皮膚が乾燥して痒みの出る人も多いんで補湿作用のあるドクダミなどと一緒にお風呂に入れる。

●よもぎローションの作り方
(1)乾燥よもぎ 50グラムを水 2リッターで20分間強火で煮出し,液をガーゼでこす。
(2)上記よもぎ液1リッターと,アルコール500ミリリッターと,メントール50グラムを混合する。
アルコールは純度の高いものの方が良い。

アトピーに限らず,皮膚のかゆみに非常に効果があるそうです。
 

レタス(5)油麦菜 ムギレタス

油麦菜 
この野菜の名前を どういったらいいのかわからないので
かってに 『ウサギ菜』と呼んでいた。
私は食感が良くて好きな野菜である。
ウサギの耳のような 葉っぱをしているからだ。

品種的には レタスの仲間・・・・
インターネットで調べたら 『ムギレタス』と呼んでいた。
(転載)
『油麦菜,又名莜麦菜,有的地方又叫苦菜(不知道“苦菜花儿开”是不是冬冬),属菊料,是以嫩梢、嫩叶为产品的尖叶型叶用苣,叶片呈形,色泽谈绿地脆嫩,口感极为鲜嫩、清香、具有独特味,含有大量生素和大量、蛋白、脂肪、生素A生素B1生素B2养成分,是生食蔬菜中的上品,有“尾”之称。

油麦菜Lactuca sativa L.
油麦菜,油麦菜属菊科,是以嫩梢、嫩叶为产品的尖叶型叶用苣,叶片呈形它的相有点像笋的“”,叶细长平展,笋又又短。从血关系看,油麦菜属于叶用苣的一个种——苣,与人熟悉的生菜相近,所以又名牛俐生菜。它的色绿长势强.抗病性、适地脆嫩,口感极为鲜嫩、清香、有“尾”之称。

主要养成分
油麦菜油麦菜是近年来蔬菜市上出的一个新面孔,又名莜麦菜,有的地方又叫苦菜、牛俐生菜,属菊科,是以嫩梢、嫩叶为产品的尖叶型叶用笋的一种,叶片较长形,色绿地脆嫩,口感极为鲜嫩、清香、具有独特味,油麦菜的养价基本和生菜相同,略高于生菜。

油麦菜的养价略高于生菜,而远远优笋。例如,同笋相比,蛋白含量高40%,胡卜素高1.4倍,2倍,33%,硒高1.8倍。

油麦菜的吃法与生菜同,可清炒或作,烹饪时间宜短。吃起来嫩脆爽口,受人迎。

能量:15.00 千卡蛋白: 1.40 克碳水化合物: 1.50 克脂肪: 0.40 克水分: 95.70 克膳食纤维: 0.60 克灰 份: 0.40 克胡卜素: 360.00 微克黄醇当量: 60.00 微克生素B2: 0.10 毫克烟酸: 0.20 毫克生素C: 20.00 毫克: 100.00 毫克: 80.00 毫克: 70.00 毫克: 29.00 毫克: 1.20 毫克: 0.79 毫克: 0.43 毫克: 0.08 微克磷: 31.00 毫克硒: 1.55 微克

栽培要点
油麦菜由于是生菜中尖叶的一种,品种不是很多,目前用的最多的香油麦菜,是国外引的。中国油麦菜研究起步晚,到目前没有特好的品种。
 

品种特性
油麦菜油麦菜属菊料,是以嫩梢、嫩叶为产品的尖叶型叶用苣,叶片呈形,色泽谈绿长势强健。抗病性、适地脆嫩,口感极为鲜嫩、清香、株可达0.3667mz3000—5000kg、有“尾”之称。

栽培季
油麦菜耐、耐寒、适,可春种夏收、夏种秋收,早秋种植元旦前收,以及冬季大棚生等。一股大棚生,在寒冬到来之前育成壮苗宜.即苗期避开1月份寒冬季。早春播13月中棚内播种育苗,准棚筑2畦,中1条沟,深翻筑畦,足底水,种子撒播畦内,覆盖籽泥,以盖没种子度,平塑料薄膜(2薄膜l地膜),一般1015天出苗,逢阴雨低温时间出苗更些。苗后揭除地膜,通风换气,白天要防高温苗,晚上防害;夏播46月露地育苗,选择地,2沟,深翻施腐熟厩肥,筑畦整平。浸种3,待种子晾干后播种。育苗床足底水,将种子散播在畦面上,并盖好籽泥,足水,如遇高温干旱,畦上覆盖遮阳网,苗后早晚揭网,苗床肥水要适中,不宜干;秋播79月,油麦菜育苗要浸种催芽。方法是将种子用布包好后浸水34,然后取出放入冰箱冷藏室内1015,有75%出芽即可播种。秋播育苗最好用小拱棚或大棚,出苗后注意土壤情,不宜湿,并及拔除草,确保排水通;冬季栽培可于1112月播种育苗,前提是大棚要施好基肥,翻耕作畦,6的大棚作2畦或3畦,播种田床土要削,隔天足底水,然后撒播,每分地播籽150克左右,可供种植大田3左右,播后撒一层营养土盖没种子,再平盖一塑料薄膜或地膜。出苗后及揭去平盖的薄膜,加管理,做好通风换气和保暖工作。

育苗技
油麦菜夏秋栽培,必催芽播种,否则难以保育苗成功。因油麦菜种子芽适温15—20℃,超25℃或低于8℃不出芽。简单易行的芽方式是:先将种子用清水浸泡4—6h,然后干,装入袜内可选择以下3种方法催芽。

河沙催芽法即在阴凉处铺上湿的河沙20—30Cm厚,然后将浸泡的种子撤在河沙表面,再 1—2cm厚湿河沙,并用新菜叶盖上。

保温瓶冰催芽法将浸泡好的种子,吊在瓶内,在瓶内加上清水、冰,并达到15—20,每隔1天冲洗1遍并水和加冰

冰箱低温催芽法把浸泡好的种子用布包好,放入15—20℃的冰箱内、并持每天冲洗1遍。上述催芽约经2—4天,有60%—70%出芽即可播种。适宜季可直播育苗、冬春可在拱棚内保温育苗,夏秋季育苗和生最好采用遮阳网遮光降温生

合理密植
不同,苗差异大,夏秋需20—30天,冬春需50—70天,一般4—6片真叶即可定植。株行距要求15cm*20cm

管理
油麦菜一般采取平畦栽培,油麦菜有56片真叶即可定植,行株距20厘米左右。定植前深翻施足基肥,一般每施腐熟厩肥3000公斤,碳酸氢铵80100公斤,2沟,深沟高畦。苗45叶定植,秧苗健壮,株行距1015厘米,平畦栽培。春播露地移栽,施足腐熟厩肥,每施碳酸氢铵80公斤。定植后足定根水,如遇干旱,以肥水促2530天即可上市,亩产18002000公斤。秋播79月正遇高温干旱季,且常暴雨,移栽后应浇足活棵水,用遮阳网覆盖57天,活棵后如遇阴雨天可解除遮阳网,肥水适中,有利于油麦菜正常生2030天即可上市,一般亩产16001800公斤。秋冬播1011月在露地移栽,12月份遇寒潮侵,需移栽在大棚内,2530天即可上市,亩产1500公斤左右。定植前施足基肥,每667mz优质厩肥5000kg,二40kg,尿素20kg,硫酸20kg或草木灰200—300kg,作成1.5沟的畦。定植时浇好定植水,1周后苗水、苗后配合水冲施提苗肥(尿素15kg),后期重施促棵肥(尿素30kg),定植苗后及中耕、深以利于蹲苗,促根系育。整个生长发育期,保持田湿,土壤疏松。定植的管理方法同笋基本相同,肥水管理,既要保持充足水分,又要防止湿而造成水渍为害,同要做好病虫害的防治。

レタス(4)中国の品種(2)

中国におけるレタスの品種
(転載)
『玉湖结球生菜

产品型号:8/10/
产品简介:品种名称:结球生菜系列-玉湖

特征特性:该品种由日本引进中早熟结球生菜品种。全生育期在80天左右。叶片中绿色,外叶中等,叶缘缺刻较浅,叶球中等大小,结球稳定,单球重在600800克,球形整齐一致。抗热、抗抽苔性突出,耐病性强,适宜种植范围广泛,亩产量在3000公斤左右。

栽培简介:适宜春秋露地及保护地栽培,也可做越夏栽培品种,苗期30天左右,定植株行距40×30厘米。每亩播种量2025克左右

京优结球生菜
 

产品型号:8/10/
产品简介:品种名称:结球生菜系列-京优

特征特性:该品种极早熟,全生育期6570天,一般定植后40天可完全成球,长势旺盛,整齐,叶片翠绿色,叶缘缺刻深且较细密,外叶较多,叶球圆形,抱合紧实,单球重可达400500克,亩产量可达到2500公斤以上。该品种耐寒性、耐热性均衡,抗抽苔能力较强,抗霜霉病、灰霉病、顶烧病能力较强。品质脆嫩,口感好,是目前最早熟结球生菜品种之一,是春、秋两季抢早上市的理想选择。

栽培简介:该品种种植季节在最高气温不高于32的时期为宜,最适宜于春、秋露地和保护地栽培,每亩用种量2030克,定植株行距30×30厘米。生长期需有机肥较多,且需NPK均衡供应,同时注意小水勤浇,防止干旱,造成产量、品质下降。
 

百胜结球生菜

产品型号:8/10/
产品简介:品种名称:结球生菜系列-百胜

特征特性:该品种全生育期在75天左右,叶片亮黄色,,叶缘缺刻且皱缩,叶球中等圆形,顶部较平,株形紧凑,平均单球重在600克左右,结球相当紧实,生长整齐一致,耐热性耐抽苔性突出,抗病性好,适应季节和种植范围广,亩产量可达3000公斤。

栽培简介:适应各地春秋和初夏露地及保护地种植,苗期30天。肥沃土地适于密植,定植株行距35×30厘米。每亩播种量30克左右


黛玉奶油生菜

产品型号:8/10
产品简介:特征特性:中熟品种。全生育期在70天左右,较耐寒,不耐持续高温。株形中等,开展度30厘米左右。叶色浅绿,光滑,后期心叶卷合结球状,单球重达250350克,食味佳,微甜,嫩滑爽口。

栽培简介:适宜于在1025间冬春保护地或露地种植,幼苗期35片真叶时可定植,建议株行距30×30厘米。亩播种量30克左右


嫩绿奶油生菜

产品型号:8/10
产品简介:特征特性:较耐寒,不耐持续高温,株高17-25cm左右。开展度35厘米左右。叶色浅绿,光滑,后期心叶卷合结球状,单球重达300500克,食味佳,微甜,嫩滑爽口。

栽培简介:适宜于在1025间冬春保护地或露地种植,幼苗期35片真叶时可定植,建议株行距30×30厘米。亩播种量30克左右


羽衣甘蓝(维塔萨)

产品型号:14/10/
产品简介:品种名称:羽衣甘蓝(维塔萨)

特征特性:有观赏兼食用双重功能。株高4080cm,须根多且发达,叶片长椭圆形、浅绿色,边缘呈羽状分裂,叶面褶皱多,叶柄较长,不结球;口感柔嫩清香;营养丰富,品质好、保健功能强,每100g鲜重含可溶性钙289mg;叶型奇特、美观,可盆栽。

栽培简介:维塔萨适应性广,抗病、抗逆性强,既耐热又耐寒,适宜生长温度白天1822,夜间810;在中等强度光照条件下,氮磷钾肥料配合施用产量高、品质好,栽培管理容易,一次定植多次采收,采收期长达6个月以上;适宜在春秋露地和保护地周年种植,育苗移栽,株行距30x50厘米,盆栽盆茎20cm。从播种到采收55-65d667 m23000——4000Kg。超市售价每公斤3-8元,是一种很有推广前途的保健功能蔬菜,还可作为出口蔬菜换取外汇。


美国加州大速生散叶生菜



产品型号:
3/10
产品简介:特征特性:美国加州大速生生长强健快速,全生育期在5560天左右,叶色翠绿,叶形皱曲,叶质柔嫩,风味佳美。耐寒性强,抗抽苔,生长整齐一致,亩产2000公斤左右。

栽培简介:除678外几乎周年可播种栽培,苗期2530天,抗病,定植株行距25×30厘米。每亩播种量2530克。


意大利全能散叶生菜

产品型号:3/10/
产品简介:特征特性:该品种生长迅速,健壮,纯度好,株形美观,耐热耐寒性突出,全年耐抽苔,即使在炎热的夏季亦可正常生长,始终保持上佳品质,爽脆清香,不带苦涩味。持续采收时间长,亩产量高达2500公斤。抗菌核病、软腐病、叶焦病等。

栽培简介:全年可四季播种栽培,高温季节播种时注意低温催芽。苗期2530天,定植株行距25×30厘米。每亩播种量2530克。


罗莎生菜

产品型号:11/10/
产品简介:特征特性:从欧洲引进品种中选育而成,叶簇半直立,株高25厘米,开展度2530厘米,叶片皱,叶缘呈紫红色,色泽美观叶片长椭圆形,叶缘皱状,茎极短,不易抽苔,喜光照及温暖气候。耐热性较强适应性广,从播种到收获70天左右。亩产2000公斤左右,产品深受宾馆、饭店、超市等高、中档消费者的欢迎,售价较高,每公斤最高售价60元,经济效益好。

栽培简介:适宜于春秋保护地和露地种植,冬季日光温室亦可种植。要求精细整地,高畦栽培每亩播种量30克左右,株行距30-25厘米。


罗马直立生菜

产品型号:8/10/
产品简介:品种名称:散叶生菜系列-罗马直立生菜

特征特性:绿色,叶缘基本无锯齿,叶片长,到卵形,直立向上伸长,叶质较厚,叶面平滑,后期心叶呈抱合状,耐寒,抽苔较晚,全生育期6070天。亩产2000公斤左右,产品深受宾馆、饭店及香港、广东等地的欢迎。

栽培简介:适宜于春秋保护地和露地种植,冬季日光温室亦可种植。每亩播种量2030克,株行距25厘米见方』

レタス(3)中国の品種

生菜的品种
(転載)
『生菜包括了3种,即叶生菜、叶生菜和球生菜。叶生菜叶片狭直立,一般不球或卷心呈筒状。叶生菜叶面皱缩,叶深裂,不球;叶生菜按叶色可分为绿叶生菜和紫叶叶生菜。球生菜生叶形成叶球,叶球呈球形或扁球形等。球生菜按叶片地又分为绵球生菜和脆叶球生菜两个型。球生菜叶片薄,色黄绿绵软,叶球小,耐挤压,耐运。脆叶球生菜,叶片地脆嫩,色绿,叶中肋肥大,包球不,易折断,不耐挤压。目前栽培的生菜主要品种有:

1.登峰生菜 广栽培普遍,属叶生菜,叶直立,近形,叶片淡绿色,叶波状,株高30厘米,开展度36厘米,株重330克左右。

2.玻璃生菜 又叫尾生菜、散叶生菜。是广州家品种。不球,叶簇生,株高25厘米。叶片近形,薄,18厘米,17厘米,黄绿色,有光,叶波状,叶面皱缩,心叶包合,叶柄扁,白色,株重200300克,质软滑,不耐,耐寒。适春秋栽培。一般亩产2000~3000千克。

3.帆”紫叶生菜 北京市特种蔬菜种田公司于1978的由美国引。植株大,散叶,叶片皱缩,叶片及叶脉紫色,色,随着收近,色逐加深。喜光,,不易抽薹,成熟期早,全生育期50天,适合春夏、秋季露地栽培及大棚栽培。亩产1000~2000千克。

4.花叶生菜 又名苦苣,叶簇半直立,株高25厘米,开展度2630厘米。叶形,叶缺刻深,并上下曲折呈冠状,外叶绿色,心叶浅绿直,黄白色;中肋浅绿,基部白色,株重500克左右。品质较好,有苦味;适,病虫害少,全生育期7080天。适合春、夏、秋季露地及大棚栽培。

5. 由北京市特种蔬菜种苗公司1987年从日本引球生菜品种。极早熟,生育期80天。株型凑,生。肥沃土适宜密植。球内中心柱极短。球重500克,品好。抗病性,抽薹晚,高温球性比其他品种。适合春、夏、秋季露地及大棚栽培。是生栽培的品种。

6.奥林匹 由北京市特种蔬菜种苗公司1978年从日本引球生菜品种。极早熟,生育期80天左右。叶片淡绿色,叶缺刻多,外叶小而少;叶球淡绿色稍黄色,较紧密,球重400500克;品佳,口感好,耐,抽薹极晚,适合春、夏、秋季露地栽培,可以作夏季生菜栽培的用品种。

7.林娜斯 由北京市特种蔬菜种苗公司1987年从美国引。中早熟,生旺盛,整度好,外叶绿色,叶缺刻小,叶片内合,外叶少,叶球为圆球形,绿色,紧实球重500克。品质优良,脆,耐运,成熟期一致,抗霜霉病和端灼病,适合春、秋露地和大棚栽培。

8.皇后 由北京特种蔬菜种苗公司1987年从美国引球生菜品种。中早熟,生育期85天,生,外叶绿,叶片中等大小,叶有缺刻;叶球中等大小,紧实株重500600克。味佳。抽薹晚,抗生菜花叶病毒病和部灼。适合春、秋露地及大棚栽培』

レタス(2)植物工場

人工光で野菜生産 大阪府立大に国内最大級の植物工場

(転載)

『人工の光だけで野菜を栽培する植物工場研究センターが大阪府立大(堺市中区)に完成し、本格的な生産を始めた。総面積約2千平方メートル。人工光だけで栽培する研究施設としては国内最大規模という。

植物工場は4月に稼働。LEDや蛍光灯で照らして野菜を栽培している。レタスの棚は15段。成長に応じて1段ずつ下ろし、下まで来たら収穫する。苗の時期を含め約40日で成長し、露地物の半分に短縮できる。

栽培する棚を積み上げることで面積あたりの収量を上げ、品質や大きさがそろった野菜を作りやすい一方、コストが露地物より3割ほど高いのが課題だ。今年度中に露地物と同じコストで栽培できる手法を確立する方針。LEDや蛍光灯の改良で、2015年ごろには大規模な工場で商業ベースに乗ると見ている。』

写真:人工の光だけで栽培されているレタス。通常の半分の約40日で出荷できる=大阪府堺市中区学園町の大阪府立大 

ゴボウ(1)

ごぼうを食べさせて、死刑判決。

ゴボウは、日本人しか食べない、キク科野菜です。
ヨ-ロッパでは、ごぼうの若葉を、サラダにして食べることがあります。
ユーラシア大陸の北部が原産とされています。
それが、ヨーロッパ北部、シベリア、中国東北部に広がった。
日本には、中国から、薬草として伝来しました。

ゴボウの種子を乾燥させたものを「悪実」という薬草になります。
悪実は、血糖降下作用、風邪、咳、扁桃腺に降下があるとされています。

ごぼう根は、食欲増進・胆汁分泌促進・発刊利尿に効き目があるとされ、
煎じて服用していた。

平安時代の「本草和名(918年)」キタキス(岐多岐須)と言う名前で
ゴボウが登場する。
その後、日本で、野菜として発展していく・・・
江戸時代には、かなり一般的な野菜として普及することになる。
京洛の鞍馬・八幡の産がよいモノとされた・・・

シーボルトは、ごぼうをオランダに持ち帰ったが、
結局食べ方がわからず、普及しなかったといわれる。

ごぼうは、つよい光をこのみ、乾燥に強いが、過湿には弱いので、
排水のよい火山性土や砂質土で栽培される。また、その方が収穫がしやすい。

ごぼうは、1963年には、33万トンも生産されているが、
それ以降食生活の変化で、減少し、現在は、25万トンほどつくられている。
ただ、食物繊維の多さもあって、見直されつつある野菜でもある。
生産は、茨城、埼玉、群馬、北海道、など、
関東以北で全体の75%がつくられている。

ごぼうは、繊維質が多いことで有名ですが、糖質の45%が、
人に消化されにくいイヌリンで、カロリー源とならないので、
ダイエット食品といわれている・・・・
そのような背景から、きんぴらバーガーなどが人気がでてきている。

ごぼうのうま味は、晩秋から冬にかけてで、そのうま味は、皮に集中している。
皮をいかに料理するかが、ごぼうの本当のおいしさを作り出すといいます。

料理法は、アクがつよいので、あくを抜くために水でさらす必要がありますが、
酢水を使うと褐変もおさえることができる。
ただし、長くつけると硬くなり、風味も落ちるようです。

戦争中 アメリカ軍の捕虜に、ごぼうを食べさせたことが、
アメリカ人は、ごぼうを食べる習慣がなく、木の根を食べさせたと告発し、
捕虜虐待、残虐行為ということで、
捕虜収容所の関係者が戦犯裁判で、死刑の判決が下された・・・ことがある。
食生活の違いは、大きな悲劇を生むことがある・・・

中国でのごぼうの生産は、1993年ころから山東省で始まったといわれている。
現在は、550ヘクタールを超える生産をしている日本の企業がある

中国も、ダイエットブームの中で、ごぼうが食べられる傾向にある・・・
もともとごぼうは、油と相性がいいことから肉料理の際に一緒に炒めるという
料理がでてきているようです。

以前、日本の市場の方と話す機会があり、
中国から輸入されたごぼうの話がありましたが・・・
そのごぼうには、規格に会うために、針金でくっつけたモノがあった・・・
という話を聞いて、笑ったことを思い出しました。

追記・・・・・
中国人は、食材を自らのモノにする・・・・
ゴボウをどのように料理するのか?
調べてみた・・・・

ゴボウ料理:
1、ゴボウ大根豆スープ
2、糖酢豚肉炒め牛蒡
3、牛蒡排骨スープ
4、辛い肉団子(ゴボウをいれた)火鍋
5、牛蒡炒め肉

ふーむ。やはり中国人は、すごい・・・

トンガでは、カボチャを食べない。
しかし、日本向けカボチャを作っている。
過剰生産した時には、捨てるだけだった・・・
中国は、過剰生産したら、自分たちで、食べてしまうんですね。

中国でのゴボウの販売価格・・・1元/kg

レタス(1)栽培の方法

1、はじめに
レタスは、キキョウ目キク科の越年生草本で、和名をチシャという。レタスの語源は、ギリシャ語のラク(乳)に由来している。葉を切ると白い乳液が出ることからきている。葉からでる白い乳液は、イライラを治す効き目があるという。鉄分は、ホウレン草に次ぐほど多く貧血に効果がある。
 日本には、1863年に、アメリカから渡来している。原産地は、中近東、小アジア地方であると推定されている。野生種の栽培起源は、2500年前にさかのぼり、ローマ時代にはすでに主要野菜として栽培されていた。

2、生育条件
①涼しい気候に適し種子の発芽適温は15℃から20℃である。25℃以上の高温になると急激に発芽率が低下する。種子は25℃以上になると休眠状態となる。
②生育適温は、15℃から20℃である。葉の分化の点からは、昼温より夜温の方が影響が大きい。夜温が10℃以下になるとほとんど葉の分化が行われない。③根の生育適温は、地上部の生育適温より5℃低く、およそ15℃前後である。④結球時適温は、10℃から16℃である。
⑤高温長日条件では、生育が抑制され、花芽分化、抽たいが促進される。レタスの抽台の主要要因は、高温とされている。ダイレクトレイクスを用いた試験の結果では、積算温度1700℃が、花芽分化後の抽台に必要な温度とされた。長日条件は、花芽分化抽台を促進する。日長に対する反応は、抽台の早い品種ほど敏感で、晩抽性の品種ほど日長に関係なく高温により抽台する。
⑥冬を経過した、レタスは、4月頃から抽台が始まる。茎は球葉内でとぐろを巻くように伸び出すが、球葉を破って出てくるのはかなり困難である。そのまま頭球内で灰色カビ病などで、腐ってしまう。

3、土壌と肥培条件
①土壌条件は、土層が深く有機質に富んだ砂質壌土から粘質壌土に適し、保水力があり、排水条件の良い畑で多収が得られる。土壌PHは、PH6から7の範囲がよく、5以下の酸性土壌は、PH調整が必要である。
②肥料設計は、通常期と厳寒期と区別する必要がある。
 通常の肥料設計は、窒素分が25Kを目標とし、厳寒期は31Kを目標とする。

4、定植
①プラグ苗(本葉3から4枚)を定植する場合は、若い苗を定植し、老化苗を避ける。老化苗の場合は、植物体を若返らせるために、サイトカイニン(スノーグローエース)を葉面散布する。定植前には、たっぷりと水をやり、定植後は根をはらすために、水をひかえることが大切である。活着は、定植後4から5日で確認できる。定植1週間後に追肥を行い、その後結球開始までに、再度追肥をする。
②浅うえとする。
 
5、結球・肥大の条件
①球の肥大は、低温下では、緩慢に進行する。25℃以上の高温では、肥大が抑制される。20℃前後の適温域を境として考えるとやや温度が高い方が短期間に増大する傾向にある。しかし、18℃前後で結球した方が、品質は良くなる。
 結球開始から収穫までの平均気温の積算は、早生種で、350から380℃、中性種で、400℃前後、晩生種で450から500℃が目安になっている。
②レタスは、結球期にはいると水分要求量が多くなる。結球開始後は、土壌水分が多い方が、球の肥大がよい。とくに、1から2月は、降雨量が少ないときがあり、乾燥によって、球の肥大が阻害されることがある。天気の良い日の午前中に畝間にかけ流しかん水を行う、1回の潅水量を少なくし回数を多くする方がよい。
③球の肥大に大切なことは、いかに根を深く入らせるかにあり、浅根は、気温の変化を受けやすく、低温に遭遇すると寒やけがおこりやすい。
④防寒用トンネル被覆は、平均気温が、8から10℃に低下する頃から始まる。
⑤トンネル被覆後は、換気を怠ると晴天時には、35℃以上になり高温障害をうけやすい。

6、品種について
 レタスの品種は、本来雨の少ない、冷涼な気象条件に適した作物である。日本向けに湿潤な気候に対応できる品種改良がなされている。
 シスコ:サリナス・バンガードタイプ(腐敗性病害に対する耐病性や結球性の安定がある。斑点細菌病に強い。エンパイア系は、斑点細菌病に強いが、腐敗病に弱い。)の品種、熟期が早いのが特徴。生育は、コンパクトで、早生性の特性が強い基肥主体の施肥設計を行い、生育後期に肥料切れをおこさないような肥培管理がよい。春のやや低温期から初夏どりに利用される。

7、主な異常結球について
①タケノコ球;症状;結球葉の最外葉が球とならずに巻き付き全体としてタケノコを思わせる縦長の球となる。特に温度上昇期に発生。
原因;外葉形成期中後期から結球始期にそれまでにより急激に肥効が高まったとき(春作での乾燥後の多雨、急激な温度上昇)、遮光、マルチ栽培での深うえ、
外葉が初期より立ち上がり気味の時
対策;品種の選定;カルマー系
②タコ足球;症状;結球葉の葉柄基部が細く盛り上がり、小球となることが多い。特に高温きに発生しやすい。
原因;結球葉に比べ、外葉の生育が不十分な場合に発生する。(老化苗の定植、結球中期の気象災害による外葉の傷み)、過剰施肥で、おこりやすい
対策;外葉を順調に成長させる。
③過大球(ボカ球)、軟球;症状;球の締まりが悪い葉重型の品種で発生しやすい。高温適湿、多肥時に発生する場合は、球の大きさのみ大きくなる。温度降下時期の温度不足でも発生する。
対策;適正品種の選択、施肥窒素の調節(減肥)
  露地マルチ作型では、日平均温度15℃をきる日の75日前までに播種する。
④小球
症状;球が小さい。
原因;低温期の極端な乾燥もしくは、肥料不足。
   フルトンタイプの品種で発生しやすい。

8、「ふちくされ症」について
①レタスなどの結球性野菜に発生するふちくされ症は、これまでの研究から、植物体内のカルシウム欠乏に起因する生理障害と考えられている。発生は、葉の周縁部に始まり、発生の初期は、黄褐色を呈し、脱水症状が進行し、発生部位は、乾燥枯死する。チップバーンと呼称されているものは、この状況をさす。結球性野菜では、外葉、結球葉とも発生するが、結球葉縁に発生するのが、一般的である。縁くされといわれるような葉縁に腐敗がみられるのは、2次的に細菌の寄生によるもので、発生部位は、褐変・黒変枯死、軟腐する場合もある。
 心くされ症と呼ばれているのは、心葉に発生する同類の症状を指す。
②結球性野菜では、結球葉内部に症状が発生した場合、収穫の時点で確認しにくいため、品質低下の要因としての問題は深刻である。
③何故カルシウム欠乏がおこるのか
 カルシウムは、他の養分に比較して
(1)根からの吸収過程でとりのこされやすい
(2)体内での分配効率が低い。そのため、カルシウム資材(塩化石灰の0.5%液)の葉面散布を行ってきた。同じ結球性野菜でも、ずいぶんと養分吸収のバランスが違っている。苦土を要求する性質が強いことを表している。

(3)ふちくされ症対策
 ①生育後半の急激な生育を緩和するための肥培管理方法の導入
 ②ふちくされ症状の多発する春の上昇気温期においては、外葉形成期が低温、乾燥条件で推移するとカルシュウムの吸収阻害につながり、発生がおこりやすい。
  ③定植後10日から20日の間におこりやすい。

参考文献
(1)さくもつ事典 秋山賢一著 富民協会
(2)野菜栽培技術データ集  誠文堂新光社
(3)野菜栽培技術百科 葉根菜類  誠文堂新光社          以上

Touxiaのブログ
2010年6月25日開始
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