2017年04月20日

腰痛(14)

腰痛症

特異的腰痛の問題

MRIなどの診断により腰部脊柱管狭窄を含め腰椎ヘルニアと診断された方はにとって

重要な点は、何度も言いますがとにかく神経障害に注意することです。

手術の必要性があるのか?無いのか?保存療法を続けるのか?どか?

特に手術に至る可能性、必要性のあるタイプは、

1、ヘルニアにおいては、神経根絞扼型椎間板ヘルニア

2、腰部脊柱管狭窄においては、馬尾型と混合型

その中でも、神経障害の馬尾症候群が有るのか?無いのか?が最も注意する点です。

どうでしょうか?

診断された方は症状があったでしょうか?


このブログにおいても腰椎ヘルニアにしろ腰部脊柱管狭窄において最も心配すべきは

神経障害がどの程度存在するのか?と述べてきました。

そして、神経障害の有無、その症状が増悪するかどうかをMRIの画像診断と比較検討する。

臨床では重要だと述べてきました

それは、整形の常識として現在の腰椎ヘルニアにしろ腰部脊柱管狭窄は、

 1、何らかの原因で飛び出した椎間板あるいは狭小した腰部の脊柱、

 2、脊柱の退行性変化により椎間孔あるいは脊柱管狭小化が増悪

その結果として神経根や馬尾への機械的圧迫により神経障害が出現する。・・・・・と

当たり前の如く説明されているからです。


圧迫により神経障害として出現する症状として、知覚障害(麻痺、脱失)と運動障害(麻痺)です。

再度確認して欲しい要点は、疼痛についてです。


脊柱管から出る神経には知覚神経と運動神経があります。

 知覚をつかさどる知覚神経は後根(DRGは後根神経節)

 運動をつかさどる運動神経は前根

これらの神経が長時間圧迫されるとどうなるのか?

今一度、お考えください。


整形では圧迫により疼痛やその他の神経障害が起こるとされています。

圧迫により神経への栄養供給が減少し血行障害はおこります。

従って栄養障害が起こることは容易に想像できます。

圧迫の程度が大きいほど、長時間圧迫されるほど神経障害の程度も大きくなります。

しかし、神経への栄養障害によって疼痛は本当に起こるのでしょうか?

また脊髄神経の栄養は、脊髄液が60%、血流が40%で供給されます。

神経の栄養供給が障害される(脊髄液の潅流不全、神経組織の血流障害)により

腰部脊柱管狭窄による慢性的な機械的圧迫により、脊髄液の円滑な環流が途絶されると

同時に血流も減少する。

この状態で立位歩行は、神経自体、下肢あるいは両者の栄養需要に応じられなくなり

神経は阻血状態になり、間欠性跛行が出現する。

この場合は要注意です。


ところが通常、感覚神経あるいは運動神経への栄養障害が起こるとどうなるでしょうか?

神経の働きは弱くなりますね。

要は栄養失調の状態です。栄養障害が長い間続くと働きは弱っていきます。

つまり感覚神経、運動神経の働きは弱っていくのが理の当然です。

働きが弱れば弱るほど疼痛は減少し感じなくなっていきます。

この典型例は高齢者には脊柱の圧迫骨折などで疼痛を訴えない人がおtられます。

レントゲンで医師から「今まで骨折されていませんか?骨折線の跡がありますよ。」・・・・と

告げられた人も多いと思い増す。

これは、幸に? 骨折部位の栄養血管がダメになっていた場合ですね。

このように神経への栄養供給が障害されると疼痛は減少あるいは感じ無くなります。

支配神経の感覚が消失あるいは低下が起こるのです。

疼痛が増強される? このようなことは通常の感覚神経では起こらないのです。


一方の運動神経に栄養障害が起こると、支配神経の運動ができなくなります。

つまり、支配神経領域の運動が減少しやがて麻痺が起こるのです。

つまり、長時間圧迫されることにより麻痺が起こります。

しかも、疼痛すらおこりません。つまり知覚の脱失がおこります。


運動神経が障害されると運動麻痺がおこります。

 症状として、足首が持ち上がらない。つま先立ちができない。内反ができない。等々

 圧迫される各神経根の支配筋肉に筋力低下がおこることは既にのべています。

感覚神経が障害されると触覚・痛覚の消失という知覚障害がおこります。

 症状として、触っても分からない、つねっても痛みを感じない。等々

 圧迫される各神経根の支配領域に感覚低下が起こることも述べています。

その他にも支配神経の深部反射の低下が起こりることも述べています。


一般的に説明される「神経が圧迫されて疼痛が出る。」とは全くの正反対の事実です。

真実は、「痛みが出るのではなく、痛みがでなくなる。」これが本当だと思います。

感覚神経が障害されると感覚を伝える信号が遮断されるので、触覚や痛覚が

脳に届けられない状態に陥ってしまうので感覚麻痺がおこるのです。

当たり前といったら当たり前ですね。

もう一度言いますね。

神経障害の程度を再確認してください。


圧迫の程度が大きければ大きいほど、あるいは

長時間圧迫されればされるほど知覚は麻痺し運動も麻痺に陥ります。

いいかえれば、ヘルニアなどが大きければ、あるいは

慢性化すればするほど、疼痛は感じなくなり、知覚が麻痺し、運動は麻痺します。

腰椎椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄と診断されたあなたの状態は?


腰椎椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄における感覚神経、運動神経に圧迫における

解剖学的にも臨床上の大きな疑問点があります。次回に



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2017年04月06日

腰痛(13)

腰痛症

特異的腰痛の問題

腰部脊柱管狭窄

最近この疾患名の患者さんが多いですね。

かなり心配され気になされ鬱的になられる方もおられます。

前回の神経根絞扼型椎間板ヘルニアとの明確な判断ができないので厄介ですね。

加えて、腰部脊柱管狭窄は椎間板ヘルニアとの合併することもある。・・・・と

記載されていますので、更に明確に区別できませんね。

腰部脊柱管狭窄は腰部脊柱管を走行している神経組織である馬尾や神経根と

骨性組織や軟部組織である周囲の組織が破綻し、神経症状をきたす状態ですので

ある意味むしろ理の当然と言えば当然です

要は、症候群に分類できる疾患ともいえます。

既に述べたように腰部脊柱管狭窄には三つの型があります。

 神経根型;下肢、臀部の疼痛・・・・自然寛解傾向にあり保存療法が第1選択

 馬尾型:下肢、臀部、会陰部の異常感覚

 混合型:馬尾型と神経根型の混合

脊柱管狭窄の内訳では神経根型70%混合型16%馬尾型14%

馬尾型の約30%が発症後5年内に最終的に手術に至るとのデーターがある。

反対に、脊柱管狭窄の馬尾型診断されても手術しない可能性は70%ということ。

保存療法で軽快する症例も多いという事実ですね。


そこで、腰部脊柱管狭窄において注意する神経障害の症状

脊柱管狭窄の馬尾型の症状として
           
 頻尿感、残尿感、尿閉、便秘
           
 両脚の「しびれ」や「まひ」(痛みはない)、だるさ
           
 異常な勃起(男性)、会陰部に「ほてり」異常な感覚(女性)

 ある意味では痛みのある神経根型、混合型の方が安心?


脊柱管狭窄で留意する点

 ★頻尿感、残尿感、尿閉の膀胱障害です。

   下肢の疼痛やシビレ等の神経症状は通常の腰痛症や腰椎ヘルニア等でも見られます

   しかし、会陰部の症状や膀胱や直腸障害は見られない。

 ★排尿の特徴

    尿の排出障害と蓄尿障害に注意

    残尿感や排出困難が約50%

    催尿感や頻尿という蓄尿障害も約20%に見られる

    下位腰椎の病変が原因の馬尾障害では脊髄神経は仙髄の排尿中枢より末梢の

    馬尾部で障害される

 ★神経性間歇跛行に伴う膀胱障害の特徴

    排尿に伴う症状が歩行による下肢症状の出現と同時に発生。 

    催尿感は、歩行のみに自覚。

    これはベッドサイドの臨床で非常に重要で、間欠性跛行の下肢症状の変化と同様に、

    立位歩行時の排尿に伴う症状の出現の有無を確認することは。

    残尿量が多いとの報告もありますが、これはベッドサイドの臨床では判別がつかない。

 ★神経性の間歇跛行

    安静時無症状の場合に下肢症状は、

     ●歩行開始時には存在しない

     ●歩行を困難にさせるような性質のもの

     ●短い休息により消失

    安静時根症状のある場合に下肢症状は

     ●安静時の片側ないし両側の疼痛や神経症候が歩行により広範囲になる

     ●間歇跛行時には安静時と異なった側に症状が出現する

     ●歩行により安静時とは異なった性質の障害が出現する


脊柱管狭窄のMRIでの画像診断により、三つの型に分類するだけではなく、

自覚症状として、上記の確認は必ず行ってください。

手術するか? 保存療法を継続するか?の判断にも役立つと思います。





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2017年03月23日

腰痛(12)

腰痛症

特異的腰痛の問題

腰椎椎間板ヘルニア


★神経根絞扼型椎間板ヘルニア

 高齢者に多く、脊柱管狭窄症を併発しているヘルニアです。

<症状>

〇腰椎後屈により生じる下肢痛

 腰椎を後屈すると、ヘルニアがさらに突出して、神経根がヘルニアと狭窄を起こした

 脊柱管の椎骨に強く圧迫されるので、下肢痛があらわれたり、下肢痛がさらに増したりします。

〇下肢痛を伴う腰椎前屈制限

〇Kempテスト陽性

〇高度な前後屈制限

 ヘルニアは前屈痛、脊柱管狭窄症は後屈痛が特徴で前屈すると緩和する。

 ヘルニアと脊柱管狭窄を併発しているため、前屈痛と後屈痛の両方がある。

 前屈、後屈ともに強く制限されることもあります。

〇有痛性の跛行や間歇跛行等の歩行障害

 歩くと腰部や下肢に痛みを感じたり、間欠跛行が起こるなどの歩行障害があらわれます。

 脊柱管狭窄症を併発しているための特徴です。


<椎間板ヘルニアにより各レベルで出現する神経障害>

脱出したヘルニアの位置によっては神経圧排型椎間板ヘルニアの場合と同じです。

ただし、脊柱管狭窄症を併発しているので注意が必要。

50歳後半で脊柱管狭窄症といわれる人の多くはこのタイプのヘルニアの可能性が多い

と考えられます。

高齢者の腰椎椎間板ヘルニアが脊柱管狭窄症と診断名が変化する場合の

多くのケースがこの神経根絞扼型椎間板ヘルニアが多いのでは?

<障害の程度および予後>

 椎間板ヘルニアによる神経根の圧迫度は様々です。

 臨床的には、ヘルニアの大きさはモチロンですが、椎孔の形態や外側陥凹の狭小化といった

 狭窄因子の存在が、椎間板ヘルニアの障害の程度、予後に関係しています。

したがって、臨床では外科的適応と相対的適応と分けられています。

<外科的適応>

★絶対的手術の適応

 急性馬尾症候群

  下肢・会陰部の知覚障害、下肢の弛緩性麻痺、膀胱・直腸障害、インポテンス、

  坐骨神経痛など

★相対的手術の適応

 絶対的適応以外では通常は手術の有効性は低く、手術は行われない。。・・・・が

 以下が相対的適応となっています。

 1、数ヵ月の保存的療法が無効である。

 2、 痛みはさほどでないが、麻痺が進行し、強いしびれを訴える。

    特に皆さんが気になるしびれは、会陰部のしびれの有無に注意。

 3、 根性痛の複数回の既往があり、保存的療法で完治が望めない。

 4、下肢の強い運動麻痺(母趾背屈力低下、下垂足)

 5、単一根性の間欠性跛行 がある。




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2017年03月09日

腰痛(11)

腰痛症

特異的腰痛の問題

腰椎椎間板ヘルニア

★神経圧排型椎間板ヘルニアの場合

 <一般的な症状>

 〇腰痛

  腰椎椎間板ヘルニアの症状のうち腰痛のみを愁訴とする場合は、側方ヘルニアではなく

  正中ヘルニアで、しかもヘルニア腫瘤の脊柱管内占有率が低いという特徴が見られます。

  このような場合は、腰椎椎間板ヘルニアの特徴的な理学的所見の一つであるとされる

  前屈制限や神経緊張徴候を示すことが低いとされています。

  したがってこのような正中ヘルニアの場合には、非特異的腰痛と診断された症例にも

  椎間板ヘルニアが含まれている可能性があることは否めない。

  したがって、長期間腰痛が持続している場合は、念のため画像診断の必要があります。

  ただ、神経根圧迫症状を呈さない椎間板ヘルニアに対する手術の有効性については、

  懐疑的な意見が多くそんざいします。

 非常に稀ですが 椎間孔外側型ヘルニアの場合は、痛みも通常のヘルニアよりも

  強い傾向があります。

  神経障害性疼痛と呼ばれている痛みが強く出ます。

 〇腰椎前屈(坐位や中腰)により生じる下肢痛

 〇下肢痛を伴う腰椎前屈制限 

 〇患側のSLRテスト陽性

   Crroed SLRは陰性のこともあるが、あれば更に有力な証拠になる。

   ただし、L3ーL4レベル(L4神経根)の場合はFNSが陽性にでる。


<椎間板ヘルニアにより各レベルで出現する神経障害>

神経障害で必ず観察すべきは、脱出した椎間板によって引きおこされる神経障害です。

脱出した椎間板により障害される神経根によって特徴的な神経走行による放散痛の出現と

特定の筋力・特有の反射・特定領域の知覚の低下が現れます。

MRIの画像診断に加えて、これらの程度を知ることが非常に重要になります。


1、L3ーL4レベルの場合(L4神経根)

   疼痛:大腿神経に沿って大腿前面から膝内側にかけて放散痛がある。

       膝疾患と間違われたりするので注意

   筋力:前脛骨筋、大腿四頭筋の筋力低下

       膝関節の伸展力の低下(筋力3は要注意)

       足関節の内反力の低下

       簡単には、しゃがみと立ち上がりに問題が観察される

   反射:膝蓋腱反射低下

   知覚:下腿内側の知覚低下(足の内側デルマトームの低下)

2、L4ーL5レベルの場合(L5神経根)   

   疼痛:坐骨神経に沿って大腿後面から下腿外側後面さらに足指に放散するともある

   筋力:前脛骨筋、長母趾伸筋、長趾伸筋の筋力低下

       足関節背屈力の低下(筋力3は要注意)

       足趾背屈力の低下(筋力3は要注意)

       簡単には、踵立ちに問題が観察できる

   知覚:下腿外側と足背の知覚低下(足の第2・3・4趾周囲デルマトームの低下)

       母趾と第2趾の間はL5の知覚固有領域です。

   反射:反射の低下は見られない。

3、L5ーS1レベルの障害。(S1神経根)

   疼痛:坐骨神経に沿って大腿後面から下腿外側後面さらに足指に放散する

   筋力:下腿三頭筋、長母趾屈筋、長趾屈筋の筋力低下

       足関節底屈力の低下※

       足関節外反力の低下(筋力3は要注意)

       ※下腿三頭筋の筋力は非常に強いので筋力のテストが難しい。
         従って筋力テストよりもつま先歩行。
         片足でのつま先跳躍をさせて観察する方が筋力低下は察知しやすい。

       足趾底屈力の低下(筋力3は要注意)

       簡単には、つま先立ちに問題が観察される

   知覚:足の外側の知覚低下(足の外側デルマトームの低下)

       外果と足底はS1の知覚領域

   反射:アキレス腱反射低下

 ※前回述べたようにL4ーL5レベルのヘルニアでは、L5、S1の両神経根の
   障害がある場合があります。
   L5ーS1のレベルでのヘルニアの場合はS1神経根の障害。

大雑把に知覚のテストでは、

 脛骨陵の内側がL4神経根、外側がL5神経根、外果と足底がS1神経根障害の有無

大雑把な筋力テストでは、

 S1神経根のつま先立ちとL4、L5神経根の踵立ちができるかできないか?で

 椎間板ヘルニアがL4ーL5レベルかL5ーS1レベルかの鑑別ができます。


次回、は神経根絞扼型椎間板ヘルニア


 



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2017年03月02日

腰痛(10)

腰痛症

特異的腰痛の問題

<腰椎椎間板ヘルニアと神経根の関係>

神経根の脱出型はすでに述べています。

一般的な臨床では、後外側型、正中型の二種類です。

〇椎間板ヘルニァの突出方向

 1、後外側型のヘルニア(椎間板ヘルニアの約70〜80%)

  腰椎椎間板は、前方よりは後方に、または正中より側方に脱出するのが普通です。

   脱出した椎間板は各レベルで左右どちらかの一方だけの神経根を障害することが多い。

   従って左右どちらか下肢の放散痛。

   同時に両側に放散する痛みを訴えることは少ない。

 2、後正中型のヘルニア(椎間板ヘルニの約15〜20%)
   
   正中になればなるほど両側に放散しやすい。かつ巨大であればあるほど馬尾に影響。

〇神経根と椎間板腔との関係

  椎間孔を出る前で神経根は椎弓のところで約45度曲がります。

  椎弓根は椎体の上三分の1にあり、神経根はかなり椎弓根に密着しているので

  ここで方向転換した神経根はその下位の椎間板腔を横切らないために、通常その部の

  椎間板ヘルニアでは障害されない。

  したがって、一般的に神経根はその出口より上位にある椎間板のヘルニアのみが、

  障害されます。

  例えば、L5神経根は、L4、L5の椎間板腔を横切り、L5椎弓根のまわりを回り、

  L5ーS1椎間腔に達する前に椎間孔を通って脊椎管より出て行く。

  したがって、この神経根はL4、L5の椎間板ヘルニアにより障害されることがあっても

  L5−S1間のヘルニアでは障害されない。

  したがって、症状がL5神経根支配によるものである患者では、L5の椎体よりより

  上の椎間板腔でのヘルニアの可能性がある。

〇椎間板ヘルニアにより障害されやすい神経根

 ★第3、第4腰椎椎間板のヘルニア(L3ーL4レベル)では、L4神経根が障害される。

 ★第4、第5腰椎椎間板のヘルニア(L4ーL5レベル)では、L5神経根が障害される。

   ※L5とS1神経根が障害される場合もある。(正中型)

   ※ただしS1神経根の単独障害はない。

   ※脊椎椎間で硬膜内の最外側(一番狭い場所)に位置する神経は、そのレベルで分岐して
     硬膜外に出て行く神経です。
     例えば第4第5椎骨間であれば硬膜内で、最も外側にあるのは、L5神経根で、
     その内側にS1神経根があります。
     一つの椎間板ヘルニアが2本の神経根を障害することもあります。
     とくに、L4ーL5レベルでは、ヘルニアが中心にある場合におこりやすい。(正中型)
     この位置で、ヘルニアが硬膜内でいちばん狭いところにあるL5神経を障害せずに
     其れより広い場所にあるS1神経を障害することは考えにくい。
     つまり、第4、第5椎間板のヘルニアにおいてヘルニアが中心型の場合では
     L5とS1の2つの神経根が障害されることはあっても、S1単独の神経根の単独障害は
     起こりえない。

 ★第5腰椎、第1仙椎間の椎間板ヘルニア(L5ーS1レベル)では、S1神経根が障害される。

〇腰椎椎間板ヘルニアの約9割は、L4−L5、L5ーS1の椎間板でおこる。

通常の臨床では以上を大まかに以理解しておきます。


しかしながら非常に稀ですがその他の脱出部位によって神経根の障害も変わってきます。

このあたりが臨床の複雑さであり、MRIとの確認が必要となる理由ですね。

例えば、L4、L5椎間板ヘルニアの場合

 後外側型:L5神経根を圧迫し、L5神経根症状を呈する
 
 正中型:硬膜嚢を圧迫し、複数の神経根(L5・S1症状を呈し、馬尾神経症状を呈する)

 椎間孔外側型:脊柱管外に脱出し、L4神経根を圧迫しL4神経根症状を呈する。

 またL4ー5椎間板ヘルニアが上方へ脱出するとL4神経根症状を呈する。
 同様にL5ーS1椎間板ヘルニアが上方へ脱出するとL5神経根症状を呈する。

 臨床ではMRIなどの画像診断によるヘルニアの神経根圧迫の確認と、神経根障害の症状が

 本当にリンクしているのか?

 重要になります。

次回は神経根症状
 


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2017年02月24日

腰痛(9)

腰痛症

特異的腰痛の問題

画像上に、腰椎ヘルニア、脊柱管狭窄、腰椎滑り、腰椎分離の存在が確認されても

全てが症状をおこしているとは限りません。

特異的、非特異的腰痛に限らずに、退行性疾患において画像診断の評価は、

自覚症状や、他覚所見との対応による解釈があってこそ評価を得ることができます。

また腰痛という退行性疾患というかぎり、加齢という時間的推移を考慮する必要性があります。

進行しているのか? あるいは新たに起こったヘルニアなのか? 全く別の腰痛なのか?

これが皆さんに画像とその時の症状を保存して欲しいといった要因のひとつです。


それでは各論に移ります。

腰椎椎間板ヘルニア

椎間板の突出する位置による分類

通常は椎間板ヘルニアの出るのは、椎間孔内、椎間孔外、椎体内に分かれます。

ほとんどの椎間板ヘルニアは椎間孔内です。

椎間孔内のヘルニアは後正中型、後外側型、椎間孔内外側の3種類になります。

   〇後外側型:椎間板が傍正中に突出(ヘルニアの約70〜80%) 傍正中型   
   〇後正中型:椎間板が後正中に突出(ヘルニアの約15〜20%) 正中型  
   〇椎間孔内外側型:椎間板が椎間孔内の外側に突出(稀)     椎間孔内外側型

椎体孔外のヘルニアは、椎間孔外外側型

   〇椎間孔外外側型:椎間板が椎間孔外のほぼ真横の外側に突出(稀) 椎間孔外型

椎体内のヘルニアはシュモール結節と呼ばれています。


一般的に、腰椎椎間板ヘルニアは後外側型ヘルニアを指します。


腰椎椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄などでは神経根圧迫による神経障害が問題になります。

椎間板ヘルニアによる神経根の圧迫度は様々です。

 狭小化した外側陥凹を有している症例では、前方の椎間版ヘルニアに加え、

 後方の外側陥凹の背側壁からの要素が加わり、神経根の圧迫は高度になります。

 一方、広い外側陥凹を有している症例では、後方の背側に逃げ場が存在するため
 
 神経根の圧迫度はそれほど高くなりません。

 その結果、神経根の圧迫の程度は、軽度になり症状も軽度になると考えられます。


腰椎ヘルニアにおける臨床的、症状による分類
  
  〇神経根圧排型のヘルニア

   広い脊柱管の症例にみられるもので、ヘルニアに圧迫されても神経根は後方へ

   移動できるため神経根疼痛は比較的軽度であることが多い。

   このタイプが腰椎椎間板のヘルニアの大部分で神経障害の程度は低い。

  〇神経根絞扼型のヘルニア

   脊柱管や椎間孔の狭窄、神経根直下のヘルニアでは神経根が椎間孔内で

   回避することができずにヘルニアと椎弓間で絞扼される。

   その結果、著明な神経根性疼痛を伴うことが多い。

   特に、高齢者に多く見られる。

   青年、壮年の腰椎ヘルニアとは臨床像が異なるので注意が必要です。

   このタイプは臨床的には、むしろヘルニアによる脊柱管狭窄の範疇に入ります

  〇(後)正中型ヘルニア

   ヘルニアの症状のなかで、腰痛のみの主症状をとすることが圧倒的に多い。

   神経の周囲のスペースが広いため神経障害もあまり見られない。

   ただし、ヘルニアが巨大な場合には、脊髄神経を圧迫し馬尾症状が出る可能性もある。

   腰椎椎間板ヘルニアの症状のうち腰痛のみを愁訴とする場合は、正中型ヘルニアで、

   しかもヘルニア腫瘤の脊柱管内占有率が低いという特徴が見られる。

   このような場合は、腰椎椎間板ヘルニアの特徴的な理学的所見の一つである
 
   前屈制限や神経緊張徴候を示すことが低いとされています。

   このような正中ヘルニアの場合には、非特異的腰痛と診断された症例にも

   椎間板ヘルニアが含まれている可能性があることは否めない。

   したがって、長期間腰痛が持続している場合は、念のため画像診断の必要があります。

   ただ、神経根圧迫症状を呈さない椎間板ヘルニアに対する手術の有効性については

   懐疑的な意見が多いとされています。

 〇(椎間孔外)外側ヘルニア

   腰椎椎間板ヘルニアはのほとんどは、脊柱管内に突出して、神経障害を起こします。

   しかし稀に、このタイプのヘルニア脊柱管外に突出します。

   外側ヘルニアによる圧迫は、脊髄神経ではなく神経根の後根神経節(DRG)が

   障害されやすく、著明な神経根性疼痛を認めます。

椎間板ヘルニアにおいては、手術の絶対的適応を除いては保存療法が基本となる。


次回、腰椎椎間板ヘルニアと神経根の関係

 

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2017年02月16日

腰痛(8)

腰痛症

特異的腰痛の問題

何度も繰り返しますが、特異的腰痛においても保存療法が第1選択枝です。

最も多い腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄については、

〇特に椎間板ヘルニアの自然経過は良好。

  椎間版ヘルニアで入院4して保存療法が実施され、10年間異常経過した

  症例に対する追跡調査でも。80%前後が良好な成績を得ている。

  椎間版ヘルニアの長期予後は、画像診断や計測値に影響されない。

  入院時に手術を勧められた症例と勧められなかった症例との間に

  長期成績に差は認められない。

  椎間板ヘルニアの手術拒否においても、退院後にほぼ全例が短期間で良好になる。

  椎間板ヘルニアにおいては、手術の絶対的適応を除いては保存療法が基本となる。

  罹患期間中のQOLを考慮すると、様々な治療法を試みられて良いが、

  保存療法の種類によって最終の治療成績には差は無いという事実は留意しておいて良い。

〇腰部脊柱管狭窄の自然経過は、以下の神経障害の3つの型で異なる。

  腰部脊柱管狭窄の自然経過は、神経障害式により異なる。

  神経根型はその大多数が単一神経根障害であり、自然寛解傾向を認める。

  神経根症状を呈する神経根型に対しては、保存療法が第1選択枝になる。

  これに対して、馬尾型と混合型が有する馬尾症状は、それ自体が重症である。

  保存療法による治療効果は、神経型と異なり、期待できない。

  これらの事実から、馬尾症状に対しては手術療法が第1選択枝となる。

   (以上:腰痛、菊地 臣一、 医学書院より抜粋)

  1、神経根型:神経根が圧迫されるタイプ。

           単一神経根障害であり、自然寛解傾向が認められる。

  2、馬尾型:脊柱管の中を通る神経の束である馬尾が圧迫されるタイプ。

           両足にビリビリと強い痺れや脱力感、麻痺の出ることが多い。

       馬尾型の症状として
           頻尿感、残尿感、尿閉、便秘
           両脚の「しびれ」や「まひ」(痛みはない)、だるさ
           異常な勃起(男性)、会陰部に「ほてり」異常な感覚(女性)

  3、混合型:神経根と馬尾神経、両方の神経が圧迫される。

  2、3の馬尾型、混合型の場合には馬尾症候が現れます。

  1の神経根型は、ほぼ腰椎ヘルニアと同様に考えても良いと思われる。

  脊柱管狭窄の内訳では神経根型70%混合型16%馬尾型14%であり、

  馬尾型の約30%が発症後5年内に最終的に手術に至るとのデーターがあります。

  神経根型が最も多い。

  これが最近50歳以上になると脊柱管狭窄と診断される患者さんが多い原因?

  脊柱管狭窄と診断された人はMRIの画像で硬膜内に存在する馬尾神経のルートが

  確保されているか? 圧迫により確保されていないのか? 非常に重要になります。

  加えて馬尾症候の存在の有無が重要です。

  実際の臨床において、

  MRIにおいて馬尾圧迫が認められ、加えて馬尾症候が存在すれば

  手術のリスクフアクターがなければ、早期手術を勧められるでしょう。

  反対に様子観察となれば、神経根型の可能性が大きいです。

  ただし、加齢による退行性変性などで黄色靱帯の肥厚が進んだり、腰椎すべり症などの

  既往があれば要注意です。

  実際に、65歳以上の高齢者には馬尾障害が多い。

  加えて、高齢者の馬尾障害(特にシビレなどの知覚障害)は手術によっても

  改善しにくいという報告は多い。

  どちらにしても、脊柱管狭窄と診断されれば、担当医にご自身が何型か?手術の適否は?

  手術の前と術後は? 手術の目的は? 等々詳しくお尋ねされることを勧めます。


巷には、腰椎ヘルニア、脊柱管狭窄を切らずに治す、自分で治す等の宣伝が溢れています。

それは、ある意味で事実でもあり、ある意味では事実ではありません。

特異性腰痛を扱う場合には神経障害を観察しながら保存療法を実施するべきです。

特異的腰痛と非特異的腰痛とは全く別の疾患、症状とお考えください。

しかも軟部組織は、加齢による退行変性するという厄介な自然現象が存在するのです。

手術回避する可能性は50%なのか、あるいは90%なのか?

手術が100%必要という事実がないかぎり、医学という学問としてではなく医療として

保存療法を継続することが基本的に必要でしょう。

しかも現実的には、最終的に手術に至る確率%は非常に少ないのが事実なのです。

不幸にして保存療法の効果がなく手術に至る場合もあるでしょう。

その時期を逸しないことが手術後の回復に大きな影響を与えることとなります。


また例え適切な時期、適切な手術を実施しても既往症、圧迫の程度、圧迫の時間的経過、

手術の方法、腰椎の運動性の問題、加齢の問題等々で再発して数回の手術が必要な場合もあります。

手術は一度で済む場合もあるが、多くの場合は数回必要とされています


自分がどこにいるかは神のみぞ知るです。

斬り結ぶ太刀の下こそ地獄なれ身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ。

腹を決めて、光が輝く方角を見つめて欲しいと思います。


繰り返しと前置き長くなってしまい、なかなか本題に進みませんでしたが、

特異性腰痛と診断された場合には是非知っておいてください。




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2017年02月09日

腰痛(7)

腰痛症

特異的腰痛の問題

非特異的腰痛は、画像検査で「ここが原因」(腰以外の原因を含む)と 特定することができない。

通常の医院などで扱う腰痛では、非特異性腰痛は約85%とされています。

そして、腰に明らかな異常が見られる腰痛は特異的腰痛と呼ばれています。

特異的腰痛は、診察や 画像診断で原因が特定できる腰痛です。

この特異性腰痛は腰痛の約14%とされています。

そして、その特異的腰痛においても外科的手術に至るのは約5%ということです。

したがって、特異的腰痛においても保存療法が第一選択枝になります。

腰痛においてはよほどの急性で強烈な症状が無い限りMRIなどの画像診断において

ヘルニアや狭窄症などの診断が確定するにに至るまでは、時間的経過があります。

更に手術に至るまではかなりの時間的な余裕があるはずです。


今まで述べたようにMRIなどの画像診断によって特異的腰痛と診断確定されても

症状の程度は様々です。(故に特異性腰痛で手術に至るのは15%なのです。)

ただし、

MRI画像診断などで一度でもヘルニアや狭窄の存在が確認できれば、定期的な画像撮影と並行し

神経障害を観察しながら保存療法を実施するべきです。

その時その時のMRI等の画像と症状の比較が重要です。

必ず記載しておくことですね。

(※その画像はCDに保管して必ずご自身で保管しておいてください。

 一昔前なら嫌がる医師もおられたでしょうが、現在では嫌う医師はいないでしょう。)

そして、その時の自身の自覚症状もできるだ詳しく必ず記載しておいてください。

<記載して欲しい自覚症状>

 自発痛、運動痛(どのような動作、どのような姿勢で)、疼痛の程度は、疼痛の部位は?

 放散痛は?(どの部位から、どの方向に痛みが走るのか?どの部位まで放散するのか?)

 シビレは?ジンジン、ピりピリ、ピリピリ、チクチク、どの部分に感じるのか?

 シビレは何時ひどいのか?いつもいつも存在するのか?

 歩行に支障があるのか?ないのか?

 つまずきやすくなったのか?

 その他、気づいた症状、変化があった症状(悪化した、寛解したに関わらず)

<他覚症状>

 神経障害を知るために重要ですが、ご自身では記載できませんので省略。

 この他覚症状は医師がカルテに記載しているはずです。


特異的腰痛においても、実際にヘルニアが自然吸収され縮小することもあります。

そして運が良ければ消失することもアルでしょう。

仮にMRIなどで、異常が無い事が本当に確認できれば、特異的腰痛が無くなったのですが、

それでも症状のみが残っていれば非特異的腰痛としての症状が残っている場合になります。

また、画像に変化が全く見られないのに症状が悪化する場合もアリマス。

これは単に普段と違う外力が加わったり、姿勢の変化などの非特異性腰痛の

疼痛が加わっただけかもしれレません。

ただし、疼痛以外の神経症状の変化が認められれば注意深い観察と治療が必要です。


画像で異常が確認できるが、無症状の人、軽い疼痛のみの人、神経症状が気にならない人等々

多種多様に存在します。でも・・・・・・・・・全ての人の運が良いわけではありません。

自然吸収もあれば、慢性に進行あるいは急速に進行する場合もアリマス。

保存療法をおこなうにしても決して甘く見ないことです。

慌てず、急がず、侮らず、注意深い観察と治療の継続が必要なのです。

症状がナイあるいは消失したからといって治った・・・・・・・・・というわけではありません。

本当に画像で異常が認められなくなったらOKですが、それはむしろ少ないケースです。

保存療法によって進行を抑え、手術が回避できればグッドです。

手術する時期を逸しないように観察しながらの保存療法を行うべきなのです。

このときに画像と自覚症状・他覚症状の変化の比較が非常に重要になります。




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2017年02月02日

腰痛(6)

腰痛症

特異的腰痛の問題

〇疼痛について

 椎間板の損傷が大きければ大きいほどあるいは、急性にになればなるほどダメージも大きく

 炎症も強くの程度も大きいので、非常に強い疼痛が出現する。

 ですが、いったん炎症が治まれば疼痛は徐々に小さくなるのが道理です。

 しかし、刺激され炎症を起こし慢性化したり、肉芽組織を作り出し炎症が治りにくく慢性化する。

 また、飛び出したヘルニアにより椎体を固定、補強する筋・靱帯の附着部がヘルニアにより

 靱帯附着部炎という病態を作る場合も有る。

 (テニス肘、アキレス腱周囲炎なども靱帯附着部炎です。)

 疼痛そのものは激痛であろうと、弱い疼痛であろうと、特異性腰痛あるいは非特異的腰痛に

 関係なく存在します。

 特異性腰痛の方が特別に疼痛が強い訳でもアリマセン。

 ただ、私感とお断りしますが、腰椎ヘルニアの疼痛に関しては下部腰椎で突出するよりは

 上部腰痛での突出した場合の方が疼痛は非常に強いかな?と思っています

 ただし、ヘルニアの発生は明らかに下部腰椎(L5、S1)の方が頻度が高い。

 ただ、どのような場合でも赤色釣行(レッドフラッグ)の疼痛には注意が必要です。

〇神経障害について

 1、椎間板の突出する位置

   椎間板の突出する位置、大きさは様々です。

   椎間板が突出する位置によっておおまかに4つに分類されています。

   〇後正中型:椎間板が後正中に突出 正中型  
   〇後外側型:椎間板が傍正中に突出 傍正中型  
   〇椎間孔内外側型:椎間板が椎間孔内の外側に突出  椎間孔、外側型
   〇椎間孔外外側型:椎間板が椎間孔外の外側に突出  椎間孔外型


  MRIにヘルニアが有るのに神経症状がない人

   ★ヘルニアが存在するが小さいので神経根や硬膜に達していない。

    炎症、疼痛が消失すれば、ヘルニアが存在の有無に関わらず神経障害などの

    症状は起こらない。

   ★例えヘルニアが大きくても椎間板の突出する位置によって幸運なことに神経圧迫を逃れて

     神経ルートが確保される場合もある。

     ヘルニアが存在しても突出した椎間板による狭窄が存在しても神経の圧迫が無ければ

     神経障害は引きおこさない。

   ★椎間孔の大きさ・広さの面積は、仰臥位と立位では変化する。

     MRI画像は、仰臥位での撮影画像です。

     神経根は椎間孔からで圧迫されるので、孔の面積によって圧迫力に差は出る。

     椎間孔から出る神経根の圧迫力はその面積によって変化する。

     立位動作あるいは立位時間の変化で神経障害の出現の程度は変化する。

   ★神経根は、椎間孔を通過しても神経は下肢まで続いているので、幸運にも

     神経根が椎間孔などの圧迫がない場合でも、末梢部において神経の通過する筋あるいは

     筋膜での圧迫、炎症などが残ったり、動作により末梢部での神経障害を引きおこす

     可能性は非常に大きい。

     この場合は例えヘルニアが映っていても末梢部の筋などを正常化することにより

     疼痛やシビレなどが改善していきます。

     ヘルニアが存在するにもかかわらずあたかも非特異性腰痛のような症状で好転します。

  ★MRIの画像診断では主に神経根や硬膜内の圧迫が問題になるが、

   神経障害は圧迫のみのしか障害されないのか?

   神経根の伸長や捻れの問題あるいは血行不良などの問題は置き去りにされている。

 〇ヘルニアは吸収される場合もある。

 脱出型ヘルニアは時間と共に小さくなりやすく、膨隆型はなかなか小さくならない。

 脱出型ヘルニアは膨隆型に比べて強い痛みが出やすいと言われていますが。

 その分、改善が早いというのも少しずつ研究から報告されてい

 通常、突出して三ヶ月で吸収されるとされますが、

 でも全てが吸収されるか?一部分か?全く吸収されないか?は神のみが知る。

 吸収されない椎間板が残った場合?

 症状が残存するするのか? 

 消失するのか?

 症状が消失しているにもかかわらず、MRIにて椎間板や狭窄が確認できる人は、

 おそらく前記1で述べた人になるのでしょう。


特異性腰痛を扱う場合には以上を理解し神経障害を注意深く観察しながら保存療法を

実施するべきでしょう。

前置きが長いですが、次回も





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2017年01月26日

腰痛(5)

腰痛症

特異的腰痛の問題

まず、事実として

1、パトリック・ウオール(イギリス生理学者で疼痛研究の先駆者1925〜2001)は、

  椎間板ヘルニアと診断される患者は人口の1〜3%存在する。

  しかし、腰痛を持つ人、そうでない人も、椎間板ヘルニアの発症率は変わらない。

2、椎間版ヘルニア等の診断に欠かせないMRI画像

  軟骨、靱帯、筋肉、神経の状態を得ることができる。

  しかしながら現在の画像は、馬尾神経や神経根などの神経組織の病態を抽出するよりも、

  周囲組織の形態異常の抽出に重きを置かれている。

  MRIの矢状面の画像は、椎間孔の診断に有効です。

  MRIの横断面の画像は、脊柱管の狭窄の程度が理解しやすい。

  矢状面と横断面の両面の診断と臨床症状との乖離があるかないか?

  何を評価するための画像検査するのか?

  したがって、画像診断のみでは過大評価あるいは過小評価につながりやすい。

3、高齢者の7割には椎間板ヘルニアが存在する。

4、腰痛経験者の47%が正常なMRI所見

  MRIなどの画像診断fで椎間板が突出している人の健常人が5年、あるいは7年後に

  坐骨神経痛や重篤な腰痛に発生しないという報告があります。

  神経障害の存在を明らかにするために造影MRIが用いられるが、MRI造影診断の

  神経放射線学的診断価値は不明との報告がある。

  MRI、CTあるいは脊髄造影は神経症状のある症例には有効だが、無症状例にも

  同様な変化が認められる

  したがってMRI画像の感度は有効だが特異性は低い。

5、神経根の圧迫(機械的刺激)が根性疼痛の原因と考えられていたが、現在では後根節への

  圧迫を含めむしろ化学的な刺激によることが認められています。

  (P物質、フォスフォリパーゼA2などのペプチドや酵素などによる化学的刺激)

6、ヘルニアは消失する場合がある。

  髄核が炎症を起こすと白血球中のマクロフアージの働きが活発になります

  マクロフアージは飛び出した髄核を次第に吸収するために

  輪線維の外まで髄核が脱出しないほうが、疼痛が持続する可能性が大きい。

  脱出したヘルニア周囲に血管の豊富な肉芽が形成され、蛋白分解酵素

  貧食細胞などが出現しヘルニア組織を、貧食吸収してしまう。

  したがって前回述べた以下の報告は理解できます。

  脱出型ヘルニアは時間と共に小さくなりやすく、膨隆型はなかなか小さくならないという

  報告もあります。

  その分、改善が早いというのも少しずつ研究から報告されています。

  脱出型ヘルニアは膨隆型に比べて強い痛みが出やすい。

7、輪線維の外層には椎骨洞神経が分布しています。

  椎骨板の内部には分布していない。

  椎骨板が損傷すると、血管と椎骨洞神経が椎骨板内に伸びていき、椎骨板内の炎症に反応し、

  痛みを引きおこす。

  ヘルニアが脊髄神経ではなく後根神経節を圧迫すると、坐骨神経痛を引きおこす。

  また脊髄後根が変性すると、求心路遮断痛を引きおこす。

  (※求心路遮断痛:ごく簡単に、末梢からの感覚入力が遮断された後に生じる痛み。)

   しかしながら、慢性的に腰痛の人の多くはこのような原因を発見されない。

  後根神経節は、体の感覚信号の中継であります。

  後根神経節は、ブラジキニンやプロスタグランジンを感知する受容体もあり、

  強烈な痛覚信号を後根神経節自らが発することもできる。

  後根神経節は、侵害受容器が存在するが、脊髄後角から後根神経節に至るまでの間には

  侵害受容器が存在しない。

8、その他

  
次回に






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